清真食堂
西寧~ラサ・高山病と戦う旅からのエピソード(7)
<閑散としたホテル周辺>P-30/SMC A28mm
チャカは塩湖があるだけの町でまさに泊まるだけ。人口も少なそうでした。
この日はゴルムド(格爾木)まで行きます。ゴルムドは内陸にありますが、石油が出るため近年発展してきた新興都市となります。しかし、その道中は半砂漠のステップの中をひたすら移動するのみでした。
<ラクダ>P-30/SMC A28mm
出発してすぐに道をラクダがふさいでました。これでも、飼育されたものだそうです。ラクダというとアラビアのイメージがありますが、こちらのフタコブラクダは中央アジアに多く生息しているそうです。
<典型的なステップ>P-30/SMC A28mm
マイクロバスは淡々と進んでいきます。すると、バスの後方から「トイレ」の声が上がりました。
参加者のひとりが高山病に効くという利尿剤を服用してしまったようで、ものすごくトイレに行きたかったようです。
これ以降、我々のトイレ休憩は町はずれの場所を選び、男女に分かれてバスからかなり離れたり、ちょっとした物陰のあるような地形の場所をトイレとすることになりました。
なんといってもまだ人民トイレの時代です。青海省のこの辺りではいまだにそんなトイレが健在なのではないでしょうか。
<川も出現>P-30/SMC A28mm
ただひたすら走っているだけでしたが、車窓は変化があって飽きませんでした。
<イスラム食堂>P-30/SMC A50mm
昼食時間になりました。到着したのはツーラン(都蘭)という町です。
世界共通の三日月のマークはムスリムのためのハラル食を出す食堂の意味になります。文字では中国では「清真」となりますね。
<三泡台>P-30/SMC A28mm
このような小さな食堂なので、いきなり10数名の集団が現れると大変です。果たしてローカルガイドの呉さんが予約を取っていたかは不明ですが、携帯電話さえない時代で、この後も店を選んで適当に昼食とすることが当たり前だったので、行き当たりばったりだったと思われます。
我々の前に置かれたのは蓋つきの茶碗で、三泡台というお茶でした。お茶のほかに木の実や氷砂糖が入るもので、蓋をずらしてその隙間から飲むことになります。お茶がなくなると湯を継ぎ足してもらえます。そのたびに味が変わっていきます。
お茶というよりは梅干しのような木の実の味がしました。決して不味くはありません。
<調理中>P-30/SMC A28mm
暇なので厨房を覗きます。うどんのような麺を指ではじいて湯に投入するタイプの麺料理です。
<従業員>P-30/SMC A28mm
従業員総出で調理中のようでした。従業員は見たところ漢族と変わりなく、回族のようです。
思えばこのころの中国はかなり素朴で、日本人だからどうこうというようなわだかまりもなく、非常に友好的でした。
<ヤク肉の麺>P-30/SMC A28mm
麺が出来上がりました。ヤクの肉が使われていました。味はそれほど牛肉と変わりません。それにしても素朴な味です。
おかずは野菜のみ。軽く下味をつけて炒めたもののようです。非常に簡素な食事ですが、ハードな道のりではこれで十分です。
また、割り箸が使われていました。現在地球環境のことがなにかと話題になりますが、中国は肝炎が多いので、使い捨ての箸というものはそれを防ぐ上で有効なのです。
<砂漠>P-30/SMC A50mm
昼食後は再び移動するのみです。今度は荒涼とした砂漠も現れました。
<水が氾濫>P-30/SMC A28mm
と思えば、川が道路まで迫り、水のあふれているような箇所も現れます。実に変化に富んでいます。
<中国将棋>P-30/SMC A28mm
こういうことを繰り返し、次のオアシスの村で休憩しました。ま、休憩といっても店などないので、そのあたりを歩いたりするくらいですが。また、長時間バスに乗っていてバスの振動から解放されることをありがたく思う程度ですかね。
そこでは中国将棋が行われていました。見入るガイドたちですが、現地のプレイヤーは見事に人民服姿です。
<格爾木賓館>P-30/SMC A28mm
こんなことを繰り返しつつ、ゴルムドに到着しました。この日の宿です。ここはお湯が出た(それでも時間制)ので、2日ぶりとなる入浴ができました。
今なら、水でもシャワーを浴びちゃうと思いますが。
そして、夜に意味不明の電話がかかってきました。中国語のためHさんはそのまま切ってしまったのですが。翌日確認すると、女性だけの部屋にも電話があったそうで、ほぼ全員が電話攻撃にあっていたようです。どうやら、「夜のお誘い」だったのではという、結論にたどり着きました。
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