ボロブドゥールの夕陽
マノハラにチェックインしたあと、荷物整理もそこそこに、遺跡に向かった。宿泊客には1泊あたり2日分のチケットを配布することになるが、通常の入場口から向かう必要もなく、ホテルの敷地内から柵の間にある簡単な出入り口からアクセスすることになる。そこには、遺跡の係員がいるわけでもなく、いわばフリーパスである。遺跡内でチケットを見せてくれと尋ねられたら、持っているホテル発行のチケットを提示するだけのことだ。だが、その機会は一度も訪れなかった。
<ボロブドゥール遺跡>GR1s/GR28mm/Neopan Acros
遺跡は小高い丘の上にある。その階段を上り詰めて初めて遺跡の全容が明らかになる。ボロブドゥールは長年忘れ去られていたが、一時ジャワ島がイギリス領となった時の総督、トーマス・ラッフルズが、この地にボロブドゥールを発掘した。山に埋まっている巨大な寺院があるという噂を信じたのだ。
なので、丘の上にある寺院といっても、その丘の上はきれいにならされている。おそらく作った人は丘を削り整地し、寺院を建てた後、これを埋め戻したのではなかろうか。
こういう上ることのできる建造物に来るといつものことだが、ひとつひとつのレベルをぐるっと回りながら一通り写真を撮っていく。なので、一通り見るのにかなりの時間を要するが、今回は比較的時間を早めることにした。なんといっても、午後3時過ぎの見学開始なのである。
<最上段へ>K-7/DA15
そんなわけで早いペースで見学。翌日以降にはなるがこのあと何回となく来ることができるので、その時のロケハンのような気分で写真を撮っていった。何はともあれ最上部へ。
<ストゥーパ群>K-7/DA15
そこは中央にある巨大なストゥーパを取り囲むようにして小さな無数のストゥーパが並ぶところだった。この中には仏像が納められている。
この下のレベルはスクエアな空間で壁にはびっしりと仏陀のレリーフが刻まれている。そして、上を眺めるとジャワ風の鬼瓦のような像や仏像が建ち並ぶところで、壁画のレリーフを除きさほど変化がないところである。
そんなことを考えているといつしか夕暮れが近づく。光が弱くなって、コントラストが次第に失われていくのだが、赤やオレンジの光が差し込み、再び異なったコントラストを取り戻す瞬間である。
<ボロブドゥールの夕陽>K-7/Sigma20
この時の感覚ではまだまだ明るい感じ。手前のストゥーパあたりに露出を合わせていたら、こんな風にはならないはず。ちょうど太陽が雲の間に隠れ混みその瞬間を利用して、太陽や雲に露出を合わせて撮ってみたらこんな具合になりました。
<夕陽その2>K-7/Sigma20
こちらは、少し場所を変えて、壊れたストゥーパから露出している仏像を入れて撮ったもの。デジタルですが、リバーサルに負けない色を出してくれました。
こんな具合に、デジイチでの夕陽の最初のトライでしたが、上手くいきました。これをリバーサルで撮るとなると、あと15分から30分は待つ必要があったと思います。
一応ボロブドゥールでは、5時に近づくと係員が容赦なく客を追い立ててしまいます。今までのMZ-3であったならば、この写真は撮れなかったはず。あるいは別の季節に来る必要があったかも。
まだまだ、ボロブドゥールの記事は続きます。何てったって、ハイライトですから。
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コメント
<夕陽その2>の写真がいいなー。仏像がちょうど影になっていて、夕陽の間に写り込んでいる。
なかなかこういういい瞬間というのは撮れないですねー。
投稿: マサエ。 | 2010年11月12日 (金) 09時38分
夕日の仏像いいですね。
私も夕日を狙っていたのですが、夕日になる前に降ろされてしまいました。
壊れた(修復していない)ストゥーパの仏像は朝日でも絵になります。
投稿: 04mat | 2010年11月12日 (金) 17時25分
マサエ。さん、こんにちは。
なかなか撮れないと仰いますが、夕陽に出会えさえすれば、できるだけチャンスは逃さないようにしています。
朝日や夕陽というものは最高でも1日に1回ずつしかありませんから。太陽が顔を出さない時もあるし。
なので、こういう機会がある時には、場所を変えながらさっさと撮りまくります。
投稿: ヒョウちゃん | 2010年11月13日 (土) 01時09分
04matさん、こんにちは。
自分の得意な方は夕陽ですね。
早起きしてまで撮りに行かないことと、朝陽は夕焼けの反対でオレンジの部分がだんだん少なくなっていくのですね。
雪のある山などでは朝陽は効果的だと思います。
いちお、サンライズツアーにも参加したのですが、朝陽の方向は曇っていていまいちでした。
投稿: ヒョウちゃん | 2010年11月13日 (土) 01時13分