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2020年12月 8日 (火)

ギャコックの思ひ出

11月某日、秘かに行われたヤムの会です。東京の端っこに長らく居住してますが、曙橋というところに降り立ったのは初めてです。

ほぼオフィス街のようですが、本日はチベット料理なんです。結構ギャップがあります。

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<本日のメンバー>*画像はカルロスさんにお借りしました

チベット料理の「タシデレ」です。意味はチベット語の挨拶になりますか。

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<店内>PowerShot

調理場前です。中心にあるのが、かつてのチベット国旗ですね。現在チベットは中華人民共和国の自治区ということになってますが、チベット動乱以前は独立国家でした。

そして、ダライラマ14世がチベットを脱出し、インドのダラムサラにチベット亡命政府を建てております。ダライラマとともにチベットを脱出したチベット人も多く、ネパールとインドにも相当なチベット人が居住してます。…というのが基礎知識ですかね。

国旗を取り囲むように飾られている小旗が「タルチョ」という祈祷文の書かれたもので、峠や寺院などにはためいてますね。

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<これはプレモル>PowerShot

とりあえずは乾杯ですかね。チベットでは地ビールはあるでしょうけど、店主は確実に亡命チベット人のご子息でしょうから、ここにはありません。インド産ビールのKingfisherなら置いてあります。

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<チャン飲み比べセット>PowerShot

ビールじゃちょっとなという人にはこちらがあります。チャンというのはどぶろくみたいなものですね。さすがにこれは輸入じゃないでしょう。自家製でしょうか。左からオリジナル、ヨーグルト味、乳清味だそうですよ。

わたしゃ、ネパールのポカラでオリジナルを頂いたことがあります。ポカラにはチベット難民キャンプがあり、チベット人の人口比率も結構高いところです。

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<チーズのモモ>PowerShot

モモとはチベットの餃子みたいなものですね。ただ、チベット人がネパールにももたらして、今やネパール人も作ります。

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<牛肉のモモ>PowerShot

形が違いますが、餃子型がチベット系、小籠包のような形がネパール系といわれています。一般的には蒸したモモが多いですかね。別のネパール料理店ではタレにつけていただきましたが、ここタシデレでは何もなく、そのまま頂きます。でも、ジューシーで美味いですね。特に牛肉のモモには肉汁がたまっていて熱々で美味かったです。

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<ギャコック>PowerShot

そして、本日のメイン。ギャコックです。チベットの鍋料理。肉に肉団子、野菜がぎっしり入ってます。

これは1日2組限定だそうです。なので、予約を取ってもらいました。ま、仕込みも大変なんでしょうね。ギャコック用の鍋が2つしかないという説もありますが。

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<熱々>PowerShot

今回5名だったのですが、それでも頑張って食べて何とか完食しました。

腹いっぱいですね。具がなくなったら店主がご飯を勧めます。残ったスープにご飯を入れておじやのようにするとのことです。こちらも、スープにしっかりとダシが出ていて、美味かったですよ。

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<ツァンパケーキ>PowerShot

そして、デザートです。ツァンパというのはチンコー麦(大麦の一種)の粉を炒ったものです。ツァンパにバター茶を混ぜたものが、チベット人の主食となります。そのツァンパから作ったデザートですね。それほど粉っぽくなくむしろ美味かったです。

タシデレ

チベットは高地ですから、コメは作れません。で、先ほどのギャコックに戻るのですが、チベットでは満足に野菜もほとんど作れないでしょう。肉はヤク肉を利用するのでしょうけど。

もう、ふた昔前にチベットに行ったことがあるのですが、ギャコックはありませんでした。というか、チベットには外国人はツアーの形でしか入ることができないので、庶民的なところでの食事というものが不可能なんです。食べたものといえば、チベット風にアレンジした中華みたいな感じでした。モモはあったと思いますが。

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<マチャプチャレ>EOS10s/EF28-105mm

これまたふた昔ほど前、でもチベット訪問から数年後のネパールはポカラでのこと。

ワタクシにしては珍しく、職場の友人を誘い、念願のネパールに行ったんです。訪れたのは冬で、ヒマラヤがよく見えました。

泊まっていたゲストハウスからすぐ近くにチベット系の食堂があり、そこでギャコックのことを知りました。

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<ポカラのギャコック>Nikon AF600

ギャコックの話をきき、食べたいなと思いましたが、オーダーしてすぐにはできないとのことです。ここでも、仕込みに時間がかかるようです。

後日の午前中にこの食堂に赴き、予約を入れ、その夜ようやく食べることができました。鍋の大きさはタシデレと同じくらいでしたでしょう。内容もほぼ同じ。これをふたりで食べきってしまうのですから、当時の満腹中枢は実にいい加減なものだったかわかると思います。しかも、ギャコック以外にも何か頼んでいたような記憶がありますね。

不鮮明な写真ですが、これは銀塩フィルムを使ったもので、コンパクトカメラだったからですね。当時デジカメはかろうじて出ていました。実は所有していましたが、撮れる枚数が少なかったので、長旅では使い物になりません。なんといってもカードの16メガバイトあたりで、そのカードもかなりの高額でした。また、バックアップするストレージもない状態ですしね。

フィルム代もバカにならないので、1シーン1カット。今のように撮り直したり、角度を変えて数カット撮るようなことはできません。

このギャコック、確か日本円で500円もしなかったんじゃないかと思います。今はそれじゃきかないと思いますが。

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コメント

なかなか良かったですね。

ちょっとマニアックな料理でしたね。チベット(笑)
またご一緒しましょう。

投稿: カルロス | 2020年12月 9日 (水) 00時18分

カルロスさん。
コメントありがとうございます。

マニアックな料理ですが、ワタクシ的にはチベットもネパールも訪れていて、なおかつ大久保界隈のネパール料理店にも行っているほうなので、割と普通でございます。

>またご一緒しましょう。

年内、果たして忘年会はあるかな?
あるいは新年会でしょうか。

投稿: ヒョウちゃん | 2020年12月 9日 (水) 23時06分

この形の鍋を見ると
「羊肉」をイメージしてしまいますけど

本日のメイン。ギャコックです。チベットの鍋料理

これは初めて見るスタイルです。
そして
残ったスープに飯を入れて。
飯は日本の米(飯)ですよね?
後記にあります

チベットは高地ですから、コメは作れません。

そうそう
現地での〆は
どうなるのか?
気になります。
水団みたいな物でも入れるのですかね。

投稿: 裕治伯爵 | 2020年12月12日 (土) 21時37分

裕治伯爵。
コメントありがとうございます。

どういうわけか、ご飯の写真を撮り忘れましたが、日本米だったような気がします。
でも、チベット・ネパール・インド料理の店なので、インディカ米も用意されているはずですね。
タイスキのMKも日本にありますが、締めのおじやは日本米でした。
タイではタイ米ですけど。
食べた感じは日本米です。

一応、チベットは高原ですが、麦は栽培できるので、麺があるんですね
こちらを投入するのかもしれません。
でも実際チベットでは食材が不足(特に野菜)しているので、ネパールで進化を遂げたのが、ギャコックなのかもしれません。

投稿: ヒョウちゃん | 2020年12月13日 (日) 23時14分

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