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2009年1月31日 (土)

充実のコンチネンタルブレックファスト

ミニバスに揺られて7時間。バンビエンにやってきた。雄大な大自然が人気で欧米人たちの嗜好に合わせたようなところである。はっきり言ってしまうと、大自然しかなく、かなり小さな一角に、突如開けたミニカオサンみたいなところなのだが。

町ですれ違う旅行者たちは、半分くらいはルアンパバーンで見かけた気がする。バンビエンに至るルートはヴィエンチャンからとルアンパバーンから。従って、ルアンパバーンにいた連中が数日たつとここに来るというのは理解できよう。

大自然というと、ルアンパバーンの前に滞在したノーンキャウが同じような他条件を満たす。当然、ノーンキャウもバンビエンもどちらも訪れるのだが、どっちを2泊にするかちょっと悩み、結局バンビエンで2泊とすることにした。バンビエンの方が、タイに近く、日程がぎりぎりになっても何とかなると思ったからだ。

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<ご自由に>GR DIGITAL

泊まった宿は、お茶とバナナがフリーだった。7時間の移動中、食べ物は口にしなかった。国道13号線がかなり安全になり、VIPバスよりも速いというミニバスを選び、ちょっと我慢すればバンビエンに着くと思ったからだ。結局到着は夕方近くとなってしまい、フリーのバナナで夕食まで我慢する。

宿はラオスに来て最も安かった。だが、まあまあ快適である。いい夢を見ながら明けて翌日。ひどいスコールであった。もちろん、宿には朝食が付いていない。さあ、どうするか。スコールの中あまり歩きたくない。傘を差し、走り込むようにして、宿の真向かいの店に行く。選択の余地なし。

メニューを眺めると、最も安いのが25,000キープのコンチネンタルブレックファストである。内容は、飲み物とパンのみ。ルアンパバーンでは12,000キープ程度で暖かい麺を食べることができた。なんて高いんだと思ったが、それにする。店の選択を誤ったのかもしれない。だが、パンの焼けるいい匂いがしている。

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<巨大バゲット>GR DIGITAL

飲み物はコーヒーを頼んだ。やがて運ばれてきたのは、長いフランスパンを半分に切ったもの。それが二つということは、バゲット丸ごと1本ということだ。バターとジャムも2つずつ。ヨーロッパの朝食はほとんどがこれだ。だが、そこにはジュースが付いていたり、ラテンな国ではオリーブの実が付くこともある。それに比べると実に貧弱な内容に見えてしまう。 しかも、ここはアジアなのだ。

と、半ば憤慨しながらも、バゲットを切り取り、バターとジャムをつけて口に運ぶ。バゲットは焼いたばかりのようで暖かい。皮はパリパリ、中身はもっちりという、フランス仕込みの正真正銘のバゲットであった。せっせとパンを食べ、合間にコーヒーを。全部食べきると満足していた。バゲット1本の量は半端じゃない。

実は、ここはルアンプラバン・ベーカリーというパン屋なのであった。もちろん本店はルアンパバーンにある。ラオスでもバゲットタイプのパンを食べてきたものの、ここまで満足したものはなかった。食べやすくカットされたバゲットであっても、炭火であぶり少し焦げ目の付いたトーストのようにして出されたものもある。そういうバゲットでは本当の味はわからない。このベーカリーのパンは、いずれも焼きたてで、美味かった。

パンだけでなくもっと食べたい人向けには、フルーツや卵料理付きのセットもあった。値段はかなり高くなりますが。場所は、Dokkhoun Guest House1号館の向かい。狭い町なので、すぐにわかるかと思う。お勧めです。

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2009年1月28日 (水)

ルアンパバーンのナイトマーケット

シーサワンウォン通りはルアンパバーンのメインストリートではあるが、さほど広い通りではない。朝から夕方までは、この狭い通りはもちろん、車やバイクなども行き交うのである。そして、太陽が山陰に隠れる頃になると、テントが組み立てられ始める。その範囲は、モン族のマーケットあたりから、国立博物館あたりまで。ちょうどプーシーの丘の麓あたりである。これが、ルアンパバーンのナイトマーケットである。

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<開店準備中>MZ-3/35mm/RVP100

実は、昼間から歩道の部分では細々と観光客が喜びそうな土産物が売られている。テントが完成すると、この道は完全に車やバイクはシャットアウトされ、人がやっとすれ違うことのできる狭い道が2筋と、それに面した4つの店が延々とできあがる。

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<売りながら制作中>MZ-3/35mm/RVP100

売られているものは、生活雑貨といったところか。特に刺繍や布はインテリアにもぴったりだと思う。もちろん、手作りなので、寸暇を惜しんで作り続けている人も。また、ハンドメイドではないものの、定番となったビアラオTシャツや、キャップ、果ては民族衣装までそろう。

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<スリッパ>MZ-3/50mm/RVP100

ただの布や刺繍では用途が限られてしまうからか、上の写真みたいに二次加工を施したものもあった。ほとんどの店は少数民族がやっているのだと思うが、商品開発にも創意工夫が見られる。

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<ランプシェード>MZ-3/50mm/RVP100

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<傘>MZ-3/50mm/RVP100

ランプシェードや傘。ルアンパバーンは手漉きの紙の産地でもあり、これまたワット・シェントーンの近くにいくつかの工房がある。

チェンマイのナイトバザールでも、ランプシェードなどを取り上げたが、チェンマイ近郊のボー・サーンというところで紙が作られている。その紙を二次加工して、傘やランプシェードが作られているのだが、このあたりは産地こそ違え、内容にそれほどの差はないか。

このあたりは完全な製品なので、工房がここに臨時の店を開いたものなのかもしれない。

ところで、ナイトマーケットだが、たいていのものは値引きに応じてくれる。自分は、ビアラオTシャツを購入したのだが、たくさん並べられたものは、色や素材、サイズまで様々。Tシャツに関しては、S、M、L、XLと表示があるが、日本のものよりもワンサイズ小さいと考えてよいのでは。コットン100%から化繊混紡といろいろあるので、自分の目で確かめた方がよい。

とにかく、朝が托鉢だとしたら、夜はこのマーケット。とにかく、道が狭く、誰か買い物していると通り抜けられないような感じもするが、雑貨好きは外せないな。

Postscript これにて、ルアンパバーンのエントリーは終了します。まだまだ、ネタはありますが、ともかく前に進むことにします。次回は、バンビエン。

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2009年1月26日 (月)

黄金の木

ルアンパバーンが古都と呼ばれるのは、ラオスの王室がここにあったからであるともいえよう。ラオスの歴史は、ランサーン王国から三国分立、フランス植民地時代を経て、ラオス王国、内戦時代、現在のラオス人民民主共和国へとつながっている。ラオスがフランスから独立する過程の中で、ラオスの王室は廃止されてしまったのだが、しばらくはルアンパバーンで王族たちも暮らしていた。現在のルアンプラバン国立博物館はかつての王宮である。

ラオスが独立し、首都がヴィエンチャンに定められても、国王たちはルアンパバーンにとどまっていた。山間にあるルアンパバーンは古い景観が保たれ、ラオスで初めての世界遺産に登録された。その中でも、ワット・シェントーンは特別な場所ではなかろうか。

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<マイトーン>MZ-3/20mm/RVP100

ワット・シェントーンの本堂裏にはマイトーン(黄金の木)と呼ばれる装飾がモザイクで描かれている。かつてここにあったという、高さ160mの大樹がモチーフになっているという。仏教寺院の建物に、直接描かれたモザイク画となると、こんなところがあるだろうか。とにかく、マイトーンは見る価値がある。ちなみに、本堂裏と書いたが、サッカリン通りを進み、寺院に通じる小径を進むとすぐにこれが目に飛び込んでくる(別のアクセス方法もありますが)。

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<レッド・チャペル>MZ-3/50mm/RVP100

本堂の並びにある祠も、ピンク地のモザイクで彩られている。やはりこうした例はほかにはあまりないのではと思う。ルアンパバーンの寺院は、かなり凝った装飾を施すようで、ワット・マイの黄金のレリーフや、ワット・タートルアンの白く彩られた飾り窓などがある。その他の寺院も、内部に絵画が描かれていたりもする。だが、最も色鮮やかなのは、このワット・シェントーンである。

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<黄金の霊柩車>MZ-3/20mm/RVP100

本堂の斜め向かいにある建物はホーラーサロットと呼ばれ、中には1960年のシーサワンウォン王の葬儀で使われた霊柩車が納められている(死去は1959年)。ヤマタノオロチを連想させるような龍の頭が印象的である。

そのシーサワンウォン王の息子がサワーンワッタナー王として即位するが、彼がラストエンペラーとなる。サワーンワッタナー王は1975年、パテト・ラオとの交渉に応じ、国王を退位する。その後も彼ら王族はルアンパバーンの王宮にとどまっていたが、1977年身柄を拘束されラオス北部にある再教育キャンプに送られた後は消息不明となる。

ラオスも革命の嵐に蹂躙されたわけだが、ルアンパバーンの町はそれでも、通りの名前が国王のものであったり(サッカリン通り、シーサワンウォン通りなど)、古い伝統を捨ててないようにも見える。国王のブロンズ像などもあるくらいだし。

ワット・シェントーンの本堂内部も、ボートレース用の特別な船が安置されていたり、内部の装飾も緻密。このときの旅では、よく寺を訪れていたものの、目的は坊さんと話をすることだったり、ただの見学ではないちょっと変わった視点から写真が撮れたらなと思っていた。だが、ワット・シェントーンだけは2度目にもかかわらず、真剣に見ていった。

ま、ルアンパバーンのここを除けば、いわゆる名所旧跡みたいなところはほとんどない旅だったともいえるのだが。

Postscript この旅の旅行記、「雨とメコンと少数民族」、ちょっとだけ更新しました。乗り継ぎでウドムサイ 中国モンラーからウドムサイに至るまでの1日です。

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2009年1月25日 (日)

ラオスの魚料理

ラオスというと、内陸国なので料理といえば肉か野菜だろうと思われがちだが、そこにはやはりメコンの恵みがある。魚料理も健在である。

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<ヌン・パー>GR DIGITAL

ノーンキャウで味わった魚料理、ヌン・パー。メニューの但し書きによると、メコンの魚を使ったとある。ノーンキャウに流れるのはメコンではなく、ウー川なのだが、メコン水系であることは確かである。

蒸した魚に香辛料で味付けした料理。ニンニクがたっぷり効いている。魚の姿がタマネギで見えないが、白身はしっかりとした噛みごたえがあり、とても川魚とは思えなかった。

ルアンパバーンで唯一、入ったレストランが、タムナック・ラーオ。高級レストランの部類にはいるようだが、それほど高くはない。場所は、サッカリン通りでビラ・サンティというルアンパバーンの老舗ホテル前にある店である。

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<赤米のカオニャオ>GR DIGITAL

ここは、赤米のカオニャオを出す。味は特別普通の白いカオニャオと変わることはないが、炊きたてらしくほのかに暖かく美味しい。冷めたカオニャオも不味いことはないのだが、炊きたてはやっぱり美味いのである。ただし、普通のカオニャオよりは粘り気が少ない感じ。カオニャオは指でつまんでそのままおかずを挟み取って食べるが、それがやりにくい。

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<揚げ春巻き>GR DIGITAL

サイドディッシュとして最適だと思うのが、ラオスの揚げ春巻き。肉がぎっしり詰まっている。こういうものを頼んだということは、体調が戻ったということであって、揚げ春巻きにふさわしい飲み物は…。

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<ビアラオ>GR DIGITAL

やはりこれですよ。グラスの横に見えているものは、つまみで出されたクルミ。いや、久しぶりのビアラオ、美味しかったです。

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<魚のラープ>GR DIGITAL

この旅で初めてラオス入りしたフアイサイの夕食で、ラープを紹介したが、こちらは魚。正真正銘メコンで捕れた魚でしょう。ミンチにしてもかなり脂がのっていた。

ラープはミンチした肉や魚にハーブを混ぜて炒めたものだが、実はかなり化学調味料も入っていると思うときがあった。また、ハーブが多すぎて、ハーブが口の中で広がりすぎるかなという感じがするときもあった。

タムナック・ラーオのラープは、ハーブ控えめでもちろん化学調味料は使っていないようだ。これはホントに美味かった。

Tamnak Lao

Tel 071-252525/020-5516437 8:00~22:00

ビアラオ、カオニャオ、揚げ春巻き、魚のラープで110,000キープ。宿代を超えちゃいましたが、たまにはこんな贅沢もいいかも。日本円にしてみれば、1,000円ちょっとだし、こんなに高額な料金を支払う店も、ラオスには滅多にないから。ちなみに、一部のカードが使える模様。本店はヴィエンチャンにある模様。

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2009年1月23日 (金)

ラオスの僧侶、安らぎのひととき

以前タイの僧侶のところでも書いたが、やはり上座部仏教の僧侶というものは、勤勉であるイメージが強い。もちろん、ラオスの僧侶もその通りで、托鉢や勤行を終えても、本を読んでいたり、ほかの学習特に英語等の習得に励む姿が見かけられる。だが、日中寺院を訪れると、若い僧侶たちは観光客に意外なほどフレンドリーに話しかけてきたりする。これも、英語学習を実践で試みようとする学習の一環なのだろうか。

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<ワット・タートルアンの僧侶たち>MZ-3/35mm/RVP100

ワット・タートルアンを訪れた。一通り見学して次に向かおうとすると、やや遠慮がちに話しかけてきたのが若い僧侶の3人であった。上の写真の左にいる僧は、恰幅が良さそうだが17歳だそうで、ほかの二人もティーンエイジャーである。

話しかけてきたのは17歳で、聞くと英語は学校で習っているとのこと。その英語力だが、かなりうまく、これまでにもこうした話しかけで実力を磨いてきたと思われる。後の二人も英語を話すが、恥ずかしがってあまり積極的ではなかったようだ。17歳の英語はまず、自分などよりもかなりわかっているだろうと思う。まだ若いし、これからどんどん伸びていくことだろう。

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<くつろぐ僧侶たち>MZ-3/35mm/RVP100

サッカリン通りを進むと、寺院が3つ並んでいる。托鉢を終えた午前中は僧侶たちもくつろぎのひとときらしく、多くの僧侶がそれぞれのことを行っている。ここでも話しかけられた。だいたいの質問は、どこから来たか、旅行の行程、ルアンパバーンに来てどれくらいなどである。

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<音楽を聴く僧侶>GR DIGITAL

彼らも気さくに写真を撮らせてくれたのだが、その中に、携帯電話や携帯型音楽プレイヤーを持っている僧侶がいた。これだけはなかなか写真に撮らせてくれずに、逃げ回っていたが、やはりこういうシーンはそぐわないと思ったのだろうか。

雨季のこの時期は、僧侶が増える。タイやラオスの男性は僧侶になることを義務づけられているわけではないが、出家することは徳を積むことに通じ、家族からも喜ばれ、雨安居入りと同時に一時出家する男性が増える。彼らは、雨安居あけとともに、環俗して家族の元に戻る。ラオスでも携帯の普及はかなりのものであり、大人ならばほとんどは所有しているのではなかろうか。この音楽を聴いている僧侶もそうした一時出家組なのかもしれない。あるいは、僧侶も携帯を所有するまでラオスが経済発展したということなのか。そのあたりは不明である。

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<草を刈る僧侶>MZ3/35mm/RVP100

宿に近い、ワット・ビスンナラート(通称すいか寺)では、僧侶が大挙して鎌を持ち、草刈りを行っていた。草刈りも大勢でわいわいとやり、懸命に働いている僧侶もいれば、自分の領分は終わったと手を休めて仲間を見守る僧侶もいる。このあたりはやはりアジアの男なんだなと感じられる。僧侶から素に戻った瞬間か。

ルアンパバーンで出会った僧侶たちは、どこか楽しげに見える。携帯を持ってようがそんなことはもうどうでもいいことである。托鉢の時の表情とはまるで別人。みんないい顔つきである。オンがあってオフがある。ラオスの僧侶たちはその切り替えが上手で、オフの表情が抜群にいい。日本ではこんな表情の人は滅多にいない。そんな切り替えができるのは、この地域特有のものなんだろうなあ。いいなあと思った。

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2009年1月19日 (月)

シェイクとサンドイッチ

ルアンパバーンで体調が悪くなったことはすでに書いた。簡単な朝食を取り、昼は抜いた。夕食は初日は絶食し、2日目はサンドイッチをテイクアウト。3日目にしてようやくまともなレストランに行けるようになった次第である。

ルアンパバーンのほぼ中心、郵便局あたりには、モン族のマーケットともに、シェイクとサンドイッチの屋台がある。どちらもその場ですぐに作ってくれる屋台である。

ルアンパバーンでは初日の夕方スコールがあったものの、その他の日はいっさい雨が降らなかった。絶好の天気とはならなかったものの、陽が高くなるにつれて蒸し暑くなっていく。もちろん、ミネラルウォーターのボトルは持参していたが、喉が渇き、何か飲みたいなと思ったら、そこにたまたま半野外のカフェがあった。マンゴーシェイクをオーダーした。これは美味い。

病みつきになりそうな味である。翌日は、屋台に行って注文した。ここでは、シェイクにする素材をカットしたものが並べられ、客は好きなものをオーダーできる。ミキサーひとつの商売。

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<シェイク屋台>MZ-3/35mm/RVP100

今度はパパイヤシェイクとする。シェイクはカットしたフルーツの他に、何か甘い液体も入れているようである。ミキサーでつぶしてできあがり。フルーツが入っていた容器がそのままグラスとなる。店で飲むよりこちらの方がずっと美味かった。半病人の水分補給、栄養補給にはぴったりなのである。料金は5,000キープというから、50~60円程度である。

パパイヤ、マンゴー、パイナップルなどの熱帯特有のフルーツ。変わったところではタマリンドなどもある。また、それらのミックスも可能。屋台によって、できるものはお品書きがあるので、よく選んでみたらどうか。お勧めです。ちなみに、この、写真を撮らせてくれたお姉さん、夕方ここを通りかかったら、挨拶してくれました。

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<サンドイッチ屋台>MZ-3/35mm/RVP100

フランスパン風のバゲットに、肉や野菜を挟んだだけだが、結構いけます。この時点では、夕食時などに食べ物の美味しそうな匂いが漂ってくるのだけれど、炭火の匂いをかいだだけでちょっと気持ち悪くなってくるような状態だったので、これをテイクアウトして、部屋で食べた。

サンドイッチなのだが、マヨネーズやケチャップ、マスタードなども用意され、それぞれ好みを伝えることができる。ラオスの魚醤や唐辛子ペーストもあるはず。特に、唐辛子ペーストは癖になりそう。その時点では体調を考慮して遠慮しましたが。

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<小さな市場>MZ-3/50mm/RVP100

また、シェイクとサンドイッチの屋台のあるシーサワンウォン通りから道をひとつメコンの方に隔てた平行に延びる路地には、小規模な市場があり、小さいながらもその場で食べることのできる屋台街もある。安上がりに旅する人などはここで食べていることも。

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2009年1月17日 (土)

朝の始まりは托鉢

ルアンパバーンの朝のハイライトはなんといっても托鉢。3日滞在してすべて早起きし、見に出かけた。宿を5:30くらいに出る。まだ薄暗いが、托鉢が始まる頃には夜が明ける。以前、乾季に托鉢を見た時には、同じような時刻だが、闇の世界。懐中電灯を手に見に行ったものである。また、残念ながら、ストロボを使うしかなかった。今回はそれがない。雨季に来て、よかったことのひとつである。

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<喜捨と享受>MZ-3/20mm/RVP100

托鉢が行われる場所はだいたい把握していた。初日は以前に見たナンプから延びるチャオファーグム通りへ。ここは、左右から托鉢の列がやってくる壮観なところで、僧侶の列を追いかけたら、ワット・タートルアンへと消えた。

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<僧侶たち>MZ-3/50mm/RVP100

2日目はカーン川沿いの道を進み、サッカリン通りに出た。この沿道にも寺院は多く、多くの人たちが托鉢用の供え物を手にしている。観光客にそれを売りつけようとする商売の人も見受けられる。僧侶たちは、年配者を先頭にして現れ、角で曲がったかと思うと、裏通りをもと来た方向に進んでいった。彼らは、ワット・シェントーンの僧侶たちであった。

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<オレンジ色の長い列>MZ-3/50mm/RVP100

ワット・シェントーンはルアンパバーンでも格式が高く、その分僧侶の数も多いのだろうか。僧侶の列は200mくらいの長さがあり、さしずめオレンジ色の糸のようにも見えた。

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<少年僧たち>MZ-3/20mm/RVP100

3日目はその数時間あとにここをたつというのに、やはり早起きした。宿の連中は寝入っているものの、出入りは自由だ。この日は、ワット・マイの前で待つ。

手持ちのレンズはいずれも3本あり、いずれも単焦点レンズだが、その中でもっとも明るいFA50mmを初日と2日目に使用した。3日目は変化をつけるため、シグマの20mmを使う。托鉢中は、レンズ交換を行っている暇はなく、その画角の中でシーンを決めていく。つまりは、素早く移動して撮る。

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<鉢の中身は…>MZ-3/50mm/RVP100

僧侶たちは托鉢中は素足で足早に歩く。托鉢の食べ物をさし上げる側も、裸足である。写真で見る限りは、僧侶たちは神妙な表情だが、少年僧などは鉢のふたを落として、くすくす笑ったり、写真を撮られているところを小声でささやき合っているなんてこともあった。君たち、修行がまだ足らん。

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<僧侶と老婆>MZ-3/50mm/RVP100

おそらく、托鉢はラオスのどこでも毎朝行われていることだろう。ただ、ルアンパバーンはとりわけ寺院の数が多く、それだけたくさんの僧侶が托鉢に出るため、壮観なのだ。また、この雨季の間にはその期間だけ出家する僧侶もいることから、とりわけ数が多いといえよう。

とにかく托鉢だけは、毎日見学しても飽きが来なかった。これを目当てに、ルアンパバーンにやってくる人たちもいるんだろうなあ。

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2009年1月14日 (水)

カオピャックとカオソーイ

久々、食べ物情報です。

ルアンパバーンにいる時には体調を崩していて、朝食に麺類を食べる程度であった。ラオスの麺類として代表的なものが、カオピャックとカオソーイ。まずはカオピャックから紹介していこう。

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<カオピャック>GR DIGITAL

正式にはカオピャック・セン。鶏でだしを取りとろみのついた米の麺料理。ちなみに、同じだしで煮込んだお粥がカオピャック・カオという。なかなか優しい麺料理で、すっきりした味わいです。ただし、ラオス料理のこと、サイドディッシュとして山ほどのハーブと野菜が付いてきます。好みで、適当にちぎり麺に投入。さらには小さな柑橘類も搾ってかけてあげると、いっそう味が引き立ちます。

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<付け合わせの野菜類>GR DIGITAL

インゲンとライムはわかるんですが、あとはなんだろう。丸い葉のものはちぎって入れると爽やかな香りが漂う。青物ばかりだが、青臭いことはない。とにかくラオス料理には大量のハーブを使います。

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<カオソーイ>GR DIGITAL

カオピャックはラオスのほぼ全土で食べることができることに反して、カオソーイはラオス北部限定の食べ物。平打ちの米の麺に辛みのある肉味噌を浮かべる。以前紹介したタイのカオソーイとは麺の種類からして違う。こちらにも、大量のハーブ類がつきます。

カオピャックとカオソーイ、飽きが来ないので、小腹が空いた時などにもいいですね。朝食や昼食にはぴったりの味。ちなみに、上の画像は、ルアンナムターのラーオテレコム向かいにある麺の店のもの。どちらも、1杯8,000キープ。ここの味はとても気に入り、夜食と朝食で頂きました。

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<おこし作り>MZ-3/35mm/RVP100

また、ルアンパバーンに限っては、カオピャックとカオソーイにおこしを割り入れて食べる。麺とは別に、テーブルの上に用意されていたりするのだが、こちらはいくつ入れたか自己申告制で。上の写真は、そのおこしを作っているところ。ワット・シェントーン近くではおこし作りが盛んで、こんな風景も日常的に見かけることができる。

その他、ベトナムの影響を受けたという、フーという麺料理もあります。また、中華麺を使ったミーなどもあり、結構麺料理のバリエーションはある方かも。ルアンパバーンに新しくできたタラート・ダーラーという市場の前にはデジカメ画像と日本語の説明書きのあるメニューか大きく張り出された店もありました。

カオピャックとカオソーイ、あなたはどちらが好みかな?

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2009年1月12日 (月)

Play The Game

かすてら音楽夜話Vol.12

雲南、ラオスと旅をしてきた地域は現代日本のように会社勤めをして月給をもらい、生活するということができない。言い換えると、第一次産業従事者が大半で、あとのわずかが第二次産業従事者。要するに、農業などの仕事が終われば、あとは暇ということだろうか。

そんな中でよく見かけるのが、昼間からゲームに興じる大人たちである。まずは中国編より。

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<麻雀>MZ-3/50mm/RVP100

中国伝統のゲーム、麻雀。中華人民共和国では賭け事は禁止されていると聞いたが、果たしてどうか。単なるゲームなのか、金がかかっているのか。プレイする人物の表情から判断できるかどうか。場所はモンフンの市場。

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<ビリヤード>MZ-3/50mm/RVP100

中国では昔からビリヤードが盛んだった。どんな町に行っても、見かけることができる。当たり前かもしれないが、ビリヤードをする女性の姿というものは、見ることがなかったな。ここも、モンフンの市場。

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<中国将棋>MZ-3/35mm/RVP100

やり方まったくわかりません。駒は丸い。場所はモンラーの市場。景洪では、公園のテーブルに、将棋盤の枠が刻まれていて、暇な大人たちがこれに興じる姿をたくさん目撃している。

次にラオス編。

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<ペタンク>MZ-3/35mm/RVP100

これまたやり方はわからない。発祥地はフランスだとか。ラオスも元はフランスの植民地。フランスもバゲット以外にも影響を残している。沢木耕太郎の「深夜特急」に、おそらくペタンクをスペインのお年寄りたちとプレイするシーンが登場する。沢木氏は子供の頃、ビー玉遊びの「黄金のプレイヤー」であったと自称していて、見事鉄製のボールを遠方のボールにぶつけることができたのだが、実はそれではだめなのだ。沢木氏もとうとう最後までゲームのやり方がわからなかったらしい。場所はルアンパバーン。

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<子供の遊び>MZ-3/35mm/RVP100

こちらもルアンパバーンのワット・マイ。トランプのカードを道の割れ目に立てて、それをサンダルでねらい打つ遊び。こんなの初めて見た。子供は遊びの天才だから、なんでも考え出してしまうんだろう。それとも、ルアンパバーンに伝わる伝統の子供のゲームなのか。他の地域では見かけることはなかったな。

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2009年1月10日 (土)

オークパンサーに向けて

さて、何事もなかったかのように、夏の旅レポに戻ります。

ルアンパバーンの旧市街のメインストリートといえるのが、シーサワンウォン通り。その始まりは、角に郵便局のある十字路である。ここを右に行くと通りが始まる。フルーツシェイクの屋台やモン族のマーケットがあり、しばらく歩くと右手にプーシーの丘、左手にワット・マイという寺院が現れる。

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<黄金のレリーフ>MZ-3/35mm/RVP100

本堂正面にあるこの黄金のレリーフには、釈迦の生涯が描かれている。内部にも素晴らしい仏像とオークパンサー(雨安居明け)およびラオス正月(ピーマイ・ラオ)の時のみ使用される船が二艘安置されている。

ざっと説明するとこんな感じだが、境内は広く、僧坊もあり托鉢を終えた僧侶たちが勉学にいそしんでいたりする。その境内には町の人の群れている一角があり、覗いてみると作業をしていた。

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<櫂を磨く>MZ-3/35mm/RVP100

実は境内の中にも、船が置かれているのである。これはどんな寺院にもあり、屋根付きで雨に濡れないよう保護されている。この船も、オークパンサーやピーマイ・ラオの祭りで使われるものだろう。

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<船の補修>MZ-3/35mm/RVP100

櫂を磨き上げ、腐食しない塗料を下塗りしたあと、本塗りする。船も同様で、みんな一生懸命の作業なのである。

以前ルアンパバーンに来た時は、日本の冬に当たる時期であった。その時に、寺院の船を確認しているものの、このような作業は見ることはできなかった。雨季に当たる今、半ば憂鬱な気分を抱えながらも、このような仕事の様子を見ることができ、この時期に旅して良かったと感じられた瞬間であった。

Postscript ベトナムの写真はようやく現像に出しました。できあがりはまだだし、そこからスキャンを行うので、やはり当分はルアンパバーンのことを記事にしていくと思います。結構長いですよ。

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2009年1月 7日 (水)

メコンデルタ・旅の概要

本日早朝の便で戻ってきました。あちらでも記事をアップしていましたが、今日は画像つきで。

日程的にはこんな感じでした。

  • 12/28 成田-ホーチミン~Que Houng Liberty1泊
  • 12/29 ホーチミン市内観光~Que Houng Liberty1泊
  • 12/30 ブンタウ市内観光~Que Houng Liberty1泊
  • 12/31 ホーチミン-カントー~Victoria Can Tho Resort泊
  • 01/01 カントー市内観光~Victoria Can Tho Resort泊
  • 01/02 ソクチャン市内観光~Victoria Can Tho Resort泊
  • 01/03 カントー-ホーチミン~Que Houng Liberty3泊
  • 01/04 ホーチミン市内観光~Que Houng Liberty3泊
  • 01/05 カオダイ教寺院観光、クチトンネル観光~Que Houng Liberty3泊
  • 01/06 ミトー、ベンチェー観光
  • 01/07 ホーチミン-成田

東南アジアで唯一未踏の地だったベトナム。今回は南部のメコンデルタ周辺を中心に回りました。限られた日程だったことで、宿はすべて日本から予約していき、現地旅行社のツアーにも3回ほど参加しました。自力で移動したのは数回のみですが、国道1号線のホーチミン-ハノイのルートは今後旅行社のオープンツアーバスに頼るとしても、ベトナムのバス事情はそれほど悪くないと思いました。

ただ、ベトナムは人口密度も高くそれに輪をかけてものすごいバイクの数。街は喧噪に包まれすぎている感じです。今回用意していったフィルムはリバーサル17本、モノクロ3本(あくまでも予備)でしたが、使ったのはリバーサル16本、モノクロ1本にとどまりました。どうしても都市部やツアーの中ではシャッターチャンスが少なくなるということでしょうか。レンズもGR1sを含め、28mm/35mm/50mm/77mmと用意していきましたが、6割は35mmでした。あとの3割が50mmで、こちらはほとんどメコンの船上で使用。28mmは、2本ほど。77mmに至っては、10数カットくらいでした。とにかく、レンズ交換もやりにくい感じがしましたね。

Ship

<カントー川>GR DIGITAL

メコンは前河と後河に別れ、その間をメコンデルタが形成されています。途方もなく巨大な三角州。ここに、ミトーやヴィンロンなどの都市が形成され、さらにその外側にも、メコンの支流が流れ、まさに水に囲まれた旅ともいえましょう。

また、どういう訳か、旅の序盤は夕方になるとスコールに見舞われました。幸いずぶ濡れになることもなく、思い切って中国製の傘を購入したあとは雨は降りませんでした。とはいえ、からっと晴れた天気とはほど遠く、気温もそれほど上がらなかったような気がしました。それでも、腕など露出していた肌は真っ黒になりましたが。

今回のエントリーから907t Mekong Deltaというカテゴリーを起こしましたが、前回の旅がまだどっさり残っていることと、フィルムの現像とスキャンがまだということで、こちらの旅レポを開始するのは、当分先のことになると思います。ま、自分の中では、前回の旅とある程度の共通項のあるテーマと考えているので、こちらは続編みたいになるかと。

とはいえ、突如始めてしまうかもしれませんが、いいですよね。自分のブログだし。それでは、今日はこのあたりで。次のエントリーは、またルアンパバーンから始まると思います。

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2009年1月 5日 (月)

ホーチミンにて

明日いよいよ最終日となりました。とはいえ、深夜便のため、ツアーに参加して時間をつぶします。

到着して数日は乾季にもかかわらず、夕方になると激しいスコールが降るありさまでした。雨季のラオスでもなかったような雨でしたが、濡れずにすんでいます。今日あたりから、本格的に天気も回復してきた様子で、いい写真が撮れているといいです。

今回は全ての宿を予約してきていますが、今はファングーラオ通りのホテルにいます。何かと便利ですが、ちょっとやかましいかも。シンカフェ、キムカフェとも、オープンツアーバスをチェック済みで、次回のベトナムがあるとしたら、なんとなく行程もインプットできたような次第です。でも、別の地域にも行きたいですが。

フィルムはあと3本あるので、買い足すこともありません。もっともまったくリバーサルを見ることはないのですが。

では、これで現地からのアクセスは最後です。明後日帰国したら、また報告します。

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2009年1月 2日 (金)

カントーにて

現地レポです。

ベトナム6日目。乾季だというのに、夕方から激しい雨が降り出すのがデフォルトなのでしょうか。またしても中国製の傘を購入してしまいました。

シンカフェのツアーに半分参加の形でカントーまで来ました。メコンデルタの中心みたいなところです。とにかくベトナムは人が多く夏のタイ、ラオス、雲南みたいには事がうまく運んでくれません。つまり、あまりイージーに写真が撮れないということです。

今回よかったことは円高であること。ベトナムもドル表示のところが多いのですが、確実に、両替しても円の力を感じます。

今は宿泊しているホテルです。順番を待っている人もいそうなので、これで終わりにして、ソクチャンあたりに行ってこようと思います。コメント等はまたあとで。

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2009年1月 1日 (木)

2009/01/01

あけましておめでとうございます。

Nenga2009

今回も旅に出ています。今は、ベトナムのカントーにいるはず。朝食に何を食べようか迷っているところかな。フォーにするか、バゲットと目玉焼きにするかなんてね。

旅から戻るのは、7日の早朝の予定。今書いている時点では当地の天気などわからない状態ですが、メコンデルタの素晴らしい風景と人物をたくさん土産に持ち帰れたらいいな。

さて、旧年中は「Cafe de Castella」に数多くのアクセスとコメントを頂きました。ありがとうございます。今年も素晴らしい旅とその中でのレポートをもたらせられるといいのですが。頑張ります。

上の画像は、やはり昨年夏のメコンの旅から採用したもの。もう、どこだかわかるでしょう。何となく、絵はがきっぽいものでしたが、結構本人は気に入っている写真です。2007年、2008年と横長画像でしたけど、思い切って、縦長でやってみました。

それでは、今年もよろしくお願いいたします。

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