« ムルガンの聖地へ | トップページ | 歴史的建造物利用のマーケット »

2015年12月 3日 (木)

印度穴蔵酒場

インドで酒を飲むという行為はなかなかに難しいことなんです。

もちろんインドは信仰の自由があり、国を挙げてアルコール類を規制しているわけではありません。それどころかビールばかりでなくインド製ラム酒やワイン、ウィスキーまで作っているようです。

とはいえ、菜食主義者の多いインドでは食事とアルコールが明らかに結びついてないので、普通のレストランでもビールさえ置いていないところが普通です。

ではインドのアルコール好きはどこで飲んでいるのかというと、禁酒法時代のアメリカのようにスピークイージーもどきの暗いバーで飲んでいるのです。

ワタクシの場合体調を崩したということもありますが、前回のインドではインドでとうとう一滴もアルコール類を飲むことはありませんでした。ですが、今回は絶好調。ほとんどのレストランではビールが飲めないので、興味津々でバーに突入してみることにしました。

Ck0519

<キングフィッシャー・ストロング>GR DIGITAL

最初のバーはティルバンナマライのトリシュールという泊まっているホテルのバーです。このホテルにはベジとノンベジのレストランがあり、バーはノンベジレストランに併設されていました。

ドアを開けて入ります。ほとんど照明を使っていません。それでも店員がでてきて、席に案内してくれます。「ビール」と告げると持ってこられたのは、インドでのメジャービールであるキングフィッシャーなのですが、一口味わうと明らかに強い味だなということがわかります。

かすかな明かりの下でラベルを確認すると、アルコール分8%とあります。なんか美味しくないんですよね。ここまで強いと。

Ck0520

<つまみ>GR DIGITAL

薄暗い店内には数名の客がいるようでした。いずれもインド人です。そしてビールとともに運ばれたのが、つまみです。ゆで卵に、スナック菓子、茹でた豆です。いやもう、ホントに真っ暗なんです。そんな中をテレビだけが煌々と光っています。

このスペースの奥にはさらにドアがあり、ここがノンベジレストランのようでした。味も雰囲気もいまいちなので、ストロングビール1本だけで退散します。

お代は190ルピーです。ルームサービスの項目にはビール165ルピーとありました。そしてここの店員が告げるには185ルピーとのことですが、結局200ルピー出して、お釣りは10ルピーだけです。ストロングビールが高くてチップ込みなのかシステムがよくわかりませんが、インドの社会勉強としてはそんなに高額でもありませんね。

2回目のバーはマドゥライででした。ティルパランクンドラムからの帰り、かなり蒸し暑い日で食事を抜くかわりにビールにしようと思いました。泊まっているホテルの周辺に数軒バーらしき店がありその中のひとつに入ってみます。

Ck1859

<またもやストロング>GR DIGITAL

比較的オープンな感じに見えた店でしたが、入ってみると屈強な大柄の店員ばかりがやたらといるところでした。

ここもつまみが付きます。パパイヤとすいかなどの果物でした。それにしても見慣れないビールです。

Ck1860

<SNJ Super Strong>GR DIGITAL

これまたビールの味があまりしません。ビール1本だけですが、かなり効きます。

それにしても屈強な店員たちは何をするわけでもなく、ワタクシの周りを徘徊しています。おまけに先に金をよこせということで、500ルピー札を渡したのですが、お釣りを持ってきません。まるで暴力バーのような雰囲気です。

ここは真っ暗でもなく、照明は付けていませんでしたが、店内を見渡せます。けっこう昼間から酒を飲むインド人がいます。中にはビールだけでなく、スピリッツと思われるボトルを開けている男性二人組もいました。

ここの店にはメニューがあり、ビールは180ルピーでしたが、腰を上げると、300ルピーのお釣りをようやく持ってきました。これまたチップ込みかよ。

こんなものを久しぶりに飲んでしまい、おかげで昼寝となってしまいました。まあ、いい経験でしたわ。

このあとコバラムビーチでビールを飲みましたが、外国人向けのレストランでしたから、こういう雰囲気はありませんでした。

ちなみに女性は一人もいませんでしたよ。女性でこういう店に入っていけるのは相当な武勇伝になるのではないでしょうか。trintrinさん、行ってみます?

今日のインド人

Ck1624

<マドゥライの3人組>K-7/DA16-50mm

ミナクシ・アンマン寺院前で声を掛けられて撮影。撮られることだけが目的だったらしく、メールアドレスも連絡先もなしです。

今やインド人もほぼスマホを持っていて、それで撮ればいいじゃんと思うのですが、やっぱり一眼レフにしっかりと収まりたいらしいです。人の写真でもしっかりと記録に残りたいと思うインド人はやっぱり写りたがりです。

| |

« ムルガンの聖地へ | トップページ | 歴史的建造物利用のマーケット »

Drink」カテゴリの記事

People」カテゴリの記事

201508 South India」カテゴリの記事

コメント

先日中国で十数ヶ国のアジア人との会議がありました。
そういう夕食の時でも、パキスタン人、UAE人、インドネシア人はキッパリとアルコールを飲まないのですよ。
これでは日本流の飲んで親しくという方法が通用しません。
スクムビット

投稿: スクムビット | 2015年12月 3日 (木) 08時28分

パラニの安酒場はまさに穴倉でした
しかもなぜか超暑いんです
つまみはゆで卵を紐で切ったやつ!
コップは紙コップ!!!
恐ろしいのでビールは持ち帰りしました(^^ゞ

投稿: kimcafe | 2015年12月 3日 (木) 20時20分


スクムビットさん、こんにちは。
もう二昔以上前に、パキスタンに行ったことがあるんですが、現地で出会う日本語のできるパキスタン人、つまり日本に出稼ぎに行った経験のある人物は、密造のパニを隠し持っていました。
日本でアルコールを覚えてしまったようです。
パキスタンは外国人に限ってパーミットルームで酒を飲めますが、いずれもストロングビールばかりです。
パキスタン人には許可してないのにビールもウィスキーもパキスタンで作ってました。
UAEは飲めるんでしょうかね。
インドネシアはビンタンがあるけど。
インドネシアもレストランで飲めない場所が多いですが、頼むと買ってきてくれたりしますね。

投稿: ヒョウちゃん | 2015年12月 3日 (木) 22時09分


kimcafeさん、こんにちは。
マドゥライには本格穴蔵酒場が多そうです。
ティルチィにはたぶんあるけど、クンバコーナムには雰囲気もなかったですね。
我がホテルでも屋上で飲めたようですが、異様に食べるものが少なそうなので外で飲みました。
でも、ああまでして飲みたくないです。

投稿: ヒョウちゃん | 2015年12月 3日 (木) 22時12分

しっかりしたホテルに泊まってらしたようなのに、バーの存在に気づかれなかったのかなと思っていたのですが、ちゃんと行かれたんですね(笑)
ビールは大体「ストロングかラガーか?」と聞かれるので、今度はラガービールを指定されるとよいかも。

ティルチィにバーはたくさんあって、私も前に記事にしていました。
やっぱり女性客は全くいませんので、さすがの私も一人では行けないですね・・・
http://pudina.exblog.jp/21700518/

投稿: pudina | 2015年12月 5日 (土) 14時40分


pudinaさん、こんにちは。
行く前に南インドのことは結構調べていましたし、知り合いが行っていたので、何となくどういうところで飲めるかもわかっていたつもりです。
「ラガー」了解です。
このあと、トリバンドラムで外見は雰囲気良さそうな肉料理を出す「レストラン」に行ってみましたがそこもしっかりと穴蔵酒場でした。
「ファミリーレストラン」とか書いてあったんですが、女性も子供も入れないような雰囲気です。

投稿: ヒョウちゃん | 2015年12月 6日 (日) 01時21分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 印度穴蔵酒場:

« ムルガンの聖地へ | トップページ | 歴史的建造物利用のマーケット »