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2007年7月 7日 (土)

民泊体験

テレビ番組「田舎に泊まろう」ではないが、海外で一般の民家に泊まらせてもらったことが一度だけある。もっとも、こちらから頼んで、その見返りに家事を手伝うというわけではなくて、宿替わりなのである。もちろん料金も支払った。

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<ポルト行き国際列車>MZ3/28-105mm/Fujicolor Super400

その日、スペインのビーゴから1日2本だけある国際列車に乗ってポルトガルのヴィアナ・ド・カステロにたどり着く。国際列車といっても、ビーゴではたったの3両しか車両が連結されていない。乗客もまばらであった。

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<ヴィアナ・ド・カステロ駅>MZ3/28-105mm/Fujicolor Super400

スペインの8月はかなり暑かった。こちらも、イベリア半島の夏を意識して暑さ対策はしていたものの、その反対の用意は一切してこなかった。しかし、列車がスペイン・ポルトガル間の国境ミーニョ川を越えたあたりから気温がぐんぐんと下がりはじめる。正直言って寒いくらいである。

列車は目的地のヴィアナ・ド・カステロへ到着。これから宿探しという時に、ちょっとくたびれた感じのおばさんが紙を手にして近寄ってきた。それによると、部屋を1泊25ユーロで提供するというのである。これは振り切り、宿をいくつか当たる。しかし、ことごとく部屋はないとのこと。メインストリートに戻ると、例のおばさんがあとをつけてきたかのようににんまりと微笑む。「しょうがないな。おばさんのところに世話になるよ」と日本語で呟いた。

案内されたところは、集合住宅。階段を上がり、最上階にその人の家はあった。その1室があてがわれる。どうやら成長して家を出て行った娘の部屋のようである。

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<部屋>Coolpix880

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<部屋の調度>Coolpix880

まだ料金は払っていなかったが、鍵束を渡される。部屋の鍵、玄関の鍵、建物の入り口の鍵である。荷物を置き、いったん外出する。まだ、あのおばさんを完全に信用したわけではない。部屋に案内されるものの、渡された鍵がまったく違ったものであった場合、これは身ぐるみ剥がされたも同然となってしまうからである。しばらくして戻ると、きちんと鍵は開いた。少しは信用できると思った。ただし、荷物の中身は部屋に開けることはなかった。

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<フェスティバルの準備中>MZ3/28-105mm/Fujicolor Supre400

ヴィアナ・ド・カステロは8月の第3週からロマリア祭というものが開かれる。メインストリートにはパレードを見るための臨時の観客席が設けられていた。そのためだろうか、宿もほとんどふさがっていたらしい。

この日、ヴィアナ・ド・カステロをくまなく歩いたが、ほとんどを見てしまえるくらいの狭さであった。歩き疲れたものの、部屋に戻ってもやることがない。家人に気を遣わせてしまうし、こちらも気を遣う。テレビを見られるわけでもなく、シャワーなども家の人とバッティングするのも気まずい。シャワーは誰も来そうにない時間に浴びることにした。

翌朝、料金を払い、同じ国際列車(のなれの果て)で、ポルトに向かった。あの部屋は、何故かワインを作る菌の匂いがした。寝心地はあまりよくなかった。

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コメント

民泊ってあこがれますよね。
でも、あまりにも情報がないので、泊まるのにためらいが
どうしても生じます。

私の友人は、旧ユーゴの民泊で宿の人と一緒にテレビを見ている間に
ありがねごっそり(10万円ほど)盗られたことがあり、
余計にそういう気がしてしまうのかもしれませんが。

投稿: Gina | 2007年7月 8日 (日) 09時44分

Ginaさん、こんにちは。
「今週のオススメ」選ばれましたね。
おめでとうございます。

Ginaさんのご友人のようなケースもあるので、民泊するにも、やや引いたスタンスとなりますね。
いちお、泊まったところは、おばさんによれば「誰にもいわないように」とのことでした。でも、毎日駅に来て客引きしていると思います。
これから同様のケースはあるかどうか。
ポルトの宿に落ち着くと正直ホッとしました。

投稿: ヒョウちゃん | 2007年7月 8日 (日) 12時51分

ポルトガルではなんていうか忘れましたが、東欧ではsobeとか言いますね、民泊。オビドスでまったく同じことがありました。他に泊まれるとこがなくて「おばさんがあとをつけてきたかのようににんまりと微笑む」っていう状況。とぼとぼ後をついていく気分はイマイチよくない(笑)
東欧ではよく民泊しますが、そっかー気をつけないとなー(引き締め)

この街、わたしは逆でスペインに北上しました。ポルトガル最後ということで妙に感傷的になったのを覚えています。

投稿: hanamizuki | 2007年7月 9日 (月) 00時33分

hanamizukiさん、こんにちは。
この時には、おばさんの持った紙切れには英語で書いてあったと思いました。民泊なんていうのかな。
なるほど、hanamizukiさんも民泊されるんですね。
やっぱりリスクを伴うものなので十分に気をつけた方がいいですよね。

ヴィアナ・ド・カステロからビーゴ方面に行かれたのですね。
自分の場合は、マドリッド発着だったのですが、とりあえずサンティアゴ・デ・コンポステーラまで行き、そのあとは成り行きで考えるみたいな感じでした。
最悪でもポルトまで行って戻ってこれるかなくらいは、想定していましたけど。

投稿: ヒョウちゃん | 2007年7月 9日 (月) 20時58分

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