往年の名残-柱の文字
マラッカに到着したとき、一番気になったのは、柱に刻まれた店舗の文字だったりする。マレーの商店街は、ほとんどがショップハウス形式で、歩道に面したところが店舗となり、その上が住居となる。その住居は店よりも数メートルほど歩道側に張り出していて、そこには巨大な柱が存在する。その柱に、店の名前などを刻んだものがよく目立っていた。
<マラッカの柱>MZ3/35mm/EBX
コンクリートで作られた柱。マレーの建物には建造年が記されたものが多く、古いものでは1930年代だったりした。この柱がその当時と同じものならば、柱に刻まれた文字はそれだけの歴史を証明するものとなるが、果たしてその店の名前は今でも同じものだろうか。
確かめることはしなかったが、作り直すことのできないこの柱に、中華系住民の軒並みならぬ決意のようなものを感じる。
<バトゥ・パハにて>MZ3/35mm/RVP F
放浪の詩人金子光晴が滞在した、バトゥ・パハ。ここにも、マラッカで見たような柱がたくさんあった。現在のバトゥ・パハはただの地方都市となっているが、かつてはゴムや錫の集散地として賑わったことがあったという。
<バトゥ・パハの柱>MZ3/50mm/RVP F
マラッカと比べるとバトゥ・パハのものの方がよく手入れされているような感じがした。昼下がりの商店街は半分眠ったような感じで、人通りも希薄なのだが。また、店舗も半分ほどは店を閉ざしているようにも感じたのだが。長年、店を守ってきたという自負がこの柱の文字に現れているのだろうか。
とかく、気になる柱の文字だった。
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