メキシコ先住民
メキシコは長くスペインの支配を受け、1821年にようやく独立を果たした。その間に、支配層のスペイン人と先住民の混血が進み、現在はメスティーソ60%、先住民25%、スペイン系などのヨーロッパ人14%、1%がその他である。どちらかといえば、混血比率が高いのだろうか。
街を歩くとほとんどメスティーソだらけ。だが、アフリカ系住民を奴隷として上陸させたといわれる、ベラクルスあたりではアフリカ系の特徴を持つメキシコ人も多い。また、ところによっては、メキシコ先住民の比率が高い都市もある。それが、オアハカだったり、サン・クリストバル・デ・ラス・カサスだったりする。
さて、その先住民を観察したくて、オアハカでツアーに参加した。オアハカ近郊ではティアンギスという先住民の市が場所を変えて立つのである。
<くつろぐ先住民>by MZ-3/FA28-105mm F3.2-4.5(SRM)
連れてこられたのは、トルコルーラという町。今日はここでティアンギスが行われるらしい。手始めに、メスカルというスピリッツを飲ませるボデガ(酒蔵)に集まったが、一通りの試飲が終わってガイドが「あんたは街を見て来なよ」といい、外に出る。
外に出ると露店が三重になって続いていた。すべて先住民の日用品などを扱う店である。もちろん、先住民が買い出しに来ている。その切れ目から教会が見え、そちらの方に行くと、先住民がたくさんくつろいでいた。教会の中に入り、一通り回ってくると、望遠レンズをつけた一眼レフを物陰から構えたヨーロッパ系の女性と眼が合う。「シーッ」。女性は先住民をこうして撮そうとしていたのである。先住民はカメラ嫌い。ちょっと前に、先住民の村にツアーで乗り付けた日本人の集団に対して、あまりにもあからさまにカメラで写されることに対して、先住民が怒り日本人を殺してしまった事件があったのは、メキシコのことである。
<先住民の親子>by MZ-3/FA28-105mm F3.2-4.5(SRM)
さて、トルコルーラでたっぷり先住民を観察できたのだが、ここよりも先住民比率の高い地域が、サン・クリストバル・デ・ラス・カサスである。チアパス州の山の中でアクセスもなかなか大変。本当に行きたかったのだが、バスチケットが取れず断念した。
旅の終盤、カンクンを訪れた。カンクンはリゾートエリアとダウンタウンがあり、リゾートするつもりがないので、ダウンタウンに宿を取る。このダウンタウンにも、先住民がやってきていて、路上で物売りなどを行っていた。
<路上で物売り>by MZ-3/FA28-105mm F3.2-4.5(SRM)
先住民は日本人と同じくモンゴロイドのはずだが、ちょっとかけ離れているような気もする。だが、身長は低い。あまり物売りから買っていく人は見かけなかったが。
<子供はこうして抱く>by MZ-3/FA28-105mm F3.2-4.5(SRM)
先住民の日常生活圏であるトラコルーラよりもそうでないカンクンの方が先住民が先住民っぽい服装をしていたりする。これは、もちろん、先住民であることを売り物にしているからなのだろう。
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コメント
モンゴロイド
メキシコの幼稚園は2歳保育でバスケットにオシメを入れて持って行くと世話係りのおばさんが取り替えてくれる
ある日家内が幼稚園に呼び出された
理由はこんなに酷い折檻をしてはいけませんと叱られた
何のことか判らず唖然としていたら子供をつれてきて尻の痣をみせた
メキシコの子供に無い青い蒙古斑点 これを叩いて付けた痣と思ったらしい
一緒に通っている兄の尻も見せて納得して貰った
それにしてもこの配慮 日本だったらどうしたでしょうか
投稿: 墨爺 | 2007年1月25日 (木) 12時00分
墨爺さん、こんにちは&はじめまして。
コメントありがとうございました。
おお、メキシコ人は、ヨーロッパ系でもあるけれど、モンゴロイドの先住民の血も受け継いでいる場合があるから、蒙古斑が出る子供もいるのかと思いました。
まあ、メキシコに限らず、こういうことは起こりうる話ですね。
日本でも、若い保育士なんか、蒙古斑のこと自体知らないケースもありそうです。
メキシコに限らず、いろいろな話題を扱っています。
またお暇な時にでもいらしてください。
投稿: ヒョウちゃん | 2007年1月25日 (木) 20時38分