おじさんは国境を目指す
いよいよラオスに渡る日がやってきた。チェンラーイは、あいにくの雨が朝から降り続いている。そのために、宿を出るのがかなり遅くなった。止むのを待っていたが、その気配はなく、傘を差してバスターミナルを目指した。
<ノンエアコン普通バス>MZ-3/50mm/RVP100
チェンラーイからは各地へバスが出ているものの、タイ・ラオス国境のチェンコーン行きのバスはチケット売り場では販売していなかった。もっとも、窓口にはわずかにアルファベット表記で地名が記してあるだけなので、ちょっと迷いつつもバスにたどり着く。
チェンコーン行きのバスは経由地の違う2社があり、早く出発する方の赤いバスに手招きされる。昨日の夕方にはこのバスは乗客でぎっしりであった。乗り込んでみるとがらがら。荷物はどうするのかバックパックを見せると、ここに置けと運転席の斜め後ろにある、エンジンカバーの上を示された。屋根の上でなくて一安心。座席は運転席の直後とする。
もう1社のバスは青い車体。バスターミナルに料金表があり、どちらも同じ70バーツなのである。所要時間を尋ねると、「どちらも同じ、セイム、セイム」とのことである。青いバスには外国人旅行者がたったひとり乗っていたが。
オンボロのバスにしては、ほぼ時間通り発車する。最悪の時は適当に乗客が集まってからでないと出発しないのではないかという不安は解消される。それとともに、女性の車掌がやってきて、料金を徴収される。バスはもちろんエアコンなどなく、窓を開け放って走る。しかし、容赦なく雨が降り込むため、窓を下ろした。自分の席には雨が降り込まなくなったが、運転席の窓はまったく閉めようとしないため、適度に風が入り、まあまあ快適であった。
<運転席>GR DIGITAL
それにしても、この運転席を見ていただきたい。メーターがほとんどなく、よくわからないスイッチがたくさん。まるで手作りのバスみたいである。このバスは結構頻繁に乗り降りがあり、通しで乗っていたのは自分とドイツ人女性のみであった。
時刻表によると日中1時間に1本の割合で走り、同じ赤いバスと何度かすれ違った。中には、タイ文字の下に「チェンラーイ」「チェンコーン」となぜかカタカナで表示してあるバスもあるほど。
道は途中まで平坦だったが、中程からちょっとした山道となり、それが終わるとかなりの悪路となった。未舗装部分もあったが、舗装されていてもかなり穴が開いているような道で、スピードがぐっと落ちる。しかも雨だったからか、2時間40分くらいかかった。しかし、チェンコーンでは雨は上がっていた。
<待ちかまえるトゥクトゥク>MZ-3/50mm/RVP100
バスがようやくチェンコーンに着くと、トゥクトゥクが待ちかまえている。近くには、日本語の看板まであり、イミグレーションまでの公定料金が示されている。トゥクトゥクはあまりタイでは見ないタイプで、どちらかというと、ラオスでよく走っているタイプ。バイクを改造し、後ろに客席を設けたような感じである。客席は進行方向に対して横座りし、向かい合わせにも座席があるというタイプである。料金30バーツ。
<タイ側イミグレーションへ>MZ-3/50mm/RVP100
トゥクトゥクはここまで。日本語の看板も見えますね。坂を下っていくと、チェンコーンのイミグレーション。出国カードとパスポートを差し出すだけなので、至極簡単。
<メコンと渡し船>MZ-3/50mm/RVP100
イミグレーションを通過するとメコンを船で横切る。対岸に見えているのがラオスのフアイサイ。だが、もちろんこれに乗るにも料金が必要で、40バーツです。料金所が見落としてしまうくらいのところで、「ヘイ」と声をかけられ気づいたほど。また、乗り込むときにサンダルが泥にまみれてしまったです。
<フアイサイへ>MZ-3/50mm/RVP100
こうは見えてもメコンの流れはかなり急で、チェンコーンとフアイサイのイミグレーションの位置は、ほぼ対岸にあるが、船が直行しようとしても、船首を下流に流されるため、これを無理して最短距離で進もうとするため、景色がかなりぶれて見えることになります。まあ、それでも乗船時間は5分程度でしょうか。
<フアイサイ>MZ-3/35mm/RVP100
ちなみに、上の写真は宿に落ち着いてからのものですが。到着し、出入国カードに記入し、パスポートと一緒に窓口に差し出すのみ。日本人は15日間以内の滞在ならビザなしなのでかなり楽です。
自分の場合はチェンコーンに到着して腹ごしらえしてからイミグレーションに向かいましたが、ここで同じバスに乗っていたドイツ人女性に追いつきました。彼らはビザが必要。日本人も16日以上の滞在にはビザが必要。もちろん、フアイサイのイミグレーションでもアライバルビザが取得可能ですが。
さあ、宿決めだ。
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コメント
乗り心地はきつそうですが。面白そうなバスですね、自分的には好きです♪
しかし。その女性、どーしてドイツ人と分かったのかしらん。
先日のテレビ「世界の果てまでイッテQ」の番組で松島尚美が1万円で世界遺産(ラオス~タイ編)を観ていてヒョウちゃんの旅と重ねて(失礼!)しまいました。
やはり羨ましい・・。
投稿: lastsmile | 2008年10月15日 (水) 05時36分
日曜日でしたっけ。あの番組見ようとは思っていたのですが、結局見逃しました。
ドイツ人とわかったのは、イミグレで同国人と話していたからです。
本文で書き逃しましたが、あのバスは右側二人掛け、左側三人掛けというアジア人規格でした。混んでくるととても窮屈そうです。
まあ、さらにエコノミー症候群っぽい乗り物も出てくるのですが。
投稿: ヒョウちゃん | 2008年10月15日 (水) 21時35分
10年前、僕も同じバスでチェンラーイからチェンコーンへ向かい、同じ船でフアイサイへ渡りました。
当時、チェンコーンではメインストリートが工事中で、全線路面を掘り返してました。
あの町も、少しはきれいになったのでしょうか。
国境の町まで来ると、遠くまで旅をした感じがしますよね。
ラオスのレポートを期待してます。
投稿: HARU | 2008年10月15日 (水) 21時59分
チェンコーン滞在時間、わずかに30分程度だったでしょうか。
食堂で昼食を取っただけです。
見た感じでは、フアイサイと同じく、メインストリートが1本あってという感じでしたが、もうちょっと開けているんでしょうね。
まあ、ここまでようやく到達した感じですが、さらに北上を続けます。なかなか移動は終わらないと。そんな感じ。
ま、レポでは毎度おなじみのものが出てくると思いますが、よろしくお願いします。
投稿: ヒョウちゃん | 2008年10月15日 (水) 22時15分