ネパール:トロリーバスで子供と交流
ネパールという国は交通網があまり発達していない。鉄道などはインドと接するごく一部の場所だけにあるらしいが、あとの陸路移動はバスやトラックだけとなる。首都であるカトマンズ近郊でも交通事情はほぼ同様で、バスまたは三輪タクシー(テンプー)、タクシーくらいがせいぜいか。しかし、カトマンズとバクタプルを結ぶトロリーバスが唯一の例外かも知れない。
物珍しさもあって、カトマンズからの日帰り旅行のバクタプル行きは往復ともトロリーバスを利用した。もちろんトロリーバスは初めてである。カトマンズの中心からかなり離れた場所にある乗り場に行くと、しばらくしてトロリーバスが登場する。
<中国製トロリーバス>Eos 1000s/28-105mm/SRS
中国の資金援助でできたというトロリーバス。もうかなりの時間が経っているからかひどくオンボロである。乗り込んでみると、電気で走る以外はまあ普通のバスか。ただし、最初座ろうとしたところには吐瀉物がぶちまけられていて、後方に移る。
ネパールは英国式に車両は左側を通る。すなわち右ハンドルだが、トロリーバスは左ハンドルであった。ただし、人の乗降口も左側についている。まあ、当時の中国が単に右ハンドルのバスを作れなかったからかも知れないが。
バスは発車しそうでなかなか動かない。バスには車掌が乗っていて、客集めに忙しい。「これでいい」と思うまでは発車しないようであった。その際に合図なのだろうか、バスのボディをがんがんぶっ叩くのである。うるさくてかなわん。発車したもののしばらくは頻繁に停車して、客集め。また、がんがん。これが終点まで続くのかと思ったが、やがて乗降は少なくなり、静かになった。ちなみに、料金は4.0ネパールルピーであった(当時8円)。
その帰り、我々の前に少年たちが乗り込んできた。手にしたカメラに興味津々なので、1枚彼らを撮す。
<ネパールの少年>Eos 1000s/28-105mm/SRS
だが、彼らはカメラを手にしてみたかったようである。コンパクトカメラを手渡すと、我々を撮してくれた。
<少年の撮影>Nikon AF600/28mm/Fujicolor Super400
右に移っているのが、この時の旅の同行者。自分は画面からはみ出している。彼らに手渡した、コンパクトカメラは、ファインダーも小さく、すこぶる撮りにくいが、とにかくひとりをきっちり撮りたかったのだと思う。もう1枚あるが、これは自分がばっちり写っていた。
あれから、ほぼ9年がたつので、この少年たちもかなり風貌が濃くなって、立派な青年となっているでしょうね。
今だったら、デジカメでさらに交流は深まることであろうが。ちなみに、当時もデジカメ所有していました。…といっても、85万画素の20MB1枚きりのコンパクトフラッシュ。これでは旅で使い物にはなりません。海外にデジカメを持って行くようになったのは、3.2メガピクセルのCoolpix880が最初のことで、128MBのコンパクトフラッシュをつけていきました。それでもなんとか用が足りた。2002年の台湾のことです。
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コメント
こんにちは。
トロリーバスって不思議な乗り物。軌道は無いけど大きくずれたら架線が外れてしまう。昔「こち亀」で解説してた。
黒部ダムのトンネル内をトロリーバスが走っていますね。乗ったことがあります。
投稿: 04mat | 2007年7月20日 (金) 00時12分
◇04matさん、こんにちは。
遙か昔、日本の都市でもトロリーバスがありましたね。
今他にあるんだろうか。
サマルカンドや中国にはありました。
黒部ダムには行きたかったですけど、未だ行っていません。
投稿: ヒョウちゃん | 2007年7月21日 (土) 11時38分