初めてフォークソングに接したと思うのは、The Folk Crusaders(フォーククルセイダーズ)ですかね。それも、「帰ってきたヨッパライ」(作詞:松山猛・北山修 作曲:加藤和彦、1967年)というテープを早回しにしたものなんですが。これはオリコン1位になり、最も売れたフォークグループのシングルともいえますね。
どのような経緯でそうなったのかはわかりませんが、ジュリーが元春に注目していたことだけは確かです。当時の元春はアルバム『Back To The Street』とシングル「アンジェリーナ」をリリースしていただけ。おそらくはジュリーとプロデューサーの加瀬邦彦がアルバムを聴いて、元春の可能性に賭けてみたのではないでしょうか。そして、そのアルバムの数曲のアレンジを担当していた銀次を大抜擢したのでしょう。
「The Vanity Factory」はジュリーのアルバム『G.S. I Love You』というアルバムに収録されることになりました。
「The Vanity Factory」は1982年の元春のサードアルバム『SOMEDAY』の中でセルフカバーされることになりますが、とてもインパクトのあるバックコーラスがつけられることになりました。それは、ジュリーが参加していて、ちょっと聴いただけでこれは沢田研二とわかる具合です。たとえるならばカーリー・サイモンの「You Are So Vain」でのミック・ジャガーのコーラスのように。
ジュリーの恩返しですね。
元春のカバーは逆にGSっぽいサウンドに仕上がっております。
提供された2曲目が、「彼女はデリケート」(作詞作曲:佐野元春)です。収録アルバム『G.S. I Love You』というタイトルが物語るように、ジュリーがGS時代に回帰する、そして、80年代の新しい沢田研二を目指すという意味でもあったようです。
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