シモンズ、悪魔やめるんだってよ
かすてら音楽夜話Vol.81
今回はどなたのリクエストでもありませんが。ちょっとこの前、興味深いドキュメンタリー番組をやっていたのでございます。
で、タイトルの「シモンズ」。明治チェルシー「アナタニモ、チェルシー、アゲタイ」で有名な大阪出身の女性フォークデュオ…ではありません。ちなみに、このデュオはアイドルキラーである後藤次利というベース弾きの毒牙に、低音パートの玉井タエさんが引っかかってしまい、解散いたしました。
ちなみにその後、後藤氏は木之内みどり、河合その子とアイドルを妻にとっかえひっかえでございました。ま、現在も某漫才師の片割れが大騒ぎになってますが。この手の男はいつでも出現しますね。特に音楽界。小林武史とか小室哲哉とか。
余談が長くなりましたが、シモンズとはこの人、Gene Simmons(ジーン・シモンズ)のことです。
もう見たら誰でもわかるでしょ。アメリカのハードロックバンド、KISS(キッス)の顔でもありベーシストのジーン・シモンズです。メイクしているのでわからないでしょうが、1949年生まれですから誕生日が来れば71歳ということになります。
正式結成は1973年ですが、それ以前からバンドは行っていました。今年で47年です。この人の場合、メイクもさることながら、総重量20キロになる衣装と20センチにもなるという超厚底ブーツを身に着け、演奏以外にも火を噴いたり、血を吐いたり、空中に上がるパフォーマンスも行っております。ちなみに、身長は190センチだそうで、ブーツ込みだとすごい身長になります。
パフォーマンスはこんな具合です。バンドは40年以上やってますので、メンバーチェンジもありますが、ヴォーカル&ギターのPaul Stanley(ポール・スタンレー)とジーン・シモンズだけがオリジナルメンバーです。リードギターとドラムスはメイクはしているものの、契約メンバーとのことです。
ジーン・シモンズは大変な実業家でもあり、各メンバーのメイク(ペルソナ)は商標登録され、厳重な管理を行っています。そしてバンド関連のグッズ開発なども行い、これらによって、彼らは大変な収益を上げているとのことです。
ですが、一時期白塗りのペルソナをやめたことがありました。
結局は再びメイク姿に戻ることになりますが、このことがかえってメイクによる擬人化をより明確にし、各キャラクターを以前よりも具体的に打ち出すことにつながったのではないかと考えます。
KISSというバンドは、楽曲・アルバムがメガヒットしたことはないと思いますが、世界中にツアーに出ていて、しかもファン層が厚いですね。CD聴くだけじゃなく、実際に動く彼らを見たいと思う人はかなりいると思います。やはり彼らはライヴバンドです。
そんな彼らも孫がいるような年齢層になってきています。次の映像をご覧ください。
ももクロとのコラボですね。もうデレデレでしょ。
ジーン・シモンズはユダヤ人で母親はドイツでナチの強制収容所に入れられた経験を持っていました。イスラエルからアメリカに移住し、苦労を重ねてここまで来たのですが、まずやったことはユダヤ人の名前から改名し、メイクを施し完全なキャラクターになることだったのでしょうね。そして、信じられるものはお金なんだそうですよ。
20キロの衣装を着けて2時間のパフォーマンスを繰り返すことにもはや限界が来ているとのことで、今年をもってKISSを完全に終わらせるため、ワールドツアーを企画していたのですが、このコロナ騒動で中断してしまったとのことです。
世界最長寿のロックバンド、ローリングストーンズを引き合いに出して、「彼らは20キロの衣装を着けていない。空中も飛ばない」と発言しています。
ジーン・シモンズは限界が来ているとのことですが、だましだましやればあと数年はできるとワタクシは考えています。でも、完全なパフォーマンスを見せるにはここらが潮時と思ったのかもしれません。彼らに比べれば、聖飢魔IIなどちょろいもんです。KISSに倣って、素顔でも活動してほしいものですが。
★リクエスト募集しております。お気軽に声をかけてください。
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コメント
中2のある日 休み時間
クラス一ロック通のてっちゃんが
雑誌の切り抜きを手に大騒ぎしていました。
「凄えぞこのバンド!キッスだって」
ジーンシモンズが大ベロをだして
威嚇する全身モノクロ写真・・
おおお〜こんな人になりたい!
この瞬間から私のロック人生^_^が
始まったのです。
部屋一面、キッスのポスターだらけ
(一部エアロスミス)
両親に悲しい顔される
どうやらこの人はベースを弾いてるらしい。
じゃベースとやら弾くかぁと
グレコの姉妹会社
ウエストミンスターの
リッパーベースを
父にねだり購入、重い!でかい!
ベースでした。
高2の夏初めてのライブ
「果てしなきロックファイヤー」
他ツェッペリン、ピーターフランプトン等
その20年後
まさか自分のバンドでCD出せるとは
今でもジーンシモンズがひょこっと
家に遊びに来ないかなぁと
感謝妄想しています。
投稿: トーマス | 2020年6月24日 (水) 06時26分
トーマスさん。
なんと原点はKISSのしかも、ジーン・シモンズでしたか。
昭和歌謡やGSはその後の影響でしょうか?
でも、ワタクシ的にはトーマスさんが白塗りメイクして、あっちの路線に行っていたら、お会いすることもなかったのではないかと。
いやいや、意外なルーツでしたが、人を楽しませるという、エンタメ性はありますからね。
素晴らしいです。
記事の冒頭でちょっと触れた「シモンズ」あたりにも反応いただくと面白かったですが。
ま、活動期間短かったですからね。
次あたり、下世話な路線で迫ってみようかな。
投稿: ヒョウちゃん | 2020年6月24日 (水) 23時16分
久しぶりです!
NHKの番組ですね、私も観ました。興味深かったですね。
彼のルーツは知らないことばかりで、当時そういう話が一切出なかったことに彼のプロ意識を感じました。
ヒョウちゃんが書かれているように、化粧して、そのあと下火になったら化粧落として、
それでまた下火になったら今度はアンプラグドと、常に変化し続けた強さがユダヤ人の商才によるものですね。
たしか高1?の時に当時ヒットした「ロックンロールオールナイト」が好きでEPレコードを買いました。
そのジャケットの4人の写真が、あの化粧顔に服装はネクタイ・スーツで1列だったので印象が「マジメじゃん」。
徐々にmusicネタ、過去にさかのぼってコメントさせてもらいます!!
ちなみに記事のタイトルは「桐島、部活やめるってよ」のパロ??
投稿: lastsmile | 2020年6月30日 (火) 00時00分
lastsmileさん。
見ましたか。
録画していたんですが、途中洪水情報とか出ちゃったのが残念です。
貴重な映像なのに。
いかにして自分たちを「魅せる」ことができるかを徹底的に考えてますよね。
プロに徹してます。
記事タイトルはご指摘の通りです。
大阪のシモンズにも一言あったら嬉しかったです。
もちろん、過去の記事にコメント入れてください。
ワタクシが一方的に書いているだけなので、ここでいろいろリアクションが付くほうがおもしろいですし。
ところで、lastsmileさんのリクエストもお願いしますね。
投稿: ヒョウちゃん | 2020年6月30日 (火) 11時27分