いよいよ雲南をあとに。ラオス入りしウドムサイを目指す。モンラーからはウドムサイ直行のバスがあるはずだが、チケットは「没有」なので、見つけた交通手段の乗り継ぎで行くことになるな。ちょっとしたチャレンジである。
まずは中国・ラオス国境まで。中国側国境はモーハン。モンラーからは景洪から到着するバスターミナルと別の南站というバスターミナルがあり、宿からは1km弱とはいえ、重いバックパックを担いで歩いていく。入り口では荷物検査あり。モーハンまで17元。うち1元が保険料。ミニバスである。だが、モーハンまでは頻発しているのでそれほどの心配はいらない。
<モーハン・ボーテン国境地帯>MZ-3/50mm/RVP100
モーハンのイミグレーション。出国カードとパスポートを提出するのみ。簡単に通過すると、出口ではトゥクトゥクが待ちかまえている。中国人ともラオス人とも判断のつかない女性2名が先客だが、あと2、3名乗れるかというところで出発。
ここ数日降り続いた豪雨で未舗装の山道はかなりぬかるんでいた。大型のバスとトラックが立ち往生していて、渋滞が発生。上の写真はトゥクトゥクの客席から後方(中国側)を撮したもの。左側のツートーンのオート三輪がトゥクトゥクである。ガンランパのトゥクトゥクに似ているが、座席は向かい合わせの乗り合いタイプである。右はシーローだがモーハンのイミグレーションではその時姿を見かけなかった。トゥクトゥクは5.0元である。
ラオス側イミグレーション、ボーテン。非常に多くの人間が通過している。中にはパスポートの束を抱えた人もいて、個人旅行者は後回しになりそうだ。また、出入国カードをもらおうと窓口に尋ねるとこれを理解しない係もいるので、注意が必要である。
<軽ワゴンで出発>GR DIGITAL
ボーテンからはルアンナムターとウドムサイに公共バスがあるはず。もっとも、ソンテウだという話もあるが。しかし、そのようなものは見つからずどうしようかと思っていると、中国人旅行者に話しかけられた。
彼らもウドムサイまで行くのだが、人数待ちしている。自分を入れてもあと2名足りないらしく、しばらくここで客待ちする。ここには大型のワゴンなどが数台客待ちしていた。結局続く旅行者が現れることはなかったのだが、なぜか四駆のピックアップトラックと軽ワゴンに分乗し出発。しばらくは道もよく、これなら快適にウドムサイまでいけると思ったあたりで、ワゴンはストップし、ドライバーが連れて行ってくれたのは昆明からやって来た寝台バスであった。ワゴンの料金は8.0元。
<寝台バス>GR DIGITAL
バスはここで休憩中だったらしく、やがてやってきたドライバーに英語で交渉。OKがでて、のることができた。バスには助手も乗り込み、彼に料金を払う。ウドムサイまでは40元で交渉成立。
このバスはルアンパバーン行きでウドムサイで翌日も見かけたので毎日1便が走っているようだ。また、ヴィエンチャン行きもあるはずなので、こちらも見かけたと思う。ともかく、荷物を持ち込み、空いた席へ。空いているのは最後列のみ。
<寝台バス内部>GR DIGITAL
このバスはすべての座席がフラットなスペースとなっている。ひとり分のスペースはマット1枚のみで、それぞれに掛け布団と枕がつく。上の写真で右手に女性が見えるが、彼女の隣にも1名分のスペースがある。だが、大部分の乗客は2名分の料金を払い、自分の環境をほどよく確保していたようだ。
自分の占めた最後列は、5名分のマットが敷かれていた。右手に見える素足は自分と同時に乗り込んだラオス人青年のもの。払った40元は、モンラー-ウドムサイ間の公定料金が32元というのに比べるとかなりの割高だが、助手が2名分の料金を徴収したということを考えれば、納得はいく。なお、寝台は2段式となっていて、この上にもしっかりと乗客はいた。また、それでも満席にはなっていないようで、途中数ヶ所で乗客を拾っている。
おそらく到着したのはボーテンの町中だったのではなかろうか。ここまでは道もよかったのだが、走り出してみると、凹凸が激しい路面となり、マットに横になっていると身体が浮き上がってしまうような感覚になってしまった。前の方にいたラオス人女性は、小さく開けた窓からしきりに顔を出し、何度も吐いていた。このあたりの三半規管の感覚だが、日本人にはどうということはないような揺れでも、ラオス人にはかなり辛いものらしく、乗り物酔いをする人はかなり多い。
道はやがて山道へ。さらに揺れが激しくなる。しかも、狭い道幅と急カーブの連続で、まったくスピードが出ない。きちんと座っていたものの、激しい上下動に頭を数度上の寝台にぶつけるため、またも姿勢変換である。今度は、再びマットに横になったものの、手すりをつかんで、ある程度揺れに身体を任せた。ようやくしっくり来る。
<不気味な土産>GR DIGITAL
そんな中、最初の休憩。何もない山道だが、路肩には簡単な小屋が何軒も並び、果物なども売られていた。しかし、小屋の軒先にはビニールに入れた蛇ともタウナギとも区別のつかないものがぶら下がり、これを乗客がよく買っていく。
バスはそれからもう一度止まった。ドライバーと助手が工具を持って後方に回ったので、何かの修理だったようだ。これはすぐに終わり、ようやくといった具合で大きな町に到着する。隣のラオス青年に確かめるとウドムサイとのことで、ようやくバスを降りることとなった。

<ウドムサイ>MZ-3/50mm/RVP100
ウドムサイ。天気は晴れ上がりいい感じである。それにしても、疲れたので予定を変更し、2泊することにこの時決めた。
Postscript ようやくラオスに再突入です。このあたりでようやく半分くらいの日程を消化。なので、もう年内にすべてのアップは無理です。次の旅が迫っているところですが、それに関係なく、このメコンの旅を優先したいと思います。
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