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2007年11月 3日 (土)

フェズへ-遅れたバスと味気ない料理

シャウエンからはCTMというモロッコ国営のバスでフェズに向かうことにした。シャウエンに到着した日の午後、バスターミナルまで行き、バスを予約する。2日後の13:15の便で、コンピュータ発券。それによると残席は2。危ないところだった。料金は72DH。

ついでなので、フェズの宿も電話予約。何の面白味もないが、フェズ駅の目の前にある、Hotel Ibis Moussafirという、フランス資本のチェーンホテルである。安宿が続いたので、久しぶりにまともな宿に泊まりたくなったということもある。また、フェズからはその後鉄道を使うことになるので、ここが便利だろうと考えたのである。

2日後、シャウエンの観光を切り上げ、宿で荷物をピックアップし、プチタクシーでバスターミナルに向かう。バスチケットを買いに行った時には歩いたものの、とんでもない坂道で、ここを荷物を持って歩くのが辛いのでそうした。CTMのブースに向かい、荷物を預ける。荷物料は5DH。2年前の冬に来た時には、預けた荷物はそのまま係がバスまでは混んでくれたのだが、今回はそうしてくれない。怪訝な表情をしていると、傍らの旅行者が「自分で運ぶんだよ」と教えてくれた。システムが変わったのか、ピークシーズンで人が足りないのか。荷物から解放されるためにCTMを選んだのだが。

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<この日の昼食>GRD

バスターミナルには早めに到着していた。売店でサンドイッチを購入。20DHとけっこう高い。ピクルスのような酸っぱい野菜が入っていて、塩がたくさんふりかけられている。まあ、こんなものか。傍らのベンチで食べてバスを待つ。

食べ終わり、荷物を持って移動。炎天下だが、すぐに来るので問題なし。

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<シャウエンのバスターミナル>MZ3/50mm/RVP F

手前に移っているのは自分の荷物。白いショルダー型のトートを街歩きに使用。黒いのがメインのリュック。赤いものに交換レンズなどを入れた。黄色いバスは民営。

しかし、バスはなかなかやってこなかった。やって来たのは2時間以上も遅れた、15:30過ぎ。だが、ようやく乗り込むと、自分の座席がなかった。CTMは、座席指定であるが、フランス人ツーリストなどは適当に空席を見つけて座ってしまうので、この時点で座席番号は意味をなさなくなってしまっていた。空席を見つけたが、休憩から戻った別の旅行者が自分の席と主張。

結局、運転手とバスターミナルのオフィスの職員が全員のチケットを確認作業に入り、判明したのは、一番前の座席にいたバスの助手のような男をどかすことだった。眺めのいい、最前列の席。だが、頭上の荷物入れには二つのバッグは入らず、足下に置くこととなった。

通常CTMバスは運転手ひとりで走る。この助手のような男性の存在は初めて見た。観察していると、この男性は指が曲がらない障害者で、これでは荷物の搬入などには役に立たない。一体何のために乗っているのかわからなかった。また、バスがタンジェやティトアン始発であったとしても、2時間も遅れることはよくわからない。推測だが、いつものドライバーが急病などで来られなくなり、ピンチヒッターとして引退した元運転手を起用したのではなかろうか。急なことだったので、道案内人として先ほどの助手が必要となったのかも知れない。ともかく、バスはほとんどスピードを上げず、のろのろと進む。シャウエン-フェズの間は山道がほとんどで、遅い車も安全を確認してからやっとこさといった具合で追い越す次第。これには参った。

フェズの新市街にあるCTMのバスターミナルに到着したのは、20:00過ぎであった。予定では、18:00前に着いているはずだが。ここから、プチタクシーと称するワゴン車に乗って、宿へ向かう。よほど疲れていたためか、普通のプチタクシーを探す気力がなくなっていたらしい。同乗したのは、バスの助手であった。宿までは普通は10DH程度だが、しっかりとボラれてしまった。

宿で名前を次げチェックインしようとすると、「19:00までに連絡がなかったので予約は無効になった。本日は満室です」といわれる。そんな…。という顔をしていると、「そこのソファで待っていてください」といわれ、結局は泊まることができたのである。実に疲れた。

もう、外に夕食を食べに行く気力が残っていなかった。不服ではあるが、このイビスのレストランで食べることにする。モロッコに着いてから、アルコールなしでやって来たのだが、この日は飲むことに決めた。カサブランカというブランドのビールと、イカのタジンをオーダー。

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<カサブランカ>GRD

モロッコ国産ビール。初めてお目にかかった。Flag Specialeというブランドが比較的有名なのだが、まあ、普通の味かなあ。容量がとても少なく、あっという間に飲んでしまう。

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<イカのタジン>GRD

タジンと称しているものの、タジン鍋ではなく、皿に乗っている。味は地中海料理のような感じでなかなか美味かった。赤いソースもパンに付けて美味しくいただく。イビスでは徹底的にモロッコを排除しようとしているのだろうか。タジン鍋で調理したものを別皿に移したものと好意的に理解しよう。

この日はシャウエンをちょっと歩いただけだが、とても疲れた。イビスには4日間滞在することになる。

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コメント

 いよいよフェズですねー。楽しみです。
 しかし、ヒョウちゃんの荷物、少ないですねー。やっぱり自力で行く人は違います。
 ツァーの私は、スーツケースでした。

投稿: マサエ。 | 2007年11月 4日 (日) 20時25分

◇マサエ。さん、こんにちは。
はい、フェズです。4泊しましたが、フェズに2日当てて、残りの1泊はムーレイ・イドリスとヴォルビリス、メクネスに当てました。結局この日は移動日になっちゃいました。
荷物、少ないですか。まあ、そうだろうなあ。
でも、黒いバッグは10kgほどあるんですよ。
外国人のバックパッカーなどは、もっと重そうなリュックと、さらにキャスターなどを引きずっていますが。

投稿: ヒョウちゃん | 2007年11月 4日 (日) 22時49分

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