« カニャークマリの日の出 | トップページ | 廟街の大型屋台 »

2016年1月18日 (月)

インド洋の波

今日の雪どうでした?わが地域は明朝の凍結がひどく心配です。でも、雪を見たことのないインド人はとってもはしゃぐに違いありません。この時のように。

Ck2140

<インド最南端>K-7/DA16-50mm

カニャークマリ、インド最南端です。この向こうにはインド洋が南極大陸まで続いています。スリランカのあるところはちょっとずれていて、ラーメシュワラム(*1)のあたりです。

このあたりは階段状のガート(*2)になっているのですが、インド洋の荒波のため、ほとんど沐浴する人がいません。沐浴する場所はこの写真の背後のあたりで、そこは波も比較的穏やかです。

向こう側に見える2つの小島は左側がヴィヴェーカーナンダ岩。思想家で宗教家であるヴィヴェーカーナンダ(*3)が3日間の瞑想を行ったところで、ボートが出ています。でもすごい長蛇の列で、行く気にはなりませんでした。

右側の島には5世紀頃の文学者、ティルヴァッルヴァルの像が建っています。本来、両方の島にボートが出ていたのですが、修復中らしく、この時は接岸しなかったようです。

Ck2145

<荒波>K-7/DA16-50mm

このガートのそばには大きな岩がいくつかあります。この岩のおかげでガートに直接波が直撃することはありません。それでも、岩の間隙をくぐり抜けて波が押し寄せることがあるのです。ガートの一番手前にいるだけでも、波しぶきを受けることがあります。

Ck2170

<休息中>K-7/DA50-200mm

この時間はちょうど潮が満ちてくる時間帯でした。干潮の時ならば、どうにかしてちょっと沖合にある岩まで歩いてたどり着くことができるようです。

でも、この独立記念日に遊びにやってきたインド人たちは、あまり深く考えないようで、岩の上でどうやって戻ろうかと思案中の人も目撃しました。

画像はこれから岩にたどり着こうという物好きな人。あの、ヴィヴェーカーナンダは小島まで泳いでいったそうですが、こりゃ下手したら命を落としますぜ。

Ck2173

<波濤>K-7/DA50-200mm

何たって、これですからね。波にさらわれること間違いなし。

またインドといっても、スマホはもはや当たり前ですから、ほぼ全員が携帯しているでしょう。それも水没でダメになっちゃう。

Ck2177

<それでも行きたがる>K-7/DA50-200mm

もうズブズブです。

Ck2166

<波は容赦しない>K-7/DA50-200mm

日本だったら、監視員がいて、制止されるはずです。にしても、すごい波です。

Ck2172

<懲りない連中>K-7/DA50-200mm

この画像などは手前に3人いるのがわかると思います。さらに、よく見てみると、波の間に頭だけ見えている4人目がいるんですよ。

理屈を好み、議論を好み、理解不可能な要求を平然とするインド人ですが、ここまで素に戻って命がけで楽しんでしまう人たちを見るのは初めてでした。

でも、命は大切にね。年間何人かはお亡くなりになるでしょうね。

<註釈>

  1. アルファベット表記「Rameswaram」。タミルナドゥ州南東部にあるもっともスリランカに近い都市。半島のように突き出ていて、鉄道と道路で本土と結ばれているが、元々は砂州でつながった江ノ島のようなところでしょう。「ラーマヤーナ」でラーマ王子がランカー島(セイロン島と考えられる)への橋を架けた場所とされ、インドに置ける聖地のひとつ。実際、スリランカとは水深1~10mほどの浅瀬と小島でつながったかのように見え、俗に「アダムス・ブリッジ」と呼ばれています。
  2. 「Ghats」。川岸などにある階段で、洗濯や沐浴に使われる。そういえば、「聖なる池」もガート状になってます。
  3. Swami Vivekananda。カルカッタ近郊にクシャトリアとして生まれ、学問を修めた後にラーマクリシュナ(近代の聖人)の弟子となるも、師に先立たれ、インド放浪をする。カニャークマリには「放浪僧展示館」があります。

今日のインド人

Ck2044

<白馬と少年>K-7/DA16-50mm

これもガート近くで。青いシャツが馬のオーナーでしょうか。親切に乗せてあげているのではなく、有料で乗せて、ちょっと引いて終わり。ま、それでも子供にとってはいい想い出になったかな。

| |

« カニャークマリの日の出 | トップページ | 廟街の大型屋台 »

People」カテゴリの記事

201508 South India」カテゴリの記事

コメント

おはようございます
今日のお写真で「波」から東映をイメージしました
アハハ!昭和だ
今ね中央競馬でね白馬にちょっと色の混ざっている馬が活躍してるんです
その名は「ブチコ」
白馬系は強くないといわれており大変珍しいんです
ブチコのお母さんはカーネーション挿してしないけど
白馬です
たしか名前は「シラユキヒメ」

投稿: trintrin | 2016年1月19日 (火) 07時56分


trintrinさん、こんにちは。
映画の最初のタイトルバックって、時代が進んでもそう簡単に変わらないはずで、古くさくても今でも同じでしょうね。
インドはどうしても、「牛」のイメージがあって、もしかしたら馬を見たのは初めてかもしれません。
インドの白馬結構スタイリッシュかもしれません。
馬を花で飾るなんて、割礼式みたいですが、確かインドじゃ割礼はないはずで。
ま、商売道具ですから、飾り立てたいですよね。

投稿: ヒョウちゃん | 2016年1月19日 (火) 21時07分

カニャークマリ沖の島まで行きましたが、そんなに波は立っていなかったような記憶が。
ヒョウちゃんさんが行った時は特に海が荒れていたのでしょうか。
それにしてもこんなに波が立っているのによく海に入りますよね。
さすがインド人、すべては自己責任ですね。

投稿: Lunta | 2016年1月20日 (水) 23時53分

カニャークマリにはずいぶん前に行ったきりなので、懐かしく読ませていただいています。
すごい荒波ですが、マハーバリプラムあたりでも結構波は高いし、こんな感じだったのか・・・覚えていません。

インド人、学校で水泳など教えないし、泳げない人も多いと思うのですが、ここまで来たら泳ぐしかないという感じなのでしょうか。
岩の上で休息中の人、何でかこういうインド人いるいる!と思いました(笑)

投稿: pudina | 2016年1月21日 (木) 21時44分


Luntaさん、こんにちは。
ここで過ごした2日間、ほぼこんな感じでした。
ワタクシ的にはインド洋の波は結構荒い気がします。
バリ島がこんな感じでした。
カニャークマリはインド人がバカになれる場所なのかもしれません。

投稿: ヒョウちゃん | 2016年1月21日 (木) 21時45分


pudinaさん、こんにちは。
水泳を教えない…わかるような気がします。
行けると思ったけど、渡れず、でも行きたいみたいなもんでしょうか。
ずぶ濡れになることをいとわない人たちだなと思いました。

投稿: ヒョウちゃん | 2016年1月21日 (木) 21時51分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: インド洋の波:

« カニャークマリの日の出 | トップページ | 廟街の大型屋台 »