理想の風景
<インレー湖の寺院>MZ-3/35mm/RVP100
ミャンマーの中程にあるインレー湖は、雨季に面積を増やし、乾季に面積が減る。つまりは、ダムのような調節機能がある。拡大縮小する湖ということだが、同じような機能を持つカンボジアのトンレサップ湖に比べると穏やかな印象がある。
穏やかというのは、トンレサップのあたりが物質的にも貧しく掘っ立て小屋のような建物と水上家屋で生活する人々の印象に比べ、やはりミャンマーの、特にインレー湖の住民の方が、たとえ貧しくともより豊かな生活をしているように見えるからかもしれない。事実、経済発展の度合いを国家レベルで考慮しても、ひとりあたりのGNPなどはカンボジアの方が勝っているのではなかろうか。
また、トンレサップ湖は川イルカが生息していたり、ワニがいたりするが、ここではそんなものはいない。魚なども豊かなメコンとトンレサップ湖から比べると種類も少なく大きさも比べものにならないかもしれない。でも、インレー湖の住民にはそれで十分だし、ここではホームレスというものを見かけないことも、安定感が感じられるのだ。
<水辺の風景>MZ-3/50mm/RVP100
トンレサップ湖が果てしなく平地にあるのに対して、インレー湖は高原にある。近くには山が迫り、水もある程度澄んでいる。トンレサップこの水の色はメコンと同じである。目をこらしても中が見えない。
そして、インレー湖の人々もトンレサップ湖同様湖に依存した生活をしている。湖に生える藻を取ってきては、それを堆積させ、浮島を作り、畑にしたり、大きいものでは住居に耐えうるものにしてしまう。中には浮島の寺院もあるほどだ。そして、住居もバラック作りなどではなく、きちんとした作りのものである。そんな家はどこも船を持っていて、ちょっとした買い出しにも湖に出て行く。
いやもう、どう考えてもインレー湖の方がいやされてしまう。ドーパミンやアルファ波が出まくりなのだ。雨が降らないけれど、いやされる水の風景がある。昨年雨季のタイ・ラオス・中国を旅した。半分くらいは雨ではあった。また、メコンという水の流れしかも、流域の人々を潤して止まない豊かな流れではあったが、ここまでリラックスさせてくれる風景はなかったような気がする。
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