赤いエウロスター
旅行中の移動手段に鉄道かバスか悩むことはありませんか?自分の場合の基本スタンスは、「鉄道で行けるところはできるだけ鉄道を使う」です。
その点イタリアは鉄道網がすばらしく、本数もかなりあります。その気になれば、一番安い料金のレッジョナーレだけでもその日のうちにローマからミラノまで移動できると思います。沢木耕太郎が、ギリシアからブリンディシに船で到着し、ローマへのバス便を探したところ、「そんなバスはない」、「鉄道で行け」の大合唱にあったのも当然(細切れのプルマンはあるにはある)。
イタリアの鉄道は一部の私鉄を除きトレニタリア(Trenitalia)の運営ですが、この親会社がイタリア国鉄時代の名称(Ferrovie dello Stato S.p.A.)を引き継いでいるので、fsとも呼ばれます。なので、ここでは「fs」に統一したいと思います。
<テルミニ>K7/DA21
ローマからシエナへの移動は当初、バスを考えていたのですが、クリスマスによって計画はもろくも崩れ、やはり鉄道となりました。テルミニの窓口は大混雑。クレジットカードの使える自動券売機には親切を装った変な奴らが群がってくるので、駅にある旅行会社で「明日の9時くらいでフィレンツェに行きたい」というと、エウロスター(ES)のチケットを出してきました。
48.25ユーロ(旅行会社の手数料含む)。東京と名古屋くらいの距離なので、このくらいの値段でしょうか。ちなみに二等席です。窓口や自動券売機ではきちんと印字された長方形のチケットが手に入るのですが、この旅行会社ではプリンターから印刷されたものでした。
チケットへの刻印はどうするのか尋ねたところ、必要ないとのことでした。イタリアは鉄道もバスも、市電も、ありとあらゆる公共交通機関ではチケットを刻印機に通さないと、罰金という規則がありましたが、座席指定の列車に限りこれが廃止されたようです。ちなみに、ヴェネツィアではヴァポレットと呼ばれる、乗り合いの船でも刻印が必要ですが。
もう一度チケットを眺めると、エウロスターの略称ESという文字は見あたらず、AVという文字がありました。なんだこれはと、駅のあちこちに貼りだしてある時刻表で確かめたところ、間違いなくエウロスターで、AVとはEurostar Italia Alta Velocitaという、ローマ・ミラノ間のエウロスター専用路線を走り(すべてではありません)、高速スピードの出せるもので、ほかのエウロスターよりも料金設定が高くなっているとのこと。
<二等車両>K7/DA21
翌日テルミニに行き、発車番線を探して乗り込みます。驚いたのはその赤い車両。従来のエウロスターは白地に緑というカラーリングでした。この列車の愛称は「赤い矢」。AVのエウロスターは必ずフィレンツェを通るので、このあとも何回も目撃するのですが、さすがに6年ぶりともなると変化があります。
<二等車内>GR DIGITAL
座席もすぐにわかります。もちろん車両も。インドではかなりとまどってしまいましたが、さすがは洗練された国です。でも、フランスあたりだと、3桁の車両番号もあったりするので、結構焦りますね。
<テーブル付き>GR DIGITAL
二等座席とはいえ、そこは快適。小型のスーツケースも荷物棚の上に楽々収まります。残念なことに、座席はすべて向かい合わせ。向きを変えられません。そして、席の真ん中には一部折りたたみ式のテーブルがあり、これも収納できません。
向かい合わせなのはおしゃべり好きなイタリア人の国民性の表れなのかも。
二等は4人が向かい合わせで通路を挟んだ反対側も同じ構造。一等は通路が広くなり、4人の向かい合わせと2人の向かい合わせとなります。車内販売あり。一等は飲み物のサービスと新聞などが無料。でも、二等で十分です。
<トイレ>GR DIGITAL
かなり快適なトイレです。こんなのがインドの鉄道にもあったら、もういうことないのですが。
<洗面台>GR DIGITAL
こんな感じで手を乾かす装置もあります。このエウロスターは新しいので、故障もないと思いますが、そこはイタリアですから、そのうち作動しないものも出てくると思います。
<フィレンツェ到着>K7/DA21
距離は300kmくらいあると思いますが、およそ1時間半で到着。快適な移動だったんですがねえ。シエナまでは苦行が続きました。
ちなみに、今回乗った優等列車はこれだけ。インターシティ(IC、エウロスターではない特急に相当)では、2時間半で30ユーロ。レッジョナーレ(R、ローカル列車または普通列車)では、3時間半で17.15ユーロ。
ただ、以前はたくさんあったインターシティはかなり減っていて、止まる駅の少ないレッジョナーレが増えたようです。
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コメント
ボローニャからローマまでのチケットをインターネットで購入しました。早い時期に買ったので、だいぶ割引になった記憶があります。
ユーロ高のころだったので、何とか安くあげようと頭を悩ませましたが、ユーロ安の今ならそうケチケチしなくてすむかも。
投稿: ろうま | 2012年1月18日 (水) 22時59分
わたしゃ、以前のイタリアが6年前ということもあって、インターネットでの購入はしていないのですが、今TrenitaliaのHPで見てみると、時間帯で割引とかはないようでした。
早期購入の割引は調べていません。
フランスだと、利用者の少ない時間帯は安いんですよね。とはいえ、イタリアの運賃の1.5倍くらいするのではないかと思いますが。
2年前、当時のレートで、パリ-ストラスブールが1万円くらいしました。イタリアはそんなにしませんね。
イタリアの自動券売機は、フィレンツェで使いこなせるようになりましたが、いずれも当日分しかわかりませんでした(英語画面で)。6年前はこれが簡単にできたというのに。
とはいえ、イタリア語に慣れているろうまさんなら、問題ないと思います。
投稿: ヒョウちゃん | 2012年1月18日 (水) 23時42分
私は去年フィレンツェからミラノまでユーロスターイタリア(アルタ・ベロチタ)に乗りましたが同じように快適でした。ネット売りで買ったのを覚えています。今資料を探すと片道52ユーロ(2等)でした。
http://www.youtube.com/watch?v=rRo3AdlIQ50
こんなCMもあるようです(^。^)。ではでは(^^)/~~~。
投稿: おりんぴあ | 2012年1月19日 (木) 01時12分
ユーロスターではなくてエウロスターなんですね。
なにかこっちの方がエロみたいでイタリアに良く似合いそうです。
”そのうち作動しないものも出てくると思います”そうでしょうそうでしょう。
壊れても少々のことであれば直さない。
使う人たちも、そういう故障はよくあることだから怒らない。
ちょっとの不具合で日本人がプリプリ怒るのは、故障していない社会を前提としているからなんですよね。
投稿: スクムビット | 2012年1月19日 (木) 11時41分
なかなかわかりやすいCMですね。
フィレンツェ-ミラノが52ユーロですか。
コストパフォーマンス的にも妥当ですね。
でも、ユーロ高だったら、「高い」とつぶやきそうですが。
投稿: ヒョウちゃん | 2012年1月19日 (木) 22時24分
スイスからありがとうございます。
地球の歩き方の表記は、ユーロスター→イーエススター→エウロスターと変わってきています。
本当はICもインテルシティなんですけど。
これ、現在の表記がもっともイタリアで通用する読み方だと思いますよ。なので、こちらもそれに倣いました。
ちなみに、10年前ローマからバーリまで行く旧型のエウロスターに乗りましたが、トイレは詰まっていました。
だめなものはだめですね。
駅の刻印機なども作動しないやつも多いです。
中にはバスの中にある唯一の刻印機がだめなんてこともあります。
もともとヨーロッパでは自販機なども少ないですね。
あっても壊れていたりして。
投稿: ヒョウちゃん | 2012年1月19日 (木) 22時30分