雲南の麺料理・過橋米線
モンフンからバスで景洪に戻る。簡単な麺料理しか食べてなくしかも雨に濡れたため、温かいものを口に入れたかった。幸いバスはいつもと違う版納客運站(バンナ・バスターミナル)に着いたため、歩いていける米線の店に足を運ぶ。
米線とは正式には過橋米線といい、その昔科挙を目指した書生が勉学に励むため池の小島で学習していたが、そこに食事を運ぶと橋を渡るために料理がすっかり冷めてしまう。ある時、土鍋で煮込んだ鶏を運んだところ、鶏から出た脂で料理が冷めなかった。そこで、その料理に米線を入れて出し、書生はそれを食べて勉学に励んだ結果、科挙に合格したという逸話から来ている。過橋米線は雲南省の名物料理となった。
<過橋米線>GR DIGITAL
ガイドブックに載っていた蒙自過橋園という24時間営業の店へ。紅焼牛肉米線の小を指さしでオーダー。これで5.0元。待つこと数分、やがて米線が運ばれてきた。スープは熱々。脂が浮いている。麺はあまり弾力がなく切れやすいような感じである。具は、牛肉にキノコ、そしてレモングラスが確認できるだろう。やはり狙い通り、食べると身体が温まった。
この麺はもちろん米からできた麺だが、ビーフンのような乾麺ではなく生麺らしい。そのために切れやすい感じがしたのだ。麺には弾力もないもののコシも少ないように感じる。また、この店の米線は「米銭」という表記なのであった。こういう例は中国にはいくつかあって、「麺」を「面」と書いてあったり。発音が同じとか表記を簡略したとかだろうと思うが。
米線は中国を離れる最後の食事としても食べている。それはモンラーの市場にあった店で、正直いって他の朝食にふさわしいものが見つからなかったせいでもあるが。
<モンラーの米線>GR DIGITAL
メニューの名前はフォントにないので表記できないが、あぶり肉の米線ということになる。これの大が6.5元。白濁したスープには、無数の脂が浮いている。そして、ここではハーブではなくワケギのようなものが入り、よくソテーされた鶏肉がソースと絡められてのっている。もしかすると、これは鶏のレバーなのかもしれなかった。臭みはなく、正直いって景洪の米線よりも、美味しかった。
米線は別にシーサンパンナに行かなくても、雲南全域で味わえると思う。要するに省都の昆明、大理や世界遺産麗江などでも。ちなみに、この料理は英語名でも「Cross Bridge Rice Noodle」と呼ばれているらしい。探せば日本でも店があるようなのだ。味わうチャンスはあるだろう。
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コメント
麺2連発ですね☆
自分は下の麺の方が美味しそうかなぁ。
牛肉より鶏肉の方があっさりしてそう。
ビーフンをはじめ米の麺、美味しいです!
投稿: lastsmile | 2008年12月 5日 (金) 23時59分
面は麺の簡体字です。簡略化したため日本とは違う意味になったわけで、機の簡体字が机で日本とは意味が違うのと同じ関係です。面は今は台湾でも使われるようになってます。米銭はどこかで見ました。米線と発音が同じなので書き換えたのでしょうか。こちらはよくわかりません。
投稿: とんび | 2008年12月 6日 (土) 00時53分
おっと名無しになってました。
投稿: とんび | 2008年12月 6日 (土) 00時55分
米銭は、やはり縁起担ぎかなぁ(笑)。
私も2番目の麺の好が美味しそうに見えますね。
投稿: 伊 謄 | 2008年12月 6日 (土) 12時36分
lastsmileさん、こんにちは。
はじめの米線はハーブが入っていて、どちらかというと東南アジアを意識させるような味わいでした。
むしろ、あとで食べた米線の方が、ラオスに近いにもかかわらず、中国っぽい味でしたね。
本文にも書きましたが、この料理は鶏肉を大釜で煮込んで鶏油を抽出することで、スープを冷めにくくしているので、具も鶏肉の方がやはりふさわしいのだと思います。
また、生の麺なのでビーフンと異なる食感がありますよ。
ワタクシも麺類好きなので、このあともしばしば麺を取り上げますので、よろしくお願いします。
投稿: ヒョウちゃん | 2008年12月 6日 (土) 14時23分
とんびさん、こんにちは。
最初のコメント、名前を入れておきました。
なるほど、やはり簡体字でしたか。
このあとあまり中国のことは出てこないかもしれませんが、何かありましたらどんどんつっこんでください。
投稿: ヒョウちゃん | 2008年12月 6日 (土) 14時25分
伊 謄さん、こんにちは。
米銭は縁起担ぎですか。なるほどです。
それでも漢字が読めるということは、いろいろと便利ですよね。「米銭」と書いてあっても、あまり疑問に思わず注文できるわけですし。
あとで食べた米線は中国最後の食事として印象的でしたよ。
投稿: ヒョウちゃん | 2008年12月 6日 (土) 14時29分