ナシ・カンダールを手で食らう
<レストラン・ライン・クリアー>K7/DA16-50
ペナン最終日の夕食は、ナシ・カンダールでございます。
さて、ナシ・カンダールとは何か。ナシがご飯。カンダールとは天秤棒のことで、マレーシアに移住した南インド系の人々が、天秤棒を担ぎご飯と総菜を売り歩いたことからこの名称が付いたとのこと。
なんだか、台南の度小月擔仔麺の話とよく似ていますが、中身はまったく違います。
実は、このナシ・カンダール、前回食べ損なったのです。ペナン通りを歩くと、やたらナシ・カンダールの看板が目に付きますが、手持ちのガイドブックにはなんの記載もなかったので、素通りしていました。後日、宿でもらった日本語のパンフレットを読んでいたら、ペナンが食にうるさいところで、様々な料理が紹介されていて、その中にこのナシ・カンダールも入っていたのです。つまり味わっていませんでした。
<順番待ち>GR DIGITAL
なので、今回は是非ともナシ・カンダールを食べたいと思っていました。ですが、到着翌日からハリラヤ・プアサの連休に入ってしまい、ナシ・カンダールの名店、ライン・クリアーも休業になってしまいちょっと焦りました。
ペナン通りにはナシ・カンダールの店が3軒並ぶところがあります。真ん中にあるライン・クリアーは路地を利用したかに見えるようなところで、屋根はなくブルーシートを渡してあるだけの店です。当然窓もなく、ブルーシートの下にいくつものテーブルが置かれたところです。
でも、ここが一番人気があり、いつも行列ができています。なんてカジュアルすぎる店なんだと思われそうですが、実は専用の駐車場まであるんですね。両側の2軒もそこそこ人は入っていますが、やはりここにはかないません。また、探せば、ナシ・カンダールの看板を掲げている店は他にもありますが、ライン・クリアーはナシ・カンダール専門です。他はインド料理も出すようなところです。
<フィッシュ・ヘッド>GR DIGITAL
ようやく、ペナン最終日にライン・クリアーが再び店を開きました。ここを逃すとまた数年待たなくてはなりません。早速並びます。
システムは簡単で、皿にご飯を盛ってもらい、あとはおかずを指定するだけです。料金はおかずの内容によって決まるようです。このようなフィッシュ・ヘッドはおそらく一番高いかと。
順番が来ました。ご飯は普通にインディカ米を選びます。画像に見えていますが、ビリヤーニ系の味の付いたご飯も選ぶことができます。おかずは卵と鶏肉にします。これを盛ってくれる係は陽気な男で、こちらが日本人だとわかると、「My name is Akira Toriyama.」などといってきました。
そして、その横のレジで飲み物を注文して、レシートを受け取って席に着きます。飲み物はテ・タレにしました。
<ナシ・カンダール>GR DIGITAL
これがナシ・カンダールです。ご飯を盛って、キュウリとキャベツのようなものをのせ、指定された具をのせてから、ソースを掛けてくれます。まあ、カレーの一種ですね。
席は簡単に見つかりましたが、スプーンとフォークは置いてありません。まわりの人はみんな手で食べています。んー、オレは写真も撮るからどうしようかな…ええい、手で食っちまえ。でも、食べる前にウェット・ティッシュを用意しておきます。カメラも取り出してスタンバイ状態です。
カレーの一種なんですが、なんというか、グレイビーソースのような深い味わいです。こりゃ、美味いですよ。これまでご飯類+カレーで手で食べることは実践していませんでしたが、なんとなく使うべき指の形などは頭に入っているので、見よう見まねでやってみましたが、それほどひどいことにはなりませんでした。
鶏肉に味わいがあります。肉をいったん揚げて再び煮込んだような感じですね。美味しいです。卵もいい感じですよ。それになんといっても、ソースが絶品。
<完食>GR DIGITAL
最後は指をぺろっとなめて、おしまい。特に苦労はしませんでしたが、写真を撮るのに、カメラが汚れてしまうので、左手でシャッターを押しました。カメラを上下ひっくり返して撮影するテクもありますね。
最後は手を洗い、レシートをレジに持って行って精算します。マレーシアのシステムとしては後払いとはちょっと珍しいです。自分の場合、飲み物込みで9.4リンギットでした。ここは絶対行くべき。
ちなみに、スプーンとフォークは少しですが用意してあるようです。どうしてもだめな外国人向けに貸し出すのかもしれません。使っている人も少々いましたから。でも、絶対手で食べた方が美味いですよ。
あー、これで南インドに行っても、ミールスを手で食べることができますね。
Restoran Line Clear
チュリア通りとペナン通りの交わるところ。コムタ側に歩いてすぐ。
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