お寺のありがたい水
世界のミネラルウォーターVol.7
忘れた頃にやってくる、ミネラルウォーター話です。なお、この旅の中でも続編がいくつかある予定。
ゲストハウスで荷物整理のあと、ピッサヌロークを軽く散歩。翌日に向かう予定のスコータイに行くバス停を確認しておく必要があったからだ。宿からは少し離れていたが、その場所はわかった。
そしてガイドブックを開くと、近くにタイでもっとも美しいといわれる仏像のある、ワット・プラ・シー・ラタナー・マハタートという寺院があることがわかったので、そこまで足を伸ばす。
<ワット・プラ・シー・ラタナー・マハタート>K7/DA21
ピッサヌロークはタイでは中規模な都市だと思うが、繁華街と思われる駅の周辺でもそんなに人で賑わっているわけではない。バンコクから来ると、なんて退屈な町なんだろうと思ってしまうのだが、寺の敷地に入ると、どこにこれだけの人がいたのかと思うような賑わいである。
<チンナラート仏>K7/DA21
これがタイでもっとも美しい仏像。この本堂にはたくさんの善男善女が跪いている。確かに美しい。色こそ違うが、ワット・プラケーオみたいなものだろうか。いや、ピッサヌロークは今でこそタイの一部だが、その昔はランナー・タイ王朝やスコータイ、ビルマと現在のチャクリー王朝とは一線を画していた地域である。この寺院もアユタヤ王朝時代の1357年の建立である。
<回廊の仏像群>K7/DA21
規模こそ違うが、こんな寺がバンコクにあったら確実に入場料を取られるだろうなと思った。地方は気楽でいい。
<遺跡の仏像>K7/DA21
寺院の背後には、こんなものがあり、遺跡公園風になっていた。よくわからないが、スコータイ時代のものではなかろうか。…と、観光気分に浸っていたが、ここまで歩いてきたのには、スコータイに行くバス停探しの他に、水を購入するという目的もあったことを思い出した。バンコクと違って、ピッサヌロークではなかなかコンビニが見つからないのである。
<パンプラシーという水>GR DIGITAL
境内の一部がミニ市場のようになっていて、取ってきたばかりの野菜やプラ・クルアン、布などが雑然と並んでいた。そこにある売店で、冷蔵庫に入っていた水を自分で選び購入した。10バーツとコンビニ価格よりも少し高い。
宿に戻って、ボトルを調べてみると、英語表記もあって、Pamphrasiと読めた。さらには、製造所の名前もあって、なんと、先ほどのワット・プラ・シー・ラタナー・マハタートで作っていることがわかった。あそこに源泉のようなものはなかったと思うが、まあありがたい水ということにしておこうか。
近くに、チャオプラヤー川の上流部に当たる、ナーン川というものが流れていたが、まさかそこで汲み上げたものではないだろうけど。ちなみに、ピッサヌロークの数少ないコンビニには置いていなかったと思う。また、宿では、あの蒸留水のような半透明のプラスチックボトルに入った、ドリンキングウォーターが配られていた。今でもやっぱりあるんだな。
ありがたい水の味は至って普通だった。とはいえ、コンビニでは7バーツでまともなミネラルウォーターが買えるから、またあの寺まで出向いて購入することはないなと思った。旅の最後の方では、6バーツという水も見つけられたが。
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