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2011年9月14日 (水)

ガンガー遊覧

ヴァラナシーに到着してまず行ったことは、ネパールへのチケットの手配である。ここは、宿から離れているものの、もちろん歩いていこうとしたら、後ろからついてきたサイクルリキシャに捕まった。断固として断ったのだが、10ルピーでいい、ガンガーまでなら50でいいなどと熱心な勧誘に断り切れなかった。

チケットは無事手に入る。ではリキシャに乗ってガンガー観光と行こう。到着したら、ガートで写真を撮りまくるつもりでいた。そこを見透かしてか、リキシャワーラーは「今ガンガーは、とても増水していてガートの間を歩いて観光することはできない。ボートなら大丈夫だ」という。ホンマカイナ。体調が回復中ということもあり、ボートに乗ってとりあえず今日はそこから戻って来ようということにした。

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<牛とともにガートへ>K7/DA21

ヴァラナシーではオートリキシャも多いものの、ペダルを漕いで客を乗せるサイクルリキシャが多い。リキシャワーラーは痩せた長身の男だったが、筋金入りのリキシャ漕ぎらしく、スピードはそれほどでもなかったが、混雑した道をスイスイとバイク、オートリキシャ、クルマ、人、そして牛を交わしながら進む。このサイクルリキシャには結果的にかなり世話になったのだが、それらとの接触は全くなかった。一度だけ、成人した手のようなリキシャワーラーのサイクルリキシャに乗ったが、力任せにぐいぐい進むものの、乗り心地が悪く、かなり危険な感じがした。サイクルリキシャに乗るならば、じいさんかオッサンのリキシャがいいと思いますよ。

連れて行ってもらったのは、ケダルガートであった。一番有名なダシャーシュワメードガートではない。かなり上流に位置するガートである。メインロードから小道へ。もうここはクルマは入り込めない。だが、オートリキシャは入ってきていた。もちろんバイクも通る。とはいえ、狭い道には変わりない。

ここを道なりに行くとくらいアーケードのようなトンネルを通る。ここには、力無く横たわるホームレスなのか死を待つためにヴァラナシーに来ている人なのかよくわからない男女がここにはいる。そこを通り抜けるとガートであった。

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<ケダルナート寺院>K7/DA21

このガートにはこのような寺院があり、ガンガーの水を汲み、寺院に供える参拝客がたくさんいた。いずれも老齢に近い人たちであることと、ガートの傾斜が急なためにこんな姿で登っていくのだ。

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<ガンガーへ>K7/FA77

11年ぶりのガンガーはとてつもない水量であった。ガートのほとんどは水没し、かなりの流れである。11年前も夏のヴァラナシーであったが、こんなに水量はなかった。リキシャワーラーの言っていた、「ガートの間を歩いて観光できない」ということは本当であった。

ボートは、エンジンなしで漕ぎ手が3人いる。二人がひたすら漕ぎ、ひとりは船尾で舵取りのようなことをやる。水量の増したガンガーはところどころ渦を巻き、漕ぎ手が必至に漕いでもなかなか進まないような状況もある。以前のヴァラナシーでもボートに乗ったが、かなり岸から離れたところを進んだりしたが、今は漕ぎやすいところのみ進んでいる感じだった。

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<沐浴>K7/FA77

透明度ゼロの水で沐浴が行われている。地元住民にとっては毎日欠かせない習慣のひとつでもあるだろう。宗教的な意味合いだけでなく彼らはここで、身体を洗い、歯を磨き、排泄も行う。

ケダルガートの近くには火葬場もあった。あの有名なマニカルニカガートではなく、小規模なハリシュチャンドラガートである。小規模といってもボートから眺めていても火葬はもちろん行われていて、盛んに煙を上げている。背後の舵取り役が話してくれたが、金持ちは薪で焼かれるが、金のないものは電気で焼かれるとのこと。写真がないのが残念。

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<水位を示す印>K7/FA77

ある建物の壁にガンガーの増水時の印が付いていた。1976年にはあんなに高いところまで水が来ていたのだ。こうなるとヴァラナシーの旧市街は完全に水没すると思う。

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<シヴァのイラスト>K7/FA77

ヴァラナシーの守り神は破壊の神シヴァである。この時期ちょうどシヴァの祭りがあり、オレンジ色の服を着た連中が町中を練り歩いていた。川の中からガートを見るとこのようなイラスト風のものもかなりあった。

これだけの水量があるとガートによってはボートを出すのが危険なところもあり、観光客の乗った船をそれほど見かけなかった。そのような船を狙って、船に乗ったろうそく売りや土産物売りなども出没するのだが、それとも出くわさなかった。

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コメント

「ガートの間を歩いて観光できない」とリキシャワーラーが言った、というのを読んで、バンコクの寺院周りにいるTUKTUK詐欺師たちのことを思い出しました。
しかし本当に水量が多かったんですね。
ということは特別にぼられたわけでもないっていうことでしょうか。

投稿: | 2011年9月14日 (水) 09時33分

を書いたのはスクムビットでした。

投稿: スクムビット | 2011年9月14日 (水) 09時34分

シヴァ派のkimcafeです(^^ゞ
ベナレスに2か月位滞在して小路の地図を作りたいなと思っているんです
というか、ベナレスで死んでガンガーに灰を流してもらうのもいいですね
インド人はガスで焼かれるのを嫌がるそうですね
薪代はいくらとっておけばいいだろうか(^^ゞ

投稿: kimcafe | 2011年9月14日 (水) 21時16分

スクムビットさん、連投ありがとうございました。
バンコクの…って、「今日は祭日だからどこそこはやっていない。自分の店に来ないか?」みたいなやつですか。
実際にガンガーの水量が多そうだということは、列車から見て確認していたので、そうだろうなとは思っていました。ですが、これほどとは思いませんでした。
リキシャの値段ですが、これはあってないようなものですし、インド人でもちゃんとした料金はわからないと思います。
ま、病み上がりということもあったし、インド人の話す英語がやけにわかりやすいということなどから、なんか妙に納得していたような感じが今になってしています。
わたしゃ、この時スクムビットさんの仰るような「だまされたっていいんだよ」のスピリットに陥っていたような気もしますね。

そうそう、スクムビットさんの最初のコメント、署名なしなんですが、これはこのまま残しておきますね。

投稿: ヒョウちゃん | 2011年9月14日 (水) 22時51分

kimcafeさん、こんにちは。
kimcafeさんは、破壊の象徴であったと。
地図作製、いいですね。
それをロンプラとかに売り込めば、一儲けできますね。
ガンガーに流してもらうのは灰だけだといいんですが、実際には生焼けの固まりのようですね。
インド人がやりたくない電気やガスの方が綺麗に灰になれるようです。
薪代、ボート漕ぎがなんかいっていたと思うんですが、もう忘れてしまいました。
また、ヴァラナシーに行って確かめてこなくちゃ。

投稿: ヒョウちゃん | 2011年9月14日 (水) 22時57分

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