世界標準時の地
パイとマッシュのエントリーでも触れましたが、ロンドン2日目はグリニッジを訪れました。あくまでも個人的な問題なんですが、14年前の初めてのイングランドでも訪れています。とはいえ、自分のホームページでちょっと触れているだけのことですし、しつこくレポートさせて頂きます。
<DLR>K-7/DA16-50mm
グリニッジへのアクセスはロンドン地下鉄の最寄り駅から、Docklands Light Railway(DLR)を利用します。
トラファルガー広場近くのチャリングクロス駅からNational Rail利用(オペレーター不明)でグリニッジ駅というアクセス方法もありますが、駅がグリニッジの中心部にないため、DLRのカティサーク駅まで行きます。自分の場合は、チャリングクロスの隣のエンバンクメントまで歩き(地下鉄ベーカールー線も利用可能)、セントラル線かディストリクト線でタワーヒル乗り換えとなります。
ライトレールというだけあって、どうやら無人運転のようでした。とはいえ、車内には検札係はいます。1日乗車券を持っていたので、DLRも利用できます。改札はあってないようなもので、そのまま素通り。ただ、DLRも複雑な路線で途中で乗り換えます。
<カティサーク号>K-7/DA16-50mm
カティサーク駅をでて、テムズ川方面に少し歩くと、静態保存の大帆船が現れます。それがカティサーク号です。
カティサークというと、有名なブレンデッド・スコッチのブランドとなりますが、本家本元はこの船です。用途は中国からのお茶をできるだけ新鮮なうちに運ぶために作られました。そのような船をティー・クリッパーというそうです。上海からロンドンまで120日くらいで運ぶことができたそうです。帆船のためにエンジンがなく、大量の茶葉を運ぶことができたそうですが、スエズ運河の開通により運行ルートが大きくかわり、スエズ運河付近がほとんど無風で帆船での航行がほぼ不可能だったために、茶葉の輸送から帆船は撤退し、蒸気船に取って代わられたようです。
時代でいうと明治初期。その後、軍艦などに転用されたあと、ここグリニッジで隠退生活を送っていました。ところが、2007年にカティサークから出火し、2012年にようやく今の姿に復活したそうで。
<屋台村>K-7/DA16-50mm
ワタクシは学生時代に地理学を学んでいました。地理学専攻など世の中からすればものすごいマイナーな人たちとなりますが、グリニッジといえばグリニッジ天文台。世界の経度はここグリニッジ天文台を通る子午線を基準に決められ、ここが経度0度に決められました。これも世界を股にかけた大英帝国の遺産ともいえるゆえんですが、地理学専攻者にとってはひとつの聖地なのです。
もちろん、ここを基準にグリニッジ標準時が決められ、日本は東経135度の明石天文台が時差プラス9時間となっています。もっともこの時期のイギリスはサマータイムが導入されているので、グリニッジ標準時から1時間プラスです。
さて、その天文台(現在の天文台は使われていないので「旧天文台」と呼ばれています)に向かう途中、ガラス屋根の広場でたくさんの屋台がありました。
<アジア系多し>K-7/DA16-50mm
テリヤキ、テッパンヤキ、カレー、カルビ、キムチなど、アジアの食が多かったです。並ぶのとどうしてもイングランドの食にこだわっていたので、ここは速やかに撤退しました。
以前はなかったと思いますが、これにしても常設屋台とは思えません。たまたま遭遇したものでしょう。
<巨大ボトルシップ>K-7/DA16-50mm
グリニッジの街から丘の上を目指します。途中のグリニッジ公園を横切り階段を上ります。その途中の海洋博物館あたりにあった、船の模型。カティサークもこんな感じだったんでしょうか。
<グリニッジ天文台>K-7/DA16-50mm
けっこうきつい坂道でした。ここは有料なんですが、経度0を示した子午線のあるあたりはものすごい人だかりで、結局入場を諦めました。以前来ているし土産物も購入していますから。それに、はっきりとはわかりませんが、どこかで例の子午線を踏みしめているでしょうから。
<ツアーはこちらの図>K-7/DA16-50mm
旧王立海軍学校前にあったツアー案内図。いかにも七つの海を支配した当時の風俗から抜け出してきたような人物の絵です。
<テムズ川>K-7/DA16-50mm
ロンドン市内よりも川幅が広くなっています。水は濁っているようですが、いやな匂いは感じませんでした。環境問題にうるさい国ですから、もしかしたら豊富な生物がいるのかも。さすがにタンブンしている人はいませんが。
地方の川などは周囲の農薬の使用も制限され、人工的な堤防も作られてなく、川の水をそのまま飲めるとか。野田知佑の受け売りですが。
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コメント
UKで一番安くてまともな食事のような気がします^^;>写真の屋台街。
投稿: おりんぴあ | 2014年11月27日 (木) 01時23分
やっぱりアジアの人々はどこにでもいるのですね
なぜに止められた船から火がでるのでしょう?
漏電?
投稿: trintrin | 2014年11月27日 (木) 04時16分
屋台の価格まではチェックしてこなかったです。
まあ、そう高いことはないと思いますが、アジアの価格をわかっていると、おいそれと手は出さないような気もします。
投稿: ヒョウちゃん | 2014年11月27日 (木) 23時18分
直接植民地だったインド人とじわじわ浸食しつつあった中国人は多いですね。
カティサークに出火は掃除機の電源の消し忘れだそうです。
木造船のため、ほとんどの部分が消失したそうですが、幸い解体中でもあり、マストやその他の装飾品は取り外されていて、フレームも焼け残ったことから、復元できたようです。
けっこうこの事件は有名でした。
投稿: ヒョウちゃん | 2014年11月27日 (木) 23時24分
グリニッチは行ってみたいですね。以前のHPもまたのぞいてみました。街の中心から少し離れていて、ちょっと郊外散歩って感じで、いいとことだと思いました。
船の火事ってことで、自分が行ったボストン茶会事件の船を思い出しましたよ。船も似たようなものだし、まさか火事が同じだとは。
投稿: とんび | 2014年11月30日 (日) 13時25分
グリニッジは落ち着いたところです。
天文台とカティーサークやテムズ川で半日くらいつぶれますね。
ボストンはニューイングランドというくらいですから、イングランドと雰囲気はかなり似ていると思います。
投稿: ヒョウちゃん | 2014年11月30日 (日) 21時21分