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2014年10月30日 (木)

チャイナタウンとワンタンメン

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<リバプールの中華街>K-7/DA16-50mm

リバプール大聖堂前の道を下っていくと壮麗な門が登場します。ここがリバプールの中華街です。

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<漢字の世界>K-7/DA16-50mm

ここだけは漢字が堂々と使われています。簡体字ではなく繁体字です。すなわち現在の中華人民共和国からやってきた人たちが作ったのではなく、香港や台湾のように第二次世界大戦以前にやってきた中国人が作ったものです。

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<中華風パーキングメーター>K-7/DA16-50mm

ここの通りの名前はもちろん英語ではありますが、香港のように漢字を当てた名前もありました。

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<人気なし>K-7/DA16-50mm

ここでそろそろ昼食でもと思いましたが、あまり人気がないんです。門のある通りは短いもので、200mくらいで終わってしまいます。ですが、この門から少し外れたところにも中国系の写真館もあったほどですから、チャイナタウンとしての広がりはもっと大きいと思われます。

14年前の時、YMCAから歩いてきて、ここで夕食を取りました。どうやら夕刻から本格営業のようです。

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<ワンタンメン>GR DIGITAL

しかし、前日にリバプール到着後、駅までのだいたいの距離を把握するため外出したときに、Noodle Barなるものを見つけていました。ここで食べていきましょう。

レジにて注文。もちろん英語でした。ワンタンメンとコーラで6.9ポンド。安そうに感じますが、当時1ポンドが外為相場で170円くらいでした。日本の銀行で180円くらいですから、1300円弱ですよ。

麺は香港の雲呑麺のようにコシが強く、鹹水くさいものでした。あのゴムのような感触がよみがえってきます。ワンタンはゴロゴロ入っているんですが、このあたりが香港のワンタンとちょっと違ったかな。

でも、ヨーロッパでスープ麺というのはなかなかお目にかかれません。やはり、スープがあると、ずるずるという音がするのが好まれないのではないかと思います。でも、イギリスではワンタンメン以外にもスープ麺が何種類もあるんですね。えらい!

そして、ヨーロッパのチャイナタウンですが、イギリス以外ではあまりお目にかかったことがなくて、それは歴史的な景観をぶちこわしてしまうから、周囲にとけ込むような作りにしてあるんだと思っていました。中華系レストランはけっこうあるんですが。

とはいえ、調べてみると、パリ13区(まあ外れの方ですが)には大規模なチャイナタウンがあるようです。イタリアではそういうところは見つけられないのですが、中華系レストランはけっこうあって、簡体字を使ったメニューだったりして、近年大陸を脱してきた中国人がやっているようなところでした。もちろんスープ麺は見つけられず、やきそばのようなものが多かったです。

そうしたところの中国人はどこか大陸の常識を引きずっているもので、大陸からの観光客の匂いを感じさせます。リバプールの中国人たちは外見以外はそんなことはありません。

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2014年10月27日 (月)

リバプールの2つの大聖堂

リバプールには大聖堂が2つあります。スペインのサラマンカには新旧の大聖堂があって、どちらも現役で機能しているという珍しい例もありますが、リバプールは別に新旧というわけではありません。

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<メトロポリタン大聖堂>K-7/DA16-50mm

こちら、マウント・プレザントにあるメトロポリタン大聖堂。およそキリスト教の宗教施設とは思えない近代建築です。

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<リバプール大聖堂>K-7/DA16-50mm

マウント・プレザントから坂を下ってチャイナタウンに近いところにあるのがリバプール大聖堂。いかにも堂々とした圧倒的な存在です。

まあ、2つあるってことは宗派が違うということなんです。つまりはイングランド国教会とローマ・カトリックの違いです。では、メトロポリタン大聖堂とリバプール大聖堂はどちらの宗派に属するのでしょうか。…と、クイズを出そうとしましたが、我が常連でリバプールへの留学経験を持つおりんぴあさんが簡単に答えを出しそうなので、正解をば。

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<メトロポリタン大聖堂内部>K-7/DA16-50mm

メトロポリタン大聖堂はローマ・カトリックに属します。ちょっと調べましたが、1930年代に建築が始まったものの、資金難で行き詰まり、1962年から1967年にかけて建築家フレデリック・ギバードの設計により建築されたとあります。ま、黒川紀章とか磯崎新が大聖堂を作ったようなものですか。

内部は円形のドーム状となっていて、不思議な感じです。大陸にあるローマ・カトリックの大聖堂と同様誰にでも開かれていますが、観光客も信者も数えるほどでした。

ちなみに、14年前ここに来たときにはトイレの個室に閉じこめられそうになりました。いやー、扉が固くて…。

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<各種英国旗>K-7/DA16-50mm

リバプール大聖堂はイングランド国教会に属します。なんか古そうに見えますが、1904年に着工され、1978年に完成というからメトロポリタン大聖堂より新しいじゃないですか。

また、リバプール大聖堂はイギリスで最も大きいイングランド国教会の大聖堂なんだとか。あの、カンタベリー大聖堂も凌いでます。

ま、このようにローマ・カトリックとイングランド国教会がそれぞれの大聖堂を建てているところはロンドンもそうで、ウェストミンスター大聖堂とセントポール大聖堂がそれに当たります。

もちろん、リバプール大聖堂は観光客と信者で賑やかなものでした。

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<聖職者>K-7/DA50-200mm

この人たちは敬称で「先生」と呼ばれ、役職は「司祭」です。ローマ・カトリックでは「神父」と呼ばれ、役職は「司祭」。プロテスタントだけ「先生」と呼ばれる役職「牧師」となります。

ガウンの下は普通のカラー付きのシャツでネクタイなんぞをつけています。あまり重々しくありませんね。

イングランド国教会とはいえ、雰囲気はローマ・カトリックにかなり近いです。司祭の服装だけは違いますが。また、ローマ・カトリックのように高圧的に信教を迫る感じもなかったなあ。

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2014年10月25日 (土)

マシューストリート

かすてら音楽夜話Vol.34

リバプール、ライムストリート駅に近い小径、マシューストリート。どうということのない狭い通りです。

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<マシューストリート>K-7/DA16-50mm

狭い通りにはライヴハウスがたくさん。リバプールは海に面してはいませんが、マージー川が流れ、港湾都市として国内外から物資や情報が入ってきたのです。そうしてアメリカからソウルとビートが入ってきました。

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<The Beatlesのブロンズ像>K-7/DA16-50mm

そうした音楽が発達する下地があったわけですね。ビートルズの4人もこのマシューストリートにある、キャバーン・クラブなどで演奏を重ね、世界に進出していったのです。

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<キャバーン・クラブ>K-7/DA16-50mm

ここがキャバーン・クラブ。ですが、この店は一度閉鎖され、現在の場所にビートルズ解散後に再建されたものです。

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<出演者名を刻んだ煉瓦>K-7/DA16-50mm

キャバーン・クラブの向かいにはキャバーン・パブという演奏を聴ける店があり、入口近くの煉瓦には古くからの出演者名が刻み込まれています。ストラングラーズ、スコーピオンズなどが確認できます。

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<煉瓦>K-7/DA16-50mm

おお、ようやくジミ・ヘンドリックスの名前を見つけました。ビートルズと同時期に活躍していた人はこのくらいでしょうか。

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<ジョン・レノン像>K-7/DA16-50mm

やはり、ビートルズの顔なのかひとりジョンだけが、ブロンズとなって壁にもたれかかっていました。もうひとりの顔、ポールの像はありません。ちなみに、ビートルズの4人は全員リバプール出身です。

1980年に狂信的なファンに銃で撃たれてなくなりやがて34年。また、リバプールの空港がジョン・レノンという名前であることなどから、やはりマシューストリートにはジョン・レノンなんでしょうね。

早朝にもかかわらず、観光客がやってきてはジョンと一緒に記念撮影していきます。いずれも高齢者で、よく考えればビートルズのメンバーたちもそんな年齢。ちなみに、リバプールには「ビートルズ・ストーリー」という彼らの奇跡を記したパビリオンとリバプール時代のビートルズの足跡を追う「マジカル・ミステリー・ツアー」があります。

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<エリナー・リグビー像>K-7/DA16-50mm

ビートルズのシングル「エリナー・リグビー」に登場する架空の老女がこの人。場所はマシューストリートからは外れてますが、すぐです。なんでこの人物だけがブロンズ化されているかわからないのですが。

ともかく、リバプールにはビートルズ関連のものが何気なくあります。エリナー・リグビー像の向かいにはエリナー・リグビーホテルとか、マッカートニー・ホテルもありました。

マシューストリートのすぐ近くにはHard Days Night Hotelがあり、よほど泊まってやろうかと思いましたが、高額すぎてやめました。そのかわり、ビートルズ・ショップに対抗してかハードデイズナイト・ホテル直営のビートルズグッズ販売所ができていました。

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<ここで土産を>K-7/DA16-50mm

ここで絵はがきを大量に仕込んできました。Tシャツなどはサイズが合いません。マグなどの小物はかさばるとの理由で。それにしてもジョージ・ハリスンのところだけ感じが違うのが気になる。

メンバー4名中2人が既に亡くなったビートルズ。再結成はあり得ませんね。もっとも、自分もビートルズが活動中はほとんど何も知らないも同然で、中学生になってFM放送を聴き始めてから意識するようになりました。

 

でも、世界の音楽シーンに革命を起こした4人は今でも偉大です。

<路上ライヴ>

最後に、夕方近くに再び出向いてみたら、ジョンを意識していそうな男性が弾き語りをしていました。若そうに見えたけど結構いってそうにも感じます。K-7で撮ったので、YouTubeにアップするにはデータが大きく、時間がかかりました。

<2014/10/26追記>
リンゴ・スターだけはデビュー前のハンブルグ公演後にビートルズに加入したので、キャバーン・クラブでの演奏にはそれほど加わってなかったかもしれません。それまでのドラマーはピート・ベストといい、解雇されました。

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2014年10月21日 (火)

UKタクシーに乗ってみた

ケチな旅行者になるとなかなかタクシーには乗りたくないという意識が働きます。かといって、ケチって路線バスとなると初めての都市では乗り方やお金の払い方など勝手がわからず、その結果宿をなるべく歩かなくてよいアクセスのよいところにして対抗策を練ったりします。

でも、タイなどでは料金も安いのでつい乗ってしまったりしますが、エアポートリンクができてからは楽になりました。でも地方都市では乗ってしまったりします。

そんな自分ではありますが、ヨーロッパではほとんどタクシーに乗ったことがありませんでした。例外として、深夜の移動、空港からまたは空港へやむなくなどです。数年前、フィレンツェでクリスマス時にバスが運行してなかったので高額料金を払ってシエナまで移動したことがあります。これもよく考えれば、フィレンツェからシエナまで列車があったんですが、シエナ駅から交通手段がわからんので結局はタクシーに乗ることになったでしょうが。

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<リバプール・ライムストリート駅のタクシー>K-7/DA16-50mm

前の記事でドーバーからリバプールまでの移動について書きましたが、リバプールに到着したら、疲れ果てていました。まあ、そういう意味ではなるべくライムストリート駅に近い宿を予約してきたのですが、agodaの地図は縮尺がないも同然(あることはある)で、迷って1時間も歩くのは無駄なので、タクシーに乗ることにしました。

タクシー乗り場ではすでに客待ちのタクシーがいました。並んでいる人もなしで、すぐに交渉に入ります。ロンドンのタクシーと同じタイプです。

外国でのタクシーの乗り方ですが、もうおわかりと思いますが一応書いておきます。助手席の窓から行き先を告げます。OKサインが出たら乗り込みます。

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<車内>K-7/DA16-50mm

広いですよ。何たってトランクルームがないのですから。運転席より後ろは全部座席。ドライバーのバックシートに埋め込まれている座席を使えば、向かい合わせではありますが、5名乗車可能です。

ドライバーとの間にはアクリル板(もしかしたらガラス板かもしれない)があり、当然犯罪防止策です。ですが、運ちゃんとある程度の意思疎通を図らなくてはならないので、声が聞こえるようにわずかな隙間はあるんです。

リバプールではibis(ロゴ通りの表示)に泊まったんですが、リバプールにはイビスは2軒あって、そのことを確かめるために、「アイビスはリバプールに2つあるんだが、デールストリートでいいんですね?」ときかれました。もうひとつのイビスはアルバートドック近くにあります。

自分も行き先は「ホテル・アイビス・デールストリート」と告げたのです。英語ではibisはアイビスと発音するだろうと思ってそういいました。

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<広い足下>K-7/DA16-50mm

こんなに広い足下です。1~2名の時はトランク不要です。というか、この手のタクシーにはトランクがないので、当然車内持ち込み。追加料金がいくらか必要です。

車いす用の渡し板もありますね。リフトじゃなくて。自転車くらい軽々持ち込めます。

走行距離、3km弱くらいでしょうか。料金4.0ポンドでした。リバプールは一方通行の道が多く、直線距離でしたら、1kmもなかったかも。なお、このあとロンドンに行くのに駅より遠いコーチステーションまで宿でタクシーを頼んだら、送迎サービスをする会社のクルマが来て、3.5ポンドでした。荷物はトランクに積み込みでした。そう、ロンドンタクシーのタイプじゃないクルマでした。

たったこれだけでしたが、よい経験ができました。ちなみにロンドンのタクシードライバーになるには厳しい地理試験があり、合格するまで平均4年かかり、弁護士になるのと同じくらいの勉強が必要だそうで、タクシードライバーはとても尊敬されている職業なんだとか。

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2014年10月19日 (日)

リバプールまでの大移動

ドーバーから一気にリバプールまでの大移動をしました。

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<高速鉄道>K-7/DA16-50mm

ドーバーからリバプールまではロンドンに一度出る必要があります。ロンドンのターミナルはヴィクトリアとセント・パンクラス。ロンドンからリバプールまではユーストンから出ているので、ほぼユーストンに隣接しているセント・パンクラス行きにしました。(画像は前日のもの)

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<高速鉄道車内>K-7/DA16-50mm

高速鉄道とはいえ、座席指定があるわけでもなく、向きを変えられない固定の席です。ボックスになった座席には大きなテーブルがありますが、ちょっとじゃまだったりします。

ロンドンに向かうのだから、カンタベリーに向かった方角に進み、途中のどこかでヴィクトリア方面とは違う方向に行くのだろうと思っていました。だが、逆方向に進みます。ドーバー・プライオリーが行き止まりだとばかり思っていたのですが、違いました。

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<白い崖>K-7/DA16-50mm

高速鉄道は途中からユーロスター専用線を走るようになります。以前のユーロスターは在来線を走り、終着はウォータールー駅でしたが、在来線のために高速を出せませんでした。初めてイギリスを訪れたときはわざわざウォータールー駅までユーロスターを見に行ったりしましたが、その間に専用線ができて、終着もセント・パンクラス駅に変更になったのです。

ユーロスター専用線といっても、ユーロスターがしょっちゅう走っているわけでもなく、こうして高速鉄道の登場となったわけです。

なんと、セント・パンクラスには1時間で到着。途中激込みでしたが、始発で乗ったので問題ありません。

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<ケント州の伝統衣装>K-7/DA16-50mm

セント・パンクラスではドーバーやカンタベリーのあるケント州のキャンペーンをやっていて、州の伝統的な衣装を着た男女が気軽に撮影に応じてくれました。

しかし外は雨。ものすごい降りようです。セント・パンクラスからユーストンまでは地下鉄(Tube)で1駅なのですが、料金4.5ポンドがばかばかしい。なんとか雨が小降りになるのを待ち、傘をさして歩いてユーストンまで行きました。

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<ユーストン駅>K-7/DA16-50mm

ここからはヴァージン・トレインズのリバプール行きが出ているはずなのですが、電光掲示板にはどこを探してもリバプールの文字が見あたりません。きくと、バーミンガムで乗り換えとなるそうです。

しょうがないので自動券売機でチケットを購入。これもまた、座席指定のないものでした。

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<ヴァージンのペンドリーノ>K-7/DA16-50mm

アナウンスがあり、ホームに移動します。アフリカ系の男性が改札係でチケットにスタンプを押してから、ヌガーのようなものをもらいました。

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<ヌガーとチケット>GR DIGITAL

ヴァージンの車両はいささか古く、座席も狭いです。また、頭上の荷物置き場も狭く、ようやくキャリーバッグを置くことができました。座席はボックスではありませんでした。

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<エコノミークラス並み>K-7/DA16-50mm

しかも激込み。

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<バーミンガム・インターナショナル駅>K-7/DA16-50mm

途中ようやく雨が上がりました。バーミンガムで乗り換えです。次はリバプール行きが来るのかと思ったら、またもスタッフォードというところで乗り換えです。

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<座席なし>K-7/DA16-50mm

スタッフォードまでは1駅だったので、座ろうと思いませんでしたが、1時間くらいかかりました。検札のヴァージンの車掌が来て、チケットを確認すると、どこで乗り換えるか自分にこたえさせようとします。普通逆だろう。

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<スタッフォード>K-7/DA16-50mm

駅の売店でスナック菓子を購入し、昼食代わりにすることにします。次はやっとリバプール・ライムストリート行きの表示がありました。鉄道会社(Operator)はロンドン・ミッドランドに変わります。

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<車内>K-7/DA16-50mm

3人掛けと2人掛けのシートでした。いかにも近郊電車という感じです。それでもヴァージンよりはゆったり感があったかも。

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<リバプール・ライムストリート駅>K-7/DA16-50mm

いやー、疲れました。約8時間かかり、リバプールに到着です。リバプールへの直行がなかったのは週末だったからのようでした。平日はあります。

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2014年10月16日 (木)

ホステルに泊まる

ドーバーで泊まったのは、ホステルでした。

旅行者が外国で泊まる施設といえば、ホテルをはじめサービスアパートメント、ゲストハウスといったところでしょうか。ホステルといえば、ユースホステルが有名ですが、管理人がいてドミトリーのベッドというのが定番。YMCAもこのカテゴリーに入るのでしょうが、完全にホテル化している香港のような例もあり、いまいち明確ではありません。

ともかく今回のホステル、Hostel Alma & Cafe Expressはagodaで予約でき、1泊60USD程度と、イギリスにしては激安だったので、泊まってみることにしました。

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<外観>K-7/DA16-50mm

ドーバーのフェリーターミナルからドーバー・プライオリー駅へ。駅への道を曲がるとすぐにホステルが現れました。こりゃ近くて楽だと思いましたが、まだ入口が開いていません。よく見ると貼り紙があり、時間外営業はしてないとのこと。営業時間まであと少しなので待つことにしました。

管理人がどこからか鍵を持ってやって来るものだと思いこんでいたのですが、実は中にいたのですね。何のことはない、客室に通じる入口にブザーがあったのです。1時間くらいして、別の宿泊予定者がやってきてブザーを鳴らしました。そしてようやく部屋にありつけたのです。

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<ベッド>GR DIGITAL

ここは鍵がなくて、PINコードでドアを開けるシステムです。外から客室に通じる階段のドアと客室のドアは別のPINです。しかも階段入口のPINは毎日変更になります。セキュリティはかなり万全に近いですね。

ドミトリーではなく個室です。もともとドミトリーはない模様で、シングルのかなり狭い屋根裏部屋を与えられました。ベッドはシングルというより、かつてのブルートレインのB寝台みたいな感じでしょうか。これでも転落することなく熟睡しました。

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<客室設備>GR DIGITAL

板を渡したようなデスクがひとつだけ。キャリーバッグを開くときはここで行いました。

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<テレビ>GR DIGITAL

テレビはつい見てしまって、時間を浪費するので、海外では見ないようにしているんです。なくてもよかったな。

いちおうWiFiがあることになっていましたが、電波が飛んできたのはほんの一瞬でした。コメントを1件書いたらもう来ませんでした。今になって考えると、テレビをつけると部屋にWiFiが通じたのではないかということ。

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<唯一の窓>GR DIGITAL

景色はガソリンスタンドが見えるだけ。エアコンがないのでこれを閉め切ってしまうと暑くなります。さすがに夜は閉めましたが。

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<トイレとシャワー>GR DIGITAL

狭いです。畳半畳くらいでしょうか。バスタオルはありました。写真には写っていませんが、もちろん洗面台もありました。この写真(最後の1枚)のものよりさらに小さかったです。おそらく、今まで泊まった個室の中で最も狭い部屋ですね。全部で三畳くらいでしょうね。

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<朝食>GR DIGITAL

それでも朝食付きです。ジュースとシリアルはセルフサービス。トーストとゆで卵、チーズは運んでくれます。紅茶かコーヒーを選べ、こちらも運んでくれます。シリアルは6種類くらいありました。

ホステルはおそらく泊まることはもうないと思いますが、結構味のある宿でしたよ。女性の管理人はかなりわかりやすい英語をゆっくり話してくれます。でも、TripAdviserではかなり酷評されてましたね。

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2014年10月14日 (火)

カンタベリーのパフォーマーたち

イギリスに限らず、フランスでも、近頃では日本でも様々な街角のパフォーマーたちが増えてきました。

もちろんカンタベリーにもいました。

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<シンガー>K-7/DA16-50mm

高校生くらいだと思いますが。歌う女子とギター伴奏する男子。大学生までは行っていないような気がします。

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<あるいは兄妹とか>K-7/DA16-50mm

よくわからないのですが、外国には地回りみたいなショバ代を請求する人はいないんですかね。日本よりは明らかにパフォーマーがたくさんいます。あと、土曜日だったし夏休み期間でもあったから、若いパフォーマーがたくさんいたのではと思います。

曲はオリジナルだったと思います。こういう展開はカメラを持っている方が強い行動に出られます。人物写真だって難なく撮れますから。

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<おぢさんデュオ>K-7/DA16-50mm

カンタベリー大聖堂の入口付近で演奏するのは年配の二人。アコギ(アコースティックギター)なので、バラード系をつま弾いて歌っています。それはオリジナルではなく、The Rolling Stonesの「Angie」(邦題「悲しみのアンジー」)をやっていました。

さすがに疲れるからか、座っての演奏です。「アンジー」が終わると、同じくストーンズの「Paint It, Black」(邦題「黒くぬれ!」)に変わりました。ストーンズ好きのおぢさんたちなんでしょうが、今度の曲はかなり難しいですが、先ほどの若い連中よりは聴いている人たちが多かったです。

ドーバーに戻るときに気になって覗いてみましたが、まだやっていました。凄いタフです。

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<準備中>K-7/DA16-50mm

この男性はこれから銅像に扮するところです。現在メークアップ中。

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<演技中>K-7/DA16-50mm

コインを投げ入れるとロボットのような動きをするはずです。この手の人たちはヨーロッパのどこにでもいますね。

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<路上マンガ>K-7/DA16-50mm

これってただの真似じゃね。スーパーマリオですね。普通と違って逆方向から描くというのが売りなのかも。でも、インパクト弱いです。

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<SUBWAYのコマーシャル>K-7/DA16-50mm

なんだこれは、と思ったら、後ろがSUBWAYです。そう、あのサンドイッチの。サンドイッチ屋のサンドイッチマン(死語)ですな。

イギリスにもフランスにもSUBWAYはたくさんあるんです。こんな宣伝は必要ないと思いますが。カメラを構えると一応ポーズをつけてくれました。でも、SUBWAYの店舗、色遣いがオサレです。

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<これはいいんでしょうか>K-7/DA16-50mm

こちらは何の宣伝なのかよくわからなかったのですが、怪しいミッキーがいます。中国じゃないんだから、こんなことやっていいんでしょうか。

他の都市にもパフォーマーはたくさんいました。それはまた後日。動画もあるでよ。

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2014年10月13日 (月)

アフタヌーンティーで腹一杯

カンタベリー大聖堂でアフタヌーンティーの広告を見かけました。こうしたものはほとんど興味がないのですが、せっかくイングランドにいるんだし、一度くらいは体験してみようというノリで行くことにしました。

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<ポットとカップ>GR DIGITAL

ティールームと呼ばれる店で、簡単な食事もできるようです。一応メニューを見て、やっぱりアフタヌーンティに決めます。黒っぽいメイド服を着たウェイトレスが対応します。紅茶はスペシャルブレンドというものを勧められ、それに従います。すぐに紅茶の入ったポット、カップ、砂糖、ミルクを持ってこられました。

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<まずは一杯>GR DIGITAL

普段からあまり紅茶を飲まず、ティーバッグではなくリーフの紅茶ですから、茶漉しなども使い慣れていません。ちょっとこぼしてしまいましたが。

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<ミルクを加え>GR DIGITAL

さらにミルクを加えてイングリッシュティーの完成です。砂糖は白とブラウンシュガーが混在です。イングリッシュティーではミルクを先に入れておくというこだわりもあるようですが、あとで入れました。

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<アフタヌーンティーのセット>iphone 5c

紅茶はやはり美味いです。インドのチャイとはかけ離れていますが、上流階級から肉体労働者に至るまで紅茶に親しんだ味は何となくわかるような気がします。

もっとも、大英帝国の紅茶は、中国に阿片を売ることでもたらされ、インドで茶の栽培を始め、その利益を莫大にするために、政府をあげて「紅茶を飲もうキャンペーン」を張ったことから始まったもので、いささか暗い影があるのです。

そうしているうちに、メイドではなくウェイトレスがティースタンドと呼ばれる3段重ねのトレイを持って登場します。下から、サンドイッチ、スコーン、ケーキという順です。見た目よりもボリュームがあります。

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<サンドイッチ>GR DIGITAL

ライ麦パンと普通の食パンのコンビネーションです。ライ麦パンにはバター、普通のパンにはハムというサンドイッチでした。かいわれ大根というのはヨーロッパでは珍しいと思います。

これで少しは腹が満ちてきました。

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<スコーン>GR DIGITAL

レーズン入りのスコーンです。スコーン初体験ですが、固いんですね。かなりでかいので二つに割ってみます。これに、ジャムとクロテッドクリームを付けて頂きます。クロテッドクリーム、はじめはバターかと思いましたが、微妙に違うそうです。

これはボリュームありましたね。しかも、ポットの湯を差し替えもしてもらえるので、もう腹一杯です。

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<ケーキ>GR DIGITAL

比較的歯ごたえがあります。自家製のものを盛り合わせたような感じです。少量のように見えても、少しずつ食べるとじわじわ効いてきます。

支払いはどうするかと思いましたが、そのままレジに行きました。テーブル番号をきかれ、申告すると、値段を告げられました。17.5ポンド、クレジットカードでの支払い。

お茶と考えると高額ですが、食事と思えばまあ妥当かも。事実これで昼食代わりにしたのですから。

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2014年10月11日 (土)

英国国教会の総本山

いよいよカンタベリー大聖堂です。入場料10.5ポンドをクレジットカードで支払います。あまり屋内の撮影を好まない自分ですが、ここまで来たなら入ること必須です。

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<入口>K-7/DA16-50mm

外からはまったく見えません。聖人像が並ぶちょっと独特の門から入場します。中心の巨大な像は何でしょうか。どこかユニークです。

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<カンタベリー大聖堂>K-7/DA16-50mm

イングランドにおけるキリスト教ですが、ローマ・カトリックでもなくプロテスタントでもなく、英国国教会というローマ・カトリックから分裂したものです。正確にいうと、イングランド国教会ですね。その総本山がここ、カンタベリー大聖堂となります。

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<ステンドグラス>K-7/DA16-50mm

ローマ(バチカンを含む)やフィレンツェならば、ミケランジェロやダ・ヴィンチなど早熟の天才の作品群が飾るところですが、カンタベリー大聖堂にはそれに該当する人がいないと言い切ってしまいたいです。

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<並ぶ聖書>K-7/DA16-50mm

ですが、訪れた時間がよかったのか、屋内にもかかわらず、いい発色をした写真が撮れました。

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<淡いブルー>K-7/DA16-50mm

うまく、外から差し込む光の具合を考えた建築物なのかもしれません。

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<ステンドグラスその2>K-7/DA50-200mm

もちろん暗い屋内なので、感度優先モードにして撮しました。それでも変なノイズが発生せずに、いい具合に色が出ました。

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<ステンドグラスにしては珍しい色合い>K-7/DA50-200mm

こんなステンドグラスもありました。人物を比較的大きく描いたものです。

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<ここも>K-7/DA16-50mm

まあ、10.5ポンド分堪能させてもらいましたよ。ともかく、天才の作品はなかったものの、ここまでステンドグラスが綺麗に撮れたという宗教施設はブルーモスク(イスラム教ですが)くらいかな。

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2014年10月 9日 (木)

クラシックカーと花嫁

ちょっと間が空いてしまいましたが、何があったというわけではありません。画像が多すぎて、その取り込みと加工に時間がかかってしまっただけです。

ドーバー2日目はカンタベリーに足を伸ばしました。往復電車を使ったのですが、魔の土曜ということを忘れていました。料金がいやになるほど上昇するのです。しかも往復購入すればよいものを片道ずつ支払って、8.0ポンドを2回。UKの交通機関利用のキモはピーク時間(混雑する時間とはまた別)を避ける、休日を避ける、往復を購入する、1日利用券があったら積極的に利用するですかね。

一応ドーバーとカンタベリーの間にはバスも走っているようでした。たぶん料金も鉄道より安いだろうと思いますが、ドーバーのコーチステーションがわからなかったです。ま、駅のすぐ近くに宿があったので当然鉄道利用ですかね。

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<カンタベリー>K-7/DA16-50mm

つうことで、カンタベリー・イースト駅から城壁の上の遊歩道を少し歩き、カンタベリー中心部にやってきました。カンタベリーといえば世界遺産カンタベリー大聖堂なんですが、こちらはあとで報告します。

イングランドまたはイギリスというと、どうしてもフランスと比較され、フランスの派手なイメージに比べどうしても地味に見られがちです。料理にしてもフランス料理にはどうやっても太刀打ちできないし。ところが、古い建築物は別にして、商店とかパブなどの色遣いはフランスよりも明るい感じです。だいたいはツートーンの色を使っていますが、隣の店と別の色を使いそれぞれが自己主張しながらも、大きくはみ出すことはなく、調和が取れている感じがしました。

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<ご存じロールスロイス>K-7/DA16-50mm

路駐のクルマをふと見ると、ロールスロイスだったりします。まあ、ばんばん走っているわけでもないのですが、イタリアでフェラーリを見かける確率よりは高くロールスロイスには遭遇すると思います。

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<エンブレム>K-7/DA16-50mm

こういうクルマを見ると、細部まで観察したくなるんですね。で、エンブレムを撮影しました。では後ろに回ろうかと、キャビンを見たら、助手席にいたんですよ、人が。「この田舎もののアジア人」とでも思われたでしょうか。

撮影は中断し、そそくさとその場を去ります。沢木耕太郎みたいに、「このクルマはオレのだから、一緒に撮ってくれ」みたいな展開にはなりませんね。

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<アメ車ですが>K-7/DA16-50mm

キャデラックでしょうか。先ほどの失敗を繰り返さないように、さりげなく撮ります。なんか、花で飾られています。

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<教会前>K-7/DA16-50mm

あ、そうだったんですね。花嫁を友人が囲むの図です。

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<祝福>K-7/DA16-50mm

今回ズーム2本を持参したのですが、レンズで長短撮ることができるので、自分の身体がどこか一歩踏み出せないもどかしさを感じていました。ただでさえ、プライバシーを大切にするヨーロッパですから、人物写真はなかなか撮りにくいです。

それでも、今回の人物が写ったものの中ではベストに近いものです。次の旅(未発表)では単焦点レンズを使ってみたいなと思った一瞬ではありました。

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2014年10月 4日 (土)

イングランド料理の味はいかに

ドーバーに到着し、バスでドーバー・プライオリー駅へと出ました。そのすぐそばに今夜の宿、Hostel Alma & Cafe Expressを発見。すぐにチェックインかと思いきや、1時間待つ羽目に。ともあれ、無事宿に荷物を置いて、出かけます。

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<パブに憩う人たち>K-7/DA16-50mm

とりあえず水を求めにあちこち覗きますが、一番安かったのが宿の正面にあるガソリンスタンド併設のスーパーでした。ボトル大小で1.12ポンドなのですが、手持ちのポンドを減らすのがいやでクレジットカードを使いましたが、いやな顔ひとつされずにミッション完了。

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<The Dovorian>K-7/DA16-50mm

夕食に行く前にざっとドーバーを歩いてみました。パブが数軒、イタリアンレストラン1軒、中華レストラン1軒、マクドナルドとKFCが1軒ずつ。そんなところです。スーパーも少しだけありましたが、夕方近くになると店じまいしてしまいます。

そんな中に古典的なメイド服みたいな制服を着用したウェイトレスのいた店がありました。メニューもイングランドの典型的なものが並び、ここに決めます。

店内は元祖ファミレスみたいな雰囲気です。テーブルクロスさえかかりません。

そんな中で選んだ料理は、アイリッシュステーキ&エールパイというものでした。酒類営業免許(On Licence)のある店でしたが、エールやビターが出てくるわけでもなく、瓶詰めのビールくらいしかないので飲み物はオレンジジュースにしました。

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<Irish Steak & Ale Pie>GR DIGITAL

ステーキ&キドニーパイという名前は知っていたのですが、なぜにアイリッシュかと必死に調べました。アイルランドは牛肉が有名でなおかつ内臓が美味いんだそうで、ステーキ&キドニーパイの変形だなと推測します。

エールというのは例のイングランドのビールのことで、内臓を臭みを消すためにビールで煮込みパイ皮で包んで再び焼いたものですね。

付け合わせはチップスにするかマッシュにするかきかれ、イモフライに飽き飽きしていたのでマッシュポテトにしました。

うーん、これか。UKでは大陸と違い、頼まないとパンが出てこないというのは本当でした。まっ、いいか。

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<内臓の味>GR DIGITAL

キドニーパイが腎臓の細切れを再び成型したものですが、こちらもモツの味です。腎臓ではなくレバーあたりでしょうか。

割と単調な味なので、グレーヴィーソースをかけます。マッシュはさらに味がないです。

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<グリーンピース>GR DIGITAL

こちらはさらに味がありません。徹底的に煮込むイングランド流なのでしょうか。

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<調味料>GR DIGITAL

塩、胡椒はわかりますね。黒いボトルに入ったものはなんと、「ウスターソース」でした。単調な味のマッシュポテトとグリーンピースにはこれが合いますね。

日本の定食屋以外でウスターソースが置いてあったのはここが初めてです。下川裕治によれば台湾の朝定食、焼餅にもウスターソースをかけるらしいです。

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<ごちそうさま>GR DIGITAL

画像は食べている途中ですが、一応完食させてもらいました。パン(トースト)がありませんでしたが、マッシュポテトが多かったからか、満腹いたしました。料金、8.55ポンド。こういう店でも、クレジットカードが使えます。

翌日も食べていこうとしましたが、土曜日だったためか19:00には閉店で無理でした。まだ外は明るいというのに。

The Dovorian
住所:1-3 Priory Place Dover
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2014年10月 1日 (水)

ドーバー海峡を渡る

深夜特急の足跡を追うVol.15

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<カレー・ヴィル駅>K-7/DA16-50mm

パリ北駅からカレー・ヴィル駅行きのTGVはがらがら。2時間弱で到着しました。改札を出て、海峡を渡るフェリーをチェックします。チケットさえ売ってなく、アクセスもよくわかりません。駅前の通りを渡ったところにバス停があり、SNCFの制服を着た男性がいて、たずねてみると、駅舎脇のバス停からフェリーターミナル行きのバスが出ているとのこと。

しかし、バスが来るのは1時間後でした。

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<フェリーターミナル>K-7/DA16-50mm

バスは2.0ユーロ。15分ほどで到着しました。なんと小銭が不足し、キャリーバッグの中から5ユーロ札を用意しました。バスに乗車していたのは他に夫婦者1組だけ。

P&Oフェリーのドーバー行きチケットを購入。乗客のみ(footpassenger)で40.3ユーロ。TGVの中で「ここはカレー?」とたずねてきたアフリカ系男性もここにいました。タクシーを利用したらしいですね。時間と手間はかけたものの同じ便なので、自分の勝ちです。

3社のフェリーがありますが、P&Oのみがクルマやバイク、自転車なしの乗客が利用できます。チケット購入後はイミグレーションです。

ユーロの出国手続きはいとも簡単ですが、荷物検査がありました。これを過ぎると、UKの入国審査です。わざわざパリ北駅のユーロスター乗車口でゲットしてきたイギリスの入国カードを用意してきたのですが、女性の係官は滞在日数、宿泊場所などを質問するだけで、カードは必要ありませんでした。

しかし、「帰りの航空券を見せてください」の一言で、再びキャリーバッグを開けてeチケットの写しを見せる必要がありました。

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<P&Oサービスバス>K-7/DA16-50mm

 バスは、パリを出て約六時間後の午後二時に、フランス大西洋岸の港町カレーに着いた。
 港では、バスにフランスのイミグレーションの係官が乗ってきて、軽い調子でパスポートを徴集して降りていった。しばらくすると、出国のスタンプを押し、同じような調子で返してくれた。
(沢木耕太郎「深夜特急」より引用)

沢木さんの時代は、まだユーロができていなかったし、イギリスの入国審査もカレーでは行われなかったんですね。

このバスでフェリーまで乗り付けます。キャリーバッグを開けてごそごそやっていたので、「もう出ますけど、乗りますか?」ときかれました。

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<昇降口>K-7/DA16-50mm

ひえー、これのぼるんですね。ということでかなりでかいフェリーです。乗ってしまえばあとはどこに席を取ろうが自由。短い船旅を楽しみましょう。

 バスはそのままフェリーへ乗り込み、乗客はバスを降りて、船室に上がっていった。すぐに、船の後部にある食堂に列ができた。セルフ・サービスで食べやすそうだったが、値段が高かったので我慢することにした。一食くらい抜かすのはなんということもなかった。そのために、パリのホテルであのようにパンを大量に食べてきたのだ。
(沢木耕太郎「深夜特急」より引用)

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<DECK7>K-7/DA16-50mm

ここを自分の席にしました。ほとんどの人が荷物が少なく、クルマやバスで乗り込んでいると思われます。ここよりも沢木さんが書いているように、セルフのフードコートに隣接した席に乗客が集まっていました。

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<本日の昼食>GR DIGITAL

これで4.95ポンド。ユーロでも買い物できますが、釣り銭はポンドで戻ってきます。かなり高かったですが、エビのサンドイッチは割と美味かったです。

この船、Pride Of Burgandyというんですね。内部は新しく見えましたが、長年ドーバーの荒波にもまれているためか、外に出ると錆などが目立ちます。

沢木さんが乗ったバスはEurolines社のロンドン行きで間違いないと思いますが、フェリーはどの会社かわかりません。とはいえ、カレー-ドーバーの航路はどの会社も一緒なのでよしとします。

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<カレー出港>K-7/DA16-50mm

船は前に進んだのかと思ったら、バックします。なんのことはない、自分が前向きだと思った座席が後ろ向きだったのです。

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<カレー行きのP&O>K-7/DA16-50mm

途中でドーバーから来たP&Oとすれ違います。やはりでかいです。船内探索はほとんど終わっていたのですが、最上レベルでデッキに出られることがわかり早速行ってみます。

私は甲板に出た。進行方向の左手に太陽が照っている。だが、まだ、午後二時を過ぎたばかりというのに、陽は低く、光もひどく弱々しい。しばらく甲板で海と太陽を見ていたが、寒くなって船室に引き上げた。
(沢木耕太郎「深夜特急」より引用)

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<雨と波に濡れたデッキ>K-7/DA16-50mm

 ようやく前方に陸地が見えてきたのは、船に乗って一時間後だった。陸地は前面が切り立った崖になっており、白茶けた岩肌にはまったく植物が生えていなかった。
 あれがイギリスか……。
 その先にロンドンがあるのか……。
(沢木耕太郎「深夜特急」より引用)

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<ホワイトクリフ>K-7/DA16-50mm

デッキから引き上げしばらくたったあと、窓から陸地が見えました。再びデッキに向かいます。空は晴れ上がり、白い崖が見えました。

しばらくしてアナウンスがあり、ドーバーの港に入りました。

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<ドーバー港>K-7/DA16-50mm

ここで船を下りますが、大半の乗客がクルマで来ていました。間違ってそちらに行ってしまい、あわてて引き返します。

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<P&Oサービスバス>K-7/DA16-50mm

降り口から出てみると、港の出口までフリーのバスが待機しています。ついにイギリス上陸。なんと乗客は20名足らずでした。かつてイミグレがあったらしきところでバスを乗り換え、2.0ポンドでドーバー・プライオリー駅に向かいます。

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