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2013年10月29日 (火)

ナシ・カンダールを手で食らう

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<レストラン・ライン・クリアー>K7/DA16-50

ペナン最終日の夕食は、ナシ・カンダールでございます。

さて、ナシ・カンダールとは何か。ナシがご飯。カンダールとは天秤棒のことで、マレーシアに移住した南インド系の人々が、天秤棒を担ぎご飯と総菜を売り歩いたことからこの名称が付いたとのこと。

なんだか、台南の度小月擔仔麺の話とよく似ていますが、中身はまったく違います。

実は、このナシ・カンダール、前回食べ損なったのです。ペナン通りを歩くと、やたらナシ・カンダールの看板が目に付きますが、手持ちのガイドブックにはなんの記載もなかったので、素通りしていました。後日、宿でもらった日本語のパンフレットを読んでいたら、ペナンが食にうるさいところで、様々な料理が紹介されていて、その中にこのナシ・カンダールも入っていたのです。つまり味わっていませんでした。

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<順番待ち>GR DIGITAL

なので、今回は是非ともナシ・カンダールを食べたいと思っていました。ですが、到着翌日からハリラヤ・プアサの連休に入ってしまい、ナシ・カンダールの名店、ライン・クリアーも休業になってしまいちょっと焦りました。

ペナン通りにはナシ・カンダールの店が3軒並ぶところがあります。真ん中にあるライン・クリアーは路地を利用したかに見えるようなところで、屋根はなくブルーシートを渡してあるだけの店です。当然窓もなく、ブルーシートの下にいくつものテーブルが置かれたところです。

でも、ここが一番人気があり、いつも行列ができています。なんてカジュアルすぎる店なんだと思われそうですが、実は専用の駐車場まであるんですね。両側の2軒もそこそこ人は入っていますが、やはりここにはかないません。また、探せば、ナシ・カンダールの看板を掲げている店は他にもありますが、ライン・クリアーはナシ・カンダール専門です。他はインド料理も出すようなところです。

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<フィッシュ・ヘッド>GR DIGITAL

ようやく、ペナン最終日にライン・クリアーが再び店を開きました。ここを逃すとまた数年待たなくてはなりません。早速並びます。

システムは簡単で、皿にご飯を盛ってもらい、あとはおかずを指定するだけです。料金はおかずの内容によって決まるようです。このようなフィッシュ・ヘッドはおそらく一番高いかと。

順番が来ました。ご飯は普通にインディカ米を選びます。画像に見えていますが、ビリヤーニ系の味の付いたご飯も選ぶことができます。おかずは卵と鶏肉にします。これを盛ってくれる係は陽気な男で、こちらが日本人だとわかると、「My name is Akira Toriyama.」などといってきました。

そして、その横のレジで飲み物を注文して、レシートを受け取って席に着きます。飲み物はテ・タレにしました。

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<ナシ・カンダール>GR DIGITAL

これがナシ・カンダールです。ご飯を盛って、キュウリとキャベツのようなものをのせ、指定された具をのせてから、ソースを掛けてくれます。まあ、カレーの一種ですね。

席は簡単に見つかりましたが、スプーンとフォークは置いてありません。まわりの人はみんな手で食べています。んー、オレは写真も撮るからどうしようかな…ええい、手で食っちまえ。でも、食べる前にウェット・ティッシュを用意しておきます。カメラも取り出してスタンバイ状態です。

カレーの一種なんですが、なんというか、グレイビーソースのような深い味わいです。こりゃ、美味いですよ。これまでご飯類+カレーで手で食べることは実践していませんでしたが、なんとなく使うべき指の形などは頭に入っているので、見よう見まねでやってみましたが、それほどひどいことにはなりませんでした。

鶏肉に味わいがあります。肉をいったん揚げて再び煮込んだような感じですね。美味しいです。卵もいい感じですよ。それになんといっても、ソースが絶品。

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<完食>GR DIGITAL

最後は指をぺろっとなめて、おしまい。特に苦労はしませんでしたが、写真を撮るのに、カメラが汚れてしまうので、左手でシャッターを押しました。カメラを上下ひっくり返して撮影するテクもありますね。

最後は手を洗い、レシートをレジに持って行って精算します。マレーシアのシステムとしては後払いとはちょっと珍しいです。自分の場合、飲み物込みで9.4リンギットでした。ここは絶対行くべき。

ちなみに、スプーンとフォークは少しですが用意してあるようです。どうしてもだめな外国人向けに貸し出すのかもしれません。使っている人も少々いましたから。でも、絶対手で食べた方が美味いですよ。

あー、これで南インドに行っても、ミールスを手で食べることができますね。

Restoran Line Clear
チュリア通りとペナン通りの交わるところ。コムタ側に歩いてすぐ。

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2013年10月26日 (土)

空腹のアイル・イタム

極楽寺に行ってみました。例によって、コムタからバスに乗ります。今度の料金は2,0リンギットできっちりと払います。

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<萌えバス>K7/DA16-50

市バスはこんなタイプもあるでよ。まだ、ハリラヤ・プアサの連休が続き、バスはかなりの混雑です。結局最後まで座れません。門前町のようなところで下車。すぐそこが極楽寺ですが、両側に商店の並ぶ屋根付きの階段を上っていきます。

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<極楽寺>K7/DA16-50

極楽寺(ケ・ロック・シ)は、マレーシア最大の仏教寺院で、中国、タイ、ビルマの様式が混在している一風変わった寺院。様式は混在していても、訪れる人々はほとんどが華人で、基本的には大乗仏教の寺院でしょう。

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<経文を書く僧侶>K7/DA16-50

敷地は広く、山の斜面を利用しているためか、ひとつのエリアの見学を終えると、次は階段を上らされるというような感じで回っていくことになります。

画像の僧侶はありがたい人らしく、瓦を購入してそこに経文を書いてもらい、瓦を納めるような役割でした。僧侶の袈裟も上座部仏教のような質素なものではなく、我々には何となくなじみのある袈裟でした。

ここからパゴダを見学できるのですが、ここだけは有料で2.0リンギット払います。

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<パゴダ>K7/DA16-50

この内部には登ることができます。なぜかここだけはビルマ様式で、仏像も白いものが多く飾られています。

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<ジョージタウンを望む>K7/DA50-200

パゴダまで上がってくると、かなりの高台になりジョージタウンが俯瞰できます。かなり前に作られたコムタですが、こうしてみるとやはり高い建築物です。しっかり、ジョージタウンのランドマークになっています。

うっすら見える山はマレー半島のものです。

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<ポメロ>K7/DA16-50

見学を終え、門前町に戻ります。ここも屋台街で、食べ物や果物、土産物などを売る店が延々と続きます。

ポメロというのは柑橘類の一種で、イポーが名産地らしいですね。咳止めの効果があるとかで、かなりの大型柑橘類です。でかいので購入は見送りましたが。

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<ラクサ屋台>K7/DA16-50

食べ物で圧倒的に多いのが、ラクサの屋台です。アイル・イタムには観光という目的もあったのですが、半分くらいはここでラクサを食べようともくろんでいたのです。

ペナンのラクサは他の地域のラクサと違い、タマリンドを使うようです。インドとは関係なさそうですが、アッサム・ラクサと呼ばれていて、ここアイル・イタムの極楽寺に至る桟道の屋台が有名だそうです。

それではいただきましょうと店に入るのですが、ことごとく空席がなく、空腹を抱え路頭に迷うことになりました。これからのプランでは、ペナン・ヒルに登り優雅にお茶でもと思っていましたが、ケーブルカーも長蛇の列で、結局諦めました。

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<未熟マンゴー>K7/DA16-50

しょうがないので、ケーブルカー乗り場で購入した未熟のマンゴーを唐辛子入りの塩を付けてかぶりつきました。これが昼食代わり。これはこれでなかなか美味しかったですけどね。結局、アッサム・ラクサも普通のラクサも今回は食べることができませんでしたとさ。

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2013年10月21日 (月)

フードコートのサバイバル

ペナンでハリラヤ・プアサ、ラマダンあけに遭遇したことはすでに書きました。この時期は、ムスリムのみならず、マレーシア中が宗教に関係なく連休になり、それはものを食べる店も休みを取ってしまうのです。

てなわけで、食の天国ペナンに来たものの、やっている店がかなり少なく、なおかつペナンの人々は美味しいものに目が肥えているわけで、やっている店には集中的に人が集まってきます。

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<Red Garden Food Court>K7/DA16-50

ペナン初日の夕食はいろいろ探し回ったあげく、以前紹介したW & Oという妙なサテの店に行き、その帰りに煌々と輝くこのようなフードコートを見つけました。レッド・ガーデン・フードコート。漢字では紅圓美食坊。場所はペナン通りにあり、シティテルの斜め向かいくらい。ブルー・マンションともいわれるチョン・ファッ・ツィー・マンションの裏手です。画像に見える青い屋敷がそう。

初日はすでに夕食を済ませてしまっていますが、入って偵察しました。イポーのフードコートとは比べものにならないくらいの賑わいで、すべての店がやっています。しかし、空きテーブルがほとんどない。なので、翌日ここに来ることにしても、早めに来て席を確保しようという作戦にします。

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<マレーでギネス>GR DIGITAL

夕方6時くらいに入ってみました。すでに半分くらいは埋まっているし、空席があっても予約の札が掛かっていたりします。入口近くには比較的空いたスペースがあったので、とりあえずここを確保することにして、近くの肉骨茶屋台でセットものをオーダー。ま、セットといっても肉骨茶と青菜、揚げパンにご飯というものです。

テーブル番号を告げて待ちます。その間に、ドリンクオーダーの係がやってきます。いい加減にタイガーやその他の輸入ビールに飽きてきたので、どんなビールがあるかきいてみると、ギネスがありました。アイルランドの黒いスタウトです。アイルランドにはまだ行ったことがないのですが、リバプールのパブで飲んだら(瓶じゃなくてもちろん生)、凄く美味しかった。ギネスはシンガポールにもありましたね。なぜかわからないけど、イギリスというか大英帝国時代の海峡植民地(ペナン、マラッカ、シンガポール)つながりでしょうか。

しばらくして持ってこられたギネスですが、なんと、18リンギットですよ。高~い。

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<肉骨茶セット>GR DIGITAL

肉骨茶はなかなかできてきません。屋台を見ていると、できたものからどんどんと運ばれていくのですが、かなり注文が重なっているのでしょう。20分くらいしてようやくありつけました。

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<肉骨茶>GR DIGITAL

揚げパンも投入した状態のもの。鍋は鉄製でうっかり持つと火傷するぜ。ここのセットはいくつかあって、使う部位とか具の内容とかで値段が違うんでしょうねえ。頼んだものは、白菜のような葉っぱが入っていましたが、マレーシアじゃ白菜は作れないでしょうね。いったいなんでしょうね。食感は白菜に似ていますが。

あと、豆腐も入っていました。ちょっと薬くさいですが、熱々で美味しい。赤いやつはにんじんだったか。決して唐辛子ではありません。

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<サイドディッシュ>GR DIGITAL

なんか、肉骨茶の上にのっていたものとそっくりというか同じものでしょう。空芯菜ではありませんね。青梗菜(チンゲンサイ)だろうか。削り節みたいなものは、メモに書いていないのでちょっと自信がないのですが、でんぷんみたいなものでしょう。タレは、オイスターソースだったと記憶しています。

美味しかったんですが、なんか物足りない。ギネスもまだ残っているし。サテでも食べたいなと思ったのですが、サテの屋台はここからかなり遠く、諦めました。こりゃ、5時くらいから来るしかないのかな。

でも、昼間訪ねてみたら、見事になんにもやっていませんでした。一瞬ラマダンあけでここも休業かと思ったくらいです。ちなみに、肉骨茶セットは、12.5リンギット。

安くていいんですが、あの混雑は何とかして欲しい。

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2013年10月19日 (土)

バトゥ・フェリンギに行ってきた

深夜特急の足跡を追うVol.9

今回の探索は、バトゥ・フェリンギへと足を伸ばしました。「劇的紀行・深夜特急」では、いったん同楽旅社に泊まるものの、その後バトゥ・フェリンギに移り、アーベン・ゲストハウスに泊まるのです。

この下りはドラマでは省略されているのですが、DVDでは明らかになっています。同楽旅社である商売に誘われそうになった大沢たかおが、階下のバーに行くとそのときの女性にビールを奢られ、「お金がないなら、海に行けばいい。海はただだから」といわれて、行くことになったのです。

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<市バス>K7/DA16-50

ということで、ワタクシもコムタに行き、バトゥ・フェリンギ方面のバスに乗り込みました。正確にはコムタではなく、隣接する建物にあるターミナルです。料金前払いで、運転手に支払います。これがなんと、お釣りが出ないんです。料金2.7リンギットですが、小銭がなく、3.0リンギット泣く泣く支払いました。

おまけに激混みです。たまたまラマダン開けに当たってしまい、ペナンの人々もお出かけするようです。ガーニー・ドライブ、タンジュン・ブンガとバスはすすみ、ようやく空席が出て座ることができました。所要時間は1時間くらい。けっこう乗りでがあります。

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<ゲストハウス街>K7/DA16-50

バトゥ・フェリンギに到着。バス道を歩きます。すると、「ビーチはこっちだよ」という鮮やかな日本語が浴びせられます。見るからにマレー系の男性です。ビーチボーイでしょうか。

これから向かうのは、アーベン・ゲストハウスのあったあたりなので、そのまま歩きます。「あった」というのは、すでに存在しないのです。それはわかっていたのですが、やはり訪ねてみたかった。アーベン・ゲストハウスはちょっと前になくなりました。区画整理のためらしいです。でも、ゲストハウスを再開するという話もあります。

大沢たかおはこの道を通り、アーベン・ゲストハウスに入っていったのですね。

ないことは了解済みで訪れたのですが、せめて、映像に映っているところくらいあるだろうといろいろ探し回りました。バトゥ・フェリンギで初めて食事をするNew Golden Phoenixという、巨大なフードコートも見つかりません。フードコートはあったのですが、名前が変わったようで、午前中からは営業してなく、確かめようがありませんでした。

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<ペナンの藤竜也と食事したレストランかどうか>K7/DA16-50

アーベン・ゲストハウスのオーナーと息子が日本語を話す設定です。とはいえ、オーナー役は日本人の俳優、三田村周三、息子役はマレー人のビーチボーイでしょう。その息子、ペナンの藤竜也ことケンちゃんと食事をしたと思われるレストランが、バス道に面したところにありました。たぶんあっていると思いますが、確証はなし。

結局残っているのはビーチだけなんですね。

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<棕櫚のパラソル>K7/DA16-50

こんなパラソルがいくつもあるのかと思ったら、2つくらいしかありませんでした。この下で、大沢たかおや「ビーチボーイに遊ばれた女」そめやゆきこが演技していたと思われます。

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<パラセイル>K7/DA16-50

一応売りはマリンスポーツの盛んなビーチですが、客は閑散としています。2004年のスマトラ島沖地震により、バトゥ・フェリンギも被害にあったようですが、同じく被害を受けたプーケットなどはその数倍も客がいました。

とはいえ、あまり浮き足立っていないビーチに見えました。けっこう静かな感じで、人もあまりいないので、ゆっくり滞在するにはいいかもしれません。

今回のレポは足跡を追うまで行きませんでした。ただ、何となく跡をたどった感じ。もう数年前に来ていれば…。

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<おまけ>K7/DA16-50

これはおまけですが、極楽寺です。

 昼から極楽寺というマレーシア最大の仏教寺院を見物に行き、タイの寺院とよく似た漫画的な色彩にがっかりしながら帰ってくると、宿の前庭でバーから出てきた二人の日本人にばったり出喰わした
(沢木耕太郎「深夜特急」より引用)

という下りがあります。宿の女性たちとペナンヒルにピクニックに行ったりもしていたようですが、蛇寺などには出向かなかったようです。

そうそう、バトゥ・フェリンギの帰りも来たとき以上にバスが混んでいましたが、その中に日本人女性の二人組がいて、まわりの地元民にどこかへの行き方をきいていたのですが、「なら、そこにいる日本人(ワタクシ)にきいてみなよ」といわれ、ばれてしまいました。

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2013年10月14日 (月)

深夜特急探索隊@ジョージタウン

深夜特急の足跡を追うVol.8

わたしゃ一介の旅人ですが、時には沢木耕太郎や大沢たかおのたどった道を探り歩く「深夜特急探索隊」(隊員1名)に変身し、密かに諜報活動を行っているんですね。そして2年半の時を待ち、再びペナンに上陸したわけです。

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<バタワース・ジョージタウンのフェリー>K7/DA16-50

まあ前回はちょっくらバタワースに足を伸ばしてみただけですが、今回はイポーからわざわざバタワースを経由する長距離バスに乗り、フェリーでジョージタウン入りしました。

時間帯が悪かったのかかなりの人々が乗り込みます。そして、乗用車も同じスペースに積み込まれました。乗客と自動車が別のスペースに収まるタイプもあるので、ペナンのフェリーは2種類あることがわかりました。このあたりは深夜特急には記述がありません。

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<埠頭から外へ>K7/DA16-50

10分ちょっとの航海を終え、乗客は歩いて埠頭のバス・タクシー乗り場に向かいます。「劇的紀行・深夜特急~熱風アジア編」では、ここで大沢たかおがトライショーのドライバーから乗らないかと誘われるシーンが続きます。

自分の場合、ここからタクシーで宿に向かおうとしたのですが、タクシーが客待ちしていなかったので、歩いてチュリア通りに出ました。いや、タクシーはいたのですが、いずれも声を掛けてきてはぶったくるような連中ばかりで、なんと、タクシースタンドにまったくタクシーがいなかったからです。

 ペナンは香港と比べものにならないほどに静かだった。広い通りをトライショーがわがもの顔で走っている。
 海沿いの道を、ザックを揺すり上げながら歩いていると、一台のトライショーがすり寄ってきた。はだしでペダルをこいでいるのは老人だった。
(沢木耕太郎「深夜特急」より引用)

これから、沢木さんは曖昧宿である同楽旅社に向かうのですが、その足跡をたどろうというもの。フェリーから出て最初にぶつかる通りが、ウェルド通り。ここを右に行くか左に行くかですが、トライショーがしっかり付いてくるということから、沢木さんは左側の歩道を歩いたということがわかります。マレーシアは日本と同じ交通システムなので、ことは簡単です。このウェルド通りを右に行くと、ランカウイへと向かう埠頭があるのですが、あまり賑やかそうな町の風情は匂ってきません。なので、沢木さんも普通の感覚で通りを横切ることなくそのまま左へと歩いたと推測します。

 老人があまりにもしつこくついてくるので、私は通りすがりの文房具屋に飛び込んでしまった。
(中略)
 トライショーの老人はしばらく店の前でうろうろしていたが、やがて諦めたらしく走り去った。私は七十五セントの便箋を買い、店を出て、また歩きはじめた。
 勘にまかせて道を右に折れ、少し行くと、いかにも街の中心と思われる繁華な通りに出てきた。食堂や衣料品店などが軒を連らね、人々がゆっくり往きかっている。けばけばしい賑やかさはなかったが、落ち着いた明るさが感じられた。
 私はこの周辺で宿を探すことにした。
(沢木耕太郎「深夜特急」より引用)

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<チュリア通りの消防署>K7/DA16-50

んで、そのまま進んで文房具屋があるかというと、海岸沿いであまりなさそうな気もします。とはいえ、文脈通りに読んでいくと、右に曲がるので、チュリア通りかもうひとつ先のアルメニア通りを進んでいくと推測されます。

ですが、「少し行くと、いかにも街の中心と思われる繁華な通り」に出るとありますから、やはりチュリア通りなのでは。ちょうど上の画像がペナンの消防署で、「劇的紀行・深夜特急」でも大沢たかおがトライショーの老人に乗らないかと誘われ、そのまま歩いていくシーンがここで撮影されています。

もう少し行くと、ペナンのリトル・インディア、カピタン・クリン・モスクやヒンドゥ寺院があるあたりですね。

その後の記述では、メインストリートから1本奥の道に入り宿を探すとあるので、同楽旅社はチュリア通り沿いにはなかったことになりますが。

実際に名前を同楽旅社といったのかどうか。とはいえ、つい最近まで同楽旅社はあったらしく、映像にもある通りドラマでもここが舞台となっています。自分もチュリア通りでは気を付けて歩いていたのですが、ここにはありませんでした。同楽旅社はすでにホテルの営業を終え、バーとしてのみ生き残っていたようですが、前庭がありロケーションも抜群で、こんなところをそのまま放置するとは考えられません。

おそらく、更地にするなり改装するなりして、新しい建物として生まれ変わっているのではないかと思われます。

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<レゲエ・マンション>K7/DA16-50

こんな感じの新しいタイプの建物がどんどんできあがっていくジョージタウン。ここは、バーとライヴなどの施設のようですが、近くには「レゲエ・ホテル」なんてのもありました。泊まりたくないけど。

さて、今回はここまで。続編あります。

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2013年10月10日 (木)

ホワイトコーヒーを検証する

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<チェーン展開するホワイトコーヒー店>K7/DA16-50

ホワイトコーヒーまたは白珈琲というものを知ったのは、前回ペナンに滞在したときで、街中のカフェに「白珈琲」という文字を見つけたことからだった。

そのときはやり過ごしてしまったが、その後調べると、イポーで生産される珈琲で焙煎の時にマーガリンを使うので白っぽくなるとのことであった。なので、是非ともイポーでホワイトコーヒーを飲みたいと思い、マラッカで見かけたこんなチェーン店には見向きもしなかった。

イポーには南華白珈琲というカフェがあるという。出向いてみたら、焙煎を専門にする作業所のようなところで、がっかりし、いろいろ探し回って純粋な喫茶店のようなカフェに入った。

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<アイス・ホワイトコーヒー>GR DIGITAL

その店はカフェのようだったが、イポーでカフェと呼ばれる店が食事を主体にするところのように、ここも洋食っほい食事を提供する店だったようだ。ホワイトコーヒーをメニューの中から見つけ、暑いのでアイスにした。だが、出てきたものは、ミルクと砂糖がもう入っていて、コーヒーの色合いを判別できないのであった。

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<お勧めのプリン>GR DIGITAL

結局コーヒーだけでは儲けにならないのか、店員がデザートを勧めに来た。しょうがないのでプリンを頼む。まあ、これはけっこう美味しかったが。

これではだめだと思い、スタバのようなチェーン展開するホワイトコーヒー店を探すことにした。だが、探し方が悪いのか、イポーでは見つからなかった。ホワイトコーヒー発祥の地だというのに。

なので、ペナンでリベンジすることにした。ペナンならば全国展開のホワイトコーヒー店があるはず。オールドタウン・ホワイトコーヒーという店も、マラッカやクアラルンプールにあるのだからペナンにもあるはず。

コムタ近くに、ジョージタウン・ホワイトコーヒーという店を見つけた。今回は失敗しないよう、ホットにする。

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<ホットのホワイトコーヒー>GR DIGITAL

ああしかし。またしても、ミルクと砂糖が入っていた。マレーシアにはコビO(オー)とか、テOと呼ばれる、ミルク抜きのものがあるのでそちらにしないと色は確かめられないようである。味はマイルドな感じがするが、いったいどうなんだか。

作戦を切り替え、豆を買えばいいのではないかと思った。だが、ブレンドされた製品はまったくなく、店頭に並ぶのは、ミルク、砂糖入りのスリーインワンのスティックタイプばかりである。もうお手上げ。

ホワイトコーヒーをもう一度調べてみると、白っぽくなるのはコーヒー豆であり、淹れたコーヒーとは書かれていなかった。でも、白っぽいコーヒーだったら一度くらい飲みたくなりますよねえ。

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2013年10月 6日 (日)

Restaurant Jayaでインド飯

イポーでインド系料理に触発されていて、ペナンではインド料理をとことん味わってみたいというのがありました。とはいえ、食の天国ペナンですから、ヘビーなものばかりじゃやりきれないなと思い、ヴァラナシーでほぼ毎日食べていた、お手軽カレー掛けのもので攻めてみようと思いました。

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<Restaurant Jaya>K7/DA16-50

そうした条件にぴったりなのが、ペナン通りCititelの向かいにある、レストラン・ジャヤです。前回のペナン滞在の時、シティテルに泊まっていて、ここで夕食を取ったことがあるのですが、その安さとメニューの豊富さを覚えていて、宿にチェックインしたあとすぐさま向かいました。

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<プーリー>GR DIGITAL

頼んだものは、テ・タレとプーリーです。テ・タレは砂糖とミルクの入った紅茶ですが、よく混ぜるために、容器から容器へと液体を移しかえる神業によって作られるものです。ほとんど冷めたような紅茶になっていますが、コクがあって美味いです。マレーシアではテ・タレがドリンク類のナンバーワンと位置づけたいです。

ジャヤではこれ専門の係がいるほどで、客が途切れることがなく、大変な重労働と思われます。

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<カレー味のジャガイモ>GR DIGITAL

一応頼んだものは、プーリーにマサラ味のマッシュルームでしたが、ポテトを持って来られました。まあ、いいか。

んー、ちょっと味が薄いですね。プーリーもしっかり揚がっているのですが、生地が薄かったのが、表面の揚げた部分が食べるたびにぱらぱら落ちてくるし、中もスカスカでした。

とはいえ、プーリー2.0リンギット、テ・タレ1.2リンギットと小銭で支払える範囲ですねえ。安さを求めるなら、是非ともジャヤです。

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<ロティ・チャナイ>GR DIGITAL

2日目のジョージタウン。ハリラヤ・プアサです。サービスの宿の朝食を食べたあとですが、軽めならよかろうと、ロティ・チャナイを頼みます。

小麦粉の生地をクレープのようにしてそれをたたみ、鉄板で焼いたものです。これにカレーが付きます。飲み物は同じく、テ・タレ。

んー、カレーの味が薄いです。辛くもないです。昨日の昼は、あいたテーブルがたくさんありましたが、ラマダンあけのこの日は空席を見つけるのが結構大変でした。

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<薄味のカレー>GR DIGITAL

まわりはインド人だらけ。スプーンとフォークも付きますが、彼らに倣って手で食べます。昨日もそうしました。こうしたロティ類ならば、まったく問題ありません。

なんと、ロティ・チャナイ1.0リンギット。安さに感激ですね。

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<トーセイ>GR DIGITAL

3日目。テ・タレとトーセイを頼みます。今までにきいたことのない、メニューですが、マレーシアで独自の発達を遂げたインド料理のようです。これまた鉄板で焼いた生地が出てきますが、二つに折り畳まれています。

ドーサに似ているなと思ったら、生地は同じものです。ドーサの具を抜いて、カレーを付けて食べるもののようです。カレーは3種類付きます。赤と黄色と緑です。

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<赤いカレー>GR DIGITAL

赤いカレーは酸味があります。トーセイ自体にも酸味があって、一風変わった感じですね。

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<黄色いカレー>GR DIGITAL

ごく普通のカレーです。ロティ・チャナイに使われていたものと同じでしょう。

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<緑のカレー>GR DIGITAL

店内で撮ったもので、緑が白飛びしていますが、薄いグリーンです。野菜ベースのマサラなんでしょう。

これひとつで3種類の味が楽しめるので、トーセイはお勧めです。それに、カレーを混ぜ合わせたら、それこそ無限の楽しみがあるわけで、わずか1.2リンギットでそれを体験できるトーセイは朝食として完璧なのではないかと。

4日目は、さすがに中家系料理に浮気しました。

Restaurant Jaya
99 & 99A, Penang Rd
24時間営業 無休

タンドリー・チキンとかビリヤーニ、もちろんご飯とカレーもあります。麺やピザもできるらしい。調理場の上に料金入りのメニューがあります。写真入りのメニューもあります。ここ、絶対お勧め。

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2013年10月 5日 (土)

ペナンの隠れ家

イポーからペナンに移動しました。移動手段はやはりバスです。ちなみに、歩き方にはイポーのバスステーションは「ゴペン」とあるのですが、ワタクシがタクシーで移動したのはアマンジャヤ・バスステーションです。

宿でチェックアウトするときに行き先を聞かれ、「アマンジャヤですね」といわれてやってきたのですが、かなり近代的なバスステーションでした。こちらは、イポーの北、アロースター方面に向かうバスが発着するようです。地図上ではゴペン・バスステーションはイポーの南にあるので、クアラルンプールなど南から来るバスが発着するようです。

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<Cintra Heritage House>K7/DA16-50

今回の移動では行き先はペナンではなく、バタワースを経由する便を図らずも選ぶことになりました。たまたま、バスの呼び込み合戦みたいなものに遭遇して、チケットを買った会社のバスがそういうものだったのですね。

なので、バタワースでフェリーに乗り換え、宿までは歩いて向かいました。4泊したのはシントラ通りとチュリア通りの交差点にあるCintra Heritage Houseでございます。

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<客室>GR DIGITAL

ここは古いショップハウス(床屋だったらしい)を改装した宿で、木造建築です。客室は1階と2階にあり、2階には靴を脱いで上がります。自分の部屋は2階でした。狭いドアを開けて入ると、古い家具に囲まれた空間が現れます。

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<窓>GR DIGITAL

狭いと思えたドアは観音開きゆえのことで、ロックを解放すれば難なく入ることができました。ライトを付けても暗めの部屋で、カーテンを開こうと思っても、カーテンはなく、すべてマレー式の木製の窓です。ガラスはなく、窓を開け放つか、明かり取り用のシャッターを開くかです。明るくなるのはいいですが、すべて廊下から丸見えになってしまうので、こんな状態にしておきました。

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<浴室>GR DIGITAL

客室から一段高くなったところにある浴室。お湯もふんだんに出て、いうことありません。石けんは置いていませんが、備え付けの機械に液体石けんが詰められています。また、市販のミネラルウォーターも置いてありませんが、ラベルを剥がしたペットボトルに水が詰められています。

フロント横にカフェがあり、ここでウォーターサーバーから自由に補充できるとのこと。ランカウイの宿も同じようなことができました。ちなみに、このウォーターサーバー、冷たい水もお湯も出ます。また、部屋には電気式ポットもありました。

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<お呼ばれした朝食>GR DIGITAL

翌日の朝食です。実はここもまた朝食なしのプランです。…というか、シングルルームには朝食が付かないようです。ですが、この日ラマダン開け(ハリラヤ・プアサ)だったため、特別な振る舞いだったようです。

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<豪華なビュフェ>GR DIGITAL

こんな感じで食事が用意されています。毎日こうだったら、凄いことでしょうが。けっこう美味しかったです。とはいえ、個人的には「朝食は別のところで食べる」意識が強くて、ジョージタウンでは行く前から「ここで食べる」というものがあったのですね。なので、ここで軽く済ませたあと、2度目の朝食に行きましたが。

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<廊下より>K7/DA16-50

こんな感じで、宿泊客もよく記念撮影しているところを見かけました。ここは共有スペースで、雑誌と灰皿が置いてありました。1階の中庭(ちょうどこの下)も共有スペースですね。

WiFiはもちろん来ています。ところが困ったことに、自分の泊まった部屋にはテーブルがなく、別の共有スペースでブログの更新などをしていました。そちらにはきちんとした机があり、エアコンも使えるので重宝しました。ただ、宿の従業員が眠る部屋でもあるらしく、あまり深夜だとだめかも。

いい感じなんですけどね。基本的に、部屋の入口に「掃除してください」などの札を掲げていないとタオル等は替えないようです。どういうことか、自分の泊まった部屋にはその札がなくて、タオルはフロントでもらっていました。また、フロントが24時間営業じゃないというのも、ちょっと辛い。ハリラヤ・プアサの夜、近くで花火などが上がったのですが、見に行こうと思っても、すでにドアが閉まっていたり、朝7時頃外出しようと思っても、やはり誰もいなかったり。

ペナンの次にはランカウイにフェリーで行くのですが、これが早朝のことで、タクシーを頼むと、自ら送迎車を出してくれました。有料ですが。

何でも、昨年からの営業だそうで、こうした古い民家やショップハウスを改装した宿が、ジョージタウンのチュリア通り近辺には増殖中です。まあ、これからきちんとしたホテルのノウハウを吸収して、だんだんよくなっていくんでしょう。いちお、シントラ・ヘリテージ・ハウスは80点くらいかな。難点はありましたが、近くのホテルよりは断然いいし、同じようなタイプの宿の中ではかなり安い設定です。

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2013年10月 1日 (火)

マレーシアの小食館はフードコートなのである

イポー最終日でございます。

宿にはやっぱり朝食が付いていないので外に食べに行きます。ガーデンフードコートも計3回通っているので少々飽きてきました。なので、宿のすぐ近くにある、中国人のやっている小食館に行きます。例の、バナナ・リーフ・カレーの店の向かいです。

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<店内>GR DIGITAL

ここは正式名称はあるんだろうけど、メモしてこなかったです。なので小食館。前面がオープンになっていて、中にはいるとこんなテーブルが並ぶところ。マレーシアのどこにでもあるような店ですね。

燒臘麺(チャーシュー・ミー)という文字が見え、これを頼みました。すると、レジのあたりから別のおばさんがやってきて、飲み物の注文を取り出しました。飲み物は紅茶にします。

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<紅茶>GR DIGITAL

すぐにやってきた紅茶。ミルクというか、練乳たっぷりでやはりどこかチャイのテイストなのです。スプーンではなく、レンゲがついているというのも中国っぽいですね。おばさんは1.5リンギットを紙に書いて請求しました。ここで気づいたのです。ひとつの店に見えても、これはフードコートなのだと。

店内を見回すと、いくつもの調理のブースがあり、それぞれにマレー語と中国語で料理名が書いてあります。もちろん競合はせず、それぞれに異なる料理です。

ふと気づくと、後ろのテーブルにはなんとインド人の客がいました。食べているのは、ロティ・チャナイという、マレーシアで進化を遂げたインド料理です。とはいえ、小麦粉から作ったパン生地にカレーを付けて食べる料理に過ぎませんが。

そして、よく観察すると、ロティ・チャナイなどのインド料理を供する調理ブースもあったのでした。いやあ、町のただの食堂に見えてこれは侮れません。また、イポーは、ホワイト・コーヒーの産地として知られ、「なんとかホワイト・コーヒー」という店名のカフェがたくさんあります。しかし、これも純粋な喫茶店ではなく、主に料理を出す店なのです。こちらには入らなかったものの、システムはこの店とまったく同じと思われます。

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<朝食セット>GR DIGITAL

そんな観察をしているうちに、チャーシュー・ミーがやってきました。ドライです。スープ付きです。料金は5.2リンギットで、こちらは麺を運んでくれたおばさんに払います。

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<チャーシュー・ミー>GR DIGITAL

ドライタイプですが、タレが多めに入っています。茹でた空芯菜とチャーシュー。朝食としてはこれもひとつのゴールデンコンビなのではないでしょうか。そして、ネギが散らしてありますので、B級グルメの巨匠はこれをひとつひとつ除去することになるのでしょう。

麺との相性も抜群で、美味いです。

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<ワンタンスープ>GR DIGITAL

そして、スープの中にはワンタンが入っていました。そして、青菜も。こちらもネギ入りですぜ。んー、それにしても、このメニューをワンタン・ミーといわないところが、チャーシューに自信があるということなのかどうか。

まあ、ワンタンの数はワンタン・ミーよりは少なかったですね。あるいは、ワンタンのように見えて、実は水餃子だったりして…。

小皿の唐辛子入りの醤油も麺に掛けると味が引き立ちます。マレー料理は辛そうに見えて、実はそれほど辛くないのですが、この小皿の唐辛子は、けっこうピリッと来ます。

それにしても、マレーシアのただの食堂がフードコートだったとは。ひとつの発見でした。同じタイプの店は、以前にペナンで入り、肉骨茶(バクテー)を食べたことがあるのですが、この時は親切な店員が飲み物からすべて請け負った感じなので、フードコート形式であるとはまったく気づきませんでした。

店を取り仕切っているのは、やはりレジにいた飲み物係のおばさんなのではないかと推測します。

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