わしらの「深夜特急」(1)
もう、幾度となく、ここで沢木耕太郎の「深夜特急」(あるいは「劇的紀行・深夜特急」)を取り上げているんですが、なんで?という声も聞こえてきそうなので、これからシリーズで自分との関わりなどを述べていきたいと思います。
<ヴァラナシの路地>K7/DA21mm
主人公の私(沢木氏自身)が「若き実力者たち」の印税をもとにインド航空のチケットを手に入れ、デリーからロンドンまでをバスで駆け抜けるというのがコンセプト。そのチケットは、東京(羽田)-香港(啓徳)-バンコク(ドンムアン)-デリーというものでした。
「深夜特急」が刊行されて、新潮文庫より文庫化されたのが20年前の1994年。その頃、自分ではたまに旅に出ていましたが、あくまでも秘境ツアー専門で、個人旅行をするまでには至らなかったのです。
とはいえ、興味は大いにあって、蔵前仁一の「ゴーゴーインド」を始めにバックパッカーものの旅本は根こそぎ読み倒していたのです。
なので、「深夜特急」は文庫ではあったものの全巻購入していました。その年に訪れたのが、雲南だったのですが、啓徳時代の香港国際空港で乗り継ぎ、香港もちょっと滞在しました。
その後も旅は続け、物足りなくなってきて、個人旅行を始め、ひとりで訪れた初めての地が、ポルトガルでした。そして、空路ではなく陸路と海路、つまり、地に足をつけた状態で巡ったところが、かなり沢木耕太郎のルートと被っていることに気づき、ならば、同じルートを沢木氏よりも拡大解釈して、鉄道なども使ってつなげてしまってはどうかとなった次第です。
これは旅ができなくなるまでには、なんとかやり遂げたいです。
次に行く、フランスとイングランドもこれに乗っかった感じですね。2年前にも、計画したことがあったのですが、ロンドンオリンピックと丸かぶりで、やめました。ああいうときには警戒がきついと思いまして。
ネタがなくなってきたら、続きを書きます。
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コメント
自分はバックパッカー小説などは読んでいませんが、実際の旅行をみると、旅の嗜好というか、訪問国とかその国での訪問先とか、旅行時の経路とか、行動パターンとかヒョウちゃんとよく似ていると思っています。先日の旅行記、だいぶ佳境になってきました。お待ちしていますのでよろしくです。
投稿: とんび | 2014年6月 7日 (土) 15時51分
「深夜特急」は産経新聞に連載されたので、バックパッカー「小説」ともいえるでしょうが、蔵前仁一などの旅ものはエッセイなどになりますね。
まあ、ガイドブックを忠実になぞっていけば、ほとんどの人が同じようなパターンになるので、似たような行動に見えるのかもしれません。
ワタクシ的にいえば、このところは陸路で国境を越えるというのが、トレンドです。
投稿: ヒョウちゃん | 2014年6月 8日 (日) 00時41分
私も深夜特急を文庫で読み、テレビも見ました
インドに行ったのが1983年で帰ってから就職し子供が産まれたので、旅行どころでなくなった時期でしょうね
私にとっての旅のバイブルは「インドを歩く本」というガイドブック(なんと全部手書き文字!)とオデッセイという旅行雑誌でした
「インドを歩く本」は偶然、祖母が入院していた病院の売店に売っていて運命的な出会いでした(^^ゞ
当時の限られた情報と比べると隔世の感がありますね
投稿: kimcafe | 2014年6月10日 (火) 23時11分
わたしゃ、最初の海外がウズベキスタンでして、妙なところでしたが、面白さにはまり、旅を続けてます。
自分にとって、「深夜特急」は別格の本ですが、もっとも実用的なのが、前川健一の著書なんです。
この人、佳作で、出版するもののほとんどが絶版状態なんですけど、「タイ洋式」なんて本は、タイ人の食事から服装、習慣から建築まで網羅していて、実に役立つ本なんです。
絶版状態でしたが、数年前にバンコクの東京堂書店で「いくたびか、アジアの街を通りすぎ」と「「アジア・旅の五十音」を見つけたのが本当に嬉しかったです。
あとは、山口文憲の「香港旅の雑学ノート」、玉村豊夫の「パリ旅の雑学ノート」「ロンドン旅の雑学ノート」が役立ってます。
「インドを歩く本」読みたいなあ。
投稿: ヒョウちゃん | 2014年6月11日 (水) 00時40分
私に旅のインパクトを与えた本というと、上温湯隆の「サハラに死す」と一ノ瀬泰造の「地雷を踏んだらサヨウナラ」でしょうね
あとは藤原新也「全東洋街道」、森本哲郎「サハラ幻想行」、色川大吉「ユーラシア大陸思索行」かな、内容はすっかり忘れましたけど(^^ゞ
前川健一もいくつか読みました、「香港旅の雑学ノート」
蔵前仁一や森枝卓士、下川裕治はほぼ同年なので読むと嫉妬しちゃうです(^^ゞ
「インドを歩く本」は読む本ではないですが、実に大時代で面白いです
こんどお持ちしますね
投稿: kimcafe | 2014年6月11日 (水) 19時38分
上温湯隆氏は調べてみたら、うちの近所の高校に行ってたようです。
何も情報がなかった時代、凄いことをしようとする人がいたもんですね。
一ノ瀬泰造は戦場カメラマンですね。ある種のあこがれです。
著作は読んでません。
藤原新也はインド本がありましたね。所持してますが、ちょっと小難しいですね。
前川健一が1952年生まれ、下川裕治が1954年生まれ、蔵前仁一が1955年生まれです。確かに、kimcafeさんと、同世代ですねえ。kimcafeさんも、今からどーんと書き下ろして、旅とB級グルメの教祖として君臨してください。
3割引なら著作買います(爆)。
わたしゃ、「食は東南アジアにあり」星野龍夫・森枝卓士共著をお持ちしましょう。
料理のレシピまで書かれているので、trintrinさん向きかもしれませんが、きっと、お気にいられると思います。
投稿: ヒョウちゃん | 2014年6月11日 (水) 22時29分