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2009年5月15日 (金)

あのことを忘れるな

ホーチミンの統一会堂のところでも触れたが、ベトナムではベトナム戦争時の兵器や武器の展示が比較的多い。カントーのホー・チ・ミン博物館は軍事博物館と同じ敷地内にあり、やはりベトナム戦争時の兵器と武器などが当たり前のように並んでいた。

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<ミサイル>MZ-3/35mm/E100VS

武器を見せるということには、日本人としてはかなり違和感はあることと思うが、戦争博物館、武器博物館、軍事博物館といったものは比較的どこの国にもあるものなのである。ロンドンにもこのようなものがあって、自国の武器のみならず、ナチスが落とした爆弾などもしっかり展示していたりするのだ。

日本では広島の原爆ドームなどがそのままの姿で保存されているくらいだろうが、日本に落とされた爆弾とかゼロ戦、戦艦などを専門に見せる博物館はないと思う。

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<アメリカ軍のヘリコプターの残骸>GR1s/28mm/EBX

ここにあるものは結構生々しい。南ベトナムの解放勢力または旧北ベトナムが打ち落としたアメリカのヘリコプターや爆撃機も残骸のような姿で並べられていた。もちろん、30年以上もの時がたっているため、こんな感じになっていそうな気もするが、このようなものはあっという間に錆が発生してしまうだろうから「そのままの姿」にこだわってメンテナンスされているんだろうと思う。

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<各種爆弾>GR1s/28mm/EBX

この軍事博物館、外にあった展示物を見て回っていたら、午前の部が終わりになってしまい、内部までは見ることができなかった。外の展示物も外国人にとっては説明不足で爆弾の向こう側の古いプジョーなどのクルマもいったい何だったのかという疑問は残るのだが、ホーチミンにある軍事博物館などには戦争に抗議するために焼身自殺した僧侶が乗ってきたクルマも展示されていると聞いた。そうしたものなのかもしれない。

ともかく、敵側の武器を朽ち果てる寸前まで見せておくというしつこさは、ベトナムにとってあの戦争を忘れてはいけないものとしてアピールしているのだろうと思う。ベトナムもアメリカ人やフランス人の観光客はかなり多いが、さすがにこういうところでは見かけなかった。とはいえ、実際の戦闘場所が観光地化されたところにはウヨウヨいるんですがね。そちらはまた後日書きます。

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コメント

 日本人は、そういう意味では、淡白なのでしょうか。残すよりも忘れて新しく出直すという感覚かな。今では、日本がアメリカと戦争をした、あるいは空襲や原爆を落としたのはアメリカである、ということさえ分かっていない若者もいるらしい。

投稿: マサエ。 | 2009年5月16日 (土) 15時58分

マサエ。さん、こんにちは。
確かに、日本には戦争の痕跡を残してあるところは皆無かもしれません。
中国やミャンマーで日本が原因で作られた戦争の傷跡で記念撮影するような日本人は少ないと思いますね。一部のもう老人といってよい人たちはそうすることもあるようですが。
逆にアメリカ人やフランス人はベトナムのかつての戦場で、残された戦車に乗って喜んでいるような人も多いですよ。
ガイドやそこの係員はにこにこしていると思いますが、内心苦々しく思っているのではないでしょうか。

投稿: ヒョウちゃん | 2009年5月16日 (土) 16時56分

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