« 北タイのムスリム料理 | トップページ | 西のうどんチェーン »

2020年6月18日 (木)

3人のギタリスト

かすてら音楽夜話Vol.80

三大ロックギタリストってご存じでしょうか。Eric Clapton(エリック・クラプトン)、Jeff Beck(ジェフ・ベック)、Jimmy Page(ジミー・ペイジ)の3人ということになっています。

Clapton_bio_2

<Eric Clapton>

たぶんですが、この3人というように限定したのはおそらく日本のロック雑誌あたりがいい始めたものでしょう。

長いロックの歴史を紐解きますと、チャック・ベリー、レス・ポール、チェット・アトキンスといったギタリストもいるわけで、Rolling Stoneというあちらの雑誌では「Rolling Stoneの選ぶ偉大なギタリスト100人」なんてのを10年おきくらいに独自に選出しています。この3人は上位に来るものの、決してベスト3というわけではありません。

Beck

<Jeff Beck>

では、なぜこの3人なのかというと、3人がイギリスのYardbirds(ヤードバーズ)というバンドにそれぞれ属していたことと、1944~1945年生まれという同世代のイギリス人で、ギターテクがとりわけ優れていたからでしょう。

Page

<Jimmy Page>

ま、ここではジェフ・ベックを取り上げるんですが、ヤードバーズに最初に入ったのは、エリック・クラプトンです。クラプトンの脱退により、ジェフ・ベックが入り、その後、ジミー・ペイジがギターではなくベーシストとして参加します。その後、もう一人いたギタリストとペイジが配置転換になり、ベック&ペイジという強力なラインナップとなります。しかし、ベックがバンドを辞めます。両巨頭ともに立たずといったところでしょうか。ヤードバーズもその後、オリジナルメンバーがとうとういなくなるに至り、残ったペイジが新メンバーを迎え、Led Zeppelin(レッドツェッペリン)を結成することになります。

クラプトンはその後、Cream(クリーム)~Blind Face(ブラインド・フェイス)~Derek & The Dominos(デレク&ザ・ドミノス)と自分主導でバンドを作りますがいずれも短期で終わります。クラプトンはこのバンドでヴォーカルも担当するんですね。デレク&ザ・ドミノスの「Layla」(邦題「いとしのレイラ」)などで知られます。その後、ギターをアコースティックに持ち替えてのアンプラグド・ライブなど話題になりました。実は3人の中で一番若いのですが、見た目落ち着いて見えますね。こういう守備範囲の広さからV9時代の読売ジャイアンツで例えると、長嶋茂雄でしょうかね。あくまでも私見ですが。

さて、ペイジですが何といってもツェッペリンが鮮烈でしょう。間違いなく、ブルースを根底にしたイギリスのハードロックを確立させた功績は唯一無二のものです。その中でRobert Plant(ロバート・プラント)のヴォーカルと並び、インパクトありすぎのギターテクを惜しみなく発揮した人物です。どれだけのギター小僧がペイジを目指していたことか。Charなんか、モロに影響を受けているんじゃないすかね。もういつでもホームランをかっ飛ばす王貞治みたいな存在でしょうか。

さ、お待たせいたしました。おりんぴあさん。

ジェフ・ベックですがヤードバーズ脱退後、自身がリーダーとなるバンド、Jeff Beck Groupを結成します。バンドのヴォーカリストはRod Stewart(ロッド・スチュワート)、ベックはリードギターを担当し、リズムギターにRon Wood(ロン・ウッド)が加入しました。ロッドとロニーは後にFaces(フェイセス)に参加し、ジェフ・ベック・グループは別のメンバーで続けることになりますが、この3人がいた時が全盛期だったでしょうね。

 

いやあ、画質悪いですね。でも、ジェフ・ベック、ロッド・スチュワート、ロン・ウッドが揃ったライヴ映像というものはかなり貴重かと。

結局、ジェフ・ベック・グループも解散してしまい、スリーピースのバンドを組んだ後はひとりで活動していくことになります。

面白いエピソードがありまして。The Rolling Stones(ローリングストーンズ)のMick Taylor(ミック・テイラー)というギタリストが、ストーンズを脱退することになりました。テイラーはリードギターを担当していて、最年少ながらストーンズにはなくてはならない存在でした。そのため、ストーンズは後任のギタリストを探すことになり、ジェフ・ベックも(ストーンズの)アルバム収録中のロッテルダムまで呼び出されたことがありました。

ですが、1晩で帰ってしまったそうです。結局は後任のギタリストはロン・ウッドに決定します。でも、ロン・ウッドはアルバム等のクレジットではメンバーの扱いでしたが、長らく報酬面でも正式メンバー扱いではなかったとか。ベックの入っていたストーンズというものも音的には聴いてみたいですが。

でも、リーダーシップを取っていなければどうしても輝けないベックですから、もしストーンズに入っていたら間違いなくストーンズはすぐに終わっていたでしょう。でも、のちにストーンズの公演にゲストで呼ばれた映像を見つけました。ご覧ください。

 

いやもう、弾きまくりですね、ジェフ・ベック。かつての仲間、ロン・ウッドがいるので、呼吸もぴったりです。その代わり、いつもならば存在感抜群のKeith Richards(キース・リチャーズ)の所在のなさそうなことったら。

ベックはキャリアの中ほどからギターを指で直接弾くようになりました。この映像ではあまりはっきりしませんが、この時もフィンガーピッキングのはずです。

ロックギタリストはほとんどがピックというプラスティック片を使って弾いています。あの印象的なイントロのEagles(イーグルス)の「Hotel California」でさえ、ピックで弾いていますし、クラプトンもペイジもピックで弾いています。

ベックはやはり、「人と違うことをしたい」、「人より目立ちたい」、「主導権を取りたい」人なんだなと思います。ベックをジャイアンツの選手で例えると…んー外様だった金田正一あたりでしょうかね。

え?例えが古いですか。安心してください。ここには若い読者はいませんので。失礼いたしました。

あと、記事のタイトルは沢木耕太郎の「三人の三塁手」という短編にインスパイアされて思いつきました。

★リクエストまだまだ受け付けてます。

|

« 北タイのムスリム料理 | トップページ | 西のうどんチェーン »

Music Talk」カテゴリの記事

コメント

ありがとうございます(^^;。

個人的にはジェフベックグループ後のソロの方が好きでして(^-^;。ヤン・ハマーやスタンリークラークとセッションしていた頃が一番好きです。

となるとジェフ・ベックってもうロックギタリストではないのかもしれませんね(笑)。

エドワード・バン・ヘイレンやイングウェイ・マルムスティーンみたいにすさまじいテクニックがあるわけではないですが、なんとも言えない彼のフレーズは大好き(^^)v。

投稿: おりんぴあ | 2020年6月19日 (金) 02時07分

おりんぴあさん。
意外なオチですね。
Rolling Stone誌の選ぶ100人…では1位がジミヘン。
以下、ペイジ、クラプトン、ベックの順だったかと思います。それでも4位かな。
ベックがこの位置にいるのは、売れた曲で弾いてないってのは大きいんじゃないすかね。
最後のストーンズとの共演でわかるかと思いますが、ゲストであることを差し引いても、ベックの凄さはキースとロニーを凌駕してますからね。

投稿: ヒョウちゃん | 2020年6月19日 (金) 18時12分

ヤードバーズのギタリスト3名のヴォーカルに対する考えの差が興味深いです。
クラプトンは自ら唄うことを選び、ペイジはヴォーカルとギターをぶつけ合い、ベックは行きつくところヴォーカルを不要とした。

ジェフ・ベックこそギター小僧って感じです。色々と試験的な試みをやってて、トーキングモジュレーターをロックで取り入れたのは先駆けじゃないかな。
BBA時代に迷信で(スティービーワンダーもトーキングモジュレーターを使っていたけど)。
ただその数年後、ピーター・フランプトンが「ショーミーザウェイ」で使ってから、ほとんど使わなくなった話は有名。嫌だったんだね(笑)

私がベックで好きな曲は、ジェフズ・ブギーとベックボレロ。
ジェスフブギーはロック少年の通り道みたいなもので、彼のお得意のハーモニック奏法もあったり楽しんでいるところがいい!
ベックボレロはジェフベックグループ時代のインスト曲だけど、メンバーがサイドG・ジミーペイジ、ベース・ジョンポール・ジョーンズ、キーボード・ニッキー・ホプキンス、そしてドラムがキース・ムーンと豪華。
ボレロのメロディーに乗ってジェフのギターがに自由奔放。
この2曲を聴いても彼の神髄はインストなんじゃないかな、と感じてしまいます。

長文でごめんなさい。
ジェフベックはまだまだ語り足りないくらい(笑)

投稿: lastsmile | 2020年6月30日 (火) 00時49分

lastsmileさん。
やっぱり、FBEATの人が来ると引き締まりますね。
トーキングモジュレーター、口にくわえるやつですね。
あれ、ベックが先駆けなんですか。
日本のギタリストも10年位前まで結構やってたんですけどね。
ピーター・フランプトン、彼もストーンズのグレート・ギタリスト・ハントで候補になった人です。
最近のフランプトンは髪の毛が…すっかり別人です。
ま、わたしゃ、好みが狭いので、Jeff Beck Groupとかあまり知らないんですけど、補足もありがとうございます。
やっぱり、ロックギターやってた人は違いますね。
↑褒め言葉です。
lastsmileさんも、ブログ再開してください。
音楽談義しましょう。

投稿: ヒョウちゃん | 2020年6月30日 (火) 11時38分

今のところ、KISSには触れませんが
私はリッチーブラックモアからロックに
入って行ったのです。
そこから、ヴァンヘイレン及び
MSGやイングヴェイに移りました。
ちなみに同級生に12弦ギターの奏者
(他の名人)
というのがが居まして、自分の演奏は
諦めました。
さて今でもDEEP PURPLEはダメですが
RAINBOWの曲は全部唄えますよ。

投稿: ペンタのP | 2020年7月12日 (日) 00時24分

ペンタのPさん。
わたしゃ、英語圏のロックは完全にソフト路線からです。
最初に購入したのがエルトン・ジョンでしたが、ドはまりしたのは、エリック・カルメンのいたラズベリーズですね。
その後、経済的な事情とレコードプレイヤーが壊れたので、エアチェックだけになりましたが、ストーンズにやられまして、そればっかりになりました。
嗜好の幅が広がるのはかなり後です。
ディープパープルは高校の時、ドはまりしている同級生がいたなあ。
そいつは文化祭で「紫の炎」かなんかを歌ってました。
演奏が下手なんで、聴く気にはなれませんでしたが、ヴォーカルだけは上手かったですね。

投稿: ヒョウちゃん | 2020年7月12日 (日) 11時52分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 北タイのムスリム料理 | トップページ | 西のうどんチェーン »