« お椀の船 | トップページ | 偶然ながらも…ラオスとベトナム »

2009年7月11日 (土)

中国の憂鬱

この件はアップしようかちょっと悩んだが、やはりブロガーとして一言いっておこうと思う。

中国新彊ウイグル自治区の区都ウルムチで民族間の対立が起こった。発端はなんだったのだろうか、そのあたりはよくわからないが、ウイグル人の騒ぎに対して漢族が報復を行うという「またか」というような状況。

ここで取り上げたニュースとしても、昨年のチベットに続く中国内の民族対立なのである。新彊ウイグル自治区は、東トルキスタンとも呼ばれ、ウイグル人の住む地域である。だが、時折暴動があったという話も聞く。

ウルムチというウイグル語の名前を持つ区都だが、その実態はまったくの新興都市であり、このあたりで地下資源が発見されたところから、漢族が多く移り住んだ都市なのだ。カシュガル、トルファンなどの古都とは違うのだ。

Silk126

<ウルムチの街角にて>Pentax ME Super/28mm

新彊ウイグル自治区にはシルクロードを巡るツアーで2回ほど訪れたことがある。2回ともウルムチを訪れた。ウルムチとは美しい町との意味らしいが、まだ発展途上の埃っぽいところだなと思った。

その頃から、漢族はすでにウイグル人よりも多く住んでいたと思う。その一方で上海などで闇両替を行うのはウイグル人の青年だったりしたのだが。それでも、民族対立はツアー参加者には感じ取らせない雰囲気があったように思う。

すでにウルムチではさらなる報復をおそれ、町を脱出するウイグル人が続出しているとも聞く。また、ムスリムには大切な金曜日の礼拝を取りやめさせる命令が出たとも。

これからどうなるかわからないが、中国の中枢部は民族融和のような政策は取らないのではないだろうか。ともかく力で押さえ込む政策だろう。また、ひとつ、訪れることのできるいいところが、減ってしまったような感じがする。遠のいたということだろうか。

中国の辺境部が好きなのだが、思えば、昨年無理してシーサンパンナを訪れておいてよかったと思う。

上の画像ですが、一応リバーサル。このブログで初めてお見せするPentax ME Superという、カメラによるワンショット。初めて所有した一眼レフカメラ。解像度が低いのはフィルムの保存状態が悪いことと、以前のスキャナーでスキャンしたことによるもの。このあたり、もう一度スキャンし直して、色鮮やかだったら、たまにアップしてもいいかも。まあ、その頃の腕はひどいものですが。

| |

« お椀の船 | トップページ | 偶然ながらも…ラオスとベトナム »

News」カテゴリの記事

01d China」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
私もこれについては、またかと思ってしまいました。
個人的には中国行ったりするのが好きなので、何か起こるたびヒヤヒヤしてしまいます。

暴動に限らず、問題多いなと私も思いますが、
中国の人全員がやっているわけではないのに「やっぱり中国は」と言われてしまうことが多いので、それが残念で仕方ないです。

投稿: りーちゃん | 2009年7月12日 (日) 16時51分

リーちゃん、こんにちは。
この動きはただ見守るしかないのでしょうか。
中国外のウイグル人組織は国連の仲介を望んでいるようですが。
それも、中国の首脳としては国内問題として反発するでしょうし。

一応、ここで取り上げたことは中国人(漢族)のことではなくて、中国政府の少数民族へのあり方を読んで頂きたいなということです。
それにしても、いつまで続くことかなあ。

投稿: ヒョウちゃん | 2009年7月12日 (日) 19時42分

どーもおひさしぶりです。
私もまたかと思いました。
基本的にチベット自治を応援してるので、今回の件についてもウイグル族の方に共感します。
資源が豊富なので中国は手放したくないという事情もあるようですが、力任せの弾圧はほんとやめて欲しいです。
チベットも行きたくて行けないままですが、今行っても私の思っていたチベットはもはやないだろうなと思うと残念です。今回も然り。

投稿: やまきち | 2009年7月14日 (火) 23時30分

やまきちさん、こんにちは。
新彊ウイグル自治区もカシュガルまで鉄道を延ばしたり、隣国のカザフスタンまで鉄道を延長させたりと、チベットよりも早く中国化が進められたと思います。
チベット動乱の方が古いですけど、自治区内のウイグル人によるデモや反乱、暴動はかなり昔から噂されていました。
ここも、トルファンやカシュガルなどはのどかないいところなんですけど、行きにくい感じになってきましたね。

そう思うと、昔訪れておいてよかったともいえるかも。
是非とも再訪したい地域なんですけどね。

投稿: ヒョウちゃん | 2009年7月15日 (水) 00時23分

こんばんは。

ごめんなさい。ちょっと言葉が足りませんでした。

私の身近で言う人がいるんですよね 
なのでちょっと私も気にしすぎてしまうのかもしれないです。

旅行ではお土産選びも楽しいですよね。
中国のお菓子食べたら口の中がしびれたと言ってた人もいたので、成田空港で買った雷おこしが職場へのお土産になったことがありましたよ。
どこ行ってきたの?みたいですよね 

投稿: りーちゃん | 2009年7月19日 (日) 00時56分

リーちゃん、どうもです。
リーちゃんこそ、気になさらないでください。
自分も、かつては中国に何度も通ったリピーターなんですが、個人旅行がメインになってからは、中国はあまり行かなくなってしまいました。

中国の土産あまりいい思い出がありません。
マオタイ酒を購入したら、栓が甘くてなんてこともありました。
漢方薬を買ってもほとんどゴミ。使用法もわからなかったりして。
唯一、清涼油という、タイガーバームのコピー商品のような軟膏だけは好評でしたが。

投稿: ヒョウちゃん | 2009年7月19日 (日) 14時00分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 中国の憂鬱:

« お椀の船 | トップページ | 偶然ながらも…ラオスとベトナム »