スッド・エスト鉄道
2002年の南イタリアの旅よりまたしても引っ張ってきました。
ローマからエウロスターでバーリに移動します。とはいえ、南イタリアに行くエウロスターなので、ローマ-ミラノとかローマ-ベネチアみたいな幹線を走る、ジウジアーロデザインのやつではなくて、ペンドリーノと呼ばれる振り子電車でした。いわば古いタイプでした。
で、バーリに4泊し、ここを拠点に足を伸ばして観光しました。ああ、せっかくバーリにいたというのに、「深夜特急」の調査をやるなんてことは当時考えてもいませんでした。
<アルベロベッロ>MZ-3/FA28-105mm
この日行こうとしていたのは、世界遺産のアルベロベッロです。白い壁にとんがり屋根の住居が集まっているところ。この形の家屋をトゥルッロといい、複数形がトゥルッリです。
世界遺産の登録名も「アルベロベッロのトゥルッリ」なんですね。この形は、税金逃れのためだといわれています。家屋1軒ずつに課税されるため、調査の際に屋根を壊し、「家屋ではない」と言い逃れたんだそうで。
で、ここに行くには、私鉄のスッド・エスト鉄道に乗ります。バーリは私鉄の集まったところで、スッド・エスト鉄道の他、マテーラ方面に行くアップロ・ルカーネ鉄道、フォッジア方面に向かう路線もあります。これだけあったら、fsと合わせて、ターミナルが形成できそうですが、駅はそれぞれ別個です。
<スッド・エスト鉄道>MZ-3/FA28-105mm
これは、アルベロベッロに止まっていた編成です。相変わらず、落書きが凄い。
ところで、スッド・エストとは、Sudが南、Estが東ですから、直訳すれば南東鉄道という単純なネーミングです。アルベロベッロから先はターラントに向かうことになっています。アルベロベッロからちょっと行った、マルティーナ・フランカでさらに分岐し、レッチェヘ。レッチェではさらに線が延びて、イタリア半島の「ブーツの踵」近くまで行くことになっている私鉄としては長大な路線を持っています。
それでも、土日は運休なんですね。
fsは、バーリ-ブリンディシ-ターラント、ブリンディシ-レッチェなどをほぼストレートに結んでいるのですが、スッド・エスト鉄道は海岸線を走らず、内陸部の小さなコムーネ(イタリアでの市町村に当たる単位)を細々と結んでいるのです。いわばスキマの鉄道。
<シート>COOLPIX 880
ビニールシートで背もたれも直角に近いですが、ヘッドレストっぽいものもあり、肘掛けもあります。そして、南イタリアの強い日差しを防ぐ、優雅なカーテン付き。エアコンはありませんが、タイの鈍行よりも、気分良く乗車できるのではないかと思います。物売りは来ませんが。
<やはり1両編成>MZ-3/28-105mm
今となっては記憶がほとんどなくて、画像のような1両だけだったかわかりません。まあ、決して長い編成ではないということだけは確実です。そう、今見ていてわかったのは、架線がないということですね。いわば気動車だけ。カラブリア鉄道もそうでしたが。
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コメント
現在は、土曜は動いているようでした。
→ https://www.fseonline.it/Default.aspx
投稿: 伊 謄 | 2014年6月26日 (木) 10時39分
勢いで書いてしまったようなところがありました。
土日は極端に運行本数が減るのでした。
どうも、カラブリア鉄道のインパクトが強すぎたようです。
投稿: ヒョウちゃん | 2014年6月26日 (木) 20時35分
が、日曜は休んでいるようです(笑)。
投稿: 伊 謄 | 2014年6月26日 (木) 21時41分
ものぐさせず、当時の「歩き方」の南イタリア版を読み返してみると、「土日はバス代行」とありました。本数も減ります。
このあたり、今でも変わってないと思いますが。
投稿: ヒョウちゃん | 2014年6月27日 (金) 23時20分