インドで酒を飲むという行為はなかなかに難しいことなんです。
もちろんインドは信仰の自由があり、国を挙げてアルコール類を規制しているわけではありません。それどころかビールばかりでなくインド製ラム酒やワイン、ウィスキーまで作っているようです。
とはいえ、菜食主義者の多いインドでは食事とアルコールが明らかに結びついてないので、普通のレストランでもビールさえ置いていないところが普通です。
ではインドのアルコール好きはどこで飲んでいるのかというと、禁酒法時代のアメリカのようにスピークイージーもどきの暗いバーで飲んでいるのです。
ワタクシの場合体調を崩したということもありますが、前回のインドではインドでとうとう一滴もアルコール類を飲むことはありませんでした。ですが、今回は絶好調。ほとんどのレストランではビールが飲めないので、興味津々でバーに突入してみることにしました。
<キングフィッシャー・ストロング>GR DIGITAL
最初のバーはティルバンナマライのトリシュールという泊まっているホテルのバーです。このホテルにはベジとノンベジのレストランがあり、バーはノンベジレストランに併設されていました。
ドアを開けて入ります。ほとんど照明を使っていません。それでも店員がでてきて、席に案内してくれます。「ビール」と告げると持ってこられたのは、インドでのメジャービールであるキングフィッシャーなのですが、一口味わうと明らかに強い味だなということがわかります。
かすかな明かりの下でラベルを確認すると、アルコール分8%とあります。なんか美味しくないんですよね。ここまで強いと。
<つまみ>GR DIGITAL
薄暗い店内には数名の客がいるようでした。いずれもインド人です。そしてビールとともに運ばれたのが、つまみです。ゆで卵に、スナック菓子、茹でた豆です。いやもう、ホントに真っ暗なんです。そんな中をテレビだけが煌々と光っています。
このスペースの奥にはさらにドアがあり、ここがノンベジレストランのようでした。味も雰囲気もいまいちなので、ストロングビール1本だけで退散します。
お代は190ルピーです。ルームサービスの項目にはビール165ルピーとありました。そしてここの店員が告げるには185ルピーとのことですが、結局200ルピー出して、お釣りは10ルピーだけです。ストロングビールが高くてチップ込みなのかシステムがよくわかりませんが、インドの社会勉強としてはそんなに高額でもありませんね。
2回目のバーはマドゥライででした。ティルパランクンドラムからの帰り、かなり蒸し暑い日で食事を抜くかわりにビールにしようと思いました。泊まっているホテルの周辺に数軒バーらしき店がありその中のひとつに入ってみます。
<またもやストロング>GR DIGITAL
比較的オープンな感じに見えた店でしたが、入ってみると屈強な大柄の店員ばかりがやたらといるところでした。
ここもつまみが付きます。パパイヤとすいかなどの果物でした。それにしても見慣れないビールです。
<SNJ Super Strong>GR DIGITAL
これまたビールの味があまりしません。ビール1本だけですが、かなり効きます。
それにしても屈強な店員たちは何をするわけでもなく、ワタクシの周りを徘徊しています。おまけに先に金をよこせということで、500ルピー札を渡したのですが、お釣りを持ってきません。まるで暴力バーのような雰囲気です。
ここは真っ暗でもなく、照明は付けていませんでしたが、店内を見渡せます。けっこう昼間から酒を飲むインド人がいます。中にはビールだけでなく、スピリッツと思われるボトルを開けている男性二人組もいました。
ここの店にはメニューがあり、ビールは180ルピーでしたが、腰を上げると、300ルピーのお釣りをようやく持ってきました。これまたチップ込みかよ。
こんなものを久しぶりに飲んでしまい、おかげで昼寝となってしまいました。まあ、いい経験でしたわ。
このあとコバラムビーチでビールを飲みましたが、外国人向けのレストランでしたから、こういう雰囲気はありませんでした。
ちなみに女性は一人もいませんでしたよ。女性でこういう店に入っていけるのは相当な武勇伝になるのではないでしょうか。trintrinさん、行ってみます?
今日のインド人
<マドゥライの3人組>K-7/DA16-50mm
ミナクシ・アンマン寺院前で声を掛けられて撮影。撮られることだけが目的だったらしく、メールアドレスも連絡先もなしです。
今やインド人もほぼスマホを持っていて、それで撮ればいいじゃんと思うのですが、やっぱり一眼レフにしっかりと収まりたいらしいです。人の写真でもしっかりと記録に残りたいと思うインド人はやっぱり写りたがりです。
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