チャイナタウンの憩い
クアラルンプールに到着した日は宿到着後荷物整理などをしていたら、21時を回ってしまい、まともな店が開いてなかった。しょうがないので、屋台の美味しくないプロウン・ミー(エビの入った麺料理)を食べて空腹を紛らわせた。
チャイナタウンは朝から元気である。宿はここに取った。どこにでもあるようなチャイナタウンだから亀ゼリーもあれば、飲茶の店もある。クアラルンプールの中国人たちはエネルギッシュでどこの店も人でぎっしりである。
そんなチャイナタウンの中に、唯一ツーリスト向けのカフェがあった。オールド・チャイナ・カフェという。孫文など清朝から覇権を取り戻した頃の中国人たちの古い写真の飾られた店内は、レトロな雰囲気で満ちている。もっとも、客は欧米系ばかりで、店員もインド人だったりしたが。ここで2晩夕食を取った。
<ジャズという名のビール>GR DIGITAL
これはローカルビールらしい。マレーシアは多民族国家ではあるものの、ムスリムであるマレー人優遇政策がとられ、マレーシアのビールというものはほとんどきいたことがなかった。飲めるビールといっても、シンガポールのタイガーかその他の外国産がほとんどである。味の方はまあどうということのないビールである。
<ナシルマ>GR DIGITAL
中国を売り物にしているといっても、マレーシアの料理はある。初日はこれを食べた。青菜の入ったご飯に、総菜がちりばめられたもの。この中で一番おかずらしいものは鶏肉の煮込みだろうか。
<チャプチャイ>GR DIGITAL
二日目はちょっとメニューを見回し、違うものを頼んだ。これは野菜炒めみたいなものだが、キクラゲと湯葉が入っている。あとでガイドブックで調べてみたら、これはニョニャ料理なのであった。肉と無縁な料理だが、これは日本人の口に合う。湯葉の感触も肉っぽくて、食べたなという感じにもなり美味い。
マレーシアの言葉でニョニャとかババとか(あわせてババ・ニョニャともいう)は中国からマレーシアに移住し、現地の女性と結婚した家族の子孫のうち、男性がババ、女性がニョニャと呼ばれる。
彼らはマレー語を話し、マレーシアのライフスタイルを取り入れるものの、冠婚葬祭には中国の風習を守るという、中国とマレーのミックスした生き方をしている。そんな彼らが作る料理がニョニャ料理なのである。
もっとも、クアラルンプールにはあまりババ・ニョニャは多くなく、マラッカ、ペナン島、シンガポールに固まっているようだ。なので、この店はクアラルンプールでは珍しく、ニョニャ料理が食べられる店ともいえよう。
料金はリーズナブル。チャイナタウンのはずれ、バライ・ポリス通りにある。店内はあまり広くないので、早めに行くことがいいのかも知れない。
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コメント
こんばんわーw
湯葉って日本独自の食文化じゃなかったんすね汗
やっぱり「畑のお肉」というぐらいだから、
食感とか肉に似てるのかな~?
肉食の私はガッツリ(本物の)肉にかじりつきたいと
思ってしまうかもだけど、逆に海外で湯葉なんて
新鮮でいいかも~とか思ってしまいますたw
ニョニャ料理、ちょっと興味アリ♪
投稿: 大竜先生 | 2011年1月19日 (水) 04時07分
一人旅ではやはりツーリスト用のレストランは楽ですよね。
英語は何とか通じるし。
食べるものは本当の現地のものとは少し違うかもしれないけど、外人が食べやすいようにしてあることが多い。
しかしできれば現地の人に案内してもらって現地のおいしいもの(彼らがそう思っているもの)を食べたいです。
不思議なことに、現地の人がおいしいと思って日常食べているものにははずれは無いような気がします。
投稿: スクムビット | 2011年1月19日 (水) 11時19分
豆腐をはじめとする大豆の加工食品は中国が原産地なので、アジアの東側では結構あるものです。
これは美味しかったです。
食感も肉みたいだし、この他メインとしてレモンチキンというレモンを効かせた鶏の唐揚げも頼んだのですが、これだけで十分でした。
ニョニャ料理はちょっとスパイシーです。
中国そのものの料理とも違うし、マレー料理ほどはがっつりしていないし。
んでまた、ニョニャ料理はマレー半島に行っても、シンガポールやマラッカくらいじゃないと味わえないのが、希少価値があると思いませんか。もちろんどれも美味しいし。
検索サイトで日本で味わえるレストランがあるかなあと思ったのですが、引っかからないですねえ。ますます希少価値のある料理です。
是非とも大竜先生も現地に飛んで味わってみてください。
投稿: ヒョウちゃん | 2011年1月19日 (水) 21時05分
旅先からありがとうございます。
そう、旅行中は、どうしても現地の人たちであふれかえる食堂にはなかなか入りづらいです。特に、はじめのうちは。
ですが、マレーシアのレストランって、民族が混在しているからか、味に関しては現地向け、ツーリスト向けという区分はされていないようにも思えます。
タイのレストランではそれがあるなあとわかるんですけど。
このあと、旅が深まっていくと、現地の人たちの集うところで食べるようになっていきます。
とはいえ、バンコクに到着したあとは、日本食に傾いていく自分がありましたが。
楽しいレポートを期待しています。毎日覗いていますよ。
投稿: ヒョウちゃん | 2011年1月19日 (水) 21時10分
KLはある意味で思い出深いです。
シンガポールの流れで気楽にタクシーに乗っていたら、メータじゃないタクシーでトラブルになりデイバック置き去りをやってしまいました。
金銭的には旅行保険である程度補償されたものの、画像のSDカードがなくなった!
マレーシア料理のビュッフェ形式で踊りをやっているレストランで食事したのですが、味が濃い感じであまりおいしい感じはしませんでした。ビールが飲めなかったのが残念。全く無いわけではないらしいのですが、私の語学力では飲めませんでした。もっとも周りでは誰もがノンアルコールで、サトウキビジュースもありました。
多少有名みたいなところで、駐車場からライトアップされたツインタワーがきれいに見えました。
投稿: 04mat | 2011年1月21日 (金) 00時22分
それは印象深い思い出となりましたよね。
クアラルンプールのタクシーはほとんどがメーターを備えていると思いますが、交渉に持ち込むタクシーは多いですね。
空港や駅などでは、チケット式タクシーがほとんどで、行き先を告げるとその場で料金を払い、チケットをタクシーに渡すというものです。
チャイナタウンから荷物を持って、ブキッ・ジャリルのバスターミナルに向かった時には、言い値で30リンギットでした。メーターあるのに。
東南アジアでは交通網の整備は随一の国ですが、このあたりがちょっとなという感じです。
マレーシアは中国人も多いので、比較的ビールを頼みやすい国だと思いますが、04matさんの場合は残念でした。
マレー料理に関しては、まあまあ美味しい部類に入ると思いますが、「踊りをやっているビュフェ形式」というのがかなりツーリスト向けに特化しているレストランなんでしょう。
適度にスパイシーなんですが、タイ料理に比べると辛さの度合いでいうと、大人と子供くらいの開きがあります。自分の知っている旅好きなやつは、「お上品な辛さ」といっていましたが。
投稿: ヒョウちゃん | 2011年1月21日 (金) 22時13分