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2008年11月26日 (水)

麺のパフォーマンス

景洪の宿の前の通り曼聴路には、数多くの食べ物の店があるが朝早くからやっている店はそう多くない。その中のひとつに景洪では珍しい回族がやっている店があった。その名を蘭州牛肉拉麺。

回族とは対外貿易が盛んな唐から元の時代に渡来したアラブ系・ペルシア系の人々と彼らと結婚しイスラムに改宗した漢民族であるといわれている。この途方もない年月のうちに西方の民族の特徴はほとんど失われてしまい、中国化しているものの、ムスリムとしてのライフスタイルを崩さず、後に中華人民共和国によってひとつの民族であると位置づけられた人たちなのである。

主に男性は頭に白い帽子を被り、もちろん食材には豚肉はない。回族の居住する地域は寧夏回族自治区や甘粛省などである。その他各地に回族は自治州や自治県を持っているが、西安から東トルキスタン(現在の新彊ウイグル自治区)に至る河西回廊あたりに回族の姿が多く見られる。その河西回廊の中心ともいえるのが甘粛省の省都、蘭州なのである。

さて、店に入る。メニューの中から、店の名前でもある牛肉拉麺を指さしで注文。対応した白い帽子の青年になりかけの少年が調理台に立つ。冷蔵庫から取り出したのは麺になる生地。これを一人前らしい大きさに包丁でカットすると、麺棒でのばしまた固める。これを数回繰り返すと、再び生地を麺棒でのばし、今度は両手に生地の端をつかんで引っ張りはじめた。両手が広げられなくなったところで、端と端を合わせて、また両手でのばしはじめる。これはただ、両手で引っ張るだけではなく、時には生地を縄跳びのように回して遠心力でのばすという技も見せてくれるのである。

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<麺作り>GR DIGITAL

これ、1本が2本、2本が4本という具合にのばすやつで、その昔、中華三昧だったかのCMで中国四千年の秘技みたいに紹介されていたものと同じですね。そんな風に引き延ばしていった麺ですが、それでもかなり細くなり、やがて大鍋に投入。ほどよくなったところで、スープと具をのせてやって来ました。

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<牛肉拉麺>GR DIGITAL

麺はうどんよりも細いということが確認できるだろうか。そして、この麺、どこまで行っても切れ目というものがなくさすがは製法に忠実であることがわかる。また、麺の部位によっては太さが異なるのである。この麺は小麦からできている。そのため、どこかラオスの麺料理とは異なる。日本人にとっては馴染みやすい麺なのかも。

ワケギのようなネギとやや辛みのある肉味噌のようなものが加えられている。そして、隠れ見える牛肉の肉片。「拉麺」というくらいだから、どちらかというと日本のラーメンのような感じでもある。量的にも。ただ、味はかなり淡泊なのである。

これで、5.0元。

このパフォーマンスが気に入ったわけではないのだが、翌朝もこの店に行く。もう一つの麺作りの技を見るためにである。やはりメニューを指さしで牛肉刀削麺を頼む。こちらは、生地を金属片ではじき飛ばして直接湯に投じる方法。これまた、中華三昧で紹介されていた製法である。

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<刀削麺作り>GR DIGITAL

ところが、料理が運ばれてこれが間違いだったことに気づいた。まずは麺の形が違う。スープ麺ではなくスープのない冷麺だ。だが、これは指さしで行ったため、刀削麺の下に書いてあったものと見なされたらしい。まあ、美味しかったのでよしとしよう。

Mk1116

<冷麺>GR DIGITAL

間違われてしまったものの、これは冷やし中華のようで量的にもかなりあった。これも、小麦麺だし。こちらは6.0元であった。

この回族の店、朝早くから夜までやってます。従業員の顔ぶれはほとんど変わらないので、かなりの長時間労働。どの品もかなり安い。薄利多売なのか。客は必ずしもイスラム教徒というわけではなかった。

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コメント

麺好きな自分としては興味津々です☆
牛肉拉麺は台湾で人気の牛肉麺とはちょっとまた違うデスね。冷麺もボリュームたっぷり感で美味しそうです♪

投稿: lastsmile | 2008年11月27日 (木) 00時49分

lastsmileさん、こんにちは。
この話題、絶対来てもらえると思いました。
ずばりですね。
台湾の牛肉麺はうどんのような感じですが、具材がちょっとヘビーな感じがしますね。
そちらよりは軽めで、朝食にぴったりかもしれません。
冷麺の方はボリューム満点で朝食にするには重めでした。こちらは、昼食くらいにちょうどいい感じです。
具もたくさん、その下の麺はさらに多いという。
また、麺の話題はいくつかありますので、よろしくお願いします。

投稿: ヒョウちゃん | 2008年11月27日 (木) 20時08分

 これは、なかなか美味しそうですね。
 こういう話題がまだ出てくるわけですね。

投稿: 伊 謄 | 2008年11月27日 (木) 22時49分

伊 謄さん、こんにちは。
少なくとも、中国であとひとつあります。<麺の話題。

投稿: ヒョウちゃん | 2008年11月27日 (木) 23時21分

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