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2007年12月 6日 (木)

遺跡とコウノトリ

ラバトにはローマ時代の遺跡があり、その名はシェラという。遺跡じたいはローマ時代のものだが、マリーン朝の時代に墓地にされたため、一部にはミナレットなども残るちょっと変わったものとなっている。

Im1446

<シェラの城壁>MZ3/50mm/E100VS

Im1424

<シェラ遺跡>MZ3/20mm/E100VS

遠くに見えるのは紛れもなくミナレット。手前の建物はローマ洋式である。そして、ミナレットの上に見える黒いものは、コウノトリの巣で、その上にかすかに見える白いものが、コウノトリである。

モロッコに限らず、コウノトリの巣はよく見かける。イベリア半島でもそれは同じ。以前冬にワルザザード近くのカスバの屋上ではコウノトリの巣を間近で見たことがあるが、コウノトリはいなかった。だが、巣からは大型鳥類独特の獣臭さが漂っていた。

一方夏にイベリア半島を訪れると、やはりコウノトリの巣を見かけるのだが、コウノトリじたいは目撃しなかった。どうやら、8月のモロッコにはコウノトリが渡来するようである。もちろん、初めての経験。

Im1439

<空を見上げると>MZ3/77mm/E100VS

やあ、いるいる。かなりの数。遺跡をさらに奥にたどっていくと、谷あいに生い茂る木々の上には無数の巣があり、コウノトリが羽ばたく姿も見える。遺跡の中にもコウノトリの姿が確認できる。

Im1440

<コウノトリ>MZ3/77mm/E100VS

逆光だったのに加えて、77mmという中望遠しか持っていないので、これが精一杯の寄り。ただ、このワンカットの中に、これだけの巣があり、羽ばたこうとしているコウノトリがこれだけいるのだ。

ある意味、ちょっと幻想的ではありました。別の季節に行くとコウノトリがいるとは限りませんが。偶然のなせる産物です。それにしても、コウノトリのコロニーだったんですね。モロッコの別の地域に行っても、たぶん見かけることができるでしょう。

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200708 Iberia & Morocco」カテゴリの記事

コメント

シェラ、行こうかどうしようか悩んでいるのですが、
結局かつてのローマ都市のものとしては、何が残っているのでしょうか?

投稿: Gina | 2007年12月 6日 (木) 23時47分

 コウノトリ、私もモロッコで巣も鳥もたくさん見ました。住宅や門などの上によく巣を作っていましたね。
 コウノトリは日本では動物園でしか見られないので、とっても珍しかったです。

投稿: マサエ。 | 2007年12月 7日 (金) 15時34分

◇Ginaさん、こんにちは。
おお、ラバトも訪れるんですね。
シェラは離れているので、プチタクシーで行きました。
とはいえ、帰りは交通機関がないので、歩いて戻りました。
ここは、遺跡としては未整備です。
ヴォルビリスと比べると、いや比べる自体が意味ないかも。
あるのは、荒れ果てた建物と柱や屋根などの残骸ですね。中央には中心的な建物だったらしいものがかなり形を残しています。<2枚目の写真。
特に詳しい解説もないので、説明しようがないんですが、スパルタみたいな感じかなあ。それよりは保存状態がいいですけど。
ちなみに、1枚目の城壁はマリーン朝時代のものだそうです。
個人的には、損した感じはないので、リストに入れておいていいのではと思います。
ラバトでは、ハッサンの塔とムハンマド5世の霊廟、ウダイヤのカスバくらいだろうから、時間があったら行ってくださいませ。

投稿: ヒョウちゃん | 2007年12月 7日 (金) 20時59分

◇マサエ。さん、こんにちは。
マサエ。さんもご覧になったのですね。
ということは、8月限定でなく、もう少しあとまで見られるということですね。
コウノトリ、日本で見たことないです。
もしかしたら、ウズベキスタンで目撃したかも知れません。

投稿: ヒョウちゃん | 2007年12月 7日 (金) 21時01分

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