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2017年6月 7日 (水)

京都から来た凄い奴ら

かすてら音楽夜話Vol.42

Mt2058

<タイスキ>GR DIGITAL

ガンボという料理をご存じでしょうか。

アメリカのケイジャン料理で、ごった煮というような意味があるようです。その他ジャンバラヤとかもケイジャン料理のようです。↑↑↑つーことで強引な画像。

アメリカ滞在メキシコの行き帰りのみというワタクシがいうのもなんですが、日本の文化はもはやアメリカに追随してまして、料理も違和感ないでしょう。でも、ニューオリンズとかナッシュビルとかテキサスなどアメリカ南部って、フランス領だったり、スペイン領だったり、メキシコ領だったりしました。ルイジアナなんてブルボン家の土地というところから名付けられたわけですよ。

そんなわけで、本当の意味のアメリカ南部は我々が知る平均的なアメリカとはだいぶ違うでしょう。ガンボも見た目は悪いですがとてつもなく美味しいかもしれません。

ここまでは前振りです。

Bo Gumbosというバンドをご存じでしょうか。今では存在しないバンドです。

料理のガンボとアメリカ南部のロックンローラー、Bo Diddleyから命名されました。それだけ、泥臭い音楽を展開するバンドでした。

これ、ワタクシがもっとも気に入っている彼らの曲です。

ヴォーカル&ギター、どんと(久富隆司)。ピアノ、Dr.Kyon(川上恭生)。ベース、永井利允、ドラムス、岡地明。

どんとはローザ・ルクセンブルグというバンドに永井とともに参加していました。ローザ・ルクセンブルグが解散となり岡地と大学の先輩であるDr.Kyonを加えたのがボ・ガンボスです。

どんとの通っていた大学、なんと国立京都大学。Dr.Kyonはそれまでテレビ制作会社の社員だったそうで、思い切った転身をしたものです。京都府出身者はいませんが、京都という風土、こういう人たちも輩出するんですね。東大生でここまでぶち切れている奴らはいないと思いますよ。

ここでの白眉はなんといっても、Dr.Kyonの生ピアノです。ピアノひとつでここまで演奏できるテクを持ったミュージシャンもそうそういません。

Dr.Kyonですが、鍵盤楽器だけじゃなく、ギターやマンドリンもできてしまうマルチプレイヤーです。ボ・ガンボスが解散後は佐野元春のバックバンド、The Hobo King Bandに参加し、マルチプレイヤーぶりを発揮しました。

どんともあのような風貌ですが京大時代は相撲部に在籍していたこともあったとか。かなり体格がいいです。Dr.Kyonはさらにどんとを上回る長身です。190cm近くあるんじゃないかな。

この「魚ごっこ」はデビューアルバムに収録されていますが、憧れのボー・ディドレーと競演を果たしています。でも、こういうスタイルを継続して行くのはかなりしんどいようで、たったの6年で解散しています。

その解散から5年、2000年の1月にどんとはハワイで脳内出血のため客死しています。37歳でした。

ボ・ガンボスよ永遠なれ。

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コメント

ボ・ガンボス知ってますよ!
何を隠そう、どんとは私の高校の先輩にあたる人なのです。
生前に入手した卒業生名簿によりますと、
勤務先欄は“自由業(音楽)”となっております。くー、かっこいいぜぃ。
そういえば某クイズ番組にも出演されてましたねー。

それにしても、ガンボはオクラのことだとずっと思ってました。(ガンボスープ=オクラのスープ)
ごった煮だったとは・・・!

投稿: にこちゃん(^v^) | 2017年6月18日 (日) 18時37分


にこちゃん、お久しぶりです。
なんと、そうだったんですね。
大学の同窓や先輩・後輩よりも高校レベルだと、「よく知ってる」感が出ますね。
本文中の「相撲部」は高校時代かもしれません。
自分の高校時代の芸能関係者では某俳優の奥さんというのはあります。
おそらくご近所の松原高校はすごいんですよ。
渡辺美里、佐橋佳幸(松たか子の旦那)、epo、清水信之(平松愛理の元夫)が4~5年の間に在籍していました。
いや、それにしてもボ・ガンボスにコメントが付くとは嬉しいです。

投稿: ヒョウちゃん | 2017年6月18日 (日) 19時54分

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