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2011年1月16日 (日)

ベン・アリ政権崩壊

チュニジアのベン・アリ政権が崩壊した。チュニジアを旅したのは記憶も新しい、2009年の夏。

チュニジアは北アフリカにあっては最も安定した国家だと思われてきた。ベン・アリ大統領(すでに前大統領だがここではそう書く)の前任者が、ハビブ・ブルギバという人物で、フランスから独立後王政を廃止し、自ら初代大統領に就任した。この政権が30年に及び、彼の退任後就任した二代目の大統領が、ベン・アリである。

しかし、彼ははじめのうちブルギバの多選に及ぶ悪影響を改革していたものの、いつの間にか政権に執着するようになり、憲法を改正してまで自らが大統領に選ばれるような工作を重ねる。自分が旅をした直後にその選挙は行われ、なんと90%近い支持率を集めて5選されたばかりだったのだが。

Tf1017

<ベン・アリの巨大ポスター>MZ-3/FA35/RVP100

結局ベン・アリも27年に及ぶ長期政権を維持できなかったことになる。チュニジアには初代大統領ブルギバをたたえてか、チュニジア国内のどんな都市にもハビブ・ブルギバ通りがあるし、彼の故郷モナスティールにはブルギバの廟があるという。

ベン・アリはそこまでカリスマではなかったようだが、大統領選を前にしたこの巨大ポスターは、町のどこにでもあり、ツーリストであってもこの顔は忘れられないものとなっていたはずだ。

一方、旅行者としてはチュニジアが安定していて、なおかつローマ・カルタゴ時代の遺跡を多く抱え、魅力的なところだからこそ、ここに向かうのだと思う。おそらく、しばらくは安定までに時間がかかるだろうから、訪れておいて良かったなと思う。

地中海に面した北アフリカ諸国は、独裁者の国ともいえよう。エジプトのムバラク大統領は30年、リビアのカダフィは41年なのである。こんな巨大ポスターを見たのは、政権崩壊前の旧ソ連とシリアだけである。もっともソ連の時にはマルクスとレーニンであり、政権指導者ではなかった。シリアの時は現大統領の父親、前大統領のハーフェズ・アル・アサドのものだったが。

それにしても、ショックだ。まあ、最近ではほほえみの国として知られるタイでさえ、昨年のあの騒ぎがあったくらいなので、我々が旅行に出かけるところでも、どんなリスクが待ちかまえているとは限らない。それを肝に銘じて旅する覚悟も必要なのだろうと思った。

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