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2013年10月14日 (月)

深夜特急探索隊@ジョージタウン

深夜特急の足跡を追うVol.8

わたしゃ一介の旅人ですが、時には沢木耕太郎や大沢たかおのたどった道を探り歩く「深夜特急探索隊」(隊員1名)に変身し、密かに諜報活動を行っているんですね。そして2年半の時を待ち、再びペナンに上陸したわけです。

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<バタワース・ジョージタウンのフェリー>K7/DA16-50

まあ前回はちょっくらバタワースに足を伸ばしてみただけですが、今回はイポーからわざわざバタワースを経由する長距離バスに乗り、フェリーでジョージタウン入りしました。

時間帯が悪かったのかかなりの人々が乗り込みます。そして、乗用車も同じスペースに積み込まれました。乗客と自動車が別のスペースに収まるタイプもあるので、ペナンのフェリーは2種類あることがわかりました。このあたりは深夜特急には記述がありません。

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<埠頭から外へ>K7/DA16-50

10分ちょっとの航海を終え、乗客は歩いて埠頭のバス・タクシー乗り場に向かいます。「劇的紀行・深夜特急~熱風アジア編」では、ここで大沢たかおがトライショーのドライバーから乗らないかと誘われるシーンが続きます。

自分の場合、ここからタクシーで宿に向かおうとしたのですが、タクシーが客待ちしていなかったので、歩いてチュリア通りに出ました。いや、タクシーはいたのですが、いずれも声を掛けてきてはぶったくるような連中ばかりで、なんと、タクシースタンドにまったくタクシーがいなかったからです。

 ペナンは香港と比べものにならないほどに静かだった。広い通りをトライショーがわがもの顔で走っている。
 海沿いの道を、ザックを揺すり上げながら歩いていると、一台のトライショーがすり寄ってきた。はだしでペダルをこいでいるのは老人だった。
(沢木耕太郎「深夜特急」より引用)

これから、沢木さんは曖昧宿である同楽旅社に向かうのですが、その足跡をたどろうというもの。フェリーから出て最初にぶつかる通りが、ウェルド通り。ここを右に行くか左に行くかですが、トライショーがしっかり付いてくるということから、沢木さんは左側の歩道を歩いたということがわかります。マレーシアは日本と同じ交通システムなので、ことは簡単です。このウェルド通りを右に行くと、ランカウイへと向かう埠頭があるのですが、あまり賑やかそうな町の風情は匂ってきません。なので、沢木さんも普通の感覚で通りを横切ることなくそのまま左へと歩いたと推測します。

 老人があまりにもしつこくついてくるので、私は通りすがりの文房具屋に飛び込んでしまった。
(中略)
 トライショーの老人はしばらく店の前でうろうろしていたが、やがて諦めたらしく走り去った。私は七十五セントの便箋を買い、店を出て、また歩きはじめた。
 勘にまかせて道を右に折れ、少し行くと、いかにも街の中心と思われる繁華な通りに出てきた。食堂や衣料品店などが軒を連らね、人々がゆっくり往きかっている。けばけばしい賑やかさはなかったが、落ち着いた明るさが感じられた。
 私はこの周辺で宿を探すことにした。
(沢木耕太郎「深夜特急」より引用)

Mt0852

<チュリア通りの消防署>K7/DA16-50

んで、そのまま進んで文房具屋があるかというと、海岸沿いであまりなさそうな気もします。とはいえ、文脈通りに読んでいくと、右に曲がるので、チュリア通りかもうひとつ先のアルメニア通りを進んでいくと推測されます。

ですが、「少し行くと、いかにも街の中心と思われる繁華な通り」に出るとありますから、やはりチュリア通りなのでは。ちょうど上の画像がペナンの消防署で、「劇的紀行・深夜特急」でも大沢たかおがトライショーの老人に乗らないかと誘われ、そのまま歩いていくシーンがここで撮影されています。

もう少し行くと、ペナンのリトル・インディア、カピタン・クリン・モスクやヒンドゥ寺院があるあたりですね。

その後の記述では、メインストリートから1本奥の道に入り宿を探すとあるので、同楽旅社はチュリア通り沿いにはなかったことになりますが。

実際に名前を同楽旅社といったのかどうか。とはいえ、つい最近まで同楽旅社はあったらしく、映像にもある通りドラマでもここが舞台となっています。自分もチュリア通りでは気を付けて歩いていたのですが、ここにはありませんでした。同楽旅社はすでにホテルの営業を終え、バーとしてのみ生き残っていたようですが、前庭がありロケーションも抜群で、こんなところをそのまま放置するとは考えられません。

おそらく、更地にするなり改装するなりして、新しい建物として生まれ変わっているのではないかと思われます。

Mt0862

<レゲエ・マンション>K7/DA16-50

こんな感じの新しいタイプの建物がどんどんできあがっていくジョージタウン。ここは、バーとライヴなどの施設のようですが、近くには「レゲエ・ホテル」なんてのもありました。泊まりたくないけど。

さて、今回はここまで。続編あります。

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コメント

旅にテーマがあるとぐっと楽しくなりますね(^^ゞ
フェリーは片側だけ料金を取る合理的なシステムでしたね

投稿: kimcafe | 2013年10月15日 (火) 00時19分

kimcafeさん、三連投ありがとうございました。
貴重なお時間を割いていただき、申し訳ないくらいです。

今回のルートで深夜特急と被るのは、マラッカ、クアラルンプール、ペナン、バンコクだけなんです。
クアラルンプールでは時間がなかったのでパスしましたが。
まあ、こんな遊びもありでしょうかねえ。
フェリーはバタワースからジョージタウンに向かうときのみ、1.2リンギットでしたかねえ。
ガイドブックには1.6リンギットとあるんですが、メモ忘れました。
結局フェリーには合計3回乗って、2回支払っています。

投稿: ヒョウちゃん | 2013年10月15日 (火) 23時24分

こんにちは;
kim cafeさん経由でお邪魔しました。
この 「深夜特急便」 昔 沢木耕太郎さんが出した本ですね、これを読んですっかり彼のフアンになりました。
又 タイは先に kim cafeさんにも話したのですが仕事で20回は超えるほど行って居ます が お二人の様に私的旅行でないのでゆっくりとする暇も無く慌しい帰国と言います毎度の事です。
この動画は ”大沢たかお”さんのですか?彼は「深夜特急」 の各地を訪ねた本を出しています、写真つきで
この本は分厚いので、写真が多いので、家で楽しみに時々出しては見ています。

投稿: tomi | 2013年10月16日 (水) 03時25分

tomiさん、こんにちは&はじめまして。
ようこそです。
沢木さんの「深夜特急」は、旅に出るようになってから読み出したと記憶しています。
んで、バスばかり使っているわけではありませんが、訪れたところがかなり被るもので、さらに年月を掛けて、フィードバックしているようなところです。
タイは10年ほど前に初めて訪れましたが、タイの周辺国を回っているうちに、気づけばタイに毎年出かけているような感じになってしまいました。
動画は大沢たかおが沢木耕太郎に扮して、「深夜特急」をドラマ仕立てで再現した「劇的紀行・深夜特急」というもので、1996年から1998年まで毎年1回だけ放映したものです。
大沢たかおの本とは、「劇的紀行・深夜特急」をグラビアにしたもので、2冊あったと思います。所持はしていないのですけど、アマゾンでも中古品なら手に入りそうです。
わたしゃこれにはまりまして、昔ビデオ録画していたものをレコーダーに入れ直し、さらにDVDを作り、正規リリース版のDVDも購入したほどです。
正規版のDVDには、放送した当時の映像以外にちらっとアウトテイクがあったりするんです。
ま、そんなワタクシですが、「深夜特急」のルートと被る箇所は頻繁に訪れているわけではないので、これから長い時間を掛けて再訪したいと思っています。
kimcafeさんの影響もあって、B級グルメなども取り上げていますが、本来は旅の写真ブログです。
今回の旅はまだ半分に達していないので、これから長々とやっていきますので、お時間ありましたら、またコメント付けに来てください。

投稿: ヒョウちゃん | 2013年10月16日 (水) 23時50分

実は旅先からも書いたのですが、送信できませんでした。他のブログや掲示板にも投稿したのですが、他のココログにも送信できませんでしたので、ココログに何か原因があると思います。↑くらいの長文だったのですが、保存もできず消えてしまいちょっとショックでした。

深夜特急はヒョウちゃんの旅の仕方に大きく影響していますね。自分は深夜特急に思い入れはないのですが、結果的に、旅の嗜好や行動パターンはよく似ていますね。日々の動き方とか似ているなぁとか思います。交通機関はできるだけ地元のを使ってタクシーはあまり使わないとか。泊まるホテルは、世界的に有名なチェーン(ヒルトンなど)には泊まらず、それより安いホテルに泊まるとか、あげればきりがないくらいです。

ただ、違うこともあります。ヒョウちゃんは長旅ができる点が違い、これだけは自分はマネできません。自分も昔は深夜特急のような長旅をしていましたが、もうしなくなって9年になります。それに、行先が昔は自分のほうが東南アジアが多くヒョウちゃんはヨーロッパが多かったのが、今は逆になったような気がします。深夜特急はヨーロッパの部分もあるので、これは深夜特急には関係なく、関心の変化でしょうね。自分の旅行記は当面、今回と盆のヨーロッパが続いてしますのですが、相手をしてくださいね。

投稿: とんび | 2013年10月17日 (木) 20時29分

とんびさん、こんにちは。
ワタクシ自身の問題ではありませんでしたが、ご迷惑おかけしました。
スパムのコメントも覗いてみたのですが、そちらにもありませんので、何らかの問題があったのでしょう。
ココログからのお知らせに、何か表示が出ているかもしれません。

「深夜特急」は今でもけっこう読み返しますし、大沢たかおの「劇的紀行・深夜特急」も週末深夜などに繰り返し見ています。
タクシーは使うべきところでは使っているのですが、まああまり使わない方でしょう。
チェーンホテルはお金の無駄ですから、安くてもWiFiのあるところを選んでいます。
安宿もWiFiさえあれば、泊まっちゃいますね。
今、円安なので、ヨーロッパ方面は回数減らしているところですね。
イスラム圏には行ってもいいのですが、ちょっときな臭くなってきているし、トルコでもヨーロッパ並みの物価だそうで、二の足踏んでいるところですね。
ヨーロッパは興味を失ったわけではないので、ハイ、おつきあいしますね。

投稿: ヒョウちゃん | 2013年10月18日 (金) 00時28分

おはようございます!
昨日発売の週刊文春に
沢木氏の新刊が紹介されていましたのでご報告します

なんと33年前に藤圭子氏におインタビューした記事を
未発表のまま持っていらしたようです
ヒョウちゃんよくご存知ですよね
藤氏とは旅の最後に偶然遭っていらっしゃいます
タイトル「流星ひとつ」定価1500円新潮社
文春今週号は121ページです

投稿: trintrin | 2013年10月31日 (木) 07時47分

trintrinさん、こんにちは。
先週発売の「アサヒ芸能」にこれに冠する記事が出ていて、そちらfacebookでも取り上げているんですが、眉唾ものです。
それはともかく、沢木さんがオルリー空港から日本に戻るときの詳しい話も出てきそうで興味ありますね。
実は、オルリー空港は使ったことがあるんですね。
以前はパリからのモロッコ便はここから出ていたのですが、すでにシャルル・ド・ゴールからに変更になっていますので、訪れることはなさそうです。

投稿: ヒョウちゃん | 2013年10月31日 (木) 23時50分

はー。理解を深めているところです。
小説、大沢たかおのyoutube,ブログに
自分の跳躍。
疲れますよ、自分は未熟なものですから。
さてなるべく、TAXI使わないって?
全然出来ませんね。
申し訳ないですが、ワタクシ気が短か過ぎます。
バスの移動を仮定するとタバコ買いたくなりますよ。
もともとマルボロを吸うにも喉鼻が弱い。ヘタレっぷり。
最後に中古カメラを漁っているんがですが、
クルマみたいにタバコ臭は大きい関心事なのに、
カメラのオークションでは
全く非開示みたいです。

投稿: TAKA | 2016年9月16日 (金) 23時12分


TAKAさん、こんにちは。
このシリーズですが、沢木耕太郎氏が「深夜特急」でたどったルートが自分が旅したルートとかなりかぶることからやってみたものです。
未踏なのがデリーから先のトルコのドゥバヤジットまでだけなんです。
で、40年以上前の沢木氏が立ち寄ったであろう場所を解読していくのがコンセプトですね。
それだけじゃネタが少ないので、「劇的紀行・深夜特急」でのロケ地を絡めてみたりしました。
でも、まさかヴァラナシーで「カミサマカウカ?」に遭遇できるとは思いませんでしたけど。
タクシーですが、今はもうガンガンではありませんが、使いますね。
タイなら気楽に。
でも、マレーシアは料金が高いんで、二の足踏みます。

投稿: ヒョウちゃん | 2016年9月16日 (金) 23時23分

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