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2015年6月 2日 (火)

いい加減に見えて50年

かすてら音楽夜話Vol.37

Fe2589

<ロンドン>K-7/DA16-50mm

ロンドンのべーカー街。こんなショップがありました。店名はThe Rolling Stonesの「It's Only Rock'n Roll(But I Like It)」から来ています。

ストーンズは1963年のデビュー。ビートルズよりも1年遅れでメンバーも彼らよりちょっと若いです。とはいえすでにほとんどが70歳を超えていますが、なんと現在もワールドツアーの真っ最中です。

ヴォーカルのミック・ジャガー、ギターのキース・リチャーズ、ドラムスのチャーリー・ワッツがデビュー以来不動のメンバーです。もうひとりのギター、ロン・ウッドがミック・テイラーに替わり1975年に加入しています。

オリジナルメンバーで、初期のギター、ブライアン・ジョーンズは1969年に脱退し、後任にミック・テイラーが加入。しかし、ブライアンは程なくして自宅のプールで溺死体となって発見されるというスキャンダラスな結末を迎えます。また、もうひとりのオリジナルメンバーでベースのビル・ワイマンは1991年に方向性の違いから脱退しています。現在のストーンズにはベース担当が不在で、ライヴではサポートメンバーが担当しています。

1960年代から70年代にかけて、ブライアンの謎の死や、ミック、キースらの度重なる薬物や麻薬関連の逮捕や摘発で、バンドがここまで長続きするとは誰も思わなかったのではないでしょうか。ともかく当時はスキャンダラスで、酒、ドラッグ、女が絡む絵に描いたようなロック・ライフを送っていたと思われていました。

特にキースの麻薬依存は深刻で、歯は抜け落ち、ジャンキー一歩手前だったといわれています。しかし、1977年の摘発で深刻な懲役必至といわれたところから本格的な治療を始め、麻薬から手を引くことに成功しました。

YouTubeの映像ですが、1978年、アルバム『Some Girls』ツアーからのものです。ちょうどキースの麻薬摘発直後ということになり、その頃のストーンズは台頭してきたロンドンのニューウェーブであるパンクに次第に追いやられてしまうだろうと見られていました。★現在映像は削除されました。)

そこで起死回生の『Some Girls』(邦題:女たち)をリリース。「ストーンズはまだ終わってはいない」から、「世界最強のロックバンド」へとその地位を確立させたのでした。

映像ではキースとロンがそれぞれギターソロを担当しますが、最初のソロがキース、次がロンとなっています。前回紹介した、イーグルスのギターと異なり、格別テクニックがあるというわけではありませんが、存在感は圧倒的ですし、ギターだけでなくドラムとベースのリズムを含めた音のうねりが最高ですね。ストーンズファンはこれにやられてしまうんです。

チャーリーは真面目に淡々とスティックを振り続けます。残ったビル・ワイマンですが、ベースを立てて構え、飄々とリズムを刻んでいます。まるで存在感がありません。ですが、このベースラインがなくてはストーンズは成り立たないのです。

ストーンズは1990年に待望の初来日を果たします。残念ながら、ワタクシがライヴを見に行けたのは1998年のことで、ビル・ワイマンはすでにステージにはいませんでした。ま、東京ドームだったので音響的によくなかったのであまり関係なかったかもしれませんが。ベストメンバーを見たかったです。

最後に見たのは10年くらい前でしたかね。それでも、還暦前後でありながら、2時間のステージをきっちりこなすのは驚異的でした。2時間とはいえ、これをほぼ毎日やっているんですから、とんでもないし、若手のばりばりのバンドだってこんなことはできません。

結成50年をとっくに過ぎ未だ現役。ミックとキースは知り合ってから60年以上というとんでもなさです。彼らはどこまで転がり続けるんでしょうか。できれば永久であって欲しいです。

余談
ホントにネタ切れです。

 

<追記>
新たに、The Rolling Stones公式YouTubeチャンネルより、プロモーション用の「Respectable」を埋めなおしました。

できたら、ライヴ映像がよかったのですが。音源はオリジナルでアルバム『Some Girls』当時のメンバー、全員があてぶりをしています。映像だけの収録なので、リズム隊のチャーリーとビルは冷めた感じで演じてますね。

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コメント

おはようございます
東京ドームで盛り上がったのを思いだしました
同じ列にシーナ&ロケッツがいて3割増しで
フイーバーしたんです

ネタ切れと言わずがんばれ!!

投稿: trintrin | 2015年6月 3日 (水) 08時06分

まだ、南インドまで2か月。
昔の写真からネタをひねり出せば、まだまだいけるはず!

投稿: スクムビット | 2015年6月 3日 (水) 08時48分


trintrinさん、こんにちは。
をを、東京ドーム行かれたのですね。
ワタクシの初参戦は、1998年の「Bridge To Babylon」ツアーでした。
最初はバックネット裏の最上段で、数日後はアリーナでした。
へえ、シーナと鮎川誠がいたんですか。
それ以前の日本公演のテレビ中継では、ジャニーズ事務所の奴らがかぶりつきで見ていて、「にわかファンのくせに」と毒づいていました。
昨年来たときには見たくもないくせに安部晋三が行ったそうで。
ネタはなんとかひねり出すんですが、インパクトは欠けるし、更新頻度も落ちますね。

投稿: ヒョウちゃん | 2015年6月 3日 (水) 22時07分


スクムビットさん、こんにちは。
日々昔の写真からネタ探しですよ。
その日暮らしともいいます。

投稿: ヒョウちゃん | 2015年6月 3日 (水) 22時09分

STONESとSTARWARS好きのクロクマです。今後よろしくお願いします。
STONESは来日する度に3ステージは見に行きます。殆どドームになっちゃいますがw
ドームの巨大空間、大きなキャパが似合うバンドだと思います。
あとドームだとGimme Shelterを演って下さるので!

投稿: クロクマ | 2021年3月17日 (水) 22時52分

クロクマさん。
こちらでは初めまして。
コメントありがとうございます。

ストーンズの公演は2006年が最後になります。
その後、簡単に見に行く環境ではなくなりました。
羨ましいです。
できれば日本でシークレットギグとかやってくれたらいいんですけど。
日本の場合、一大イベントになってしまって、とてもリアルタイムに聴いたとは思えないジャニーズのタレントとか、前首相などが顔を出すのを腹立たしく思っておりました。

たまに、音楽話を書いております。
また、いろいろと世界を回ったところのエピソードなども書いております。
よかったらリピートしていただき、足跡を残していってくださいませ。
よろしくお願いします。

投稿: ヒョウちゃん | 2021年3月17日 (水) 23時12分

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