高僧のお別れ
マハムニ・パヤーからしばらく走って、クルマはどうやらアマラプラに着いたようです。寺院らしき敷地の外には塀が巡らされていて、ここにたくさんのクルマやバスが止まっていました。「マハーガンダーヨン僧院」とドライバーが一言。ああ、ここが千人の僧侶が一斉に食事をするところかとわかりました。
食事の開始は10:00ときいていますが、まだ時間があるので人の集まっているところを目指しました。なにやらセレモニーっぽいものが行われているようです。入ってみましょう。
<葬儀>K7/DA21
サンダルを脱いで中に入ります。すると、傍らにいた若い僧侶がパンフレットをくれました。独特の衣装を着た女性たちがいます。最初は彼女たちを少数民族なんだろうなと思っていましたが、さらに進んでみると花に囲まれたスペースに横たわって合掌する男性が。
もうお気づきでしょうが、葬儀だったのです。横たわるのは遺体で、その人物と同じと思われる肖像画や写真が掲げられていました。女性たちはよよと泣き崩れ、全員で同じ言葉を唱和しています。
ここで、カメラをビデオにしてこの様子を撮ろうかというとき、女性たちが退出していきました。なんか悪いなと思いましたが、この部屋でもビデオとカメラが回っているのです。でも、結局ビデオは撮れませんでした。
<退出する女性たち>K7/DA21
をを、皆手にパンフレットを持っていますね。
<パンフレット>GR DIGITAL
これがそのパンフレットです。上の写真にはきちんと写っていませんでしたが、この人物が亡くなったようです。ここの偉い僧侶なんでしょう。すべてビルマ文字でまったく読めませんが、パンフレットの中にも白い紙に業績などを記したと思われることが書き付けられていました。
<一転晴れやかな表情>K7/DA21
葬儀はまだ続いているようですが、外に出た女性たちは解放されたからか、晴れやかです。記念撮影もしているようですね。彼女たちは葬式用の「泣き女」の役目でも務めていたのでしょうか。
そのあとしばらくここで佇んでいると、近くにいたおじさんがまたパンフレットをくれました。ここに来るのはほとんど外国人観光客だというのに、まるで屈託がありません。ワタクシも何がなんだかよくわからないまま、心の中で手を合わせたのでありました。
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コメント
あれー!?
どこかで見た坊さん、と思ったらこの前のパンフの坊様でしたか
なんまいだぶでございます(^^ゞ
泣き女いいですね、私の葬儀にも来てもらいたい
投稿: kimcafe | 2014年2月10日 (月) 21時32分
kimcafeさん、こんにちは。
そうです。あのときの坊さんです。
泣き女というのは、その昔永島慎二のマンガで知りました。
やっぱいるんだわ。
その報酬によって泣き方が異なるそうですから、B級グルメ大盤振る舞いでお願いしましょうか。
投稿: ヒョウちゃん | 2014年2月10日 (月) 22時53分
頻繁に海外を旅してると、冠婚葬祭にぶつかることがありますね。
結婚式も葬式も、その土地の文化が色濃く反映されて興味深いですね。
ただどこの国でもこうしたセレモニーは開放的で異邦人が見ていても排除しないのでありがたいです。
投稿: スクムビット | 2014年2月11日 (火) 22時39分
スクムビットさん、こんにちは。
冠婚葬祭で行くともっとも遭遇する確率が高いのは、結婚式でしょうね。
なんといっても、初めての海外で見かけましたから。
一方葬儀は滅多にないです。
バリ島に2回も出かけているのに遭遇しませんでした。
そして、仰る通り、よそ者にも排他的じゃないんですよね。
理想としては、昼食時くらいにこうした式に出会い、写真を撮っていたら、「そこの外国の方、よかったら食べていきなされ」なんてのがいいんですが。
投稿: ヒョウちゃん | 2014年2月11日 (火) 23時43分