トトロの木と青空教室
ブッダの洞窟のあとはスジャータのセーナ村へ。途中アウトカーストの村を通っていく。確かに貧しそうに見えたが、チベットキャンプの方が遙かに物がなさそうである。もちろんこの村は農業しか仕事がなく、雨季なのに雨が降らず、金のない者は田んぼに水を引けないそうである。金があれば、ポンプで井戸水をくみ上げることができるので、農業には差し支えないらしい。
そんな話をしているうちに、セーナ村へ。まずは、日本人観光客の間で「トトロの木」と呼ばれている巨木の元へ。それにしても安易なネーミングである。なんと、「地球の歩き方」にもこの名称で載っているのである。
<巨木のガジュマル>K7/DA15
またこの木も伝説があり、前正覚山から降りてきたゴータマ・シッダールタがセーナ村に行く途中ここで瞑想したというのである。ホンマカイナ。
<ナイランジャラー川と前正覚山>K7/DA15
近くには、ナイランジャラー川が流れ、先ほどまでいたブッダの洞窟の山が見える。ラカンも井戸水から顔を洗っている。
<セーナ村の祠>K7/DA15
そして、トトロの木からセーナ村に入ったシッダールタは、菩提樹の元で何も食べずに修行に入ったらしい。身体が衰弱していくがなすすべもなく、そこに現れたのがスジャータである。スジャータはこの修行者の噂を聞きつけ、ミルクで煮た粥を持って行った。これが、シッダールタの衰弱を止めることになり、ブッダの伝説のひとつとなっている。
現在はその菩提樹の元に祠のようなものが作られ、信仰の対象となっている。ここには登場しないものの、この周囲には修行者のような老人たちが数名いた。いずれも、「バクシーシ」なのであった。
また、この祠の傍らには、青空教室があった。このセーナ村周辺のアウトカーストの子供たちを集めた学校である。なんでも、海外の篤志家が金を出し、作ったものだというが、その後の運営費をなかなか捻出できず、観光客などの寄付に頼っているらしい。
<青空学校の児童>K7/DA15
どうやら英語の授業らしい。それにしても、屈託のない子供たちである。
<児童たち>K7/DA15
なるほど。まあ頑張ってくれたまえ。何々、寄付も受け付けますってか。じゃあ、100ルピーほど置いていきましょうか。少ない額だけど…。と、お金を渡そうとすると、ラカンが「これだけの子供たちがいるのです。ドルとかありませんか」と口を挟むので、「ない」(本当は持っていた)と答えると、「それならいいです」となった。100ルピーでも、いいと思うんだけどなあ。
さらに観光は続くのである。
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コメント
やっぱインドの田舎はいいですね(^^ゞ
子供たちも明るくてGOOD!
そういえば会社の女の子は幼稚園の時に劇でお釈迦様の
物語をやり(お寺付属なんでしょうね)、スジャータの
役をやったそうです
女の子で最高の役はマーヤー妃、スジャータは2番目
だったそうです
投稿: kimcafe | 2011年9月 2日 (金) 21時57分
今、宗教的なものをテーマに持ってくると簡単にクレームが付いてしまいそうですね。
どんなものでも突き詰めていけば、やがて宗教的なものにぶち当たってしまうこともありそうですけど、いやな世の中になったものです。
役どころ、マーヤー妃って、シッダールタを生んですぐ亡くなってしまいますよね。スジャータの方がインパクトありそうですけどね。
ところで、kimcafeさんあたりなら、スジャータというと藤山一郎とコーヒーですよね。
すいません、名前を出してしまって。いやあ、ここに集っている人の大半は、これ理解していると思いますけど。
おそらく知らない世代が多いと思いますが、わたしゃ妥協せずに行きたいです。
知りたかったら、教えを請うように。オワタ┗(^o^ )┓三
投稿: ヒョウちゃん | 2011年9月 2日 (金) 23時41分