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2021年4月 4日 (日)

復活のおしどり夫婦デュオの結末

かすてら音楽夜話Vol.110

Candt

本日はアメリカの男女デュオ、Captain & Tennille(キャプテン&テニール)を取り上げます。

男女「デュオ」と書きましたが、キャプテンことDaryl Dragon(ダリル・ドラゴン)がキーボード。ヴォーカルは女性のToni Tennille(トニ・テニール)が担当するという形を取っています。

ダリル・ドラゴンがキャプテンと呼ばれるようになったのはいつも船長のような帽子をかぶっていたからだそうです。彼らは1975年のデビューですが、デビューが数年遅かったらキャプテンには「ゲイ疑惑」が付きまとったかもしれません。

ワタクシが彼らの写真を初めて見たとき、キャプテンの目玉の大きさにびっくりしたものです。単に眼球が大きいだけじゃなくて人の2倍はある瞳にびっくりでございます。

さて、彼らの出会いはBeach Boys(ビーチボーイズ)のツアーにサポートメンバーとして参加したことによります。その後、デュオとしてA&Mと契約し、1975年にリリースした初めてのシングル「Love Will Keep Us Together」(邦題:愛ある限り)がビルボードのシングルチャートで4週1位を獲得しました。

 

この曲はソングライターであるトニ・テニールの作品ではなく、作詞がHoward Greenfield(ハワード・グリーンフィールド)、作曲がNeil Sedaka(ニール・セダカ)によるものです。

セダカとグリーンフィールドのコンビはそれ以前にもヒット作品を生み出しております。「Love Will Keep Us Together」はセダカもリリースしましたが、全米的なヒットはキャプテン&テニールによるものが最初です。

この曲は1975年のビルボード年間シングル1位にもなり、18回グラミー賞のRecord Of The Yearにも輝きました。この「最優秀レコード賞」は曲の作り手ではなく、演奏者とプロデューサーに贈られますので、キャプテン&テニールとプロデュースのダリル・ドラゴンが受賞したことになります。

こうしてデビュー曲で大ブレークした彼らは同年に結婚します。

しかし、その後はトップ10シングルが続いた後、低迷してしまいます。

雌伏の4年。レーベルもA&Mからカサブランカに移籍し、13枚目のシングルがじわじわと売れていきます。

 

「Do That To Me One More Time」でした。曲はトニ・テニールによるものです。

リリースされたのは1979年ですが、1980年2月にビルボード1位を獲得。これはMichal Jackson(マイケル・ジャクソン)の「Rock With You」を追い落としてのものです。1位の座はわずか1週のみで、Queenの「Crazy Little Thing Called Love」(邦題:愛という名の欲望)にその座を譲ります。

しかし、ビルボードの100位圏内に27週チャートインし、1980年の年間シングルでは5位を記録しました。

残念ながらその後のヒットには恵まれませんでしたが、マイケルとクイーンに立ち向かったのですから、大したものですよね。

さて、おしどり夫婦に見えたキャプテンとトニ・テニールですが2014年に離婚し、夫であったダリル・ドラゴンは2019年に死去してます。うーん、何があったのでしょう。ともあれ、短期間に2曲もビルボード1位を出し、下積みからトップへとなれたのですから、幸せな人生だったのかもしれません。なお、ダリル・ドラゴンが亡くなるときにはトニ・テニールも付き添っていたそうです。

若く見えるトニ・テニールですが、誕生日が来れば81歳になるんですよね。いやー、月日が経つのは早いよ。

★ご意見・リクエスト、その他もろもろ受け付けております。いいねとコメントもいただけるとすごく嬉しいでございます。

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