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2020年7月10日 (金)

旅に出たくなる曲・洋楽編

かすてら音楽夜話Vol.84

Fe1203

<旅の風景>K-7/DA16-50mm*イメージです

旅に出たくなる曲、第2弾。第1弾はドメスティックということで、日本の楽曲で日本の旅をイメージするものをセレクトいたしました。今回は海外の楽曲(といっても英語圏のものですが)で海外の旅をイメージするものを選びました。

では、行ってみましょう。

1曲目

 

Olivia Newton-John(オリビア・ニュートンジョン)の「Take Me Home, Country Roads」(邦題「故郷へ帰りたい」)でした。

これはかなり古い曲ですが、スタジオジブリのアニメ映画でも主題歌になっていますので、結構幅広い年齢層に知られていると思います。

オリジナルはJohn Denver(ジョン・デンバー)というカントリー歌手が1971年に歌ったものです(ビルボード誌週間シングルチャート2位)。オリビアのカバーは1973年ですが、アメリカでは100位圏外です。

ではなんで、オリビアのカバー版かというと、日本でもこの曲がシングルカットされ、オリコン洋楽チャートでは堂々の1位だったんですね。でも、まだまだ日本での知名度はいまひとつだったんですが、1974~1975年にかけての「I Honestly Love You」(邦題「愛の告白」)と「Have You Never Been Mellow」(邦題「そよ風の誘惑」)のビルボードシングル週間チャート連続1位によって、知られるようになりました。

それによって、日本でもラジオ等で特番が組まれ、この曲も含めて過去のシングルなども紹介されました。テレビなどでもオリビアの顔とか映像が流れるようになったと思います。あのルックスですからこりゃ売れますよ。声もさわやかですし。

個人的にはジョン・デンバーでもいいのですが、ノリがカントリーぽくオリビア版のアカペラコーラスから始まるこちらが好みです。ジョン・デンバーよりもテンポもやや速くて好きですね。

オリビアはその後デュエットを含めて3曲の全米1位を獲得しています。ジョン・デンバーは1997年に自分で操縦したプロペラ機の事故で亡くなってます。

2曲目

 

Electric Light Orchestraの「Last Train To London」(邦題「ロンドン行き最終列車」)でした。

エレクトリックライトオーケストラ(以下ELO)は映像からわかるように、ロックバンドとクラシックの弦楽器を合体させたグループです。あまりないタイプですよね。

日本では後追いみたいな感じですが、上田知華+KARYOBINや葉加瀬太郎のクライズラー&カンパニーなどがありますが、いずれも音大系のクラシック畑の人が始めたグループですね。ELOのリーダー、Jeff Lynn(ジェフ・リン)はマルチプレイヤーではありますが、クラシック系の楽器を演奏する人ではありません。

男性のみのバンドで、ルックスもすっかりおっさんばかりなんですが、アメリカやイギリスはこういう人たちでも、音がしっかりしていればそれなりにヒットするんですね。この曲を含むアルバム『Discovery』はELO最大のヒットとなりました。

この曲には「Last train to London」という、どこかの駅のアナウンスが入っているそうです。でも、ロンドンには「ロンドン駅」はないんですよね。ヴィクトリア駅とかウォータールー駅とかですね。深読みすると地方の人が土地勘のないロンドンに行くようなものでしょうか。それも、窓の外が真っ暗で駅の明かりしか頼るものがないといった不安感があふれた感じですかね。

ちなみに、その後のELOは映画「Xanadu」で前記のオリビアと曲を出しています。

3曲目

 

Linda Ronstadtの「Desperado」(邦題「ならず者」)でした。ちなみに、シングルカットはされてません。

オリジナルはEaglesでドン・ヘンリーとグレン・フライの作品です。イーグルス版では同名タイトルのアルバムに収録されています。これはコンセプトアルバムで、アメリカ開拓時代のギャングがテーマとなったものです。

これをリンダがカバーすることになったのは、もともとイーグルスはリンダのバックバンドとして集められたグループだった関係からでしょう。

この前の記事内のコメントでlastsmileさんが井上陽水の「積み荷のない船」を挙げていらっしゃいましたが、その「劇的紀行・深夜特急」ではオリジナルのテレビ版、第二便の「西へ!ユーラシア編」のラストで、この曲が使われました。場面は大沢たかお扮する沢木耕太郎がイランのどこかでヒッチしたピックアップトラックから放り出されるところです。テヘランへ行くはずが、途中の砂漠のようなところで降ろされてしまったシーンですね。

テレビ版ではLed Zeppelinなども効果的に使われていたのですが、のちのビデオやDVD化にあたり、この曲を含めほとんどが「積み荷のない船」に差し替えられていたんですね。著作権料などの問題もあったんでしょうけどね。でも、イランの砂漠の街道で「Desperado」と「積み荷のない船」では印象が全く違います。

このシーンは音楽と相まってこのドラマで一番の見どころかもしれません。それだけに残念ですが。で、紹介するのもイーグルスのオリジナルではなく、リンダ・ロンシュタットなのであると。

以上、ワタクシの勝手なセレクトですが、いかがだったでしょうか。まだまだあると思いますよ。ご意見もお待ちしております。

予告ですが、日本の楽曲でも海外の旅を連想する曲がいくつかありますので、第三弾やります。また、よろしくです。

今日のナニコレ

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<布マスク>PowerShot

コロナが長引きそうでございます。まだ不織布のマスクのストックはありますが、通販で買ってしまいました。やっぱりこの時期暑苦しいかも。

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コメント

聴くと旅に出たくなる曲、いろいろありますね。
私の場合はいくつかの番組のテーマ曲を聴くと出かけたくなります。

ジェットストリーム
世界の車窓から

それと、ANAのテーマ曲、タイ国際航空のテーマ曲なんかはYouTubeからUSBにダウンロードして車の中で聴いています。

投稿: スクムビット | 2020年7月10日 (金) 20時21分

スクムビットさん。
ジェットストリーム、わたしゃあまりじっくり聴いたことはないんですが。
調べてみたら、テーマ曲は「ミスター・ロンリー」のインストゥルメンタルでした。
城達也氏がお亡くなりになったずっと後に、あの大沢たかおがパーソナリティを務めていたとは。
ちょっとびっくりです。
わたしゃ、クルマの中では好きな曲ばかり流してます。
昔と違って収録できる容量が馬鹿でかいので、何百時間単位ですから、選ぶCDも駄作を飛ばすのが結構大変です。

投稿: ヒョウちゃん | 2020年7月11日 (土) 10時20分

カントリーロードは、私はジョン・デンバー一択ですね。オリビア・ニュートン・ジョンは「ジョリーン」の頃の楽曲は好きでしたが、「鯨問題」でドン引きしました。本人も自身のセールスに影響しちゃったんで、軌道修正しようとしたところが見え見えで聴く気もなくなっちゃいました・・。
否定的でごめんなさい。

ELOのこの曲、初聴です。いい曲ですね。ELOは聞く機会がなかなかなかったです。これはうれしい収穫です。教えていただきありがとうございました。

リンダの名前と歌声を初めて聴いたのは中二の時、ニール・ヤングの「孤独の旅路」のバックコーラスでした。レコードのライナーにその名前と独特の歌声がとても印象的でした。イーグルスとも深い関係があったんですね。「ならず者」はイーグルスはもちろんリンダも名曲です!

私は過去・現在・未来からの3曲。
・Ben E King「Stand by Me」(過去)
 郷愁、ノスタルジーを感じるこの曲は自らのルーツへたどる旅かな。

・Bob Marley「One Love」(現在)
全てを自由に心を解き放つかのような、波の音を背に歩き出す名曲です。

・Roxy Music「More Than This」(未来)
静かな穏やかな荘厳な朝もやの光景、そこからの旅立ちをイメージする名曲。

の3曲をセレクト、といいたいところですが、これも入れたい・・
Neil Young「Out on the Weekend」

3曲縛りなのに4曲セレクトですみません。ご愛敬ということで。
(どうしてもこの年代になっちゃうなぁ)

投稿: lastsmile | 2020年7月13日 (月) 18時58分

lastsmileさん。
オリビア、イルカ問題ですよね。
すっかり忘れてました。
音楽に政治を持ち込むなではありますが。
ミック・ジャガーもシーシェパードの支援者との報道があります。
真実だとしても、個人的にはストーンズなしに生きていけませんので、音楽と政治問題はここでは切り離したいです(lastsmileさんはじめ、コメントにはよほどのことがない限り、自由に意見を述べられてかまいませんので)。
まあ、単純に乗せられたと考えればいいんじゃないすか。
シーシェパードなんてただのテロリストですよね。それも都合のいい。
捕鯨国であるノルウェーの船を購入して活動してたりします。
また、ロシアやノルウェーの捕鯨には乗り出してこないのは、テロ行為を行ったら本気で軍隊出してやられちゃうからですよね。

ELOののち、ジェフ・リンはトラベリング・ウィルベリーズの結成にかかわりましたね。ジョージ・ハリスンと親しかったし。
でも、ロイ・オービソン、ジョージ、そしてトム・ペティまでが亡くなってしまい、残りのボブ・ディランとジェフではどうにもならないなと。

ワタクシの初リンダは…山本リンダです(爆)。
もとい、「It's So Easy」の頃ですかね。
そのあとの、ローラースケート履いてるジャケットの『Living In The USA』買いました。
もう、イーグルスやJ.D.サウザーから離れて、チャック・ベリーやエルビス・コステロのカバーをやってましたね。
リンダのバックコーラスというと、「Tumbling Dice」ですね。ストーンズの。本人もカバーしてましたが。

lastsmileさんセレクト。
何曲でも全然かまいません。
ニール・ヤングねぇ。
『Harvest』をずいぶん後で買ったんですが、CDの解説とかクレジットって小さくて読みづらいので、リンダが参加していたとは初めて知りました。

ロキシー・ミュージック。
ブライアン・フェリーがいかにも女好き風で。
ワタクシも『Avalon』は買いました。

さ、次は第3弾行きます。

投稿: ヒョウちゃん | 2020年7月13日 (月) 22時28分

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