朝の始まりは托鉢
ルアンパバーンの朝のハイライトはなんといっても托鉢。3日滞在してすべて早起きし、見に出かけた。宿を5:30くらいに出る。まだ薄暗いが、托鉢が始まる頃には夜が明ける。以前、乾季に托鉢を見た時には、同じような時刻だが、闇の世界。懐中電灯を手に見に行ったものである。また、残念ながら、ストロボを使うしかなかった。今回はそれがない。雨季に来て、よかったことのひとつである。
<喜捨と享受>MZ-3/20mm/RVP100
托鉢が行われる場所はだいたい把握していた。初日は以前に見たナンプから延びるチャオファーグム通りへ。ここは、左右から托鉢の列がやってくる壮観なところで、僧侶の列を追いかけたら、ワット・タートルアンへと消えた。
<僧侶たち>MZ-3/50mm/RVP100
2日目はカーン川沿いの道を進み、サッカリン通りに出た。この沿道にも寺院は多く、多くの人たちが托鉢用の供え物を手にしている。観光客にそれを売りつけようとする商売の人も見受けられる。僧侶たちは、年配者を先頭にして現れ、角で曲がったかと思うと、裏通りをもと来た方向に進んでいった。彼らは、ワット・シェントーンの僧侶たちであった。
<オレンジ色の長い列>MZ-3/50mm/RVP100
ワット・シェントーンはルアンパバーンでも格式が高く、その分僧侶の数も多いのだろうか。僧侶の列は200mくらいの長さがあり、さしずめオレンジ色の糸のようにも見えた。
<少年僧たち>MZ-3/20mm/RVP100
3日目はその数時間あとにここをたつというのに、やはり早起きした。宿の連中は寝入っているものの、出入りは自由だ。この日は、ワット・マイの前で待つ。
手持ちのレンズはいずれも3本あり、いずれも単焦点レンズだが、その中でもっとも明るいFA50mmを初日と2日目に使用した。3日目は変化をつけるため、シグマの20mmを使う。托鉢中は、レンズ交換を行っている暇はなく、その画角の中でシーンを決めていく。つまりは、素早く移動して撮る。
<鉢の中身は…>MZ-3/50mm/RVP100
僧侶たちは托鉢中は素足で足早に歩く。托鉢の食べ物をさし上げる側も、裸足である。写真で見る限りは、僧侶たちは神妙な表情だが、少年僧などは鉢のふたを落として、くすくす笑ったり、写真を撮られているところを小声でささやき合っているなんてこともあった。君たち、修行がまだ足らん。
<僧侶と老婆>MZ-3/50mm/RVP100
おそらく、托鉢はラオスのどこでも毎朝行われていることだろう。ただ、ルアンパバーンはとりわけ寺院の数が多く、それだけたくさんの僧侶が托鉢に出るため、壮観なのだ。また、この雨季の間にはその期間だけ出家する僧侶もいることから、とりわけ数が多いといえよう。
とにかく托鉢だけは、毎日見学しても飽きが来なかった。これを目当てに、ルアンパバーンにやってくる人たちもいるんだろうなあ。
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コメント
厳粛な世界ですね。
与え そして 与えられる。
世の中はつながっている。
それがオレンジの紐のように紫のラオスの早朝に輝いているんですね。
すてきなお話でした。
投稿: lastsmile | 2009年1月18日 (日) 12時21分
lastsmileさん、こんにちは。
托鉢は、上座部仏教の地域、タイ、ラオス、ミャンマーなどでは日常的な朝の生業だと思います。
ラオス、特にルアンパバーンではこれが、特に凄いですね。
3日続けて托鉢を見たことで、かなり満足しました。
次は僧侶の話でも書こうかな。
投稿: ヒョウちゃん | 2009年1月18日 (日) 19時53分