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2009年9月29日 (火)

猫にお裾分け

タバルカで昼食はちょっと感じのいいRestaurante Mondialというところに行く。「世界レストラン」とでも訳すのだろうか。港の近くにあるところである。

2回通った。初日は食欲があまりなく、オニオンスープとスパゲッティ。次の日はサラダ・メシュイーヤとイカのグリル。

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<オニオンスープ>GR DIGITAL

席は室内とブドウ棚の下のテラスがあり、迷わずテラスにする。ここは風か吹き抜けて気持ちよい。スープはタマネギたっぷり。オニオングラタンではなく、クリームでじっくりと煮込んだ味である。

そのうちに、猫がやってくる。ここは港町でもあり、近くの港からはたくさんの魚が水揚げされるのだろう。試しに、パンくずを与えてみても、見向きもされない。では、ハリサに付いていたツナを与えてみる。これなら文句ないだろう…。しかし、港町で舌が肥えているのか、ツナさえ見向きもしないのである。外国では、あまりまるまると太った猫は見かけない。タバルカの猫も痩せているのだが。

翌日もここに通う。猫のことは忘れていた。

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<イカのグリル>GR DIGITAL

メインのイカは、さっくりとグリルされ、見た目以上に柔らかくて美味しかった。そんなときに昨日の猫が登場。では、イカを与えてみようか。

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<タバルカの猫>GR DIGITAL

ようやく食べて頂けました。やはり舌が肥えてるなあ。昨日はまったくシャッターチャンスがなかった猫。なんといっても、見つめる眼が違います。時には、もっとくれと前足で「ちょうだい」をする。可愛いですね。

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<レストラン・モンディアル>MZ-3/35mm/RVP100

猫と戯れたい人もそうでない人も、ここはお勧め。先の記事で出てきた青いマーメイド像から港へ入った路地にあります。いくつかレストランが並んでいるところですが、港に一番近い店。この上階はホテルなのではないかと思いますが。ちなみに、タバルカではいずれのホテルもレベルの高い料理を出します。

もっとも、チュニジアではホテルといえば、宿泊の他にレストランも兼ね備えているところらしいのですが。宿の料金も三食込みの設定もあるほどです。

ともかく、お勧めはシーフードでしょう。席に着くとウエイターが自慢の魚を見せに来るはず。メニューには確かワインもありましたね。やや値段は張りますが、決して払えない額ではないです。物価安いし。

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2009年9月27日 (日)

ビーチリゾート・タバルカ

チュニスの次に訪れたタバルカは、ビーチリゾートであった。「地球の歩き方」によれば、欧米からの観光客が多いとある。夏のリゾート地となるとモロッコのエッサウィラのように、どの宿も満室に近く、延々と宿を探し回らなくてはならない羽目になることを危惧していたのだが、当たってみた1軒目で何とかなった。

では、街に出てみようと歩き出す。海の匂いのする方へ。

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<ビーチとジェノバ人の城塞>MZ-3/35mm/RVP100

最初に出たビーチがここ。やや閑散としているが、メインのビーチはまた別にあった。岬の上に見えるのがジェノバ人の城塞と呼ばれるところだが、ここは軍の管轄らしく一般人の立ち入りはできない。カルタゴ遺跡にも見晴らしの良さそうなところは、大統領官邸だったりして、歩哨が立ち、警備が厳重なのであった。

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<魚の運搬車>MZ-3/35mm/RVP100

街中で見かけたのはこんなクルマ。先ほどのジェノバ人の城塞が描かれた、魚の運搬車である。ということは、もちろんここでもシーフードが充実していると推測する。

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<青いマーメイド>MZ-3/35mm/RVP100

レストラン街から海に抜ける途中にあったのが人魚像。全体的に青みがかり、ちょっと不気味ではあった。

それではここらで昼食と行きましょうか。

Postscript 昨年夏の旅の記録を旅行記としてようやく完結させることができました。題して「雨とメコンと少数民族」。全26編からなる膨大なレポートです。お時間のある時にでも読んで頂けると、作り手としてはとても嬉しいです。

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2009年9月24日 (木)

タバルカのお勧めレストラン

チュニスに2泊したのち、アルジェリア国境近くにあるタバルカというところに移動しました。チュニスからはバスで約4時間。ここも地中海に面したリゾート地です。

チュニジアでまだまともなチュニジア料理を食べていなくて、ここでは食べようともちろん考えていました。あまり意味もなくぶらっと入った店が当たりでした。

英語表記ではなかったと思いますが、フランス語でメニューも書いてあり、何とか指さしでオーダーに成功。頼んだのは、ショルバ、ブリック、オジャ・メルゲズ。チュニジアでもパンはもちろん付いてくるので、これで十分。飲み物はコーラ。

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<ブリック>GR DIGITAL

ショルバについては割愛します。ブリックとは見ておわかりの通りのクレープ状のもの。コリアンダーが振りかけてあり、レモンを搾って食べます。

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<ブリックの中身>GR DIGITAL

半熟の卵がとろりと流れ出てきました。中身はツナです。またかよ。作り方は不明ですが、生地を焼くのではなく軽くオリーブ油で揚げてある感じ。チュニジア人の中には、ブリックを両手でつかんでそのまま食べてしまう人もいました。

中身の具はその地方や店により異なるようですが、まあツナが一般的ではないかと。一応、メニューにもフランス語で「マグロ」と書いてありました。

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<オジャ・メルゲズ>GR DIGITAL

さて、メインは、オジャ・メルゲズ。これまた、コリアンダーが散らしてあります。個人的嗜好として、コリアンダーは苦にならないので、ノープロブレム。具はメルゲズと呼ばれるソーセージ。ちなみに、メルゲズはトルコ語でも同じですね。

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<卵とソーセージ入り>GR DIGITAL

オジャも店により、具は様々。しかし、トマトソースと卵が入っているところは同じ。とてもよく煮込んであるので、美味いです。食べた感想としては、普通の皿を使っているものの、モロッコのタジン、特に卵でとじたキョフテの煮込みに似ているかなと。

この味が大丈夫ならば、チュニジアで食べるものには困らない味。といえますね。「これを食べておけば間違いがない」というやつです。

さて、レストランですが、店名を控えてきませんでした。タバルカのモスク並びの店。とだけいっておきましょう。これだけ食べて、7.8ディナールと安い。ちなみに、「地球の歩き方」には掲載されてない店でした。

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2009年9月21日 (月)

チュニスの郊外電車

カルタゴ遺跡やシディ・ブ・サイドに行くにはTGMと呼ばれる、郊外電車が便利だ。チュニスの東はずれにある、チュニス・マリン駅からTGMは、出ている。終点のラ・マルサ駅まで1時間程度。カルタゴ遺跡までは30分弱といったところ。

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<チュニス・マリン駅>MZ-3/35mm/EBX

車両は確か2両編成くらいで、車両の中を区切り1等席がわずかに作られている。だが、そんなに混んでいないので、2等で十分。チュニス・マリン駅からカルタージュ・ハンニバル駅まで0.65ディナール。

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<TGM車内>GR DIGITAL

車内はノンエアコンで結構暑い。かなりくたびれた感じなのだが、これはチュニジアで唯一の電車なのである。

TGMの路線はチュニジアで初めて敷設された鉄道で標準軌を使っている。その割には速度は出ないのだが。

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<カルタージュ・ハンニバル駅>MZ-3/35mm/EBX

また、日本と異なり、電車は右側通行である。この点戸惑うこともあるかもしれない。

カルタゴ遺跡、シディ・ブ・サイドの他にも大型フェリーの発着するラ・グレットや別荘地のラ・マルサなど沿線に見所もある。ラ・マルサから少し足を伸ばせば、ガマルタという、リゾート地も。

もし、チュニスに滞在することがあったら、TGMに乗って、1日過ごすことも楽しいかもしれない。

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2009年9月19日 (土)

シディ・ブ・サイドを歩く

カルタゴ遺跡をあとにし、TGMでシディ・ブ・サイドへ行く。シディとはイスラム教の聖人に冠せられたもので、ブ・サイドという聖人の名前から来ている。ともあれ、チュニジアでもっとも美しいという町を見せてもらおうではないか。

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<青い窓枠>MZ-3/35mm/RVP100

TGMの駅からシディ・ブ・サイドの中心地までは500mくらい離れている。なだらかな上り坂だが、途中の家にブルーの窓枠が目立つようになる。一昨年モロッコのシャウエンで見かけたような光景が蘇ってくる。いかにもマグレブ。期待度が高まる。

坂が急になったあたりで車道と分かれ、シディ・ブ・サイドの中心にさしかかる。

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<シディ・ブ・サイド>MZ-3/35mm/RVP100

中心は土産物屋が建ち並ぶ。かなりにぎやかで、外国人観光客の他にチュニジア人の観光客も多い。さらに、奥まで行ってみる。途中の高台のようなところからは海が見えた。もちろん地中海である。

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<ちょっとした広場>MZ-3/35mm/RVP100

ここも、カルタゴ遺跡の合間にあった住宅地のように花が綺麗だ。さらに奥へ。

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<ボン岬半島と地中海>MZ-3/50mm/RVP100

海だ。カルタゴ遺跡と同じようにボン岬半島が見える。眼下に見えるのはマリーナだが、そこまで行く元気が残っていなかった。

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<雰囲気のある一角>MZ-3/50mm/RVP100

ただ、シディ・ブ・サイドはメインストリートが一本道で、路地に迷い込んでみるという気があまり起こらなかった。雰囲気のある一角では男性が昼寝をしている。まさか、どけとはいえないので、そのまま写真を撮ってきたが。

チュニスには3回滞在することになるので、後日訪れようかとも思ったのですが、結局は果たせず、これが唯一のカットです。もう少しここで時間をかけて歩けるといいのですが。余裕を持って出かけることができれば、カルタゴ遺跡とシディ・ブ・サイドは1日で回ることができると思います。

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2009年9月17日 (木)

沢木氏の一言

カルタゴ遺跡を訪れた時、「深夜特急」で沢木耕太郎がつぶやいた一言がフラッシュバックした。

それは、モナコでカジノに立ち寄ろうとして門前払いをくらい、翌朝バスでニースに向けて旅立つ時の一言である。「ひどいじゃありませんか」

沢木氏はバスから見た地中海の美しさに目を見張りこの一言が出た。イタリアとかフランスに面した地中海は、信じられないくらい透き通ったブルーが特徴的な海だ。近くに大都市があっても、とてつもない美しさのある海がそこにある。まあ、地中海のすべてがそういうわけではないが、これは実際に自分で旅してみてもそう感じた。日本からはるばる美しい海を求めてバリ島や南太平洋の島を訪れても、たぶん太刀打ちできないと思う。

これと同じようなことをカルタゴ遺跡を歩き回っている時に感じたのだ。

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<地中海>MZ-3/20mm/EBX

カルティエ・マゴンのすぐ先は地中海。もちろん、アントニヌスの共同浴場からも地中海は望めるが、こちらの方が絵になる。きちんとしたビーチにはなっていないものの、地元民が海水浴を楽しんでいる。この海はイタリア南部カラブリア州に面したイオニア海、ナポリ近辺のティレニア海に匹敵するくらい綺麗である。

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<白いドア>MZ-3/20mm/RVP100

羨望の一言は海だけではない。カルタージュ・ハンニバル駅周辺の住宅地も美しく飾られている。白いドアに白い花。遺跡が点在するこのあたりは、大統領官邸があるからか、警官の巡回も盛んで、それだけに政府の高官なども自宅を構えるのだろうか。とにかく、チュニス市内の喧噪とはうってかわり、落ち着いたたたずまいを醸し出している。

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<花>MZ-3/20mm/RVP100

その住宅地に咲いている花も色とりどり。チュニジアはこの時期暑いといっても熱帯ではないから、落ち着いた色合いの花が多い。古代の遺跡があって、美しい海があり、住んでみたくなるような住宅と美しい花がある。これは「ひどいじゃないですか」の一言も付け加えたくなるだろう。

まったく羨ましい。

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2009年9月14日 (月)

カルタゴ遺跡-ビュルサの丘編

カルタゴ遺跡の最後はビュルサの丘へ。カルタゴの中心であったところで、その後ローマの支配下の時でも、地域の中心であったという。そろそろ昼食にしてもいいかなと思ったが、そんな店は見あたらず、ビュルサの丘のあたりを見当をつけて歩いていると、バスから降りてきた地元住民があっちと教えてくれる。

まさに丘の上。初日から身体に負担がかかってしまう。丘の上らしきところにやっとこさ到着すると、遺跡らしきものが見えそちらに行ってみると、塀で行き止まり。大きな建物の裏をぐるっと回って到着する。

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<サン・ルイ教会>MZ-3/50mm/RVP100

大きな建物とはこの教会であった。別名アクロポリウム。第8回十字軍の遠征に参加しこの地で没したフランス王ルイ9世に捧げられた教会だそうだ(建設は1890年)。だが、入り口は閉ざされていて、なぜかカフェテリアのみが営業している。そんなことより、遺跡だ。

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<ビュルサの丘>MZ-3/35mm/RVP100

教会の脇に入り口があった。ここは、一部がカルタゴ博物館となっていて、その周りに遺跡が立ち並んでいる。そして、さすがに丘の上であり、地中海がよく見え、ラグレット港から出港したばかりの大型船も見える。ラグレットからはシチリアやイタリア、フランスに向けての船が出ている。

船の向こうに見える島影のようなものは、ボン岬半島。あの向こう側にカルタゴの遺跡ケルクアンがある。ローマの手の入らないフェニキア人の遺跡で、世界遺産である。だが、アクセスが悪く、今回は行くのを見送った。

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<カルタゴ博物館のモザイク>MZ-3/35mm/RVP100

博物館は2階建てだが、遺跡関連の展示物のあるのは建物の一部で、残りは関係のないものが特別展をやっていた。だが、博物館の周囲は出土品などがさりげなく置かれている。必見だろうとは思う。

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<カルタゴの中心地>MZ-3/35mm/RVP100

ビュルサの丘も、とりとめなく歩いてしまった。だが、アントニヌスの共同浴場やローマ人の住居よりは保存状態はよい。ある程度のメンテナンスも済んでいるようだ。カルタゴ遺跡は他にも、トフェ、円形闘技場、パレオ・クレティアン博物館と共通チケットで回ることができる。そして、古代カルタゴの港も現存するのだが、もういいかなと思った。何しろ、暑さでかなりばててきたのである。

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2009年9月12日 (土)

カルタゴ遺跡-ダイジェスト編

お待たせいたしました。数本スキャンしたので、ビビッドカラーでお送りします。この遺跡巡りの間、フィルムを交換し、RVP100が登場しています。EBXやE100VSとともに、ど派手な発色をすることで知られるフィルムですが、ブルーがどーんと乗った感じでした。

カルタゴ遺跡は点在していると書きましたが、実にアクセスが難しいです。もっとも、自分の場合、カルタージュ・ハンニバル駅周辺のみを徒歩で回っただけですが、実に疲れました。アントニヌスの共同浴場のあとに回ったのは、「カルティエ・マゴン」、「ローマ人の住居」、「ローマ劇場」と続き、今回はそれらをダイジェスト版で紹介します。

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<カルティエ・マゴン>MZ-3/20mm/EBX

アントニヌスの共同浴場から住宅地を突っ切っていくと現れるのが、ここ。よくわからないものの、この遺跡周辺は、大統領官邸があるようで大きな警察署もあれば、ポリスも巡回しているようなところでした。

この遺跡は小規模で、ツアー客は素通りです。入り口では管理人が不在だったのか、共通チケットにスタンプの押印はありませんでした。遺跡はBC5世紀くらいの住居跡だそうで、近年ドイツの発掘隊により見つけられたものだそうです。特に、これというものはなく、撮った写真もごくわずか。

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<ローマ人の住居>MZ-3/20mm/RVP100

TGMの立体交差をくぐり、丘の中腹へ。入り口ではスタンプを押してくれました。ローマ時代の住宅跡だそうです。遺跡は残っているものの、やや未整備という感じ。

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<モザイク>MZ-3/35mm/RVP100

その中でもヴォリエールの別荘と呼ばれる建物はかなりいい状態で残っていて、中庭にはモザイクが綺麗に残っていました。そろそろ、正午にさしかかる時間帯でより日射しが強烈になってきたような感じがしてきました。

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<ローマ劇場>MZ-3/20mm/RVP100

ローマ人の住居からすぐ近くにあるのがこの円形劇場。今でも現役で夏の間はここでコンサートも行われるようです。あちらの人って、遺跡でコンサートをするのが好きですよね。

事実、ステージ後ろにはスクリーンもかけられていたし、アリーナ関にはプラスチック製の椅子も用意され、照明用の櫓も組まれていました。ここはかなり大きく、歩き方によれば、1万人が収容できるようです。後日、ドゥッガの円形劇場を訪れましたが、そこよりも規模は大きいと思います。ただ、シリアのボスラや、エフェスなどに比べると小ささは否めませんねえ。

カルタゴ遺跡編はあとひとつ続きます。

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2009年9月10日 (木)

絵の看板

チュニジアはアラビア語のチュニジア方言が公用語となっています。もちろん、使われている文字もアラビア文字。読めるわけもありませんが、町には意外にアルファベットが満ちあふれています。

それは、チュニジアがかつてフランスの植民地ということがあり、チュニジア人の中にはかなりの確率でフランス語がわかる人たちがいるためでしょう。アラビア語のチュニジア方言の中にも、フランス語がそのまま入り込んだ言葉もあるくらいです。また、地理的にイタリアに近く、ピザなども普通に食べられています。試してはいないものの、イタリア語もかなりの通用度があるのではないかと思います。

また、フランス語が通じるところは、滅多に英語が通じないことが多いのですが、チュニジアではかなり英語がわかる人がいました。マグレブの国でもモロッコはあまり通じなかった気がします。ともかく、アルファベットも普通に読める人がかなりいるという実態ではないかと思います。

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<美容院の看板>GR1s/28mm/Neopan Acros

とはいえ、北アフリカの中ではかなり発展しているチュニジアでも、文字を読めない人がいるためか、かなり多くの絵看板を見かけます。この絵は、劇画調とでもいいましょうか、描かれている人物もチュニジア人というよりも、ヨーロッパ風。

フランスではかなりの数の美容院や床屋を見かけますが、そこでもこんな感じの人物が描かれていることもあります。チュニジアでも美容院と床屋はかなり目立ちます。モロッコでもよく見たと思いました。

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<カフェの看板>GR1s/28mm/Neopan Acros

こちらもわかりやすい。ウエイターがコーヒーを運んでくる図ですね。絵の方は劇画調ではなく、さらっと描いた漫画のような感じ。あるいは名のある巨匠がさらっと描いた水彩画のような感じかな。

ともかく、この2枚の看板はチュニジア中部、チュニスに次ぐ第二の都市、スファックスでのもの。スファックスは特に観光都市ではないのですが、エル・ジェムへ行く拠点として立ち寄りました。また、世界遺産になっていないものの、メディナがあります。

それにしても、スファックスは相当暑かったのですが、このモノクロ画像ではあまりそれが伝わってこないかも。もっとも、それぞれ朝と夕方だったから、光線が弱いのかもしれませんけどね。

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2009年9月 8日 (火)

チュニジア人もディズニー好き

残りの40本のリバーサルは、明日仕上がってきます。なので、新たなストックはなく、本日はGR1sで撮ってきたスナップの中から、記事を上げます。カルタゴ遺跡の続きはまた後日ということで。

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<タクシーフォンの看板>GR1s/28mm/Neopan Acros

チュニジアにはもちろん、公衆電話がありますが、「タクシーフォン」と呼ばれる、電話屋からかけることが多いようです。タクシーの語源はTAXから来ているようです。つまりは、課金する電話という意味。モロッコでは同じような店は、テレブティックと呼ばれるのですが。

とはいえ、チュニジアでももちろん携帯電話はほとんどの人が持っていますが、町を歩けばタクシーフォンがかなりの数あるということなので、需要があるのでしょう。今回は現地で利用できる携帯電話を持っていたので、利用することはありませんでしたが、モロッコのテレブティックは使ったことがあります。こういう店では海外にかけることも可能なのです。

まあ、タクシーフォンも至る所にあるのですが、ディズニーのキャラクターを使ったところは、この看板の店のみ。場所は、スースのメディナ。表側ではなく、カスバのあるあたりで、すぐそばの門をくぐれば、メディナが終わってしまうところ。メディナを縦断してきたことになります。

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<あまり似てないドナルド>GR1s/28mm/Neopan Acros

その看板の裏側も、ディズニーのキャラでした。ミニーマウスとドナルド・ダック。以前モロッコでも、偶然ディズニーのキャラクターを拝借したものを目撃したのですが、チュニジアはモロッコよりも都会的に思えました。

地方に行くと遊牧民のようなスタイルのおばちゃんも見かけるのですが、都市部を歩く男性は、暑いせいかかなりハーフパンツ姿も多い。ムスリムの国というイメージもちょっと薄れがち。人々はピザを好んで食べるようだし、ビールやワインも比較的おおっぴらに飲まれている。

かなり戒律が緩いんじゃないかと思った次第です。とはいえ、このすぐあとにラマダン入りすることになるのですが。ま、自分はラマダンに入る前にフランスに飛んでしまっているのですけどね。

もうしばらく、モノクロームまたは、デジタル画像が続く可能性があります。

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2009年9月 6日 (日)

カルタゴ遺跡-アントニヌスの共同浴場編

わずかながらスキャンできました。とりあえずは、リバーサルから。ベトナムで使い残した、Kodak Elitechrome Extremecolor(EBX)です。

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<ナツメヤシ>MZ-3/35mm/EBX

チュニス到着翌日、実質初日。身体慣らしも兼ねて、この旅でひとつ目の世界遺産でもある、カルタゴ遺跡へ。これがとんでもない間違いであった。それはまた書きますが。

我々は何気なく「カルタゴ」と呼んでいるものの、フランス語圏でもあるチュニジアでは「カルタージュ」となります。最寄り駅などはカルタゴではなく、カルタージュとなるのでお間違いなく。

カルタゴの遺跡はのちにローマがフェニキアを支配下に置くことで、フェニキア人たちの遺跡だけでなく、ローマ人の遺跡もあるという複合型の遺跡なのだ。まずは、カルタージュ・ハンニバル駅から近い、アントニヌスの共同浴場へ。

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<共同浴場跡>MZ-3/35mm/EBX

ここにあった共同浴場は、壮大な建物だったらしいが、現在は屋根と壁は失われており、わずかに列柱とその他の遺構が残るのみ。それにしても、強烈な日射し。ここは地中海に面していて、太陽光線もかなりのものだ。昨年旅したメコン流域とは比較にならないまぶしさで、リバーサルもかなりの色合いが出た。

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<列柱>MZ-3/50mm/EBX

ここまでは、TGMという、電車に乗ってやってきたのだが、個人旅行者の姿はまるでなく、そんなものかと思っていたら、ここにはバスで乗り付けたイタリア人たちがかなりいた。その気になれば、船でも来ることができるほどの距離だから、チュニジアはイタリア人にとっては隣国みたいなものなのだ。

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<遺構>MZ-3/20mm/EBX

カルタゴ遺跡はこの周辺に点在していて、購入する入場券は8箇所の共通入場券となっている。料金は8.0ディルハムプラス、1.0ディルハムのカメラチケット。各地で入場した証となるスタンプを押したり、そのまま通されたりした。

アントニヌスの共同浴場は特に順路というものがなく、時間的にロスしたような歩き方をしてしまったかもしれない。

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<地下にあるバジリカ>GR DIGITAL

誰もいない林のようなところに、バジリカがあった。それも地下に。降りていくと、見事なモザイクが残されていた。カルタゴが繁栄したのは2500年ほど前だから、それほどの時を経てもこんな綺麗なモザイクが残っている。素晴らしい。

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2009年9月 3日 (木)

チュニジアのサラダ

まだスキャンに至りません。そろそろ趣向を変えようと思いますが、いかんせん画像がないので、食べ物シリーズでまた行ってみようと思います。

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<チュニジ風サラダ>GR DIGITAL

細かくカットしたキュウリとトマトがベースで、なぜかツナがのります。どうもチュニジアはツナがポイントみたいで、他の料理にもかなりツナが使われています。地中海でマグロ漁でもするのでしょうか。でも、マグロの切り身というものはないと思いますね。日本料理店もなかったと思います。

これを英語メニューのある店では「サラダ・チュニジアン」と呼んでいますが、チュニジア人も当たり前に食べているサラダなのかも。味は想像通りで、あっさりしてます。

ところで、モロッコではごく普通のサラダが「モロカン・サラダ」なのですが、このサラダからツナを取り去り、ドレッシングをかけたものともいえそう。チュニジアのサラダよりも、キュウリとトマトのカットは細かく、ドレッシングとも相まって、しゃきしゃきした食感です。

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<サラダ・メシュイーヤ>GR DIGITAL

サラダの変わり種といったら、こちらでしょうか。焼いた野菜を細かくちぎり、オリーブ油で和えたもの。こちらの方が旨味が出るというか、奥深い味です。

中東では野菜をペースト状にした料理がありますが、そちらの味に近いかもしれません。それにしても、ここでもツナが使われていますね。

チュニジアの料理は同じマグレブでも、モロッコとは微妙に違いますね。モロッコもオリーブの実をよく使いますが、チュニジアではオリーブ油を多用します。地中海沿岸諸国の料理とくくってもいいかもしれません。

メインディッシュについては、またあらためてレポートします。レストラン情報などもそちらで。次はいよいよフィルムの画像と行きたいものです。

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2009年9月 1日 (火)

ショルバは食欲増進剤

現像からフィルムを受け取ってきましたが、もちろんスキャンはまだです。あと数回デジ画像中心となると思いますが、よろしくです。ともかく週末勝負ですね。

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<ショルバ>GR DIGITAL

チュニスからタバルカに移動して、夕食で初めてショルバをオーダーしてみました。チュニジア料理定番の赤いスープです。モロッコなら、スープはハリラとなり、同様に赤いスープですが、ショルバはハリサをベースにトマトと魚のすり身か羊肉のダシで煮込んだものです。モロッコのハリラも美味しいですが、ハリサは入っていません。

ともかく一口。あ、その前にレモンを搾り入れなくては。美味しいです。もう、パンがどんどん進んでしまう味です。

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<チュニスの食堂にて>GR DIGITAL

初めてショルバを口にして以来、主に夕食を中心として、3回に2回はショルバを頼んだと思います。だって美味しいし、これでパンをたくさん食べられるから。個人的な問題だと思いますが、パンを食べる国ではいくらメインとなる料理が美味しくても、それとパンを食べる感じにはならないんですね。

パンは、食前のワインや前菜とともに味わい、メインの料理が来るまでのつなぎ役みたいな位置づけなんですね。これがご飯となるとまた別物なんですが。もちろん、メインの料理とともにパンもちょこっとは食べますが、あくまでもメインの前に味わってしまうのが自分流。特に、もっちりとしたパンの場合、メインの料理とパンは口の中がもそもそしてしまう。

ま、そんな具合なので、前菜としてのスープはパンにぴったりで、スープが美味しいとパンも進むというわけ。今まで美味しいなと感じたスープは、ポルトガルのカルド・ヴェルデ、モロッコのハリラ、トルコのメルジメッキ・チョルバス(レンズ豆のスープ)。いずれもパンの美味しい国です。やはり相性がいいんだな。ちなみに、トルコのチョルバスとはアラビア語の「ショルバ」から来ている単語でしょう。

また、今回の発見ですが、ショルバを頼むとハリサが出てこないです。たぶんショルバにハリサが入っているからではと想像しています。また、「歩き方」には魚のすり身か羊肉のダシとありましたが、チュニジアで味わったショルバはすべて魚をミキサーにかけたものが入っていました。こちらも、内陸部に入るとどうなるかわかりませんが。

とにかく、チュニジアに行ったら、ショルバを味わってみてくださいませ。お勧めです。

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