ジャワに見るあの人の肖像
ジャワ島を旅していると気づくのが、ジャワの人たちはアートに親しんでいることだ。町のどこにでも流しのギター弾きがいて、ベモ(乗り合いのミニバス)が信号待ちで止まったりすると、どこからともなく現れて、1曲演奏していく。
列車でボゴールを訪れた時の帰り、出発間際にギター、ベース、ボンゴを携えた3人組が乗り込み、定番のポップスを演奏した。確かビートルズの曲だったと思う。常に楽器を持ち歩いているので、電気を使わないアコースティックな編成である。ギター、ボンゴはともかくでっかいウッドベースなのだ。演奏力もうならせるものがあったが、歌唱力もなかなかできちっとハモっているほどなのだ。列車が走り出しそうになると曲を終わらせ、金を集め出ていったのである。
また、町には画廊も多くジャワの人たちは絵画にも親しんでいるようだ。他の東南アジアではギャラリーはほとんどないに等しいし、音楽好きといってもせいぜいラジオなどでローカルポップスをがんがん流すくらい。流しの演奏などは見たことがない。インドネシアの別な面をかいま見た感じである。
<ビートルズ>K-7/FA35
バンドゥンは退屈な町だったが、ギャラリーの多さは随一だった。そのギャラリーの店頭に掲げられていたのが、ビートルズの4人。やはりジョンとポールが全面に来ますよね。この中ではジョージ・ハリスンが似ていると思う。
<マイケル・ジャクソン>K-7/Sigma20
こちらは、ジョグジャカルタのメインストリート、マリオボロ通りに掲げられていたもの。一目でマイケルとわかるんだが、かなりデフォルメされている。この、マリオボロ通りは観光的な要素はほとんどないものの、ちょっとしたものが町を飾り、アクセントを付け加えている。
<スカルノ>K-7/Sigma20
いうまでもない、インドネシアの初代大統領で、日本人のデヴィ夫人は何番目かの奥さんであった。2代目大統領となるスハルトに政権の座を追われ表舞台から姿を消してしまったのだが、スハルトが政治腐敗によりその座を追われてからはスカルノも復権したのだろうか。
ところで、スカルノとはこれでフルネームだそうで、名前と姓の区別がない。こういう例もインドネシア人にはあるとのこと。インドネシアの絵画というとバリのウブドということになるのだが、それはあくまでも芸術分野でのこと。ジャワで目につく絵画は、誰にでもわかるような庶民受けするようなものなんだろか。
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コメント
こういう町中のアートというのも興味深いですねー。
スカルノ元大統領、未だに人気があるのですね。
投稿: マサエ。 | 2010年10月 9日 (土) 13時05分
マサエ。さん、こんにちは。
ジョグジャカルタには他にも興味深いものも、ありましたよ。また出しますね。
あまりにも、スハルトのひどさが際だっていたために、スカルノにスポットライトが戻ってきたんでしょうね。
投稿: ヒョウちゃん | 2010年10月 9日 (土) 15時09分