下世話なユーミンがイイ
かすてら音楽夜話Vol.23
満を持してのユーミンネタです。今や教科書にも載るほどのユーミンの曲ですが、やはりキャリアが長いです。デビューは1972年ですが、中学生くらいから麻布のキャンティに出入りしていて、そこに出入りしていた音楽業界人とのコネクションから詞や曲の提供を行っていたので実質40年以上のキャリアがあるといえます。
代表曲に「卒業写真」、「春よ来い」等々枚挙にはきりがありませんが、マイクあるいはピアノに向かって真摯に歌い上げるユーミンというのがある種のイメージかもしれません。
また、バブル期には億単位の金をかけた豪華なステージを演出し、リリースするアルバムはいずれもミリオンセラー。「中産階級の夢が届きそうな」シチュエーションを曲に取り入れ、OLたちの絶対的な支持を集めました。マスコミからは「恋愛の教祖」などと呼ばれ、イメージ的にも「タカビーだ」などといわれてもいました。
実家が八王子で今も営業している呉服屋で、立教女学院から多摩美へ。中学生の分際で麻布の高級イタリアンレストランに出入りするくらいですから、もうばりばりのお嬢様な訳です。ま、そんな感じなので、自分もリリースされるアルバムは購入しつつも、ちょっと距離を置いて見ていたわけですね。
そのころ、熱狂的なユーミンファンの友人から、「ユーミンのコンサートに行けなくなったのでチケットを譲る」という話が舞い込み、行くことにしました。そこでのユーミンは、とても気さくでステージに差し出された手にはほとんど握手を返し、遠くから振られた手に対しては投げキスをするという具合。ステージ構成も抜群で、「これはまた見たいな」と、いっぺんで彼女のファンになってしまった。
おそらく、長年のファンもこんな感じでユーミンの魅力に取り込まれていったのだと思います。そこで紹介するのは、「ルージュの伝言」。荒井由実時代の最初のヒット曲です。ジルバ風に振り付けて踊る貴重なユーミンとムッシュかまやつのからみが何とも時代を感じさせます。コーラス隊の振り付けも同様です。演奏はTIN PAN ALEY。TBSの「セブンスターショー」という番組からのものらしいです。
いかがでしょう。二人のからみではまったく迷惑そうな顔つきのユーミンが印象的なんですが、実はユーミンのデビュー曲「返事はいらない」はかまやつひろしがプロデュースしたのですね。ベストテン番組には出ないことになっているユーミンですが、ここではおそらく振り付け師による動きも取り入れています。こういうコミカルな演技ができるということは、ベストテン番組に出ても十分にやっていける天性のエンターテイナーであることの証明なのではないかと思います。ムッシュとのからみで音程がはずれてしまうのは、笑いをこらえているのではないかと想像します。
そして、もう一つ。
寺岡呼人、ゆず、桜井和寿とのコラボレーション。「DESTINY」でした。
何でも寺岡は長年のユーミンファンでこの企画をかなえるのが夢だったようです。OLの夢をかなえるイメージでもありながら、「安いサンダル」を履いていたがため、思いを遂げられなかったとか、スキー場に行くのに夜行列車に乗る(「ロッジで待つクリスマス」)など、意外に庶民的な一面も見せてくれるユーミンです。
★ログをそのまま残しました。ユーミンのセブンスターショーですが、別の映像がアップされてます。しかし、違法アップロードには違いがありませんので、いずれは消えゆく運命。リンクのみ埋め込んでおきますね。
かまやつひろしとユーミンとのデュエット。演奏はティンパンアレイ。画質悪いです。
セブンスターショー、オープニング~生まれた街で~あの日に帰りたい~コバルトアワー~チャイニーズスープ
ユーミンのソロ。演奏はティンパンアレイ。
検索していただければ完全版(1時間ほど)もあります。
寺岡呼人、ゆず、桜井和寿とのコラボ。
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コメント
事務連絡です。メール入れましたのでご覧ください。
投稿: スクムビット | 2010年5月13日 (木) 08時55分
メールありがとうございました。
昨日は疲労で夜撃沈されていました。
メールは確認したのですが。
某フェスでユーミンとは行かないやね…。
投稿: ヒョウちゃん | 2010年5月13日 (木) 22時04分