快速Rapidに8時間
2019年8月12日(月)
<2枚のチケット>iPhone5c
ナコンシータマラートからチュムポーンに向かいます。ナコンシータマラート駅はタイ国鉄南本線の支線にあたり、本線から外れた終着駅です。ここで行き止まり。
ナコンシータマラートからは5本の列車が発着しています(5往復)。いずれも南本線分岐点のカオチュムトンまで行き、バンコク方面とハジャイ方面に分かれます。バンコク方面へは「Rapid(快速)」と「Express(急行)」があり、いずれもクルンテープ駅(フアラムポーン駅)へ行く便です。あとの3本は各駅でスンガイコーロク、ヤラー、パッタルン行きとなります。
ワタクシが乗るのは13:00発の快速です。急行は15:00発。快速でもチュムポーンには急行より早く到着します。
チュムポーン到着が19:27となっていますが、どれだけ遅れることやら。この旅のコンセプトはできるだけ各駅停車に乗ってバンコクを目指すものなんですが、チュムポーンから次の目的地に向かおうとすると、7:01の各駅停車に乗らなくてはなりません。これはあまりにもきついと感じたので、チュムポーンからは12:46の「Special Express(DRC)」、ディーゼル特急に乗れば、少しは楽かなと思い、朝食をとったあとに駅に向かい、ふたつのチケットを購入した次第です。
タイの列車は数字が振られています。次に乗る快速が174列車。ディーゼル特急が40列車です。チュムポーンまでは口頭で購入できますが、翌日のチュムポーンからのディーゼル特急は日付も入れて「40 Train Chumphon → Prachuap Khirikhan」というようにしてメモを渡し、購入できました。簡単な英語も通じますので、時刻表を把握していれば問題ありませんね。
ちなみに、チュムポーンまでは173バーツ、翌日のディーゼル特急は388バーツです(食事つき)。快速のほうは三等座席ですが、座席指定されていました。バンコクには翌朝到着するので、寝台車も連結されているようです。
<バンコク行き快速174列車>KP/DA18-50mm
麺を食べ終わり、駅に到着すると、すでに入線しておりました。これは5号車ですね。自分が乗るのは7号車です。チケットに号車番号と座席番号が印字されています。このまま進んでいきましたが、7号車がありません。一瞬「えっ?」となりましたが、駅員がサボを入れ替えている最中でした。確認して7号車に乗り込みます。
<車内>KP/DA18-50mm
割と奇麗な車両です。自分の座席から撮ったものです。背後が先頭になり、後ろ向きに走ることになります。すでに頭上の棚には工具や鉄製の長い棒などが積み込まれていて、キャリーバッグは少し離れたところに載せました。
黄色い札のかかっているところは僧侶や老人向けのエリアです。一応座席指定なので、僧侶が現れたら車掌の判断でそこの人は別の座席に移ってもらうのでしょう。
このようにして列車は出発しました。座席指定ですけど、激混みです。おそらく発射直前にチケットを買った人たちが多いんでしょう。彼らの座席はありません。皆、空いた席に座ります。
途中降りた人もいますが、カオチュムトンあたりで車両が増結されたようです。席のない人たちの大移動が始まります。
<物売り登場>PowerShot
カオチュムトンまでは数駅ですが、途中はすべて無人駅です。まるで駅ではないようなところから物売りが乗り込みました。彼らは自宅で作ったものや採れたものを売るようです。
この路線は本数が少ないので、そうそう遠くまで売り歩くことはありません。せいぜい次の大きな駅まででしょう。なんといってもナコンシータマラート方面への列車が少なすぎるので、大きな駅で降りてそこからバスなどで帰るのだと思います。
<セミプロ>PowerShot
無人駅で乗り込んだ物売りがアマチュアっぽいのに対して、ナコンシータマラートからずっと物売りに励む人もいました。売るものはペットボトルの飲み物、弁当のような食べ物、時には路上のコーヒー屋のようにパックされた氷入りのコーヒーやお茶も売っていました。扱う品が多く、持ち込んだ売り物は車両の一角に置かれ、売り切ると途中で補充するのです。
<セミプロその2>PowerShot
このおじさんもそうですね。おそらくは男女で夫婦ではないかと。こちらはコンビニやスーパーなどでも売っているようなお菓子をそのまま販売です。
彼らはずっと売り歩くんです。手を変え品を変え。でも、売っているものはあまり面白味がありません。おそらく、このままひと晩バンコクまで売り歩き、バンコクで1泊して、ものを仕入れ同じ列車でナコンシータマラートまでまた売り歩くんだと思います。
<プロ>PowerShot
トランを経由してカンタンへ延びる分岐のトゥンソンという駅から、揃いの青いビブスを着けた物売りが乗り込みました。売るものはサトー豆をはじめとして駅近くで作った弁当まで多種多様でした。乗り込んだ数もかなりのものです。
ただし、この人たちはトゥンソンでの停車時間だけものを売り、あっという間にいなくなってしまいました。
この南本線で、バリエーションに富んだ物売りたちは、各駅停車のすれ違いを利用して、上りと下りを乗り換え、ホームタウンに戻るようです。この列車は支線から出発したこともありますが、すれ違いもあまりないので、最初に登場した男女がずっと物を売っていただけですね。それでも、客車が7両以上あるので、同じような物売りは各車両にいるのだと思います。
<僧侶>PowerShot
座席は中央に通路があり、4席向かい合いのボックスシートが続く構造です。左右どちらとも4人掛けなんですが、僧侶の座っている方が若干広いです。座席番号はどちらも4人分なんですが、僧侶のいる側は昔は6人掛けだったような名残がありました。自分が座っている方はやや狭いです。
<スラタニーあたり>PowerShot
すでにチュムポーン到着時刻に近づいています。かなりの遅れです。ナコンシータマラートからしばらくは座席指定のない人たちが自分の席の周りにいました。進むにつれて、座席指定券を持つ乗客が乗り込んできます。
<向かいの二人組>PowerShot
トゥンソンあたりで乗り込んできた女性二人組です。夕日がまぶしく、風ももろに受けるためかしばらくはこんなことをやっていました。風を受けるので、日よけを下ろそうとしたら、ごみがたまっていてあたりが埃っぽくなり、結局日よけは下ろさず。
彼女たちはバンコクまで行くようでした。物売りから食事を購入せず、自分たちでタッパーに入れたものを食べていました。
そして、スラタニーから自分の隣に乗り込んだのがタイ人にしてはかなり大柄な男性でした。これがまた窮屈で苦労しました。
トイレは各車両の端に2箇所ずつあります。合計4つ。
<ようやく到着>PowerShot
到着は21時を回っていました。予定より1時間半ほど遅れました。バンコクに行く二人にはコンビニバナナ(非常食)を進呈いたしました。この列車が一番疲れましたね。
今日のコンタイ
<Rapidの車掌>PowerShot
二人組です。急行や特急などよりも乗客が多いですから、その分仕事も増えますかね。検札のほか、駅に着いたらホームで安全確認などもします。そういう仕事の時だけ、帽子を被りますね。
*これまで、タイの無料列車について申し上げていましたが、最近廃止になったそうです。
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コメント
北上コース、とても話題が多かったみたいで時間がかかっていますね。昨日帰ってきましたが、出発したときから旅の間ずっとナコンシータマラートだった感じですね。南部へ行ったときには立ち寄ろうと思います。自分なら、バスでソンクラーからバスで入り、2泊してスラター二(サムイへ船でわかることを考えて)くらいでしょうか。
自分の場合は、毎日8時ごろのバスで次の街に移動して、昼ごろから街歩きというスタイルができました。ヒョウちゃんは、以前からタイの移動旅をお楽しみになっていましたが、昨年と今回で、タイへ3日間程度で行って帰るのよりもタイの中での移動も楽しむってのがなかなかいいってのがわかりました。いまさら、3日間のタイはあまり行きたくないですね。
投稿: とんび | 2019年12月 5日 (木) 09時55分
とんびさん、こんにちは。
今回の旅ではエピソードがたくさんありました。
まだ当分かかりますね。
ナコンシータマラートはタイ南部の中ではかなり見どころの多いところだと思います。
移動は鉄道があるところでは、できるだけ鉄道を使ったほうが楽しいと思いますよ。
車内販売は南本線と北本線も充実しているようです。
東北本線はイマイチです。
いつか、バンコク-チェンマイあるいはその逆も鈍行で乗ってみたいと思いますね。
投稿: ヒョウちゃん | 2019年12月 5日 (木) 21時14分
鉄道を使って途中下車を繰りかえすって旅は、バンコクとどこかを結ぶ旅を鉄道に沿ってならいいのですが、自分がしたいのはどちらかというとあるエリアを回る旅なんで、ちょっと難しそうです。今回の場合だと、チェンライのほか行ったところの大部分は鉄道ではいけないし、南部に行くと仮定しても、行けないところ多いですし。
どちらにせよ、長旅だからこそ、鉄道にそった旅であろうとあるエリアを周遊する旅であろうと可能です。やはり2週間程度行けるのがいいですね。もちろん3日間程度の旅もいい面があることは、ヒョウちゃんも春にいらっしゃって感じられたとは思いますが。自分の場合は3日間のタイはもうないと思います。
投稿: とんび | 2019年12月 5日 (木) 22時27分
とんびさん、こんにちは。
もちろん、鉄道のないところは織り込み済みです。
タイ国鉄北本線でいうと、バンコク-ナコンサワン-ピッサヌローク-ランパーン‐チェンマイみたいな感じですかね。
北本線は各駅の本数も多いし、いいんじゃないでしょうか。
チェンマイから先はバスになりますね。
あと、ミャンマーに日本人はビザがいらなくなったので、陸路で抜けるというオプションもありますね。
投稿: ヒョウちゃん | 2019年12月 6日 (金) 21時51分