西城秀樹とYMCA
かすてら音楽夜話Vol.49
<尖沙咀のYMCA>K-7/DA21mm
これまでYMCAには何回か泊まったことがあります。香港、油麻地のYMCA International Guest Houseには2回ほど泊まりました。でも、ここはその後、YMCAであることをやめ、普通のホテルになってしまいました。
次がリバプールのYMCAです。油麻地のYMCAはほぼホテルと同様なんですが、リバプールのYMCAは当然ドミトリーありです。部屋は4人用で二段ベッドが2つありました。この部屋をひとり用として利用することもでき、そこに2泊しました。
YMCAとはYoung Men's Christian Associationのことで、キリスト教青年会の宿泊施設ということになります。青年会ではあるもののもちろん女性にも開放されています。
その逆にYWCAというものもあり、こちらも男性に開放されているところもありますね。わが母校の近くにはYWCAがあり、宿泊施設はありませんでしたが、たまに食堂に行きましたね。今でもやっているんだろうか。
では、何をいいたいかというと、先日お亡くなりになった西城秀樹の代表曲ともいえる「Young Man(Y.M.C.A)」のことです。
もともとはアメリカのVillage Peopleというグループの「YMCA」という曲がオリジナルで、西城秀樹の曲はカバーということになります。
このグループ、なんとアメリカのゲイディスコでバックダンサーでアメリカ先住民の格好で踊るフェリペ・ローズがスカウトされ、リードヴォーカルに俳優でシンガーでもあったヴィクター・ウィリス(ポリスマン)を抜擢したとのことです。あとのメンバーは「ゲイのシンガーでマッチョルックの人」という広告を出し、グループ結成に至ったとのことです。
そして、YMCAにはドミトリーがありそこはゲイの巣窟であるということから「YMCA」はゲイのことというスラングになっていたそうです。西城秀樹は知っていたのかどうか。
現存する香港のYMCAですが、尖沙咀にほぼペニンシュラと並んでいます。あの沢木耕太郎氏がチョンキンマンションのゲストハウスに泊まっていたものの、ここはどうかと迷っているときにファランのバックパッカーから部屋をシェアしないかといわれたところです。その男性は「自分はゲイではない」と付け加えたそうで。
でも、ここはかなりの高級ホテルですね。
ヴィレッジ・ピープルですがどこまで本物のゲイ志向があったのかは不明ですが、メンバーの中にゲイの人物がいたともいわれています。ただし、あまりにもゲイのキャラクターを押し出すことで、ゲイの皆さんからはあまり評判はよろしくなかったともいわれています。ただし、世界的に売れましたね。
もともと、こういうコンセプト、寄せ集めですから、メンバーの入れ替わりも激しいです。今でも活動しているみたいですが、それぞれのキャラクターはアメリカ先住民とGI以外は何回も入れ替わっているようです。まだ活動はしているようです。
さて、西城秀樹氏、肉体を駆使するアクションを売り物にし、ユーミンからは「胸毛」のことを「ギャランドゥ」などと揶揄されてます。でも、まさか新御三家の中で最も早くお亡くなりになるとは。
ちなみにヒロミ・ゴーにも「哀愁のカサブランカ」(バーティ・ヒギンズの「Casablanca」、もちろんハンフリー・ボガートのあの映画のこと)をカバーしています。ワム!の「ケアレス・ウィスパー」なんか西城秀樹もカバーし、カバーの競作もありました。野口五郎は洋楽カバーはないみたいですが。
ともあれ、合掌。
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コメント
私は学生時代でしたね。
その頃実際サンフランシスコでYMCAに泊まり、この歌が流行っていて、そのうちに西城秀樹が歌っていた。
なんで突然YMCAがこんなにもてはやされるんだろうって、不思議に思っていました。
スクムビット
投稿: スクムビット | 2018年5月19日 (土) 08時19分
そうそう!
この歌オ●マの歌って言ってましたよ
ヒデキが歌う前に結構流行っててねぇ
ヒデキもか!?そうなのか?と・・・
カラオケで盛り上がるとなんとも言えない
違和感で・・
にしても
ヒデキ歌がうまいです
ワタクシは郷ひろみのファンでした
よろしく哀愁とか
投稿: trintrn | 2018年5月19日 (土) 14時36分
YMCA、香港では油麻地で泊まりました。2008年でしたが、その後、ほかのホテルになりましたね。
あと、ソウルと上海で泊まっています。ソウルは何と1996年と2000年。でもその時点でかなり老朽化していました。いまもあって、チョンガクの地下鉄駅のすぐ上にあるので、自分は前のままならもう泊まりたくないですが、安くて街の中心っていう場合は、候補になるでしょうね。
上海は2004年。この少し前にリニューアルがあったようで、外観はレトロな雰囲気ですが、中は新しかったです。また泊まってもいいかなって思います。ここは青年会と表示されていたので、YMCAとはわからず、ホテル内の由来書きをみてはじめて知りました。
投稿: とんび | 2018年5月19日 (土) 16時24分
スクムビットさん、こんにちは。
サンフランシスコといえば、かつてはヒッピームーブメントが花咲いたところで、先進的ですね。
だからこそ、ゲイカルチャーも当時凄かったんじゃないでしょうか。
で、シスコのYMCAにはその手の人いました?
投稿: ヒョウちゃん | 2018年5月19日 (土) 20時16分
trintrinさん、こんにちは。
おカマとゲイはちょっと違うような。
当時、アル・パチーノ主演の「クルージング」というゲイ映画がありましたが、ヴィレッジ・ピープルのバックでレザージャケットにチェーン、レザーのキャップのキャラがいます。
こういう人が典型でしょうか。
一時レイザーラモンHGがやってましたが。
今度、マラコーでYMCAでしょうか。
でも、あそこにはその手の人は現れそうにないですが。
歌唱力だったらワタクシは野口五郎だと断言します。
あの人は意外にもギターも得意です。
ヒデキはロック系のバンドを従えていました。
ギターが芳野藤丸だったりします。
投稿: ヒョウちゃん | 2018年5月19日 (土) 20時24分
とんびさん、こんにちは。
YMCAですが、イポーにもありますね。
リバプールのYMCAはなくなってしまいましたが、安宿のレベルじゃないです。
朝食が付くのですが、めちゃくちゃ老人が多かったです。
トイレのカギは閉まらず、シャワーは半分水でございました。いずれも共同です。
確か、コルカタあたりにもYMCAはありましたよ。
投稿: ヒョウちゃん | 2018年5月19日 (土) 20時28分
同じ'YMCA'でも西城秀樹が歌うとえらく健全になりますな^^;。
また昭和が1つ終わってしまいましたね(涙)。合掌。
投稿: おりんぴあ | 2018年5月19日 (土) 23時53分
おりんぴあさん、こんにちは。
何しろアイドルですから、健全ですね。
元のコンセプトじゃあかんです。
ヴィレッジ・ピープルには「Go West」という曲もあって、ゲイカルチャー真っ盛りのサンフランシスコを目指すという内容だったようです。
「In The Navy」とかも怪しいですよね。
投稿: ヒョウちゃん | 2018年5月20日 (日) 11時46分
インザネイビーって
ミーちゃんとケイちゃん(早い話ピンクレディ)が
歌ってましたね~
インザネイビー♪ってサビを
ピンクレィディ~♪にして
空耳アワーみたい
外国のヒット曲カバー
忘れてるけど結構多い
投稿: trintrn | 2018年5月21日 (月) 08時19分
trintrinさん、こんにちは。
仰る通り、ピンクレディがカバーしました。
渋谷哲平もカバーしてます。
「Go West」も、Pet Shop Boysがカバーしたのですが、侍ブルーの応援歌として、替え歌になってますね。
ゲイ疑惑がありつつも、結構楽曲としては評価されてるんじゃないでしょうか。
投稿: ヒョウちゃん | 2018年5月21日 (月) 21時41分