景洪ではツアー会社やカフェが催行するツアーをあたってみたが、結局だめ。しょうがない。自力で行くしかない。予定滞在日数は、あと2日。やはり景洪から外に出てみよう。初日は橄欖壩(ガンランパー)へ。
橄欖壩とは景洪の南40kmほどのところにあるところで、シーサンパンナで最もシーサンパンナらしいところといわれている。最寄りは勐罕(モンハン)という町。幸い、バスターミナルからはバスが頻発している。そのために、宿からタクシーに乗り、バスターミナルに到着し、メモに書いた文字を見せるが。答えは「没有」であった。係が絵を描いて説明したところによれば、土砂崩れで道が不通ということである。この時点でやや落胆。しょうがないので、雨ではあるが、瀾滄江(メコン)を見に行った。
<瀾滄江>MZ-3/35mm/RVP100
前日から降り続く雨により水量はめいっぱいという感じである。手前が上流となる。ここは、チェンコーン/フアイサイからさらに上流となるのだが、川幅は500m程度か。すさまじい雨により、むき出しの川岸が崩れていく状況も目撃できた。道の不通も止むなしか。
ここからラオスやタイに向かい、貨物船が運航され、その一部は交渉次第で客も乗せるという。ここからちょっと下流側に橄欖壩があるのだが。
さて、これからどうするかなと引き返したところ、「勐罕」の文字を付けた路線バスが通り過ぎていった。道が復旧したかと思い、バスターミナルへ引き返す。今度はチケットが買えた。料金8.0元。うち、5角が保険料のようだ。勐罕までの道は土砂崩れの箇所もあったが、約1時間くらいで到着した。
さて、足止めを食らったので、すでに昼を過ぎている。ここで昼食を取ることにし、適当な食堂に入る。だが、メニューがなく、しょうがないので「麺(ミェン)」と告げると店の女性は表に出て早速調理している。「ゴリッ、ゴリッ、ゴリッ」という音が聞こえる。麺作りというより何かをすり鉢でつぶしているような音である。やがて麺が運ばれる。一口食べて納得した。
<橄欖壩の麺料理>GR DIGITAL
おや、冷麺ですね。スープ麺ではなく麺に絡めたスープがわずかに皿の下にたまっている。どれどれ。一口。「!」これは、まさにソムタムの味である。表でごりごりやっていたのは、未熟のパパイヤと川蟹、魚醤などをすりつぶしていた音なのである。
ソムタムは今ではタイを代表する料理だが、もともとはイサーンの料理。ラオスにもタムマークフンというものがあり、これまた同じものです。そして、シーサンパンナのタイ族は、徐々に南下をし、ミャンマーに入りシャン族となり、ラオスでラオ族、そして現在のタイにも進出したといわれている。とすると、シーサンパンナにもソムタムの味のする料理が残っていたとしても不思議ではない。
それにしても、タイやラオスでソムタムまたはタムマークフンのような料理を出すとしても、これと麺をあわせたものなど味わったことがない。初めての衝撃的経験であった。いささか大げさですが。
これ、お茶請けとしてひまわりの種も付いて、わずか5.0元でした。
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