« 2016年5月 | トップページ | 2016年7月 »

2016年6月28日 (火)

恐ろしくない九龍城

その昔、九龍城ときけば泣く子も黙る恐ろしいところでした。今は取り壊されて跡形もありませんが。

Hs1176

<北角フェリーターミナル待合室>K-7/DA21mm

ということで、九龍城に向かいます。北角からファーストフェリー(新世界第一渡輪)の路線があります。以前ファーストフェリーはホバークラフトやジェットフォイルではないごく普通のフェリーで尖沙咀-マカオという路線を持っていました。今は路線は残っていますが、運行会社はターボジェットになりました。あのけっこう大きなフェリーはどこに行ったのでしょうか。

てなことでここの路線は200人も乗れば超満員というフェリーです。スターフェリーの半分以下ですね。

Hs1188

<対岸>K-7/DA21mm

わずか1分ほどの航海です。到着するのは「九龍城」となっていますが、住所はまったく違います。ここからはガイドブックも地図が掲載されていないので、スマホのマップが頼りです。

Hs1190

<通称難民アパート>K-7/DA21mm

こういうところを通っていきます。なんのことはない集合住宅ですが、第二次大戦後の香港でたくさん建てられたような団地ですね。2DKとか3DKとかの造りじゃなくて、一番最初は内部ががらんどうだったそうです。そこを仕切って大家族で住むのだそうで。あるいは、親類数家族が住むとかですね。

風呂もトイレもなくて、こういうところにはシャワーあるいは浴室を備えた公衆トイレがあって、そこを使ったとか。ちなみに今でもその手の公衆トイレはあります。シャワー以外は無料です。

この日は天気がいまいちで、まったく洗濯物が干してありませんが、天気のいい日は洗濯物がたくさん出て、かつての香港の雰囲気を感じることができたでしょう。

ああ、でもまだまだ着きません。30分くらいは歩くことを覚悟しましょう。

ま、到着した九龍城なんですが、まったく恐ろしげな雰囲気はなく、ただのローカルタウンでした。なので写真は割愛します。

九龍城、それは香港が南京条約でイギリスに割譲されたあと、さらにイギリスは新界を99年租借しました。つまり今の香港と同じ領土がイギリスの植民地となったのですが、このエリアに清の飛び地ができたのです。これが九龍城です。

ここには清の軍隊や役人がいたのですが、辛亥革命で清が倒れ、中華民国となった後、イギリス軍が軍隊や役人を追い払いました。しかし、九龍城だけはイギリス軍も香港警察も手を出せない不管理地帯となったのですね。

こういうところに、中国から逃れてきたギャングや流民が住み着き、とんでもないことになったとのことです。しかし、イギリスが香港返還を決定したあと、1987年に城塞を取り壊し、住民は強制的に排除されました。その後の再開発を経て現在に至ります。

Hs1207

<亀ゼリー>GR DIGITAL

果てしなくローカルタウンで、何をしていいかわかりません。でも、街中に恭和堂という店があり、亀の甲羅を掲げてあります。

つまり亀ゼリーを扱うチェーン店のようなものです。ここで食べていきましょう。画像は蜜をかけた状態ですが、かけずに味わうとかなり苦いです。

Hs1204

<けっこうでかい>GR DIGITAL

デザートとしてもかなりの量があります。蜜をかけるとマイルドになり、食べやすくなりますが、美味しすぎてまた食べたくなるということはありません。

まあ、身体にいいということなので、月に1度くらい味わえばいいのでは。料金は38HKDでした。麺の値段と一緒くらいですね。

Hs1209

<メニュー>GR DIGITAL

亀ゼリー以外に身体によさそうなお茶が書かれたお品書きです。けっこう高いです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年6月26日 (日)

レトロ飲茶を断念し水餃麺

Hs1077

<レトロ看板>K-7/DA21mm

北角のイビスに泊まるということは、朝早くからの飲茶を堪能できるということで、中環の古い飲茶の店、蓮香樓にやって来ました。

いざ出陣と突入しましたが、席がひとつもありません。

では、昼にまた来ることにして、香港仔(アバディーン)に向かうことにします。でも、空腹では困るので、別の店を探します。

Hs1083

<池記>GR DIGITAL

トラムの走る道沿いまで出て、そこの粥麺専家に入ります。

Hs1080

<早餐セットA>i Phone5c

けっこう広い店で一瞬びびりましたが、空席だらけです。いくつかのセットメニューがありますが、これにします。

水餃麺とミルクティです。雲呑麺じゃなくて、餃子が入っていますが、具は同じですね。皮の厚みが違いますが、ほぼ同じ味といっていいでしょう。

Hs1082_2

<ぎっしりの麺>GR DIGITAL

どうです。この量。これは満足しますよ。ミルクティは濃厚で、マサラこそありませんが、インドのチャイにも通じるものがあります。でも、麺とチャイはあまり合わない気もします。

Hs1084

<水餃子>GR DIGITAL

優にワンタンの倍はある餃子です。具はエビでした。食感はやはりワンタンとは違いますね。でも、朝食としては十分に美味しいです。

Hs1087

<中身>GR DIGITAL

エビ以外にも何か入っている模様です。これが2個。ま、飲み物付きのセットで35HKDですから、けっこうお得感あるかも。

Hs1166_2

<蓮香樓内部>K-7/DA21mm

ちなみに香港仔から戻ってきても、レトロ飲茶の店は大混雑でした。これはもう、朝一番に向かうしかないでしょう。今回は諦めました。

またいつか行ってみたいのですが、次の香港はいったいいつになることやら。物価が高すぎて、手が出ませんわい。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2016年6月25日 (土)

北角界隈

Hs0969

<Ibis North Point>K-7/DA21mm

中央の色違いのビルが泊まったイビスです。独立した建物そっくりイビスですね。香港には何回か来ていますが、香港島に泊まったのは初めてです。

とはいえ、香港島の中心地にはとても泊まれず、やや場末感のある北角です。

Hs0960

<ベッドルーム>GR DIGITAL

機能的な部屋です。ただし正真正銘のシングルベッドで、このあたりが辛い。

Hs0966

<北角フェリーターミナル>K-7/DA21mm

窓の眺めはこんな感じ。今回の旅で一番の眺めです。フェリーの行き先は紅磡(ホンハム)と九龍城。さらに觀糖まで行く路線も。便利そうですが、超ローカル路線です。

Hs0961

<洗面所>GR DIGITAL

やはりシャワーのみ。このところのイビスを含むアコーホテルズでは、設備をかなり改善しているんですが、ここはずっと以前のイビスという感じが漂っています。

Hs0964

<コンパクトに収納>GR DIGITAL

部屋に不満があるとしたら、やはりベッドですかね。朝食は付きません。なので、近所の茶餐廳あたりに出向くことになります。

Hs0975

<インドネシア人集団>K-7/DA21mm

香港にフィリピン人が出稼ぎできていて、休日の中環ではフィリピン人の輪がそこかしこにできることが知られています。

フェリーターミナルを覗くと、敷物の上に多数の男女が。黒いスカーフを被る人が多く、インドネシア人かなと思いました。

大陸の中国人ほどではありませんが、やはり華人世界で生きる外国人にはコミュニティが必要なんでしょうね。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2016年6月22日 (水)

ピークでフォー、北角で寿司のテイクアウェイ

Hs0958

<北角>K-7/DA21mm

上環からここまでやって来ました。香港後半の宿はここにあるイビスです。

でも、荷物整理もそこそこ、ヴィクトリアピークに登ったら大変なことに。

Hs0993

<ピークタワー>K-7/DA21mm

中環のバスターミナルから1時間待ち。バスで到着です。ピークトラムって手もありますが、料金高いし、混んでるだろうと思いまして。

でも、これは休日の新宿または渋谷並みの人出です。下りのピークトラムを待つ人たちが建物からはみ出してさらに、何重にもなって列を作っていました。後悔しましたよ。

Hs0994

<静態保存のピークトラム>K-7/DA21mm

ああ、ピークトラムが100周年ですか。ここに来ている人のうち、半分以上が大陸から来ていると推測します。

Hs1014

<マダム・タッソーろう人形館>K-7/DA21mm

ここも大混雑です。できた当時は太っ腹にもブルース・リーのろう人形がお出迎えしていましたが。それに、ペ・ヨンジュンなんかもいたんですよ。時代の流れだねぇ。ヨン様はお蔵入りでしょうか。

Hs1026

<50万ドルくらいの夜景>K-7/FA77mm

まあ、ここに来たのは夜景を見るためですが。時期にもよりますが、湿度がありますから、霞むことも度々です。

Hs1042

<やや時間がたって>K-7/DA21mm

上の写真はピークタワー近くの展望台から取ったもの。こちらは、ピークタワーからやや下った遊歩道からのもの。

さあ、帰ろうと思うものの、バスターミナルも凄く並んでいます。じゃあ、夕食も済ませてしまいましょう。

Hs1048

<フォー・ボー>GR DIGITAL

大混雑ということは、店もやはり混雑しているわけで、かろうじて入ることができたのがベトナムフォーの店。

Hs1052

<右手リフトアップ写真>GR DIGITAL

フォー、久しぶりに食べましたが、ラーメン並みに麺がぎっしり入っています。タイの麺の倍はありますね。

これは、左手でカメラを上下逆さまに持ち、左手の親指でシャッターを押しました。そうすればリフトアップ写真も簡単です。

さて、バスですが、ここでも1時間待って、乗り込み、途中で降りてトラムで戻りました。でも、なんか物足りないんですよね。

Hs1057

<サーモンとエビの寿司>GR DIGITAL

1カン5HKDくらいのやつもありましたが、出来合いをテイクアウェイ。これでもわずかに30HKDなので安いです。

Hs1064

<美味い!>GR DIGITAL

持ち帰るときに、崩れてしまいましたが、味はいうことありません。少なくともイングランドの寿司よりも、財布に優しいし、味も日本の寿司に近いです。

フォーはいくらでしたかね。メモ忘れました。広東料理も食べたいですが、ひとりでレストランには行けないので、こういうことも起こります。グルメ天国、香港なのに。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年6月20日 (月)

ハイカロリー注意、シロクマカレー

Hs0940

<さらばマカオ>K-7/DA21mm

香港からマカオに移動したときはチケット売り場が長蛇の列でしたが、戻るときは拍子抜けです。ガラガラ。

ちょっと早めに出てきたのはそのためです。とはいえ、約1時間の航海と、香港再入国に時間を取られ、すでに昼時でした。

Hs0435

<上環のフェリーターミナルビル>K-7/DA21mm

この上階がチケット売り場。その下はフードコートなどになっています。このあたりで昼食を取ることにしました。

Hs0955

<シロクマカレー>GR DIGITAL

当然ながらの日本の資本のカレー。知らない店だなと思ったら、まず日本で店を開き、香港、上海と店舗を展開し、現在日本には代々木と五反田2店舗のみという新興のカレーショップでした。

しかし、パートを含め従業員15名ってどうよ。

この店のバイトは含んでないですね。

Hs0956

<牛タンオムカレー>GR DIGITAL

超ハイカロリーの81HKD。味はいうことないです。元旦だというのに、朝はカップ麺とパンですから、あっという間に平らげました。

ルウはけっこうコクがあります。でも、日本のカレーって感じです。

さあ、宿に向かおう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年6月17日 (金)

やっぱり雲呑麺+アルファ

Hs0804

<關帝古廟>K-7/DA21mm

イワシに関帝廟。これぞマカオの裏町です。

とはいえ20mほど歩けば、セナド広場ですが。

マカオ最終日の朝食はやはり黄枝記。定番雲呑麺を食べることにします。

Hs0809

<鮮蝦雲呑麺>GR DIGITAL

清湯スープの潔さ。4つの大きなワンタンがのっています。

Hs0810

<ワンタンと麺>GR DIGITAL

エビがプリップリです。これはホントに美味しい。熱々でスープともマッチしますね。

そして、この麺。毎回「ゴムのような感触」と申しておりますが、この密度、どうですか?ぎっちり詰まっているって感じでしょう。

決して縮れ麺ではないというのに、箸で持ち上げて切れ目ができるということがありません。スープもよく絡まります。箸ですくって、レンゲにのせて、おもむろに口内に入れて、噛み切るという作業が必要ですね。

食べがいあります。満腹にはなりませんが。

これで30パタカだったかな。マカオの物価になれてくるとこれでも安く感じますが、450円なんですね。

以前は17パタカくらいで、同額くらいの青菜のオイスターソースがけもつけられましたが、今やサイドメニューなしで我慢です。

Hs0863

<昼のラーメン>GR DIGITAL

日本語の暖簾を見つけ、入ってみました。地獄豚骨ラーメン、75パタカ。めっちゃ高いです。味は日本の水準です。

Hs0867

<コンビニで購入>GR DIGITAL

再び香港に向かう朝は、元旦だったので店が閉まっている可能性があり、コンビニで仕入れておきました。

オリジナルの出前一丁なので、特に変わった味はしません。ラー油入りが懐かしい。

サイドのパンは、この地域だけにあってよく食べられている、パイナップルパン。広東語で菠蘿包(ポーローパオ)。決してパイナップルは入っていませんが、なぜかその味がするという、メロンパンのこっちヴァージョン。

けっこう腹一杯になりました。14.5パタカです。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2016年6月14日 (火)

独房から個室へ

Hs0709

<やっぱりアレ邪魔>K-7/DA21mm

モンテの砦から見た風景です。まるで、グランド・リスボアに標的が向いているようですが、あのあたりも埋め立て地で、昔は海であったと。

さて、今回泊まったホテルの紹介です。

Hs0481

<対岸が珠海市>K-7/DA21mm

マカオからのフェリーが到着するのが外港フェリーターミナルで、このあたりは内港になります。対岸は中国の珠海で、ほとんど観光客は現れないエリアです。でも、今でも中国との行き来ができるようです。ただし、日本人がここを利用できるかは不明です。

ひときわ高い建物が、カジノホテルのソフィテル・ポンテ16。フェリーターミナルからはポンテ16の無料送迎バスで向かう予定でしたが、全然バスが現れず、リスボア行きのバスに乗り、そこから歩いて到着しました。

かなり静かなエリアです。

Hs0473

<客室>GR DIGITAL

利用したのはBest Western Sun Sun Hotel(新新酒店)。けっこう古くからあるホテルで、近年ベストウェスタン系列に入ったところです。

太子の部屋が独房に近いものだとすれば、ここはごく普通の個室となります。広さもほどよいです。マカオなんて、香港よりも土地が狭く、ホテルも激戦状態なんですが、部屋は概してごく普通です。

Hs0475

<冷蔵庫>GR DIGITAL

独房にもありましたが、なぜかユニオンジャック柄の冷蔵庫付き。ティカップと湯沸かしもあり、インスタントですが、コーヒー、紅茶、中国茶がセルフで頂けます。

この横には立派なライティングデスクがあり、もちろんフリーWiFi付きです。

Hs0477

<洗面所>GR DIGITAL

余裕ですね。窒息することもありません。

ここはバスタブではなく、シャワーのみですが、まるで問題ありません。

Hs0478

<アメニティ>GR DIGITAL

太子の部屋にもありました。香港・マカオのホテルはアメニティ類とセルフのお茶などはどこもきちんとしていると思います。

固形の石鹸、重要です。なぜならわたしゃ、石鹸の補充をしないからです。すべてどこかのホテルで仕入れてきた石鹸を使っています。

最近、このタイプではなく、液体ソープを固定のボトルに入れるところが増えています。それだと補充ができないんですよ。

ごく普通のホテルでしたが、太子からだと天国の部屋のようにも見えてしまいました。なお、朝食は付きません。

帰りはフェリーターミナルまでタクシーを使いましたが、マカオタワーあたりまで出て走るので64パタカもかかりました。ポンテ16の無料バスでもよかったのですが、乗っちゃいました。アクセスはやはりよくないです。

リスボア近くで同等の値段だったらそちらになびいていました。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2016年6月12日 (日)

マカオのヴェネツィア

Hs0876

<ザ・ヴェネツィアン・マカオ>K-7/DA21mm

マカオのヴェネツィア。なんだかわからないが、変なものがあるとのことで行ってみました。小銭を用意して、バス料金をひねり出します。

マカオのバスは釣り銭が出ません。マカオにも香港のオクトパスのようなカードがあるとのことですが、わざわざこのためにカードを購入するというのもアホらしいのでそうしました。

マカオのヴェネツィアは、ラスベガスのラスベガス・サンズというカジノ運営会社が、タイパ島とコロアネ島の間の埋め立て地に建設した、ホテルリゾートです。ご存じ、シンガポールのマリーナベイ・サンズもこの系列です。その他、マカオ本島にサンズ・マカオというカジノホテルもあります。

2007年7月にできたので、前回知りようもありません。

Hs0891

<なんじゃこりゃ>K-7/DA21mm

一歩中に入ると、こんな感じです。バロック調の天井画です。フロントは手前にあり、この天井画がカジノまでずっと続くのです。やー、金かかってるな。

Hs0888

<人工運河>K-7/DA21mm

ショッピングモールがあるので、行ってみました。カジノのフロアではなくその上に作られています。

中央には水路があり、なんとゴンドラが用意されています。ちゃんとゴンドリエーレもいて、希望者は乗ることもできます。ワタクシが見たところ、ヴェネツィア直輸入の立派なゴンドラです。金かかってますねー。

もっとも、ゴンドリエーレはここの専属で、ヴェネツィアの運河を漕ぐ免許はないだろうと思います。しかも、イタリア人じゃありませんよ。アジア系が多いかも。

Hs0884

<ヴェネツィアン・マカオの空>K-7/DA21mm

運河だけではなく、ヴェネツィアの街並みも再現されているんですが、空まであります。これまた、天井に描かれた絵です。不気味ですね。こんな感じなので、いささか暗い感じです。

モールはやはり、高級ブランドばかりで、購入したいものもありません。物見遊山で来てみましたが、こんなものでしょうか。帰りにカジノを覗きましたが、最低掛け金が高かったです。

最後に動画をつけておきます。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2016年6月11日 (土)

ベラビスタホテルを探す

深夜特急の足跡を追うVol.23

沢木耕太郎氏は香港で金宮招待所(実際は金屋招待所)に偶然滞在していました。ある日、日帰りか1泊の予定でマカオにも滞在することになります。

 メイン・ストリートらしき道をさらに真っすぐ行けば、マカオで最も繁華な一帯に出そうだということはわかっていたが、私は南湾街を左に折れてみた。道の向こうに小高い丘が見えたからだ。丘に登ってそう広くもなさそうなマカオを眺め渡してみたいと思った。
(沢木耕太郎「深夜特急」より引用)

この丘はペンニャの丘のことです。丘の頂点にはペンニャ教会があり、南欧風の街並みが続きます。

以前の訪問でペンニャ教会を訪れたことがあり、このあたりの眺めは覚えているのです。また、「深夜特急」には当時の地図が付いていて(正式な地図ではなく編集で付け加えられたもの)、沢木氏が投宿したベラビスタホテルあたりには、現在のガイドブックではリビエラホテル・マカオというものがありました。

このあたりを確認しようと思ったのです。

 洋館に魅かれて坂を登ったり下ったりしているうちに、とりわけ古めかしい三階建ての家の前に出てきた。どうやら、それは普通の住宅ではなく、ホテルらしい。
 ベラ・ビスタ・ホテル。いかにも格式のありそうな雰囲気を漂わせている。私には無縁のホテルだ、と通りすぎて、まてよ、と思った。別に、入ってみるだけのことに金を取ろうとは言わないだろうから、内部の造りだけでも見学していったらどうだろう。
(沢木耕太郎「深夜特急」より引用)

Hs0904

<政府綜部>K-7/DA21mm

かつてのポルトガル総督府。同じ建物を中国政府が利用しています。この通りを進むとペンニャの丘の麓にたどり着きます。

Hs0906

<三階建ての洋館>K-7/DA21mm

丘への道からすぐに見上げると薄いクリーム色に塗られた建物が出現します。条件はぴったり。

Hs0913

<ベラビスタホテル跡>K-7/DA21mm

現在は使われていないようです。営業は1999年まで。つまりはマカオが中国に返還されたときまでです。

Hs0912

<領事の住居>K-7/DA15mm

普通ならば取り壊されるところでしょうが、なんと、ポルトガル領事が住居にしているとのことです。

現在はまったく入り込める余地がありません。でも入ると、崖沿いの庭園からマカオの海が眺められるはずです。

Hs0916

<ベラビスタホテル>K-7/DA21mm

当時の宿泊料金、値切って40パタカ、約2400円だそうです。

謎として、あれだけ安宿にこだわった沢木氏が、別の安宿に行かなかったことがあります。今でも重慶大廈並みの安宿はあるんですが。

もしかすると、フェリーターミナルでホテル込みのチケットを購入し、ここに来たのかも。当時でも、重厚な造りではあったものの、ベッドの下ではゴキブリが蠢くという記述もありますから。

実は以前にペンニャの丘を訪ねたとき、この建物が気になっていたのですね。「あれはもしかして…」と。でも、旅に「深夜特急」を持参しなかったし、何回も読み返してみて、ここだろうなと思っていたのです。

けっこう達成感ありますね。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2016年6月 8日 (水)

3軒目のポルトガルレストラン

Hs0570

<朝の体操>K-7/DA15mm

インドを終わらせ、ほっとしていましたが、年末年始の旅の画像加工が停滞しています。順次やっていくつもりですが、暫定的に「食」にスポットを当て、頑張っていこうかと。

Hs0930

<またもや赤ワイン>GR DIGITAL

いやー、マカオはいいですね。日常的にワインがあります。他のアジアじゃこうは行きません。

マカオ3日目の夕食です。またもや、新口岸葡國餐廳に行こうと思い、たどり着いたところ、満席でした。幸い、向かいの店もポルトガル料理店です。その、威記葡國餐廳(Wai Kei Portuguese Restaurant)に突入します。

ここにはキャラフのワインはないのですが、ハーフボトルの安ワインがありました。

何とも庶民的な店で、料理をオーダーし終えると、おじさんが相席しました。

Hs0933

<前菜>GR DIGITAL

メインが出るまではこれで凌ぎます。アサリ炒めです。ポルトガル料理では豚肉とアサリを炒めた「ポルコ・アレンテジャーナ」というものがあります。海と無縁のアレンテージョ地方の料理です。まあ、国土が狭いですから、内陸部でもアサリが流通しています。

ここのアサリ炒めは、中国風のソースを使っています。アサリだけですが、悪くないですね。

Hs0934

<本日はご飯もの>GR DIGITAL

メイン料理はこれです。バカリャウ入りリゾット。バカリャウとはタラのことですが、ポルトガルでは北洋で捕れたものをカチカチに乾燥させたものを、戻して使います。

それをマカオにも輸出しているようです。

このバカリャウは様々なものに使われます。コロッケからステーキまで。

もちろん、鍋から食べるのではなく、皿に取り分けます。バカリャウの滋味が行き渡り、なかなかのものです。美味い。

雰囲気は庶民的ですが、残念ながら向かいの店とあまり値段は変わりません。しかも、クレジットカードが使えないんです。料金は224パタカでした。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2016年6月 6日 (月)

麺といったら黄枝記

Hs0582

<セナド広場支店>K-7/DA21mm

朝は軽いものが食べたいです。それはやはり麺でしょうか。でも、普通の雲呑麺では当たり前すぎて、ちょっとひねってみます。

宿から軽い散歩感覚で、セナド広場までやって来ました。この店は8:00からやっているとのことでしたが、まだ開いてなくて、また散歩します。実は前日の昼食の候補だったんですが、大陸中国人が押し寄せていて、ひとつも空席がありませんでした。

戻ると開いていました。この時間帯なら大丈夫ですね。

Hs0579

<メニュー>GR DIGITAL

黄枝記は香港にも店がありますが、発祥はマカオです。香港の麺はマカオからはるばる運んでくるそうです。でも、この店は有名ですが、支店なんです。

本店は十月初五街にあるとのこと。そっちの方が近いので、はじめからそっちに行けばよかったです。

Hs0577

<招牌蝦子撈麺>GR DIGITAL

頼んだのはこれです。撈麺というのは、いわゆるスープが別になった麺です。タイだったら「ヘーン」にあたるものです。

Hs0578

<エビの卵かけ>GR DIGITAL

エビの卵を和えたものです。具は青ネギのみ。麺はこの地独特の細くて弾力のあるやつです。箸でたぐり寄せるのですが、麺が絡んじゃってちょっと食べにくいですね。味はいいです。

麺は竹で打つそうで、これをはるばる香港まで運ぶというこだわり。

美味いんですが、いかんせん麺なのに、68パタカもするんです。1パタカ約15円です。その点だけが残念です。他の麺はもうちょっと安いんですが。

Hs0576

<店内>GR DIGITAL

通されたのは、地上階でした。傍らでは店員が賄いメシを食べています。そして自分の向かいにはおじさんが座りました。雲呑麺と何か単品をかき込んでいます。

やっぱり場所がいいですからね。どうしても大陸中国人のターゲットになりますわ。

黄枝記
新馬路議事亭前地17號

TripAdvisor

前回の雲呑麺

この麺が高額としても、前回訪れたときとは遙かに物価が上昇してますね。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2016年6月 5日 (日)

ポルトガル料理の隠れ名店

Hs0767

<新口岸葡國餐廳>K-7/DA21mm

ワイン好きですので、夕食はポルトガル料理です。この店は初めてマカオに滞在したときに見つけて、2回目のマカオでも2回訪れています。

新口岸葡國餐廳(Est. de Comidas Portuguesa "Porto Exterior")
新口岸宋玉生廣場中裕大廈606H-606G

TripAdvisor

初めて滞在したときには香港の旅行会社からホテル付きのフェリーチケットを購入し、そのホテルがホリデイ・インだったのですね。その近くにあったので、自然と見つけられました。2回目のマカオでは、リスボア近くのところで、まあ難なく到着することができました。

いやー、今回は難関でした。だいたいの場所は覚えていましたが、すっかりどこをどうやっていくか忘れてます。宿から1時間ほどさまよい、なんとか到着しました。

Hs0768

<キャラフのワイン>GR DIGITAL

これですよ、これ。高額なボトルではなく、店で作っているか仕入れているハウス・ワインです。500mlで35パタカだったかな。

Hs0772

<前菜>GR DIGITAL

ポルトガルソーセージです。実は初めて。ソテーしてありますが、柔らかく美味しいです。

Hs0774

<パン>GR DIGITAL

前回訪れたときと何も変わっていない。同じパンです。付いてくるバターがポルトガルと同じってのも、気分をヨーロッパに連れて行ってくれます。もっとも、周囲は中国人だらけなんですが、大陸からの客はいない模様です。

Hs0775

<メイン>GR DIGITAL

イワシの塩焼き4匹。醤油があるわけでもなく、塩味そのままで頂きます。リスボンの裏町でもイワシを炭火焼きする風景がよく見ることができます。

リスボンのレストランでも、定番の料理ですね。

ワインは赤を選びましたが、ポルトガルではイワシは赤がデフォルトです。白ワインは絶対に合わないです。

Hs0777

<身離れよし>GR DIGITAL

マカオ近海でイワシが捕れるかわかりませんが、鮮度はいいです。ナイフとフォークで頂きますが、すっと切れます。いいっすね。

実は前も同じものを頼んでます。それらの記事群はこちら。
1回目
2回目

まあ、いろいろな名店もあるわけですが、ここはけっこうお勧めです。翌日も行こうとしましたが、満席で諦めました。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

賽の踊り

深夜特急の足跡を追うVol.22

Hs0564

<グランド・リスボア>K-7/DA21mm

いよいよマカオのカジノです。3日間通って見ましたが、初日は一銭も賭けずに様子を探りました。

マカオには無数のカジノがありますが、マカオ半島に滞在しているのならば、リスボアの周辺にかたまっています。あと、ちょっと離れてポンテ16。あとはコロアネ島とタイパ島の間の埋め立て地、「コタイ地区」にあります。

また、沢木耕太郎が勝負してほとんどツキのなかった船上カジノはすでにありません。

Hs0530

<ポンテ16>K-7/DA21mm

船上カジノがあったあたりが、このポンテ16近くと推測します。

バクチをやるのですが、スロットマシンから、ブラックジャック、ルーレット、バカラとありますが、やっぱりわかりやすい大小に挑戦します。

沢木さんの時代は近所の主婦が10パタカを握りしめて帰って行くなどという描写もあります。ですが、今やカジノはマカオの生命線でもあり、あのラスベガスを抜いてしまった一大産業なのです。

最低掛け金というものがあり、ワタクシが見たものでは100~300パタカとなっていました(スロットマシンを除く)。リスボアの入口近くが100の台が並んでいます。グランドリスボアは300でした。

さらに上階に行けば、そんなものでは済まない掛け金の台があるに違いありません。

資金は1000HKDです。現金乱れ飛びという描写もありましたが、基本的にチップを使います。ただ、最初に入っていくときはディーラーに札を出してチップと交換してもらえます。写真撮影現金です。以前はカメラチェックもありましたが、なくなりました。

翌日、500のチップから挑戦します。基本大か小に張っていきます。ぞろ目はほとんど出ません。ねらい打ちなんてとんでもありません。勘の勝負ですが、出る目がけっこう不自然なんです。連続して大とか、交互とか。大に100を賭けて勝っても倍になって帰ってくるだけ。やっと1000になっても、すぐにツキがなくなります。この日はチップが綺麗になくなって、やめました。

そしてまた次の日。再び500からスタート。ずっと張らずにたまに様子見で賭けないこともありました。

と、突然、最低掛け金が200に上がったんです。しょうがないから200でやりましたよ。これはなんとかしのぎ、長い時間をかけてようやく1000になったところで終了。プラスマイナスゼロ。

やはり場が熱くなって、盛り上がってきた台では意表をついた目を出すことがあります。やっぱり資金があればなあ。これもすぐには出さずにちょっとタイミングをずらして出ます。

それにしても普段着の中国人、3晩とも目撃した人がいました。かなりの金を持っていて、台を掛け持ちしていたりして、数ヶ所に複数のチップを置きます。これがけっこう当たってしまうんだな。

あれ、資金洗浄ということにも使えますね。今回は沢木さんも挑戦したリスボアで大小をやるという目的でしたが、次に行ったら、また通ってしまいそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年6月 2日 (木)

B級グルメ大賞はこれで決まり

インドを終えて、香港・マカオに戻ります。

それにしても、この間にWindows10に勝手にアップデートされてしまう事件も起こり、個人的には使い勝手が悪いので、元に戻しました。

Hs0685

<行列>K-7/DA21mm

マカオ2日目。世界遺産を全部回るつもりで、途中の昼頃にセナド広場に到着しました。まあ、ざっと見て歩く程度なので完了しております。

マカオに来たらマカオ・ポルトガル料理以外で食べてみたいものがありました。それがこの一角で売られています。

Hs0687

<串もの>K-7/DA21mm

ワタクシも列に並びます。どうやら手前の串に刺したものを選び、湯がいてもらうシステムです。1串10パタカですね。

串を持って渡すのではなく、金属製のボウルに入れて渡します。

Hs0688

<マカオ風おでん>K-7/DA21mm

まったくおでんと同じですね。ただ、材料は練り物と臓物が多いようです。ワタクシもモツ中心に5本選びました。

Hs0690

<カレーおでん>K-7/DA21mm

座るところはありません。仕方ないので、ちょっと離れた大堂(カテドラル)近くのアズレージョ前のベンチで頂きます。

湯がいた具材に最後にはカレーをかけます。カレーも2種類あって、「スパイシー」な方を指定しました。

Hs0691

<牛の胃袋>K-7/DA21mm

見た目はグロいですが、コリコリしていて美味しいです。それにまたカレーがピリ辛で輪をかけて美味いです。

Hs0692

<牛の肺>K-7/DA21mm

これは珍しい。初めて食べましたが、柔らかくて臭みもありません。食べでがありますね。

食べていると隣の中国人から話しかけられました。やはりこれを食べています。ワタクシの答えは「我是日本人」だけ。

Hs0694

<どれがどれやら>K-7/DA21mm

モツ好きですが、部位とかよくわからないんです。でも選んだ具材に外れはありませんでした。どれも美味しいです。

Hs0695

<満腹>K-7/DA21mm

最後のスープも最高ですね。はっきりいって1食分に相当します。毎日食べても飽きそうにありません。

これ、咖喱魚蛋(「カレー」の文字は日本語フォントにありません。「くちへん」に「加」と「くちへん」に「厘」です。)といいまして、前回2007年に来たときにはなかったと思います。大堂巷という路地にしか店がありません。

5軒くらいあったと思いますが、聖ドミニコ広場側にある店に並び、ここがもっとも繁盛していました。セカホンの取材もここで行われたと思います。

とりあえずはここ数年食べた路上のグルメの中でもナンバーワンかと。見つけてでも行くべし!

| | コメント (4) | トラックバック (0)

« 2016年5月 | トップページ | 2016年7月 »