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2012年11月28日 (水)

ラオス南部ツアー Vol.3

ワット・プーのレリーフと石像

リンガ信仰のワット・プーだが、最上部の本殿付近にはシバのレリーフがある。

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<三位一体>K7/DA21

この中央がシバで、左がブラフマー、右がヴィシュヌである。インドネシアあたりではこれが3つの五重塔になっていたりするんですけどね。

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<まぐさの飾り>K7/DA21

本殿といってもかなり小さな作りで、内部には仏像が数体あるのみ。一応中央のレリーフはインドラ神とのこと。

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<デパダー>K7/DA21

こんな感じの女神像はアンコール遺跡でもお馴染み。これが本殿入り口の左右に配置されている。もうひとつは違うポーズをしています。

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<ワニの石>K7/DA21

本殿から100メートルほど離れたところには、3種類の石がある。なんだこりゃ、と思われそうだが、ちょっと離れてみると、ワニに見えてこないこともないか。ともあれ、この窪みがたくさんあるところに人身御供の生け贄が供えられたらしい。

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<蛇の石>K7/DA21

アンコール遺跡のナーガみたいに、明らかに巨大な蛇とは形がかけ離れていそうだが、一応胴体を折り畳んだ蛇とのこと。でも、人の手が入っていることは確か。

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<象の石>K7/DA21

これははっきりしていますな。いずれも、アンコール遺跡のものに比べると、プリミティブな感じがします。時代的にはアンコール遺跡の方が古いみたいですが。まあ、アンコール遺跡群の中には、ガイドブックに登場しないようなかなり荒れ果てたものもあって、ちょっとここの雰囲気と似ていたりします。

とりあえず、ワット・プー関連はこれで終了。山から下りて、展示パビリオンの見学後は昼食となりました。

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2012年11月25日 (日)

ハスを食べる

ワット・プーの見学を終え、クルマに乗り込むとガイドのトイがこんなものを手渡してくれた。これを食べるのだという。

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<ハスの実>GR DIGITAL

それは、ハスの実である。ハスというと、仏教・ヒンドゥ教エリアではお馴染みの植物で、寺などに行くとやたらと見かける。ロータスと仏陀、これは究極の組み合わせかもしれない。

食材としては、地下茎がレンコンとして食べられている。葉は一部の地域ではチマキをくるむのに利用されているらしい。写真の部分は花が咲いたあとに残る、種が詰まった部分だが、果たして食材になるのか。

とはいえ、自分の住む地方都市ではハスの実を使った最中や饅頭が作られているので、一応食べられるものという知識だけはあった。ただ、どのようにして食べるかまではわからない。

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<生食なのだ>GR DIGITAL

昼食時に実演してもらった。なんのことはない、種を取り出して、皮をむいてそのまま口に入れるのだ。みずみずしいとまでは行かないが、比較的水分があって、癖はなくいくらでも食べられそうである。味はちょっとした甘みと、ほのかな苦みがあった。

今まで見たことはなかったが、カンボジアなどでも生食するようである。また、中華圏では実を餡のようにして、月餅などに入れることもあるとか。

ひとつを片づけると、もうひとつどうぞということになった。食事は麺類だったので、難なく入る。だが、そうしょっちゅう食べるものではないなと思った。今度食べるのはいつのことになるか。

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2012年11月23日 (金)

聖なる泉の水

世界のミネラルウォーターVol.8

ワット・プーの本殿奥には洞窟のような場所がある。そこは、聖泉からわき出た水がリンガにかけられている。

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<ワット・プーの洞窟>K7/DA21

おお、なるほどと思い、水をすくって一口飲んでみた。それほどは冷えていない。奥の方を見ると、なぜかミネラルウォーターのボトルが並んでいる。近づいてみると…。

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<聖なる泉の無人販売所>K7/DA21

どうやらこの水を詰めて販売、いや寄付のかわりに聖なる水を差し上げましょうというものらしい。一応、ラベルにはタイガーヘッドと書いてある。

ワット・プー関連の紹介でこの洞窟あたりに集まった人たちが岩の天井部分からしみ出た水をペットボトルの空き瓶に集めている様子を見たことがある。先ほどのリンガには樋のようなもので水が引かれていたが、確かに頭上の岩からも水が滴っていることがわかった。まあ、それは微量なもので、一瓶集めるのに相当な時間がかかると思われるが。

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<タイガーヘッド>GR DIGITAL

パクセー到着後近くの雑貨屋で買い求めた水がこれだが、ワット・プーの洞窟に置いてあるものと同一のデザイン。すでに味わっていたのかどうか。それとも、ワット・プーのボトルは、廃物利用のものかどうか。少なくともあそこで水を詰めることはできそうだが、キャップに栓をするまでのボトリングがされているかは疑わしい。

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<パクセー・ホテルの水>GR DIGITAL

こちらは、ホテルの部屋に置いてあった水。こちらはラベルにワット・プーと書かれ、ワット・プーの本殿がデザインされている。こちらがあの水なのかどうか。味はどちらもあまり変わらなかったような気がする。

まあ、ともかく、一口ではあるが、ワット・プーの聖水を味わってみたことは事実。ただのミネラルウォーターとはいえ、こうした由緒がわかるものがあると、結構納得できるものである。また、ラオスを訪れることがあったら、この水を探しても買おうと思う。

ところで、ラオスのミネラルウォーターだが、ボトルが薄くて、かなりペコペコします。バッグに入れて持ち歩くにはやや不安も。日本でも「いろはす」はそんな感じですが。まあ、エコに徹してリサイクルしやすいのかもしれない。

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2012年11月20日 (火)

ラオス南部ツアー Vol.2

クメール文化のワット・プー

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<王の参道>K7/DA21

ツアー初日のハイライト、ワット・プーに到着する。ラオスに二つしかない世界遺産のひとつである。入場料は、30,000キープ。もちろん外国人料金と思われる。ガイドは無料の模様。アンコール遺跡群などに比べれば、ぐんと安い料金設定。とはいえ、入場料は旅行会社持ちであった。

ワット・プーは丘の麓から始まり、中腹まで続いているが、その構造はアンコール遺跡同様で、このような参道から始まる。もっとも入口からここまで結構歩くのだが。

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<南宮殿>K7/DA21

参道が終わると、南北の宮殿が向かい合うところにやってくる。外側の状態はなかなかよいが、内部は入ることができない。全体的な保存状態はよいといえるのだが、ほとんど修復をされていないような感じで、なすがままに放置されているといった方がよいのか。

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<格子状の窓>K7/DA21

このような窓はアンコール遺跡群にも共通するものである。やはり同じ民族が同じような時期に作ったものだから、国や地域が違っても似たものができるのである。なお、これ以降ナコーンラチャシマー(コラート)周辺の遺跡にも訪れたが、さらにアンコール遺跡群に酷似したものであった。

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<祈る人>K7/DA21

南北の宮殿の間を抜けていくとすでに中腹部分。ここからやや荒れ果てた石段を登ることになるが、その手前に仏像があり、線香と供え物を捧げて祈る人がいた。

ワット・プーはリンガ信仰=シバ信仰のヒンドゥ洋式の宮殿または城として建てられたが、この地がランサーン王国によってその版図にはいると、寺院として位置づけられた。上座部仏教ではある程度ヒンドゥ文化やインドの影響が見られる。

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<本殿>K7/DA21

ようやく上り詰めて本殿へ。アンコール遺跡群と比べ、観光客が圧倒的に少ない。人に気遣って見学することがないので、とても気楽である。また、少人数というか、最低人数なのでかなり早めに進むことができた。

しばらくはこのシリーズが続きます。

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2012年11月18日 (日)

ラオス南部ツアー Vol.1

長い石段の寺へ

パクセー2日目からは、旅行社で頼んだツアーに参加する。この日は、チャムパーサックにある世界遺産、ワット・プーを巡るものである。誰かと一緒だろうなと思っていたら、自分ひとりのためにクルマがやってきた。

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<ラオス・日本大橋>K7/DA21

ツアーを頼んだのはGreen Discoveryという会社で、ルアンパバーン、バンビエン、ビエンチャンなどに支店を持つトレッキングとエコツアーを得意とする旅行会社である。やって来たのは、トヨタのワンボックスで、ガイドもドライバーも「トイ」という名前。ドライバーはベテラン風だが、ガイドはまだ20代前半と思われる。

そのガイドのトイだが、ラオス人にしては寿司やラーメンが好きだという珍しいタイプであった。クルマはラオス・日本大橋を渡り、しばらくすると左折する。なんと料金所が現れ、有料道路だったのである。

「地球の歩き方」によると、チャムパーサックはパクセーから見てメコンの対岸にあり、バスを乗り換えてフェリーで渡ることになるとあった。それがどうもこの有料道路の開通により、直行できるようになった模様。ただ、チャムパーサックの区域内に入ると、木製の小さな橋もあったから、バスではまだ無理なのかもしれない。

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<長い石段>K7/DA21

1時間もしないうちに到着したのが、この長い石段を持つ寺院であった。ちなみに、左の青年がガイドのトイ。

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<メコン>K7/DA21

石段を上がるとメコンが見えた。有料道路からはあまりメコンは見えなかったのだが、実は川沿いの道だったようだ。「乾季に水が少なくなると、水が澄んで青く見えることがある」と、ガイドのトイがいう。ホンマカイナ。

「水が少なくなると、たくさんの中州が見えるようになる」とも付け加える。うん、これは理解できるぞ。

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<寺の像>K7/DA21

この寺には、古いものがなく、遺跡とはまるで関係なさそうだが、こんな山の頂近くに建てられていて、えらい坊さんが建てたものらしいが、まあ、眺めがよいのでよいことにしよう。

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<タトゥありの坊主>K7/DA21

中程には池があり、腕に入れ墨のある僧侶が餌をまいていた。托鉢だけじゃ足りないのかもしれない。また、建築中の建物もあり、ここでは僧侶ではなく本物の大工が作業をしていた。

さあ、次はワット・プー。

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2012年11月 9日 (金)

本格ラオス料理はギブアップ

サワナケートではラオス風フレンチだったので、まともなラオス料理を食べようと思っていた。パクセーはラオスで二番目の規模の都市なので、そこそこレストランはある。

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<ビアラオ>GR DIGITAL

チャムパーディーというレストラン。入っていくと自分が最初の客で、それまで従業員は子供と戯れていたりしていて、営業中という雰囲気はなかった。まずはビアラオを。やはり美味い。

カオニャオ、タムマークフン、豚肉炒めという注文。普段ならなんて事のないオーダーである。

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<カオニャオ>GR DIGITAL

実はメニューに載っていないカオニャオ。「ある?」と確認して出されたもの。その後入ってきたファランも同じように確認してオーダーしていた。インディカ米だが、モチ種のコメ。右手で軽く握り、丸めておかずに付けて食べる。

日本人にはなじみの味で、おかずとよく合う。だが、この時は数時間前のバゲットサンドがまだ残っている感じで、なかなか食が進まなかった。インディカのうるち米がさらさらなのに対して、これはかなりずっしりと感じる。美味いことは美味いのだが。

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<豚肉炒め>GR DIGITAL

割とあっさりとした味。色合いからわかるように全然辛くない。一緒に炒められている野菜はほとんどがタマネギ。あの人はだめなんだろうなあ。これは、メニューを解読してようやく選んだもの。このレストランは種類が少ない。こうなっているとは思っていなかったことも事実。

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<タムマークフン>GR DIGITAL

タムマークフンとは、未熟のパパイヤをたたきつぶして魚醤と和えたサラダである。つまりは、タイのソムタムと同じものである。だが、ここには川ガニは入っていない。味は同じだと思ってよいか。

いかんせん、カオニャオのずっしり感とひとつひとつのおかずの量が多すぎたのかもしれない。数年前だったら、なんてことなく完食できたはずが、無理だ。もう歳なのかもしれない。ビアラオならば、入っていくのに。

結論:ラオス料理では、カオニャオとおかず1品で十分である。

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<シヌックのテイクアウトコーヒー>GR DIGITAL

その後、豆を輸出しているという、シヌックという会社のやっているコーヒーショップで、テイクアウトした。一番安い、エスプレッソのアイスで、15,000キープ。氷を山ほど入れてくれるので、これで十分。

今や、ビニール袋ではなく、ちゃんとした容器なんですね。しかも、お持ち帰り用の取っ手付きのビニールまで付いている。タイでも同じような感じでした。ここのコーヒーは割と美味く、土産に持ち帰ろうとしましたが、手持ちのキープが足らずに、断念。ラオスにしては、かなりいいお値段だったですが。

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2012年11月 7日 (水)

ラオスのサンドイッチを食す

パクセーに到着し、宿で荷物整理を素早く済ませ、旅行会社に直行する。この旅のハイライトであるワット・プーとシーパンドンへの手配のためである。これには少々出費をしたが、また簡単にすんだ。

パクセーに来るまでの間はまったく食べ物を口にしなかったので、かなりの空腹である。旅行会社からの帰り道、バゲットのサンドイッチ屋台を見つける。

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<屋台でサンドイッチ>K7/DA21

屋台風ではあるのだが、レストランかカフェの店頭に出しているものである。とりあえずひとつ注文。パンは軽くあぶり、縦に切れ目を入れ、その間に具を挟む。具は野菜とハムのみ。ソースを付けるかと身振りできくのでこれも頼んだ。

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<できあがり>K7/DA21

できあがったサンドイッチはレジ袋みたいなものに入れてくれる。これで、5,000キープ。50円くらいなものだろう。さて、お味は…。

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<激辛サンド>K7/DA21

もろ、立ち食い、歩き食いである。赤いソースがピリ辛で美味い。ドネルケバブほどではないが、これひとつで1食収まってしまうくらいのボリューム。野菜とハムだけだが、なぜか美味い。レストランでもこんなパンを出せばいいのに。

このあと満腹感はかなり続いて、夕食を完食できないという事態に陥りました。でも、これはやはり美味いです。

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2012年11月 3日 (土)

パクセーへの道

サワナケートの宿でパクセーまでのアクセスを確認する。バスは毎時間あり、約3時間とのこと。ひとまずは安心。チェックアウトし、バスターミナルまで向かうが、なかなかトゥクトゥクが走っていない。宿の従業員に何とか捕まえてもらい、ようやく到着。

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<パクセー行きバス>K7/DA21

10:30発、40,000キープ。上の画像、左の韓国製バス。ノンエアコンである。バスターミナルの大きさはあまりタイと変わらないが、何しろ本数が少ない。このバスがやってくるまでしばらく時間がかかった。

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<バスの内部>K7/DA21

満席にはほど遠いが、途中で客を拾うんだろう。中は相当に使い込まれていて、走っていないとじんわりと汗をかいてくる。外国人は自分を入れて5名。ラオスのバスには正式には乗車していない。旅行者相手のワゴン車となぜかソンテオの助手席というのがすべて。ラオス・中国間のバスというのもあるが、初めてといってよいか。

パクセー方面には国道13号線を南下するものだと思っていたが、まったくメコン沿いには走らず、主に山間部を走った。

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<途中で故障>K7/DA21

そして、おきまりのように故障した。オーバーヒートか、バッテリー部分のトラブルである。だが、何とか30分程度で直り、再び進む。途中物売りが乗り込んできて、食べ物などを売り歩くが、トイレ休憩はなし。一度、ラオスのおばさんたちが騒ぎ出し、人気のないところで止まったのだが、トイレには行かなかった。

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<待機のトゥクトゥク>K7/DA21

パクセーが近づいてきたと思ったら、国道の分岐点で降ろされた。ここからは待機していたトゥクトゥクで宿へ。荷物は荷室に入れていたが、埃まみれ。小さな橋を渡ると、パクセーであった。4人のファランのパッカーたちは同じゲストハウスへ。自分はパクセーホテルへと。ここはネットが使える。

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<宿の部屋から>K7/FA50

宿では最上階の部屋だった。おそらく今までラオスで泊まった中で一番の宿。眺めがよく、メコンにかかる、ラオス・日本大橋が見える。この橋は日本の援助で架けられた。この橋があることで、ウボンラチャタニーからのアクセスがぐんとよくなったのである。

お知らせ
年末年始の旅決まりました。行き先は台湾です。11年ぶりです。仕事に追われているうちに、行きたいところの航空券がどんどんなくなっていき、結局はPEXで発券しました。ちょっと高め。あまり、あくせくせずにゆっくりと回ろうかなと思っています。宿も手配に入ろうと思います。尖閣問題で、ちょっとどうかなと思っていたのですが、某首長が辞任したので、逆風も少しは収まるか。あと、kimcafeさんが行くとのことでまあ大丈夫かなと思って、決めました。

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